出来ればそこまで読んでいただけると幸いです。
それではどうぞ!!
「今日は弾幕の作り方と『スペルカード』について教えるぞ。」
透夜と藍は今、庭で修行を始めようとしていた。
「弾幕は昨日も見せているから説明はいらないな。」
「はい」
「それじゃあ『スペルカード』について説明しよう。
スペルカードは簡単に言えば弾幕ごっこで使う必殺技みたいなものだ。」
なるほど、必殺技か。かっこいいな。
だけど
「藍さん、弾幕ごっこが何かは聞きましたが、どんなルールなのかは聞いてないです。」
藍はたまにおっちょこちょいだなぁ。
「そうだったか?まぁ基本的に『弾幕に当たる』、『地面に落ちる』、『最後のスペルカードを突破される』、この三つが負けになる。
別に武器は使ってもいいぞ。」
ほう、ということは月華は使えても能力は使えないな。
「わかりました。」
「それじゃあスペルカードについてだが、さっきも言った通り弾幕の必殺技みたいなものだ。もちろん当たれば勝負は負けになる。
だが基本パターンは変わらないから覚えれば大丈夫だろう。」
そう言って藍は三枚の紙を取り出し、透夜に渡す。
「その紙にどんなスペルにするか思い描きながら霊力か妖力を注いでみろ。想像したスペルに必要な分注いだら文字が出てくる。そうしたら完成だ。」
うーん、どんなのにしよう。やっぱり自分の能力に会ったものだな、月華のは使えないし。と、なると電撃系統化か。確実に相手に勝てるもの。
そんな感じでスペルについて考えていると
「あと逃げ場がないものは禁止だ。それだと勝負にならないからな。まぁ、中には本当に逃げ場があるのかと疑うものもあるが。」
そりゃあそうだな。そんなの、勝った方も負けた方も面白くない。藍が言ってたようにあくまで遊びのようなものだからな。
それを踏まえて再び考え始める。
空間把握なんて弾幕としては使えないからなぁ。やっぱり電撃しかないか。
そうこう考えているうちにかなりの時間が過ぎていく。
藍は待っていてくれているがこれ以上時間はかけたくない。
とりあえず思いついたものだけ作ってみるか。
そして透夜は持っている紙の一枚に妖力を注ぐ。
するとあまり注がないうちに文字が浮かび上がる。
「お、やっと一枚できたようだな。」
「はい、時間かかってしまいすいません。」
「いや、別に気にしないぞ。
いいものにしようとすればするほど時間はかかるものさ。」
「はい」
そうして、透夜はまた作業に戻った。
―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*
「出来たぁ。」
「終わったようだな。」
「はい」
こうして透夜は三枚のスペルカードを作り終えた。
時間がかかったのは最初の一枚だけで後の二枚はそこまで時間はかからなかった。
「それじゃあ次は弾幕の作り方というより弾のだが、あとどれくらいのこっている?」
「妖力は余裕がそんなにないですが、霊力のほうは全然大丈夫です。」
空間把握なんて攻撃には全く使えないためどうしても妖力の消費が激しくなってしまう。実際スペルを作るのもすべて妖力を使っている。
「そうか、それじゃあ作り方だけ教えよう。
と、言っても妖力を身体から出し、それを様々な形にするだけだ。昨日見てたからなんとなくわかるだろ。
霊力も同じ方法で出来るからな。ちょっとやってみな。」
うーん、大体能力を使う感じでいいのか?で、それを球体にする感じか?
透夜はいつも放電する感覚で霊力を出し、弾を作ろうとするが、うまくいかない。
「あれ?」
「あの時、私がお前を浮かせたのを憶えているか?あれは妖力をお前の体に纏わせて浮かせていたんだ。ひとまずあの石を浮かせてみろ。」
そう言って藍は庭に落ちている小さい石を指さした。
「はい」
それを透夜はすんなりと浮かせる。
「そう、それを纏わせるんじゃなくて球、ボールにしてとばすんだ。」
なるほど、そうやって作るのか。
「こうか。」
そう言って透夜はこぶしぐらいの大きさの球を作った。
「そしたらそれをスムーズに、撃っては作り、撃っては作るを繰り返して弾幕の完成だ。
とりあえずここまでにしてお昼にしよう。」
そうして透夜と藍は休憩のため家に戻るのであった。
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昼食をとり、少し休憩した透夜と藍は家の中にいた橙を加え、再び庭に出ていた。
「藍様、これから何をするんですか?」
「透夜とちょっと弾幕ごっこをしてもらおうと思ってな。
透夜は覚えたてだが飲み込むのが速いから丁度いい相手だと思ってな。出来るか、橙。」
「わかりました。」
「透夜もいいな。」
「教えてもらってる身なので異論はありません。」
「よし、それじゃあスペカの使用は三回、使うときは必ず宣言すること。すべて突破された時点で負けだ。それと弾幕に当たるのと地面に落ちても負けだ。いいな。」
「「はい」」
「それじゃあ二人とも離れて」
透夜と橙はお互い十分な距離をとる。
「橙、透夜が初めての弾幕ごっこだからといって油断すると痛い目を見るぞ。」
「大丈夫ですよ、藍様。直ぐに終わらせますから。」
「はぁ、ホントにわかっているのかなぁ。
まぁいい。それじゃあ始め!!」
そうして、透夜の人生初の弾幕ごっこの火蓋は切られた。
透夜はとりあえず後ろに下がりながら薄いが弾幕を放った。しかし、橙はお返しとばかりに弾幕を放ちながら躱す。
透夜は撃つのをいったんやめ、躱すことに専念する。
くっ、やっぱりあっちは慣れてるからこっちは躱すのに精いっぱいだな。
「逃げてばかりだと勝てませんよ。」
橙は挑発するかのように笑いながら言った。
くっそ、言い返せねぇ。とりあえず反撃しねぇと。
「攻撃しないのならこっちから行きますよ。」
そう言ってスペルカード宣言をする。
「式符『飛翔晴明』!」
スペルカードを使った橙は星を描くように動きまわり、四方八方に弾幕をまき散らしていく。
透夜はそれをギリギリで躱すが、星を描き終わったときに弾幕が急に弾道を変える。
弾幕の予想しない動きに透夜は驚くが、透夜もスペカを使い迎え撃つ。
「雷電『雷光蟲』」
すると、透夜の周りから雷を纏った無数の小さい球が不規則に飛んでいき、いくつかの弾を相殺し、残りはすんなりと躱した。
もともとこのスペカは弾幕ごっこじゃない時では、当たると動きを封じることができ、そのため威力は少々低いのだ。弾幕ごっこの時は当たると負けなのでそこまで意味はないが。
「それならこれでどうだ!
天符『天仙鳴動』!」
今度は走り回りながら弾幕をばらまく。
透夜はさっきのスペカ同様、何か変化があるだろうと予想していた。
すると案の定、橙が走るのをやめると同時に、こぶしぐらいの大きさだった球が小さくなり速くなった。
今回は驚くこともなく余裕を持って対処した。
「雷域『スパークフィールド』!」
このスペカは逃げる時や藍と模擬戦をしたときに使ったものを少し変えたもので、攻撃に反応し、止めるのは変わらないが、攻撃されたところから雷撃を放つようにしたものである。弾幕ごっこ用に作ったため威力は低いが『雷光蟲』と同じように、実戦でも使えるものである。
実際今も、橙の弾幕を消しながら雷撃を放っている。
「くっ、やりますね。でも、これで最後ですよ。
鬼符『青鬼赤鬼』!」
「こっちもこれで最後だ!
くらえ!雷電『黒雷砲』!」
橙からは左右に赤と青の大きめの球が現れ、その後ろから無数の弾幕がばらまかれる。
一方、透夜のラストスペルはいたってシンプルで、名前通りのただの黒い雷による砲撃である。
だが他のスペカと違って威力は段違いである。
実際『青鬼赤鬼』と一瞬拮抗するがすぐに飲み込み橙に迫る。
「え・・・うわぁぁぁぁぁぁぁ」
そして橙をも飲み込んだ。
弾幕ごっこを終えた透夜と橙は地上に降りていた。
透夜のラストスペルを受けた橙は妖力で多少は防げたが、服のあちこちが炭化してしまっていた。
「その、ごめんな。」
いくら勝負だったとしても力技でゴリ押ししてしまったことに多少の罪悪感が沸いた。
「いえ、別に気にしないでいいですよ。」
「そうだ、気にすることはないぞ。」
そう言いながら藍が来た。
「スペルカードにもいろいろなものがある。美しいものから力技なものまで。
『青鬼赤鬼』もどちらかというと力技寄りだ。
だから気にすることはないぞ。」
「そうですか。」
「はい、ちょっと悔しいだけですから。
それよりお腹すきました。」
そう言って橙は自身のお腹をさすった。
日も沈んできている。
「橙もそう言っているし、帰ってご飯にするか。透夜、疲れているだろうが手伝ってくれ。」
「言われなくても手伝うよ。」
「美味しいの待ってます。」
そうして俺と藍は台所に向かった。
その時、橙が俺の服を引っ張た。
「今日はありがとうございました。
また一緒に遊んでください。今度は負けないですよ、透夜さん。」
「あぁ、こちらこそありがとうな。
またよろしくお願いな。」
そうして橙はご飯ができるまでの時間つぶしのためにどこかへ駆けて行った。
俺は「元気だなぁ」なんて思いながら急いで台所へ移動した。
いかがっだったでしょうか?
今回やっと弾幕ごっこを透夜にやってもらったんですが、そこのシーンがとても短くなってしまいました。すいません、今の自分にはこれが限界です。
それと一つお知らせがあります。
この作品は自分の暇を縫って投稿しており、夏休みに入ればもう少し時間が取れると思っていたのですが、そんな余裕も無くなってしまい、書く時間が少なくなってしまいました。そのため今までのように水土に一本ずつは出来なくなってしまうかもしれません。できる限りそのペースは保ちたいですが水曜、もしくは土曜に投稿していなかったら「あー、こいつ忙しいんだな。」って考えてください。ですが、週に一話は必ず投稿します。それで許してください。
こんな駄作でも読み続けていただいている皆様、本当に申し訳ございません。
そして、ここまで読んでいただいてありがとうございます。
次の話でもまた会えることを願います。