インフィニット・ストラトス 夜天の息子の鮮烈なる物語   作:ウィングゼロ

13 / 108
十二話『叫べ必殺キック!!』

そして、状況は現実に戻り、連射するライフルの弾丸を防ぐ優希に防戦一方な状態を見たIS委員会は我が物顔で優希を見る。

 

「やはり男性はこの程度!最後は私が引導を渡してやる!」

 

そういって一気に決めるためかヴェントを収納して近接ブレードのブレッド・スライサーを展開すると一気に優希へと迫った。

 

「優希!避けなさい!早く!」

 

先ほどからぴくりとも動かない優希を見てアリサは焦りを見せながら通信機を使って優希に向かって叫ぶが未だ動きを見せない。

 

「もらったぁ!!」

 

遂にIS委員会が優希の懐まで接近しブレッド・スライサーを振り落とそうとしたとき

 

「っ!!」

 

動かなかった優希が直ぐさまに防御の姿勢から右腕を引きブレッド・スライサーが当たる前に拳を思いっきり繰り出すと自己防衛のシールドを突き破りISの絶対防御が発動するもその衝撃だけは相殺することができずに悲鳴も上げることなく女性は吹き飛ばされていき勢いから地面に何度か跳ね上がり……十メートル程離れたところで漸く停止したが当の本人は拳が当たったも所で気絶していてぴくりとも動かなかった。

 

「っ!そんな……馬鹿な!」

 

一撃……ただの一撃の拳で味方1人が戦闘不能に追い込まれたことにIS委員会は動揺を隠すことが出来ず唖然としていたがそんな中優希はしまったと別のことで焦っていた。

 

「やべ、思わず魔力使っちまった……あの人大丈夫かな……」

 

[別に問題ないのでは?]

 

先ほど放った拳には優希がISコアを説得した後、意識を現実に向けるとあのIS委員会の1人が懐まで飛び込んでいてブレッド・スライサーを振り落とそうとしていたために無意識に魔力を使ってしまったのだ。

 

もちろん、通常のパンチとは威力が桁違いに違うためその上魔導師としても魔力がA以上のランク保有していることから一撃で倒されることも不思議ではなかった。

 

あまりこちらでは魔法は使わないように心がけていた優希であったが咄嗟に使ってしまったことで撃破したIS委員会の女性のことを気にしたがデバイスであるロンギヌスは優希を舐めていた報いだと多少怒っているように話した。

 

「素手は…流石にきついし…こいつを使うか」

 

優希は気を取り直すと近くに落ちていた、先ほどのIS委員会のラファール・リヴァイヴの武装の一つブレッド・スライサーを右手に掴む。

 

しかし、右手に持ったブレッド・スライサーは拒絶するように重くなり、優希であってもまともに振るえない程の重さを感じた。

 

「重っ!どうなって…そういえば…ISの武装って奪われないように使用者が承認しない限りロックされるんだっけ…なるほどだからこんなに重いわけか…ロンギヌス」

 

[わかりました。その武装の所有権をマスターに書き換えればいいのですね?]

 

「ああ、頼む……その間は……!」

 

ISの教本を読み漁っていたために教本の中に使用者と使用者が認めた者以外は武器がロックされるということを思い出し、ロンギヌスに武器の使用者の書き換えを指示しようとするとロンギヌスは優希が言おうとしていたことに気付いていて、早速取りかかると優希は少し顔をにやつかせると視線をIS委員会達に向けて両手でブレッド・スライサーを持ちながらPICを起動させて放たれた銃弾を回避する。

 

「どうして当たらない!」

 

1人気絶したがまだ三対一と数では優希が不利なのだがIS委員会達のヴェントの射撃をいとも簡単に回避させ続けることに苛立ちを感じていた。

 

自分たちは選ばれた存在、私達女を虐げていた男に鉄槌を下す…そのための兵器があるとそう信じていたはずなのに現状はどうか?

 

その虐げている男に手玉に取られるように遊ばれている状況だった。

 

「うーん、機動性に物足りないな…ロンギヌス、武装は?」

 

[たったいま書き換えを完了しました。何時でも行けますよ?]

 

「そうか……なら反撃開始だ!」

 

銃弾を回避する優希であったが通常のラファール・リヴァイヴの機動性に不満があるのか少し悩む顔をした後、ロンギヌスにブレッド・スライサーについて聞くと漸く所有権の書き換えが完了したと報告されると笑みを浮かべて敵に目がけて飛び出した。

 

相手も黙っているわけもない、接近する優希に反応してIS委員会達も接近させないようにヴェントで弾幕を張るがそんなもの優希にとっては微々たるもの。

 

弾幕の中をラファール・リヴァイヴの機動性を活かしてかいくぐるがそれでも機動性不足で何発か被弾するが気にするほどのダメージでは無いためにお構いなく敵へと突き進む。

 

そしてIS委員会たちのもとへ辿り着くと勢いを殺さずに三人の内の一人の横腹にブレッド・スライサーの一閃を叩き込み、隊列を乱しているところに直ぐに反転して背部スラスターにまた一撃を叩き込んだ。

 

「っ!この男風情が!!」

 

ダメージを受けたことに応えたのかヴェントを拡張領域(バススロット)に収めるとブレッド・スライサーを取り出して優希目がけて振るうとそれに応じるように優希もブレッド・スライサーで対応して鍔迫り合いに持ち込む

 

「ぐっぅ!」

 

「……」

 

鍔迫り合いに持ち込まれた二人だが委員会の方はブレッド・スライサーを両手で持っているが優希は右手だけで対応していることから実力差があることが窺えた。

 

「もらったぁっ!!」

 

そんな鍔迫り合いの状態の中残りの二人の内の一人が優希の背後から迫り取り出していたブレッド・スライサーで優希を強襲する。

 

「詰めが甘い」

 

背後からの強襲に気付いていたのか優希は空いている左手で優希に当たる前に振るっていた彼女の手を掴んでしっかりと攻撃を防いでみせる。

 

「なっ!その汚わらしい手を離せ!」

 

「安心しろ直ぐに離してやる…」

 

優希に腕を捕まれていることに激怒するが優希もそろそろ決着をつけるためそう告げるとまず鍔迫り合いしている女性にブレッド・スライサーで女性の持つブレッド・スライサーを弾くと直ぐさまにドロップキックの要領で蹴り飛ばす。

 

次は左手で押さえている女性を優希は思いっきり左手を振りかぶり先程優希が蹴飛ばした女性に向けて投げその後直ぐに自身も投げた女性を追いかける。

 

そして蹴飛ばした女性より投げた女性のほうがスピードが早いために二人の女性は衝突しそこに優希は手に持っているブレッド・スライサーで無防備な2人を何度も滅多打ちで切り裂き二人の機体を戦闘不能まで追い込ませた。

 

「さてと…あとはあんただけだ」

 

戦闘不能の2機のラファール・リヴァイヴが落ちていくのを見た後直ぐに最後の1人である女性に視線を向ける優希

 

視線を向けた先の最後に1人になった女性は今見ている物が信じられないといった表情で優希を見ていた。

 

そんな女性のことなどお構いなしに優希はブレッド・スライサーを構えて接近する。

 

「くそ!舐めるなぁ!!」

 

三人も撃墜され激情に駆られる女性は動きながらもヴェントで優希の動きを牽制しつつ接触したさいにはブレッド・スライサーで優希のブレッド・スライサーと打ち合いまた離れたのならばとヴェントで射撃を開始する。

 

「中々やるじゃないか……こっちは遠距離がない分きついな……ロンギヌス何かないか?」

 

空を飛び何度も剣を打ち合いながら女性の力量を分析する優希は相棒のロンギヌスに攻略法がないか訪ねてみた。

 

[そうですね………いっそのことはやてさまから送られた攻撃モーションを試してみたらどうでしょうか?もしかすれば使うかもとリヴァイヴさんと相談して調整は完了しています]

 

「えっ!?」

 

するとロンギヌスは直ぐに優希の質問に答えると優希も聞き覚えがあるのか嫌な顔をして言葉を洩らした。

 

「いや、あれは…その母さんの悪のりで…」

 

[そう言われましてもあれが最善かと…]

 

嫌な顔で決断が渋る優希にロンギヌスは最善策と推し進め、優希も頭の中で何かないかと模索するが…

 

「ああ~!やればいいんだろ!」

 

[…ではまずは敵の意表を…]

 

「付くんだろ!」

 

嫌々だが最善策を了承した優希は意表を突くべく女性にへと突っ込む。

 

「何度やろうと!」

 

また同じと決めつけた女性はブレッド・スライサーで迎え撃とうとし優希が懐に飛び込んできたタイミングで優希が動いた。

 

「っ!」

 

「馬鹿な!自らの武器を捨てただと!?」

 

懐に飛び込んでブレッド・スライサーで攻撃を仕掛けるとようでいた女性であったがあろうことか優希がブレッド・スライサーを手から離したことで、意表を突かれた。

 

そして意表を付いた瞬間優希は女性の振り落とされるブレッド・スライサーの攻撃を最小限で避けてから女性の腕を両手で掴むと思いっきり地面にへと放り投げた。

 

「よし!や、やるぞ!」

 

[OKマスター、攻撃モーションUKドライブイグニッション…let's Shout!!]

 

未だ抵抗感がある優希であるが腹を括りそして叫んだ。

 

「|究極疾風蹴り《きゅぅぅうきょぉぉぉくぅぅぅぅっ!ラファァァァァァァルゥゥゥゥゥゥっ!キィィィィィィィック!!!!》!!!!」

 

[FULLBOOST]

 

空中で叫びながら1回転宙返りして少し加速をつけてからライダーキックのように足を突き出すとラファール・リヴァイヴの背部スラスターを最大点火すると投げられた女性目がけて迫っていきシールドを突き破り、絶対防御が発生する。

 

そのまま優希は女性を地面にたたきつける。

 

その行為から加速度からの衝撃で地面が陥没した。

 

「よっと」

 

優希は究極疾風蹴りをくらわせた女性の容態を軽く見て気絶していることを確認する。

 

「まあ当然か……」

 

あれだけの衝撃、一般の人間ならば意識を失わないわけがない。

 

「取りあえず、もうあの技は絶対に使わない!」

 

[使わないことを祈りましょう]

 

二度と究極疾風蹴りを使わないことを誓う優希はてさてどうなることやら……

 

 

 

 

 

 

[サッキノカッコイイ]

 

「え?」

 

未来には怪しい暗雲が漂っているようだ。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。