「―――であるからして、―――であるからして、―――であるからして」
校長が話し始めて十五分か、まだまだ終わりそうにないな。
「―――であるからして、―――であるからして、―――であるからして」
(「であるからして」多くない?)
(もはや「であるからして」しか言ってないじゃないか?)
(九十八・・・九十九・・・百回突破ぁ!。なにぃまだ増えるというのか!?)
生徒からの不平不満の声がテレパシーにより聞こえてくるが、校長が我々生徒の為に話をしているのだ。蔑ろにはできない。しっかり聞くことにしよう。
それにしても私のクラス、二―三(本当はぐにゃぐにゃした三本のたて線なんだが)は個性の強い人間だらけだった。一人王様が座るような豪華な椅子に座り足まで組んでいる奴を初めとして、中二病(テレパシーで心の声を聴く限り普通のやつだと思っていたのだが)、超絶美少女、恋愛脳、食欲、熱血、元不良、長文(デスノートのLみたいな目で私を見ていた)、今挙げたのは要注意だ。
しかし最悪なのは最も危険な人物、斉木楠生、彼が一緒のクラスだということだ。この事が分かった時には心底嫌な時に出る顔をしてしまった。横にいる彼も同じような顔をしていた。くそっ、今からでもめがねで統一している☆(五)組に入れないだろうか。まぁ超能力で無理やり出来るが、どうしても目立つことになるので諦めるが。
まぁだが要注意人物だらけでもうまくやれば一年生の時のように平穏学園ライフをすごせるはずだ。私は超能力者だ、やってやれないことなどない。隣で立っている彼(名前の順番で並んでいるためそうなった)は、要注意人物の一人と友達(笑)なため、もはや平穏に生きるのは無理だろう。彼を可哀そうな人間を見る顔で見てやろうと思い隣の彼の方を見ようとした瞬間。
「だーれだっ」
心臓が止まった。
「よう相棒。ひしぶりだなってあれぇ相棒じゃねぇ、アンテナついてるから相棒だと思ったんだがな。おっ」
なんとか心臓を動かすことが出来た。
だが有り得ないだろこんな事。冷や汗が止まらない。知りもしない男に目元を触られた嫌悪感もあるが、このふざけた髪型の不良からは何一つ心の声が聞こえない。人間だれしも何か行動をおこせば多少なりとも心の声が出るはずなんだ。それがある限り「だーれだっ」なんて一生されはずがない。まさかこいつも超能力者か!?
(「おっ相棒そこにいたのか。そのアンテナってはやってんのか?おっなに笑ってんだ?おもしろいもんでもあんのか?それよりなんでオレここにいるだっけ。おっ」)
今のこいつのセリフで解った。こいつ何も考えていない。
心の声は確かに聞こえたがそれはこいつが話し始めた同時だった。普通人は何を話すかを頭で決めてからはし始めるものだが、こいつはそうじゃないようだ。私に「だーれだっ」をしたのは無意識だったとでもいうのか?何も考えず行動するなんてこいつは虫と同レベルということになるぞ。あっ虫のこと考えたらまた冷や汗が……。あまりの衝撃に混乱したが落ち着いてきた。そろそろ彼を問い詰めねばなるまい。
[いつまで笑っている、説明しろ]
[そうだな笑いこらえるのもつらくなってきたところだ]
[全くこらえているようには見えなんだが]
[そうか?(笑)。まぁいいだろう。こいつは燃堂力(ねんどうりき)。解っているだろうがこいつは何も考えていない馬鹿。つまりテレパシーで得られる情報が何もない]
[なぜこんな得体の知らない奴に相棒なんて呼ばれている]
[僕が知るか。こいつが勝手にそう呼んで絡んでくる]
彼はこの化け物が後ろにいると分かった上で平静でいられるのか?彼も彼で化け物だ。
こんなのが後ろにいたんじゃもうまともに校長の話も聞くことなんか出来ない。しかも化け物がこの列にいるということは同じクラスじゃないか!
私の平穏学園生活が崩壊した。そう認識せざる終えなかった。
{続く}
補足
Ψ悪⇒燃堂力
斉木栗子は燃堂力に対して耐性がまだありません。更に今回の出来事で恐怖心を植え付けられました。
すみません。訂正箇所がありました。燃堂力の心の声なんてありません。言っていることと心の声がかぶってきこえたのは栗子の気のせいです。すみませんでした。