俺達のヒーローアカデミア   作:sura

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No.5 衝突!芯時と宅間

”個性”把握テストの翌日から授業は始まる、まぁ、当然といえば当然である。授業内容は国数英などの普通科目ざ午前中にあるのだが、ヒーローがこれを教師としてやってると思うとなんともシュールである。

 

そして昼休み、食堂は一流の料理をリーズナブルな価格で頂けることもあって、常に人でいっぱいだ

 

「それにしても美味しいよ、これ」

 

「そうだな」

 

1人で盛り上がる藍に相槌を打ちながら宅間はラーメンをすすっていた。

 

「はぁ、やっと買えた」

 

「あっ!芯時お帰り☆何買ってたの?」

 

「藍、”個性”漏れてるぞ」

 

「まぁ、それはいつもの事だから良いんじゃないか?」

 

「むー(ㆀ˘・з・˘)」

 

藍の頭上に顔文字が表示された。

 

こんなの出せるようになったのか

 

「藍は基本無愛想だからな”個性”がないと表情が読み取り辛いんだよ」

 

「そ、そうそう!要はコミュニケーションツールみたいなもんだって!」

 

「なら良いけど──で、芯時は何を買ったの?」

 

「ん?和風定食」

 

「えーっ、芯時も宅間もなんでそんな平凡な感じなの食べてるの?」

 

藍のやつ自分の好きな物しか買ってないな

 

「あのなぁ「少しは栄養バランス考えろ!」」

 

「は・・・はーい」

 

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昼食を終えた3人は教室に戻り、午後の授業の準備を始めていた。

 

それにしても藍はもうクラスに溶け込んでる

 

芯時は藍の方を見ると同じクラスの女子と話していた。

 

「ね、ねぇ!止効くん!」

 

「ん?どうしたんだ?緑谷」

 

「あのテストの時に思ったんだけど君の”個性”って瞬間移動なの?」

 

テスト──あ、そうかあの時はみんな俺が瞬間移動したように見えたのか

 

「違うよ、俺の”個性”は時間停止だよ──だけど、どうしたんだ?急に」

 

「いや、ちょっと気になって」

 

「おい、緑谷それを聞いてどうするつもりだ?それにお前の持ってるノートはなんだ?」

 

芯時と緑谷が話していると宅間が割って入りそう問い詰める。

 

「こ、これはその」

 

緑谷はノートを隠そうとすると宅間は”個性”を使いノートを取り上げた。

 

「将来の為のヒーロー分析?」

 

「あっ!」

 

「──悪かったな、返すよ」

 

ノートを4ページほど見ると宅間は緑谷の手元にノートを返しす。

 

何が書いてたんだろ?ヒーロー分析って見えたけど

 

「気を悪くしないでね、宅間はああ見えて優しいから」

 

「そ、そうなんだ」

 

話していると事業のチャイムが鳴った。

 

「わーたーしーがー!!普通にドアから来たっ!!」

 

平凡的な午前の授業を終えると、みんなお待ちかねのヒーロー基礎学、担当教師はオールマイトだ

 

「すげぇ!本当に教師やってるんだな!!」

 

「やっぱり画風違うよな」

 

それぞれがオールマイトの感想をこぼしていく中、芯時はそう思う。

 

「さてと、それではまず概要から言おう!ヒーロー基礎学とはその名の通りヒーローの基礎を学ぶ授業だ!早速だけど今日は戦闘訓練をやってもらうよ!」

 

戦闘訓練?ってことはあの仮想ヴィランと戦うってことか?

 

「そしてそいつに伴って」

 

オールマイトはスイッチを押すと壁の中から番号が書かれているアタッシュケースのようなカバンが出てきた。

 

「入学前に送ってもらった”個性”届と要望に沿ってあつらえた戦闘服(コスチューム)!」

 

戦闘服を見せた瞬間教室中に歓声が上がった

 

やっとヒーローらしいことが来た!

 

歓声が上がる中、教室中には星が舞っていた。

 

「藍!”個性”漏れてんぞ!」

 

「あっ!ごめんつい興奮しちゃって☆」

 

こりゃダメだな

 

「着替えたら順次グラウンド-βに集まるように」

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それにしても本当要望通り来るもんだ──でもサイズ大きすぎたかな?いや!これから背は伸びる(と思う)からこれくらいがちょうどいいよね!

 

「あれ?宅間もう着替えてたんだ」

 

「あぁ、そうなんだが...お前なんでそんなに服のサイズがブカブカなんだ?」

 

「いっ!良いだろ!別に///」

 

「なるほどな、でも大抵の男子は中学生あたりに成長期は終わってるぞ?」

 

「うるさい!これからまだ伸びるから!ってかお前もなんだよ、そのマスク!」

 

宅間は白い歯が見えるほどの笑顔をした口の絵が描かれたマスクをつけていた。

 

「こ、これは──その」

 

「あっ!なるほど!宅間いつも怖いって言われるからそれ気にしてんだろ?無理だよ口だけじゃさ」

 

芯時は笑いながらそう言う。

 

「もう!2人してまた喧嘩してるの?」

 

奥からアイドルが着るような可愛らしい衣装を着た藍が出てきた。

 

「「か・・・かわいい」」

 

「ほんとに?ありがと♡」

 

藍の周りにはハートが大量に出て来た。

 

「なっ!あ、えーっと、そうじゃなくて!えっと・・・その」

 

「全く芯時は何照れてんだか、でも似合ってるぞ藍」

 

「な、なんか宅間に褒められると照れるな」

 

藍は無愛想ながら顔を赤くした。

 

なんだよこの空気!みんなしてモジモジしてるだけじゃんか!

 

「い、行こうぜ!」

 

「「うん(おう)」」

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グラウンド-β

「さぁ!始めようか有精卵共!」

 

グラウンドに出るとオールマイトが居た、そして緑谷の戦闘服を見るとクスッと笑った。

 

どうしたんだろ?オールマイト、緑谷の戦闘服なんか見て...別に変わった所はないけど

 

「今回はヒーローと(ヴィラン)に別れて屋内での対人戦闘訓練をやってもらう!ルールは簡単、まずヒーロー役と(ヴィラン)役に分かれる、敵《ヴィラン》役は核兵器をアジトに隠しているという程で、制限時間までヒーローを対処する、ヒーロー側は制限時間以内に敵《ヴィラン》を全て捕らえる、又は核兵器を奪取するのが勝利条件だ!!」

 

ってことをオールマイトはカンペ読みながら言った因みにチームはクジで決めるらしいけど

 

「オールマイトさ──先生、それじゃ1人余りますよ?」

 

「その時はその1人を対戦相手のチーム員以外のクラスメイトからスカウトしてもらうよ、止効少年」

 

そう言われ、1人ずつくじを引いていった。

 

「・・・」

 

「言い出しっぺがハズレを引くとは、よく言ったものだな芯時」

 

「う、うるさい!」

 

「まぁでも、もし私達と戦闘で当たらなかったらどっちかを選べば良いんじゃない?」

 

「あっ!そう言われればそうだな」

 

 

 

 

でもなんだ?すごく嫌な予感がする

 

「続いて止効少年と対戦するのはチームKだ!」

 

チームK──それって

 

「私達じゃん!」

 

ほら、当たったよ、嫌な予感

 

「それじゃまず、緑谷少年のチームと爆豪少年のチームは建物の中に入って、他のみんなはこっちの建物へ行こうか」

 

そう言われ、最初の対戦チーム以外は別の建物へ移動し、そこから投影される映像で観察をするそうだ。

 

「なぁなぁ!どっちが勝つと思う?」

 

そう上鳴が聞いてきた。

 

「そうだな、俺は緑谷だと思う」

 

「どうしてなんだよ宅間」

 

「んなもん決まってる、あいつ咄嗟の判断力はとてつもないもん持ってるからな」

 

「そうかな?それを言うなら俺は爆豪だと思うけど?」

 

「やっぱり芯時とはこういう時だけ合わないよな、ならなんでお前は爆豪だと?」

 

「単純だよ、”個性”の差だな、”個性”把握テストで見て、俺なりの解釈だが緑谷の”個性”は諸刃の剣、凄まじいパワーを出す代わりに代償を払うって感じだった、だが爆豪は違う、あいつは”個性”の発動にリスクは必要としないと見る、それにパワーも充分ある、それに飯田もチーム員に居るんだ、咄嗟の行動をとられても”個性”を使えば素早く対処ができるからだね」

 

「なるほどな、でもそれを言うなら麗日もだと思うぞ、多分だがアレの”個性”は重力の無力化、跳躍でもすれば届くだろうしな、それに例え諸刃の剣だとしても威力を抑えればリスクは少ない、対人だとすれば尚更抑えに来ると思うが?」

 

「あいつらの分析力どうかしてるぞ」

 

「はぁ、また始まったよ」

 

「想意ちゃん、止効ちゃん達っていつもああなの?」

 

「うん、でも放って置いて大丈夫だよ──そんな事より見ようよ、そろそろ動き出すっぽいよ」

 

画面には爆豪の奇襲をかわした緑谷の姿が映っていた。

 

「あれってかわせるもんなの?」

 

「緑谷と爆豪は幼馴染って聞いたな、まぁ、行動パターンを理解してれば、そりゃかわせるだろ」

 

要は俺と宅間みたいなもんか

 

その後緑谷は麗日だけを先に行かせる。

 

俺たちは戦闘をしている生徒の声は聞こえないが、何となく爆豪が怒っているのだけは理解できる。

 

「あいつ何を言ってるんだ?」

 

「わかんねぇ、けど何かとてつもなくキレてるのだけは分かるぜ」

 

その後緑谷は防戦一方だったのだがそれは一時的に過ぎなかった。一方麗日は飯田に隠れているのがバレ、核兵器の奪取に向かうも防がれた。

 

「この勝負緑谷の勝ちだな」

 

「この状況を見てまだそんなことが言えるかよ!それに今の緑谷ボッコボコにやられてるんだよ!?」

 

「はぁ、位置をよく見ろ」

 

宅間がそう言った瞬間緑谷は天井に向かって”個性”を放ち、それを麗日が利用して飯田を抑え、核兵器の奪取に成功した。

 

「な、なんだよこれ」

 

「勝った方がボロボロで負けた方がほぼ無傷って」

 

「だから言ったろ?あいつは咄嗟の行動に強い、そういう奴だってな」

 

宅間はなぜか自慢げにそう言った。

 

「なんでお前がそう自慢げなんだよ!」

 

「ノートだ」

 

「え?」

 

「あいつのノートにはビッシリと”個性”の特徴、長所や短所が書かれていた、あそこまで書いてんだからそれ相応の対応力くらい身についているはずだ、そう考えると必然的にあいつの作戦勝ちになる」

 

宅間がそう言い終えると4人が戻ってきた。

 

講評としては1番は飯田となった、理由を簡潔にまとめると『役として1番立ち回っていた』それが理由である。

 

その後次々と生徒たちが戦闘訓練をやっていく中、ある程度予想はしていた事態が起こった。

 

「最後は(ヴィラン)、想意・転送チーム対ヒーロー、止効・???チームだ!!」

 

そういうとオールマイトは芯時の肩に手を置くと誰を選ぶのかと無言でアピールした。

 

パートナー・・・それは今回の授業を見る中ですでに決めていた、藍や宅間と同等に渡り合える、いや対応できる奴を

 

「八百万さん、頼んでいい?」

 

「私ですか!?」

 

八百万は目をキラキラさせるも、半分驚きながら返事をした。

 

「あぁ、俺の考えでは藍と宅間のコンビネーション相手に渡り合えるのは八百万さんか常闇君くらいなんだよね、他は相性が悪すぎるし...ってなわけでやってくれる?」

 

「えぇ!喜んで!」

 

あー、この人頼られるの大好きなタイプの人間か

 

「ねぇ、宅間どう思う?」

 

「どうって?」

 

「あっ、いや──なんでもない」

 

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(ヴィラン)側準備完了!戦闘訓練スタート!!』

 

耳につけた無線機からオールマイトの声が聞こえ、スタートの合図となった。

 

「そうだ、中に入る前に1つ伝えておくよ」

 

「なんですの?」

 

「2人の”個性”について、ほらヒーローって言ったって(ヴィラン)側の事前情報があったりするでしょ?」

 

「止効さんは彼らと幼馴染でしたわね」

 

「あぁ、まず宅間の”個性”は転送、視界に入る命のある物体以外を自分の半径50m以内に転送することができる、そして把握テストで見たように初速度そのままで転送するのが難点かな、藍は八百万さんと似た”個性”で能力は想像、頭の中にイメージした物を頭上、又は手のひらに生成できる、分かった?」

 

「えぇ、それにしても厄介ですわね」

 

「うん」

 

「でもなんで私なんですの?」

 

「確かに八百万さんの”個性”は宅間の”個性”と相性は最悪だ、でもだからこそ勝機があるんだよ」

 

「???」

 

「説明するよ.......」

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さてと、中に入ったはいいけど問題は宅間たちがどこに隠し持ってるかだな

 

「八百万さん、ソナー的なのって作れる?」

 

「えぇ、多少時間はかかりますけど」

 

「ならお願いできる?」

 

そして待つこと1分弱、八百万はドラゴ◯レーダーのような装置を渡してきた。

 

「出来ました!」

 

「ありがとう!」

 

凄いドラゴン◯ーダーみたいだな、上のスイッチみたいなのを触ればいいのか?

 

芯時はスイッチを押すと2つの光と少し北の方に1つの光が反応されていた。

 

「これってどういう仕組み?」

 

「えっと、イルカのような超音波を出してソナーのような感じにしたのですが?」

 

となるとこの階だけが表示・・・はっ!

 

「八百万さん!危ない!」

 

芯時が八百万の方を向くと背後から宅間が来ているのが見えた。

 

「えっ!?」

 

「間に合わないか!時よ止まれ!」

 

芯時は時と止め、八百万を宅間の攻撃範囲から退けると、宅間の腕を掴んだところで時が進み出した

 

「チッ!」

 

「うおおおおっ!」

 

芯時は宅間の腕を掴むと背負い投げをした。

 

「くっ!」

 

「八百万さん!アレを!」

 

「はい!」

 

八百万は黒い玉を投げると小さく爆発し、黒い煙幕が出た。

 

「煙幕か、悪い──逃した!藍は引き続きそのままで頼む」

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この階にも無い──となると残りは最上階だけか

 

芯時はレーダーを見て確認した。

 

階段はこのフロアの奥だな!

 

「ちっ、もうそこまで来たのか、先回りして足止めしようと思ったつもりが、追いかける形になってしまったな」

 

後ろから宅間の声がした。

 

「もう追いつかれちゃったか、でもそっちは1人、2人相手に勝てるわけないでしょ!」

 

芯時がそう言った次の瞬間宅間の方へ向かって芯時は走りだす!

 

「来れるもんなら来てみろ」

 

宅間は芯時の方へ手を向けると何か小さい鉄製の棒のような物を袖から射出した

 

「時よ止まれ!」

 

芯時は時を止めるとそれを避けるようにして進み出した

 

この距離なら届きはしないけど後1mくらいまでは近づける!

 

芯時の予想通り距離は1m手前で時は動き出した。

 

「うおおおおっ!」

 

芯時が右腕を振りパンチを繰り出そうとすると宅間は手を左手で掴みうまくガードした!

 

「なっ!?」

 

「どんだけ俺がお前の”個性”見てきたと思ってんだ」

 

左手で掴んだ手を払い芯時の腹に勢いよく膝蹴りを入れると芯時は転がって行った

 

くっ!

 

「や、八百万さん!先に行ってて!」

 

「でも!」

 

「君の”個性”じゃ宅間には敵わない!作戦通りにする為に早く!」

 

「分かりました!」

 

そう言い八百万は階段を上っていった。

 

「行かせるかよ!」

 

宅間が階段に向かって走り出した。

 

今止めれば2秒は行けるか!

 

「止まれ!」

 

間に合え──間に合え!

 

時が動き出すころには宅間の目の前に立つまで移動できた。

 

「はぁ・・・はぁ・・・」

 

「チッ!藍、そっちに八百万が行った、対処は任せる、が作戦があるらしいから注意しろ!以上だオーバー」

 

「戦いの途中でよそ見しちゃダメだろっ!」

 

芯時は宅間が通信してる最中に殴りかかった

 

「はぁ」

 

宅間は当たる寸前で避け芯時の腕を片手で掴んだ

 

「大丈夫だ、こっちを仕留め次第そちらに向かう、オーバー」

 

通信を切ると宅間は掴んでいた手を離し素早く右芯時の側へ動くと右脇腹を殴った。

 

「ぐっ!?」

 

痛みに耐えきれず芯時は倒れた。

 

「芯時、お前は”個性”の使い方が下手だな」

 

「っ!?」

 

「──いや、あの状況ならそうせざるを得ないか、作戦があるらしいしな」

 

そう言うと宅間は芯時の方へ腕を向けた。

 

「まぁ、どうあれこれで終わりだ」

 

来るっ!

 

勢いよく鉄製の棒が発射されると芯時は時を0.1秒止め避けた。

 

「っ!?──なるほど、止めたな時を」

 

「さぁ?どうかな」

 

「0.1秒.──いや、0.3秒くらいだけ止めたんだろ?分かるよそれくらい.」

 

宅間がそう言う間に芯時は立ち上がった

 

「俺はお前にだけは負けない!」

 

「お前のそういうところが俺は嫌いなんだよ!」

また来る!

 

芯時がそう思った次の瞬間、鉄製の棒が発射されるが、芯時は目視でこれを避ける。

 

一発避ければこれくらい──っ!?

 

芯時は攻撃を避けた筈だった、いや、これは避けたのだが宅間の”個性”により当たる位置に転送されたと言った方が正しいだろう。そして転送された棒は芯時の肩を強く打った!

 

「お前は俺の”個性”を忘れたのか?」

 

「そ、そうか転送したんだ」

 

「もう終わりにしよう、降参しろよ──お前は俺には勝てない」

 

俺が降参する──か

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一方その頃八百万は藍の待つ場所へたどり着いて居た。

 

「待ってたよ八百万ちゃん」

 

「想意さん」

 

「芯時と粋な事するよね〜、いやアレは偶々宅間が居たからなのかな?」

 

「どういう事ですの?」

 

「私の”個性”と八百万ちゃんの”個性”、どっちが強いのかな?って思ったんだ」

 

そう言うと藍は青白い棍を想像し、それを掴んだまま八百万の方へ走って行った。

 

「へぇ、意外とできるね」

 

藍の振り下ろした棍の一撃は八百万の精製した盾によって弾かれた。

 

「ならこれはどうかなっ!」

 

藍はクルクルと棍を回しながら体制を立て直し今度は横に振る!

 

「今ですわ!」

 

藍が構え直した瞬間、八百万は事前に作っていた煙幕を張った。

 

「そんな煙幕程度」

 

藍はそのままの勢いで棍を振り払った!

 

「・・・手応えがない、外した?」

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八百万さんの事だから今は煙幕を張ったくらいかな?──でもどうやれば俺は宅間に勝てばいいんだろ?こっちの動きは全て読んでるように動いてくるし──いや、待てよ、そうか!そうすれば!

 

「どうだ?降参する気になったか?」

 

「降参するわけねぇだろ!」

 

芯時は宅間の元へ走った。

 

「何度言えばいいんだ、無駄だって言ってるだろ」

 

芯時は宅間に向かって勢いよく蹴ろうとしたが宅間は垂直に小さくジャンプした

 

「お前の行動は全て──っ!?」

 

宅間が着地すると芯時はニヤリと笑った。

 

「(今のは蹴りじゃない!?)」

 

宅間の反応は一足遅く芯時の蹴り上げた足で足払いが当り宅間は足をすくわれ体勢を崩す!

 

「くっ!(この程度ならまだ受身が取れる!)」

時よ止まれ!これで決める!この一撃で!

 

芯時は静止した時の中で宅間を地面に叩きつけるように殴った

 

「うぉぉぉぉっ!」

 

芯時が殴った瞬間時は動き出した。

 

「がっ!?」

 

「はぁ・・・はぁ・・・」

 

「今回は、まけか・・・しん──じ」

 

そういうと宅間は気絶した。

 

よし、後は八百万さんのところに!

 

芯時は宅間をテープで巻きつけると階段を駆け上がった。

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階段を上がると部屋の様子は煙幕が晴れる直前で薄っすらと周りが見える程度だった

 

アレが目標物か?

 

視界がはっきりしない中、一際大きく、柱とも違う物体が見える。

 

「止効さん!危ない!」

 

どこからか八百万の声がした

 

「これで終わり」

 

くっ!止まれ!

 

止まった時の中、芯時は後ろを振り返ると、棍を持ち、ゴーグルをつけた藍が構えていた

 

あっぶね!

 

芯時はそのまま一歩後退し、藍の間合いから離れた。その1秒後に時が動き出し、藍は攻撃を外した。

 

「えっ!?かわした!?」

 

芯時は驚いた藍の表情を見るとニヤリと笑った。

 

「何てね」

 

藍は横に振った勢いそのままに回転し、芯時の方へ投げた。

 

まさか藍のやつ、俺が避けるのを予想してっ!くっ!避けきれない!

 

藍の投げた棍は芯時に顔面に当たる。

 

「ぬぐっ!?」

 

「へへーん、私だって少しは成長してるの、例えばこんな感じにねっ!」

 

そう言うと藍は螺旋発現ウォッチを想像した。

 

「ノーマルコード、アクセル」

 

アクセル!?でも藍の想像って不完全だったはず

 

『りょーかい!準備できたよ!スタート!』

 

ウォッチは返事をするとホバーブーツに変身し、足に装備した。

 

「行くよ」

 

藍はそういうと目の前から消えた。

 

「くっ!」

 

芯時は即座に時を止め藍の場所を確認すると共に八百万の状態を確認した。

 

八百万さんは作戦通りテープで捕まってるか、となると今のところ予想外な事はウォッチが機能してるってところかな?ならこのまま作戦通りに行くか!

 

「最後の煙幕!」

 

時が動き出すと同時に芯時の投げた煙幕は爆破する。

 

「今だ!八百万さん!」

 

「分かりましたわ!」

 

そう言うと八百万はハサミを作りテープを切った。

 

「今更そんなことしたってもう遅い」

 

「そんなことないぜ?藍!」

 

「ふぉえ!?」

 

藍が芯時の目の前に来た時アクセルの時間は切れ、元の速度になった。

 

「時間切れでも」

 

藍が芯時を殴るとバキッ!という音を立て芯時の体が真っ二つに折れる。

 

「この感触──まさか」

 

藍が驚いた好きに芯時は背後に回り藍にテープを巻きつけた。

 

「しまっ!」

 

「作戦成功だね!八百万さん!」

 

「えぇ!」

 

「作戦──かぁ〜」

 

「八百万さんも協力ありがと!」

 

「でも驚きましたわ!まさかあの作戦が成功するなんて」

 

「まぁ、奇跡だよ奇跡」

 

宅間に負けてたら作戦失敗だったし

 

『勝利の余韻に浸るのは良いがそろそろ戻って来てね!!』

 

オールマイトから無線でそう言われ、芯時達は待機室へ向かった。

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「それでは講評に入ろう!!今回の優秀成績者は転送少年だ!!」

 

「フッ、まぁ当然だな」

 

宅間はオールマイトにそう言われて驚いた表情もなく頷く。

 

「理由が分かる人!」

 

なんか段々小学校の先生みたいになってきてるけど大丈夫かな?

 

「ハイ!」

 

「それじゃあ転送少年!」

 

宅間・・・

 

真時には宅間が言った"お前のそう言うところが嫌いなんだよ"のセリフが頭に残っていた。

 

役作りのために演じただけかもしれない、でも

 

「簡単な事、役にハマっていた...だろ?先生」

 

「残念だが今回はそれじゃないぞ!!それに君途中からヴィランの役じゃなくて素で動いてただろ?」

 

「っ!?」

 

役じゃない──ならやっぱりアレは本当に

 

「はーいそこまで!答えは状況判断能力とコミュニケーションをとった事」

 

それを言われた瞬間にその場にいた皆んながハッとした表情を見せる。

 

「確かに!転送は煙幕を張られて逃げられた瞬間に想意に連絡してたもんな!」

 

「それだけじゃないよ〜、宅間は連絡だけじゃなくて指示もしてたんだよ〜」

 

「どんだけの思考回路してんだよこいつ」

 

「それは偶々だ、相手が芯時だったから簡単に先が読めただけだ、八百万の”個性”は俺との相性が抜群に悪い、なら芯時を倒せばあの演習はこちらの勝ちが確定してたんだが──負けるとは思わなかった」

 

「今回は相手を軽視しすぎた転送少年の敗北という事もあるけどね!はいそれじゃ今日の授業はここまで!!解散していいよ!!」

 

オールマイトがそう言うと生徒達は更衣室へ向かった。

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更衣室

「なぁ宅間、あの時言ってたあれってどう言うことなんだ?」

 

「あの時?」

 

「言ってたじゃん、お前のそこが嫌いだって」

 

「あぁ、アレか──安心しろ俺は本気でお前が嫌いになったことはない、今までもそしてこれからもな」

 

宅間はそう言うと芯時の頭に手を置きそして力強く掴んだ。

 

「次は俺が勝つけどな!」

 

「痛い!痛いってば!」

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