「「「・・・」」」
俺や宅間、藍は今絶対に同じことを考えている、そう確信できた。”扉がでかすぎる”そう思っていることだけが表情で確認できる。
いや、確かに超巨大な”個性”とかあるかもしれんがこれは流石にデカ過ぎだろ!
「と、とにかく入ろう!」
そう言い芯時はドアを開けた。
「なぁ、宅間?教室に誰もいないんだが...これって俺たち一番乗り?」
「そうかもな」
「まぁこんな時間に来れば流石に誰も来てないよね〜」
現時刻:7時25分だ確かに早い、早すぎる
「でもなんで学校開いてたんだろ?」
「さぁ?でもまぁ、これを見る限り7時には開くらしいな」
そう言い宅間は教室に貼ってあった紙を指した。
ほんとだ、7時からって書いてある!
芯時がそう思うとドアが勢いよく開き、眼鏡をかけた屈強な体格の少年が驚いた表情でこちらを見てきた。
「なっ!?」
「お、おはよう?」
なんでこんなに驚いてんのこの人──いやまぁ、確かにこんな時間にもう教室に居たら驚くのは当たり前だけど
「どうしたんだ?そんなに驚いた顔して」
「あっ、すまない!一番乗りはボ──俺だと思ってたから」
「「「・・・」」」
あー、そういう
「俺は私立聡明中学出身の
そう言い飯田は握手を求めた。
「あ、あぁ!俺は公立前宮中学出身の止効 芯時だ、よろしくな!」
芯時は握手をしながらそう言った。
「そんでもって、飯田から見て左側が想意 藍、そして右側は転送 宅間、俺とこいつらは同じ中学出身の幼馴染だ!」
「「よろしく(〜)」」
「しかし、ボ──俺より早く雄英に登校してくる人が居るとは思わなかったよ」
「あはは・・・それにしてもみんな来ないね」
それから約30分、教室には色々な生徒が入って来た。
「机に足をかけるな!」
「あぁ?」
「雄英の先輩方や机の製作者型に申し訳ないと思わないのか」
「思わねーよ!テメェどこ中だよ!」
どうしてこうなっているのか説明しよう、超真面目キャラな飯田と超ヤンキーっぽい感じの爆豪は正反対なキャラで不協和音というかそんな感じの雰囲気も醸し出し、ぶつかったのである。
「君は」
飯田が話している途中でドアが開くと、咄嗟に全員がそちらを向いた。
「なぁ芯時、あんな奴も合格できるのか?」
宅間が何故そういうのか、それは彼が凄く強そうに見えないからである。
「そりゃ、ここに来たんだから合格者だろ?それに人は見かけによらないし」
芯時個人の感想だがドアにいた彼は凄く気弱そうに見えた。
そういえばあいつどっかで見たような
「おはよう!俺は私立聡明中学の」
「聞いてたよ!えっと、僕は緑谷、よろしく飯田くん」
「緑谷くん、君はあの実技試験の構造に気づいていたのだな」
「えっ?」
実技試験の構造?レスキューポイントのことか?
「頭は回るそうだよ〜?ねっ!宅間」
「俺かよ!まぁそうだな、人は見かけによらないらしい」
「あっ!そのボサボサ頭は地味目のっ!」
ドアの方から大きな声が聞こえた、そちらを向くと緑谷の後ろに1人の少女が立っていた。
「いや///あの///あなたの直談判のおかげで///僕は///そのっ///」
「何デレデレしてんだ?あいつ」
「女子馴れしてないんだろ?きっと」
「そうかな〜?単に好みなんじゃない?」
「あの様子を見るにどちらとも言えないよ」
何か今変なのが見えた気がしたが・・・気の所為か?
芯時がそう思うとボソボソっと、声がした。
「うわっ!?」
藍が大声で叫ぶと緑谷たちの奥に寝袋を来た1人の男性が寝そべっていた。
"な、なんか居るっ!?"教室中の生徒がきっとそう思っただろう、その男性は急に現れたのだから。
「はい静かになるまで8秒かかりました、時間は有限、君たち合理性に欠けるね」
あの人もしかして先生か?
「担任の相澤 消太だ、よろしくね」
「「「「「「えっ」」」」」」
担任かよ!
「早速だがこれ着てグラウンドに出ろ」
そう言い相澤は寝袋の中から雄英のジャージを取り出した。
話の筋が分からんが──ここは従うしかないか
「ねぇ芯時!宅間!何があるんだろ?(ワクワク)」
藍の周りにはワクワクと書かれた文字が浮かんでいた。
「お前そんなの出せたのか」
「うん」
----------------------------------------------------------------------------------------
雄英グラウンド
「これからお前らには”個性”把握テストをしてもらう」
「「「「”個性”把握テストぉぉぉ!?」」」」
”個性”把握テスト、その言葉にクラス全員が反応した。
ルールを聞くと要は”個性”ありの体力テストらしい。因みに爆豪のソフトボール投げは『死ねぇ!』と叫びながら投げ705.2mという驚異的な記録を叩き出した。『死ねぇ!』っておい
因みに8種目トータルで成績最下位の生徒は除籍処分らしい。
「除籍処分とかまじかよ!」
「生徒の移管は
あの目、きっと本当だろうな
「デモンストレーションは終わり、こっからが本番だ」
競技:50m走
俺の”個性”の見せ所って所かな
「俺と一緒に走るのは、轟ってやつか」
芯時は生徒名簿を見て相手を確認した。
「よろしくな!轟!」
「──あぁ」
うわー、この人宅間と同じタイプの匂いがする。
『位置についてよーい、スタート』
判定するロボットの音声と共に2人はスタートした。
今はウォッチをつけていない──でも!
時を止めれば!
「っと!時が動き出してじゃないと測定してもらえなさそうだな」
──2秒前──1秒前──は動き出す!
『0.76秒』
「「「「消えた!?」」」」
宅間と藍以外の人間が突如ゴールした芯時に驚いた。
本来なら0.001は出せるんだがまぁ仕方ないよな、フライング食らったりしたら嫌だし
「やったね、芯時〜」
「おう!」
多分この”個性”把握テスト一番の相性が悪いのは宅間だな、少なくとも俺の知ってる中では──だけど
「芯時、どうした?」
「宅間このテスト、多分お前が」
「分かってる──だが俺には秘策があるから安心しろ」
秘策?確かに宅間の事だから考えはあるだろうと踏んでたが
「宅間〜次行くよ〜!」
「あぁ、分かってる」
反対方向から藍が呼びかけ返事をすると宅間は藍の方向へ歩いて行った。
「宅間」
「心配するんじゃない、それに今の俺たちは敵同士だ」
なっ!?
芯時が宅間の方を向くと宅間はニヤリとしていた。
しかしその後、宅間は”個性”を使用せずに普通の体力測定での好成績値を叩き出していた。
それにしても何で宅間は”個性”把握テストで”個性”を使わないんだ?
そう思いながら芯時は体力測定を受けている生徒を見ていた。
「いや、”個性”を使ってないのは宅間だけじゃないか」
あの緑谷ってやつも”個性”を使ってない、いや使ってないというよりは使えないように見えるけど
競技:ボール投げ
俺の記録は56mまぁ、それなりにいい記録だな、一位ではないけど
「次、想意」
「は〜い!先生、これって枠から出なければ何してもいいんですよね?」
「あぁ、何をしてもいい」
「それじゃ──えい!」
藍は螺旋発現ウォッチを出した。
「なっ!?藍お前!」
「へへーん!この前設計図見せてもらったでしょ!だからもう作れるんだよ!改造コード
『りょーかい!』
「日本語で喋った!?」
藍の想像能力のせいなのか!?
『ごめん、やっぱ無理!えら〜だよえら〜!』
そういうと藍の螺旋発現ウォッチは消滅した。
「あれ!?何で!?」
「早くしろ、お前ばかり時間はかけられん」
「は、はーい!えいっ!」
53.00m
何だったんだ結局、それに普通にいい成績だし
「次、緑谷」
今度は緑谷か、さっきから常人の平均的なスコアしか出してないし、そろそろ”個性”とか使って来そうだな
「緑谷くんはこのままだとまずいぞ」
「ったりめーだ!”無個性”の雑魚だぞ!」
”無個性”?いや、まさかな
「なっ!?”無個性”?彼が入試時に何をしたか知らんのか?」
飯田と爆豪がそう話す中緑谷がボールを投げるとそのままボールは落ちた
結果は47m
「”個性”を消した。」
そう言いながら相澤は首元にあるテープのような物を広げた。
あれテープだったんだ
「”個性”を──消した、はっ!あのゴーグル!そうか!見ただけで見た人の”個性”を消す”個性”、抹消ヒーロー・イレイザーヘッド!」
イレイザーヘッド?どこかで聞いたことがあるようなっていうかよく知ってるな緑谷
「”個性”を消すって凄くない!?ねぇ!宅間!」
「確かに厄介な”個性”だな」
「見たとこ、”個性”が制御できてないんだろ?また行動不能になって誰かに助けてもらうつもりか?」
「そんなつもりじゃ!」
緑谷がそう言った瞬間テープで引き寄せボソボソと話し出した。
”個性”が制御できてない──まさか!
「飯田!緑谷って実技試験で”個性”を使った時どうなってたんだ!?」
「えっ!?確かあの時、0ポイントの
0ポイントの
「お前の”個性”を戻した、ボール投げは2回ある、早くしろ」
緑谷を放すと相澤はそう言い元の位置に戻った。
「一体相澤先生は何を言ってたんだ?」
「除籍宣告だろ」
除籍宣告?それにしては緑谷のやつ目を諦めてなかったけど
芯時がそう思った次の瞬間ボールは勢いよく射出された。
「先生...まだ、動けます!」
そう言い緑谷は右手を見せた。
なるほど、諸刃の剣でも指先だけを使うとで手全体への損傷を抑えたのか!それにしても700m超えか、やっぱり諸刃の剣なだけあって威力は絶大ってとこだな、面白い”個性”じゃん!
「どういう事だゴラァ!」
皆が感心してる中、爆豪がそう言い緑谷の方へと走って行った。
「わけを言え!デクてめぇ!!」
爆豪が緑谷に手を伸ばした次の瞬間、相澤のテープが爆豪を掴んだ。
「ったく、何度も何度も”個性”を使わすなよ俺はドライアイなんだ!」
”個性”凄いのにもったいねぇ!
相澤は爆豪を放すと元の位置に戻った。
「次、転送」
「あ、はい」
今度は宅間か、それにしても緑谷と爆豪は何なんだ?幼馴染ならそれ相応に仲が良いだろうにあいつらは全く別だよな
そう思い芯時は藍と宅間を見た。
「ん?どうかしたの?」
それに気づいた藍は首を傾げ、そう聞いた。
「いや、何でもない、それよりもお前のギアはどうなんだ?」
「どうって言われてもね」
「いやいや、設計図見たんだろ!?」
「見たけど私にそんな専門知識無いし」
「・・・」
そんな会話をしている中周りの生徒たちが騒ぎ出した。
「何だ今の!」
「球が消えたと思ったら急に飛びやがった!」
宅間の秘策ってこれか?
記録は102.9m確かに通常的な記録では無いにしろ、超人的力を使った記録にしては低い
「何だよ!今のどうしたんだ転送!」
「俺の”個性”だ」
そう言い宅間はこちらへ来た。
「これがお前の策?」
「いや、これは保険だ」
「保険?」
「策のためのな」
その後体力テストは俺と藍、宅間は特に目立った成績は出ず終了した。
「それじゃ結果を発表する、口頭で行うのは時間の無駄だから一気にだすぞ」
そう言いランキングが表示されていった。
「俺は13位...まぁまぁだな」
藍は10位か、後は宅間だな
「なっ!」
芯時は宅間の順位を見て驚愕した
「ふん、まぁ計画通りだな」
「”計画通りだな”じゃねぇよ!なんでお前が三位なんだよ!」
「お前先生の言ってたことをもう一度思い返してみろ」
「”個性”把握テスト?」
「そうだ、ルールは?」
「”個性”有りの体力テスト?」
「そうだ、で俺は何をした?」
確か”個性”をあまり使わなかったな
「って早く結論を言ってくれよ!」
「はぁ、このテスト、ただの体力テストなんだよ点数のボーダーは決まってる、ですよね先生」
「あぁ、その通りだどんだけ記録を出そうがボーダー通りにしか点数は入らん、距離を無限に飛ばそうが70m飛ばそうが同じ点数ってことだ、因みに除籍は嘘な」
最後の一言で一部生徒が本気で驚いた。
「なっ!?」
嘘なの!?
「君らの最大限を引き出す合理的虚偽だ」
「あんなの嘘に決まってるでしょう──ちょっと考えれば分かりますわ」
後ろからポニーテールの女子がボソッとそう言った
「お前結構単純なんだな」
「あんなの嘘とか分かるかぁぁぁ!」
芯時叫び声がそう響き”個性”把握テストは終了した。
場所は変わり、とあるバーのような部屋に3人の男女と2人の男性が向かい合い立っていた。
「それで、この人がその作戦のボスと?」
それにしても雄英を襲えるなんて良い仕事だ
『そのよーだね♪楽しみだなぁ〜オールマイト殺し!』
「おい、まだ仲間にするとは言ってないぞ」
「悪りぃなこいつら、ちと個性的でよ、で?どうなんだ?」
「どうする?黒霧」
「彼らの”個性”は強力、力を貸してくれれば作戦成功率が上がるかと」
「なら採用」
「フッ、このシュライプヴァーレンの”個性”と我が盟友達、そして螺旋発現ウォッチが貴様を全力でサポートしよう」
「なぁシュライプ、少し黙ってろ」
『そぉだよ!聞いてるこっちが恥ずかしいじゃん』