さてさて、今日更新したのはクロノスな一夏がしばらく出張していた『INFINITE・CROSS・MASKDRIDER《多重平行世界の特異点》』。こちらのクロノス一夏の初登場話数である『刻の失踪』。これを自分なりに書こうと思います。まぁ出てるのは前半だけなので、バトルシーン等を全力で弄るつもりです。
※ちゃんと許可は取っております。ご心配なく。
刻の失踪
薄暗い部屋の中、ゲームの最強の守護者にしてラスボスの仮面ライダークロノスこと、織斑一夏がパイプオルガンに向かって座っていた。仮面ライダークロニクルが始まってから今年でちょうど1年。ベルトを手にしたプレイヤーやレベルやテクニックを極めてきたプレイヤーが幾度も挑んできた。そのたびに一夏はそれらを蹴散らし、ゲームクリアを阻止している。中でもIS学園にいる一夏の友人たち。稼働と同時にベルトとガシャットを手に入れた4人は良いところまで行った。この1年での成長のスピードには一夏本人もクリアされるかとヒヤヒヤしたものだ。だが開始からたった1年でクリアされては、最強のラスボスの名折れだ。どんなに相手が強くても負けるわけには行かない。ポーズとエナジーアイテム、そして自分の技術。その全てを使って戦い抜いてきた。だが、最近は挑戦者がメッキリ減ってきた。ここ1ヶ月、妙な事件が相次いでいるからだ。それを調べるために、一夏はタブレットを使ってライドプレイヤー達の様子を確める。
「ん?」
タブレットを開いて早々に異変が起こった。画面に突然砂嵐が流れ込み、消えたかと思ったら画面がブレにブレた。全く使い物にならなくなったのだ。これはクロトの金で買った最新型。それなりに使いやすく、容量も大きい。仮面ライダークロニクルの管理ソフトを入れて常に使っていた。それが突然壊れたのだ。少しイラついたが、クロトの財布で買った物だ。また新しいのを買えば済む話だ。しかし、少し虫の居所が悪い一夏めがけて何処からか殺気が飛んできた。
「誰だ?そこに居るのは」
手に持っていたタブレットを殺気の出所である部屋の隅めがけて投げ付け、向けられた殺気以上に強い殺気をぶつける。タブレットは見事に壁に突き刺さった。すると隅の薄暗い影から、まるでドアを開けて入ってくるかの様に人間が出てきた。いや。人間と言って良いのかは不安がある。殺気をぶつけられているのに、ニヤニヤと気持ち悪い笑みを浮かべているのだ。化け物。あるいは余程神経が図太いのだろう。
「お前か?ここ最近プレイヤー達を闇討ちしているふざけたヤツは」
「おいおい。闇討ちと言われると僕の立場が無いじゃないか。それとも、僕の事を疑っているのかい?この、絶望皇を」
「黙れ。貴様である事は間違いない様だな。貴様の様なヤツは見過ごせない。私達のゲームを邪魔する者は絶版にする」
ここ1ヶ月続いている妙な事件。それはライドプレイヤーが何者かによって襲撃されたのだ。それが相次いでいる。襲撃されたと言っても、そのライドプレイヤーの獲得した武器やアイテムが奪われた訳ではない。奪われたのはプレイヤー自身。それに気付いた一夏とクロトは当然すぐに動いた。だが、そんな2人嘲笑うかの様に被害は出続けている。ある時は目の前で突然消えたこともある。
『仮面ライダークロニクル』
「今こそ、審判の時……変身」
『バグルアップ。天を掴めライダー!刻めクロニクル!今こそ時は、極まれり!』
今までの雪辱を果たすため、それまでの思いを込めてクロノスに変身する。目の前にいる気持ち悪いヤツ相手に時間をかけるつもりは無いのか、AボタンBボタンを同時に押し込む。
『ポーズ』
空間に流れるあらゆる動きや流れ、時間を停止させてドライバーからバグバイザーを外してグリップに付け直す。そして銃口を絶望皇と名乗った男に突き付けてBボタンを押した。
『キメワザ』
「殺すのかい?」
「……何故ポーズの中を動ける?」
「そうだねぇ~。僕が絶望皇だから。かな?」
「なら尚更、この場で貴様を絶版にしなければな」
ポーズを破る方法は大きく別けて3つある。1つは束がやったように、一夏の使っているガシャットが対抗できないプログラムを組むこと。2つ目はゲームのボスクラスの敵であるゲムデウスの力を身に宿すこと。そして最後は、クロノス自身の力を大きく上回ること。しかし、目の前にいる男はゲムデウスの力を身に宿している様には見えない。そして完全な機械にも。つまり、クロノスの力を凌駕しているしていることを意味する。現にキメワザのエネルギーチャージは既に済んでおり、いつでも発射可能だ。だが、相手の様子は余裕その物だ。
(チッ。まるで雲の様に掴みどころの無いヤツだ)
そんなことを思ったが、引き金を引いてさっさと終わらせようとした。だが、男は口角を釣り上げて、異常とも言える笑みを浮かべながら一夏に歩み寄ってきた。
「良いのかい?!この僕を絶版にしたら、ここにいる皆が危ないよ?」
「ッ!?」
そう言って男が懐から取り出したのは、真っ黒に染まったガシャットだ。一夏達が普段から使っているガシャットは端子が白い。だが、この男が出したのは基盤の先まで闇に染まったかの様な黒。更に、基盤には脈を打つかの様な赤黒い配線が張り巡らされている。そして、絶望皇は一夏に見せびらかす様に、基盤の裏を見せ付けた。そこに描かれていたのは、もがき苦しみ、押し潰されたかの様なプレイヤー達がいた。普段なら躊躇なく消し去る所だが、一瞬だけ動揺を見せてしまった。
「やっぱり、君はヒーローだね」
「ガッ!?」
一瞬の動揺を突き、絶望皇は一夏を殴り飛ばした。そして今度は先程とは真逆の真っ白なガシャットを取り出した。
「チッ!」
『リセット!』
「ハァ!」
「グワァッ!?……あぁ…マジかよ……これは予想外」
何か嫌な予感がした一夏は、新しくできたエナジーアイテム「リセット」を自分に使い、バグバイザーにチャージされてたエネルギーを消滅させ、絶望皇に攻撃を叩き込んだ。
「ポーズを破った程度で私に勝てると思ったのか?それとも人質がいれば私が手を出せないと思ったのか?」
「まさか。そんなわけ無いさ。しかし、攻撃を入れるのは予想外だったよ」
「貴様を絶版にした後にガシャットを奪う。もしくは奪った後に絶版にする。その二択から選べば済む話だ」
「へぇ~。じゃあ奪った後は?」
「クロトとバカウサギにでも解析させれば良い」
そう。一夏には恐ろしいバックアップがいる。それ故にこの様なブッ飛んだ行動を躊躇なく行うことが出来る。
「そっかぁ~。なら、力ずくで!」
「ッ!ハァ!」
不意打ちが失敗すると、力ずくへ方向転換。トンでもないスピードで一夏に迫り、攻撃を叩き込んでくる。リセットのエナジーアイテムの影響で、向上したクロノスのステータスは元に戻っているが、徐々に一夏が絶望皇を押していく。
「ハァア!!」
「アァッ!グッ……!」
ライドプレイヤー達が閉じ込められてるガシャットが握られてる腕をバッサリ切り落とし、ガシャットを奪い取った。
「さてと……次はお前を消すだけだ」
「ふ…フフフフ。どうかな?」
「ん?グァッ!?チッ!」
『マッスル化!』
切り落とした筈の腕が勝手に動いて、背後から一夏を殴り飛ばした。そして折角奪い取ったガシャットも再び絶望皇の手に戻っていった。そして切り飛ばした腕も元に戻っていく。だがすぐにエナジーアイテムで攻撃力を上げて、絶望皇に拳を全力で叩き付けようとする。だが、ガシャットを突き付けられ、攻撃の手が止まってしまった。
「あぁ~言い忘れた。君のお友達はどうかな?」
「ッ!?まさか!」
「フフフフ。やはり自分の身近な人間となると動揺も大きいね~」
「ガァッ!アァッ……」
ゼロ距離から入れられた絶望皇の攻撃は、クロノスの防御力を無視して一夏自身に大きなダメージを与えた。この攻撃で一夏は動けなくなってしまった。
「な~んてね。高ランクで手練れのプレイヤーは相手にしないよ。君と戦う前に深手を負いたくないからね」
一夏にとって、やはり箒や鈴、ラウラに簪は大きな存在だったようだ。滅多に見れない程の動揺を見せてしまったのだ。そして一夏の動きを封じた絶望皇は、もう一度白いガシャットを取り出した。そして、それを一夏に突き刺したのだ。
「お休み。この世界の一夏くん。正確には、転生者くんかな?」
「ッ!?何故―」
何故それをと聞こうとした瞬間、一夏の意識は闇の中へと消えていった。
INFINITE・CROSS・MASKDRIDER《多重平行世界の特異点》と言うタイトルの小説です。既に完結していますので、最初から最後まで一気に通して読むことが出来ます。個人的に感想を言うと、面白かったの一言です。是非読んでみて下さい。ただ1つ贅沢を言うなら、ネタバレですが最終回でオルコットがパラドクスに変身してゲームしてましたが、実は仮面ライダークロニクルに参加しなかったオルコットとデュノアはそのまま参加させずに、パラドクスはそのままパラドにやって貰おうとか考えてました。まぁ言わなかった俺の問題なんですけどね。まぁ今後クリアの話を書くとしたら、詳しく書こうと思います。
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