インフィニット・ストラトス 夜天の息子の鮮烈なる物語 作:ウィングゼロ
優希SIDE
クラス代表決定戦…俺はセシリア、織斑と戦い圧倒的な強さを見せつける。
そして戦いを終え俺は管制室へとやってきた。
その理由は簡単だ…
「なに?クラス代表を辞退したいだと?」
『はい、色々とありまして…元々クラス代表も乗る気ではありませんでした』
これも正直な本音だ…まあこれだけでは織斑先生は納得をしないだろうがな
「その理由を聞かせてもらおうか…もしくだらない理由なら容赦はせんぞ」
明らかに威圧する態度…これは俺に対しての警戒心から来たものもあるのであろう。
でもまあ別に警戒されることでもないので嘘偽り無く俺は話し始めた。
『更識簪…そして打鉄弐式』
「っ!…なるほどな…良いだろう特別に許可する」
二言だけで大体のことを察したのか織斑先生はそれ以上何も聞かず…辞退を認めてくれた。
『ありがとうございます。それでは自分はこれで失礼…』
「待て」
直ぐさま退散しようとしたが織斑先生に止められる。
「八神…お前は何者だ?」
『……仰る意味がわかりませんが…俺は二人目の男性操縦者…としか言いようがありませんね』
目を鋭くして睨む織斑先生…これは俺のことを少し調べたと言ったところか
「確かにそうだな…しかし8年前から貴様のいや八神の家族全員の足取りがつかめなくなっている…これはどう説明するつもりだ?」
『……俺は母さんの事情で国外を転々としていましたからそれで足取りがつかめなかったのではないでしょうか?』
確か母さんは中学卒業後イギリスへホームステイで留学した設定だったはず流石にミッドのことは口にするわけにも行かないしな
「……そうか…」
これで上手く撒けたか?
『では、自分は失礼いたします』
そういって管制室から出て行った。
にしても織斑先生ってどことなくシグナムに似てる気がする…というか気が合いそうだな
そんなことを思いながらもアリーナの通路を出口へと向かって歩き寮へと戻る道中俺は管制室から付けられている視線に俺は後ろに顔を向けた。
『……此処には俺とあなたしかいません…出てきたらどうですか?』
人の気配を確認し2人しかいないことをわかると隠れている人物に声を掛ける。
すると後ろの木の陰から簪に似た女性が出てくる。
「あら?気付かれてたみたいね」
どこか落ち着いている彼女は手に持つ扇子を開け、開いた扇子には驚きと書かれていた。
『それで…あなたはどちら様でしょうか?怨まれるようなことはした覚えがありませんが』
あっ…これはIS学園での話しな。
「私は更識楯無…簪ちゃんのお姉ちゃんよ…だから畏まらなくてもいいわよ…それであなたに少し聞きたいことがあるのよ」
『…聞きたいこととは?』
何を聞こうとしているのか更識さんの出方を伺う。
「あなたのこと私の家の者に調べさせたんだけど…」
また扇子を開けるとそこには収穫0と書かれていた…
どういった仕組みで変わってるんだ?あれ…
「全く素性がわからなかったのよね~その上、第二の男性操縦者であるあなたがここに来る前にどこにいたかさえも…はっきりさせていない…これって不思議だと思わない?」
また扇子を閉じて開けると次は怪しいと書かれていた。
『それで本題は何を聞きたいのですか?』
薄々だが何を聞きたいのか分かっているがそれは彼女自身の口から聞こうと思った。
「…あなたは私達の敵?それとも味方かしら?」
と鋭い目つきと殺気を飛ばしてくるが俺は臆することはない
しかし更識さんのいうことも一理ある。
彼女はおそらくこの学園を守ろうとしているのであろう。
『……全く何のことかわかりませんね…』
だけれど
「答えになってないわよ…」
と睨みを効かせ更に目つきが鋭くなる。
『………敵か味方か……はてさて…俺はどっちなんでしょうね』
「あなた…いい加減に」
『それでは失礼いたします…疲れているので』
「ま、待ちなさい」
更識さんの静止の呼びかけを無視して俺は寮へと歩いていく。
先程の俺が言った言葉あれもあながち嘘ではない。
敵か味方か…今の
『本当…気楽にはいかないもんだな』
ただの調査任務のはずがここまできついとは思いもしなかったな…
セシリアSIDE
負けた…
優希さんに敗れた私は優希さんと少しお話しした後、織斑先生に事情をお話ししてクラス代表を辞退、織斑先生はそれを聞き入れてくださって私はいち早く寮に帰り部屋のシャワーを浴びた。
私は温かいシャワーを浴びながら今日の試合のことを振り返る。
一言で言うなら圧倒的
試合が始まった時は私の勝利は揺るぎないものと信じていました。
しかし時間が経つにつれて私の自信を彼は崩していった。
卓越された剣技、針に糸を通すような正確な射撃、油断や無駄も一つも無い動き
全てに置いて私の実力を上回る優希さんに負けた直後は恐怖を覚えました。
しかし負けて意識を失いISを解除してしまい命の危機に瀕したとき彼は何の躊躇いも無く私を抱きしめ、助けてくださり、そして優しく声を掛けてくださいました。
どうして彼は私に、優しく接してくれたのでしょうか…
私は彼のご家族を中傷したというのに…何故…
そしてなにより…
『…優希さん…』
この胸を締め付けるこの感覚は何なのでしょうか…
優希さんのことを思うと胸の奥が熱くなって…そして鼓動が高鳴っている感じがします…
この思いは…一体…
『………叔父様に聞いてみるのが一番適切かもしれませんね』
幼き頃に私は両親を失った。そんな私に手を差し伸べてくれて小さい頃お世話にもなった叔父様…
私が男を見下すようになったときから一度も連絡も取っていませんでしたが…アリアさんとロッテさんとご一緒にお元気でしょうか…
そんな自分にはわからない感情を胸の内に秘めながら私はシャワーを浴び続けた。