斉木栗子と斉木楠雄のΨ難   作:ムラムラ丸

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{注意事項}

・今回からの話は原作の斉木楠子(栗子)登場回の内の三つです。

・斉木栗子と前に登場した斉木栗子の分身二人を含めた三人メインで話を作りました。

・時間の流れやフラグなんかは原作に合わせます。



第14x 斉木栗子“達”のΨ難 1/3

原作タイトル 第37x Ψ恐!松崎先生

 

小説もどきタイトル 第14x‐1 栗子Bの微笑み

 

 

 

 

 僕の名前は斉木楠雄、超能力者だ。

 

 僕は今学校の外階段に身を潜め、一つ下の階の高橋グループの様子を伺っている。僕には男をストーキングする趣味はないんだがな。……当然だが女性をストーキングする趣味もないぞ。

 

 

「あのウザ崎を無様な姿を見る作戦うまくいきそうだな」

「おう、オレの自信作の偽ラブレターを下駄箱から見つけた時のエロ崎の様子を見りゃ間違いねえぜ!」

「それはそうだけどよお、内容が……ぅおえっ…」

「何だよ完璧な内容だっただろ!?これで中庭にクソ崎が来たらオレの今は亡きゴリラビットも浮かばれるってもんだぜ!」

 

 

 説明しようとする前に中途半端な説明ありがとう。

 

 詳しく説明するぞ。

 この高橋グループのしょうもない計画を始めたきっかけは、今日の休み時間に高橋が巷で人気のストラップ「ゴリラビット」を見せびらかしていたところを松崎先生が発見し没収、しかし松崎先生の握力と腕力によって無惨にもゴリラビットは頭部分がもげて、ゴリ/ラビットになった。ナムサン。だがまじめに先生として仕事を真っ当する松崎先生を非難する事は出来ない。

 その後松崎先生に恨みを持つ高橋グループは、さっき高橋が言ったように偽ラブレターを仕掛けその内容に騙され中庭にノコノコとやってくる松崎先生を高見から見物してやろう、そんな魂胆なんだそうだ。

 

 結果から言うと松崎先生は中庭に登場、それを見た高橋共は大喜びだ。

 

 勿論だがこのままにしておくつもりはない。松崎先生には日頃からお世話になっているからな。ここは一つ恩返しをしたいところだが、

 

 

[飽きた。見ていて面白いものでもなかったな。私は帰るぞ]

 

 

 僕の隣で様子を見ていた僕の双子の妹、栗子は恩返しなんて微塵も考えないような薄情者のようだ。

 

 テレパシーを使って僕に帰る意思を伝えてきた栗子は階段を上がっていく。階段を下りれば近道だがすぐ下の階に高橋グループがいるから遠回りで玄関に向かうのだろう。

 

 

[ならさっさと帰れ]

[いつも言っているだろ、私に命令するな]

 

 

 栗子はゆっくりとした調子で階段を上がる、が急に足を止める。何か考えでもあるのか思いを巡らせている。その内容はテレパシーで読む事は出来るが残念ながら今は半分ほどしか読み取れない。

 

 

[…………やっぱり私がこの下らない問題をなんとかする。お前は手を出さなくても結構だ]

 

 

 そう伝えてくるとまた階段を上がっていった。

 

 

[お前そのまま帰る気じゃないか?言っている内容とやっている事が矛盾している気がするんだがな]

[私は最初言った通り帰るぞ?だが私が問題を解決する。お前はそこで黙って成り行きを見ていればいい]

 

 

 栗子はそのまま階段を上りきり学校の中へと消えていった。

 

 

 

 

 

 

 しばらくして松崎先生に動きが見られた。組んでいた腕をほどき「来たか」と小さく呟く。下の階にいる高橋共もその様子に気付いたらしく「なんだ」「おいどうした」などとざわついている。

 

 そんな松崎先生のもとへ軽く走りながらやってくる女子が一人いた。見慣れたピンク髪に制御装置、そして髪が短い癖に後ろをゴムで留めたあいつは栗子B、栗子の分身だ。

 栗子は分身の事を[私]と呼ぶ。さっき栗子が言っていた[私がやる]とは[分身がやる]という意味になる。かなりややこしい。

 

 栗子Bは松崎先生の前までくると軽く頭を下げる。

 

 

「お時間を割いてしまいすみません」

「いや、構わん」

「わだっきゃ……じゃねくて、……私、先生が来てくれて本当に嬉しいです」

 

 

 栗子Bはテレパシーではなく口で言い、微笑んだ。……やはり栗子とは別人のように見える。いや、見た目や身長などは一緒なんだが性格がまるっきり違う。

 この展開に下の高橋グループはパニックになっている。

 

 

「おいなんで栗子さんが来るんだよ」コソコソ

「オレが知るかよっ」コソコソ

「……考えられるのはあれか?どっかでオレ達の作戦を盗み聞きしたとか?」コソコソ

「だとしてもなんで松崎にチクんねえんだよ」コソコソ

「おい嘘、だろ?ドッキリかなんだろ、なぁ!」

「てめぇ静かにしろよ高橋」コソコソ

「あーあれだもんな、高橋前に「オレ栗子の事、照橋さん並みに好きだぜ。へへっ」ってきもちわりー事言ってたもんな」コソコソ

「おいマジかよ、ならこの状況……うっわきっつ」コソコソ

 

 

 ふむ、高みの見物も悪くはないな。

 

 もう一度栗子Bの方へ意識を向ける。

 

 

「手紙でも私の気持ちをお伝えしましたが改めて言わせて下さい……」

 

 

 もじもじとして頬を染め、本当に栗子が松崎先生が好きなように見える。が、テレパシーで心の声を聞いてみればその様子とは裏腹に心の中は平常である。

 

 

「おい栗子さんこのまま告るんじゃねーか?」コソコソ

「もしかしたら高橋が下駄箱に手紙を仕込む前に栗子さんが松崎に手紙を渡していたのか?」コソコソ

「おいおいマジかよ……なー高橋はどう思うよ?……高橋?」コソコソ

「あ、……ああ、……ああ、あああ」

 

 

 これは、まずいかも知れないな……。

 

 

「私、松崎先生の事が、す――」

 

「ぎゃあああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」ばたっ

「た、高橋ぃー!」

「こいつあまりのショックで泡吹いてぶっ倒れやがった!……死んでる……!」

 

 

 んなわけないだろ。気絶してるだけだ。

 

 

 ドタドタドタドタ!

 

「おいぃぃ何があったぁぁ!!」

「ま、松崎…先生」

「高橋どうしたぁぁ目を覚ませぇぇ!」ドカバキドゴ

 

 

 デジャブ。

 

 

「むぅぅ、目を覚まさん。また俺の知らん病気かもしれん。おいお前ら高橋を見ていろ、俺は救急車を呼んでくる!」

 

 ドタドタドタドタ!

 

「……なんか哀れだな、高橋」

「ああ、こんなやつだけどここまで来ると同情しちまうよな」

「ご冥福を祈ろう」

「アーメン」

 

 

 だから死んでないからな。

 

 わりと早い段階で場所を変えて避難した後に千里眼で様子を見ていたが、ここまで酷い展開になるとは予想出来なかった。

 こんな事になった元凶はどう考えているのか、直接聞いてみる事にする。

 

 

[計画通り、というところか、栗子B]

[んなわけねーべや!]

 

 

 言い忘れたが栗子Bは本来の喋り方は何故だか知らないが津軽弁だ。まあそれは今は置いておこう。

 

 

[わの作戦だばなんやかんやで高橋達が松崎先生に謝ったりしてはっぴーえんどになる予定だったはんでな。あったのわの望んでだ展開じゃねーべや]

 

 

 聞き取りずらいが何を言いたいかニュアンスで大体分かる。

 

 

[……栗子B、お前何か栗子(本人)に何か言われなかったか?]

[ん?んだな、確か[どうせやるなら本気で演技しろ]って言われだな。わとしてはわは何も言わねんで松崎先生の方から話しをする感じでいこうと思ってだんだけどな]

 

 

 これではっきりした、本当の元凶は栗子(本人)のほうだった。

 

 

[なんというか、高橋君には悪りぃごどしてまったじゃ。今度謝んねばなあ]

[そう気に病む必要はないんじゃないか?そもそもの原因は高橋グループのせいなんだからな。自業自得というやつだ]

[そうがなあ?んでもなあ……]

 

 

 納得のいっていない栗子Bを慰めながら帰路についた。

 

 家につき栗子Bが栗子(本人)に状況説明をしたところ、

 

 

高橋(カス)ざまぁ!]

 

 

 と言い放ち悪い笑みを浮かべた。……こういってはなんだがお前はもうちょっと栗子Bを見習った方がいい。

 

 

 

 

 

 




{補足}

・斉木栗子の出す分身は姿や性格がいつも一定しています。というよりも斉木栗子の中に分身が入っています。

・今回の話に限らず今まで書いた話全部に当てはまるのですが、斉木楠雄⇒良いイメージ、斉木栗子⇒悪いイメージ、で書いています。


今回は栗子Bがメインでしたが次回の話は栗子A(本人)がメインです。……つまり、いつもと一緒です。


いつも見てくださる読者様、そして新しくお気に入りして下さった方々、本当にありがとうございます!これからも頑張ります。

次回もお楽しみに!
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