インフィニット・ストラトス 夜天の息子の鮮烈なる物語   作:ウィングゼロ

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三十六話『優希VS鈴音』

昼休みから時間は過ぎて放課後…俺はアリーナに来ていた。

 

アリーナに来た理由それはもちろん凰さんとの模擬戦のため

 

あの時は織斑が遮ったが元々受けるつもりだったし、模擬戦を受けた方が第3世代の制作にも近づけるだろう。

 

『…各部スラスター、FCS問題なし、機体コンディション異状なし、システムオールグリーン…』

 

アリーナのカタパルトデッキでリヴァイヴの出撃最終確認を終えるとPICで宙に浮く。

 

『さて…いくか!』

 

[行きましょうマスター]

 

[シュツゲキ~]

 

意気込みを言った後俺はアリーナへと飛び出した。

 

 

NOSIDE

 

アリーナの観客席…イベントなどがないことから無人であったがそこに簪と本音、そしてセシリアはやって来ていた。

 

「…あれが中国の第3世代…甲龍…ですか」

 

と観客席からアリーナ内を見下ろしてみるとそこにはマゼンタと変わった色をしたIS…甲龍がそこにあった。

 

「噂だと安定性と燃費がいいらしいけど…一体どんな兵装を持っているのか」 

 

簪も中国の機体に興味があるのか熱心機体を見て両肩の浮遊するユニットに目が行く。

 

「…あの両肩のユニット…あれが一番気になる」

 

「確かに簪さんが仰るとおりですわ…あの丸みのあるユニット…スラスターとは思えませんし…」

 

「あ~やーくんでてきたよ~」

 

と甲龍の浮遊するユニットに興味を寄せる2人を他所に本音は優希がカタパルトデッキから出てきたことを口にする。

 

そして所変わり出撃した優希はアリーナ内に入るときれいに降下して着地そして鈴音の甲龍を見つめる。

 

もちろん、相手の鈴音も優希がアリーナに降り立ったことは確認して、驚いた表情をしながらも優希に通信をつなげる。

 

「あ、あんた…どうしてここに…」

 

「どうしたもなにも…模擬戦しにきたんだよ…あの時織斑に遮られたけど…元々受けるつもりだったし」

 

「そう…ありがとう」

 

と優希は試合に応じる理由を鈴音に告げると鈴音は噂の優希に戦えることから少し嬉しそうに頬上げた。

 

「じゃあ早速始めるけど良いよな?」

 

「ええ、こっちからお願いしたいわ!合図はどうする?」

 

両者、戦う気満々で合図をどうするか鈴音が訪ねてくると優希は拡張領域(バススロット)から弾込めされているガルムの替えのマガジンを取り出す。

 

「このマガジンを真上に投げるそしてマガジンが落ちた瞬間がスタートの合図…っていうのはどうだ?」

 

「いいわ、それでやりましょう」

 

鈴音の同意も得られたことにより優希はマガジンを思いっきり天高く投げて、投げでもおおよそ三十秒後マガジンは地面に落ち、2人の戦いの火蓋が切って落とされた。

 

「先手必勝!」

 

と先に飛び出したのは鈴音で右手に拡張領域(バススロット)から双天牙月を取り出すと一直線に優希に向かって飛び込んでくる。

 

《踏み込みが良い…ガルムを展開するより…!》

 

飛び込んでくる鈴音を見て優希は即座に拡張領域(バススロット)からガルムではなく葵を取り出して鈴音と切り結ぶ。

 

1回、2回、3回と打ち合う優希と鈴音、そして4回目のぶつかり合いの後優希は後方に下がる。

 

「なるほど、その武装…切り裂くというより、叩き潰すといった武器だな」

 

優希は数回切り結んだことで鈴音の双天牙月の特性を見極める。

 

「たった数回切り結んだだけなのにこの武装のことをわかるなんて凄いじゃない…あたしもあんたの葵が気になって仕方がないのよね…」

 

鈴音も優希の観察眼を賞賛し自身も気になっている優希の葵に目を向ける。

 

優希が持つ葵は日本刀を模した近接ブレードだ。

 

その葵で青竜刀の双天牙月の一撃を何度も受け止めた。

 

普通なら刀身が双天牙月の一撃に耐えきれずに折れるところだが優希の葵は一つの刃こぼれもなく保っている。

 

「もしかして…一夏がいってたからくりが関係してるとか?」

 

《からくり…ねえ》

 

鈴音から述べられた一夏が言っていたという話しそれは恐らく優希が一夏とのとどめの一撃で使った斬撃のことを指し示しているのであろうと優希は推測し話し始める。

 

「その通り…このリヴァイヴには特殊なシステムを積み込んでいてな…シールドエネルギーを収束して攻撃に転用することが出来る、今回はシールドエネルギーの少量を葵に収束して刀身の強化したってわけ前回の戦いはその収束したエネルギーを斬撃として飛ばしただけ…」

 

「あ、あんた…わりとさらっと言ってるけど…とんでもない力よ…それ」

 

淡々と説明をする優希に鈴音は呆れた顔でツッコミを入れる。

 

「まあいいわ…近接攻撃でだとあんたに分がある…なら!」

 

優希に近接攻撃を仕掛けても分が悪いと判断した鈴音はある程度の距離を取り、距離を取ったことから優希は何か来ると葵を構えて次の攻撃に備えた。

 

そしてその攻撃は直ぐに来た。

 

優希は何かに吹き飛ばされるように後ろへと飛ばされる。

 

不意に吹き飛ばされたことで体制を崩すが直ぐに整えて鈴音を見る。

 

《なんだ…今のは風圧なのはわかったが発射のタイミングがわからなかった》

 

砲身は見えず砲声すら聞こえない完璧な不可視の攻撃…この攻撃に優希は余裕が消えた。

 

「これが甲龍の第3世代兵装…龍砲よ、この威力はその身で味わったと思うけど…どう?」

 

「完全な見えない攻撃…知らなかったからな…完全に不意を突かれた…さすがに俺でも見切るのも難しいか」

 

「あんたにそこまで言わせられたんなら嬉しいわね…じゃあどんどん味わいなさい!」

 

優希も手に負えないと口にする龍砲に鈴音は嬉しくなりながらも勝つために龍砲を再度撃とうと考えるが優希は未だ龍砲の攻略を諦めたわけではなかった

 

(確かに俺一人じゃあ無理だろうけど俺たちなら!ロンギヌス!)

 

(分かっていますよ、マスター先程の時も空気の圧縮と放たれたときの空気の乱れをリヴァイヴさんのハイパーセンサーを経由して感知しました次は…遅れは取りません)

 

(了解、なら頼むぞ!)

 

と優希はロンギヌスと念話で話しを取り合い葵を両手で摑んでシールドエネルギーを葵に収束させていく。

 

両者一歩も動かず時が少し過ぎ、そして動いたのは…鈴音からだった。

 

(マスター!)

 

「っ!!」

 

ロンギヌスの声から優希は察してロンギヌスに収束したエネルギーを斬撃として鈴音へと飛ばす。

 

その斬撃は鈴音と優希の間で何かとぶつかり合って掻き消された。

 

「…あ、あんた…いま龍砲を…」

 

先程の現象…それを見た鈴音は大きく取り乱す。

 

それもそのはず、先程鈴音は優希に目掛けて龍砲を放っていた。

 

優希は迎え撃つ構え、ならまた次も当たる、そう自信満々出会ったのに関わらず優希はタイミングを合わせるかのように斬撃を飛ばして龍砲を相殺したのだった。

 

「ああ、相殺した…俺一人じゃ、無理だった…けど俺は…一人じゃない」

 

驚いている鈴音に優希は葵の剣先を向けてそう口にした。

 

「っで…どうする?」

 

「……はぁ…降参よ…龍砲まで防がれたら私…あんたに勝てる気がしないわ」

 

続きをやるかと訪ねた優希は鈴音の返答に耳を傾けると鈴音は一度溜め息を吐いた後、打つ手なしと判断して両手を上げて降参をするといった。

 

 

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