インフィニット・ストラトス 夜天の息子の鮮烈なる物語   作:ウィングゼロ

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八十九話『腹を割ってのお話し合い』

 

空気が重い…優希がやってきたことで私と優希の間にはそこが見えない谷間のような溝が出来ていた。

 

優希は時空管理局のことを最小限にしか話していないし…関わらせるつもりなんて一度も無かったんだろう…

 

加えて私とここまでの秘密を持っているとは思っていなかった…次元世界なんて文字通りでぶっ飛んだ事実なわけだから

 

『……』

 

「………」

 

私も優希も終始無言…どう話せばいいのが切り出すタイミングが図れずにいた。

 

だけどこの状況を黙っていない人がいる。

 

「あ~!!なんやこのお通夜みたいな空気は!!」

 

「は、はやてちゃん…今は少し大人しくした方が…」

 

「いいや、そんな空気は私がぶち壊す!優希!簪ちゃんと一緒に飲み物買ってきい!上司命令!」

 

「職権乱用も甚だしいな!!……はぁ…それじゃあいってくるよ」

 

凄い理不尽を見た気がする。

 

優希も呆れながらもはやてさんの言うことを聞いて部屋から出て行く。

 

「…簪ちゃんもほらいき」

 

片目を閉じてあっちいけと言わんばかりに片手を振るい、恐らく厄介払いではなく気を利かせたのだろう。私は言われるままに部屋から出て優希ついていくのであった。

 

 

はやてSIDE

 

『ふぅ…いってくれたか…』

 

今のこの現状を作っとった元凶は省けたわ…まあこれで元に戻れば万々歳やな

 

「あの~一体何がおきてたんですか?」 

 

ほんわかに首を傾げる奏ちゃん…この中では事情を知らないわけだから仕方がないと言えば仕方ないわな

 

取りあえず事情を話そうかと思うた時、私のスマフォから着信音が流れてくる。

 

『あれ?アリサちゃんや、なんやろう』

 

どうしてアリサちゃんから連絡がとそう疑問に思うこともあるけど…私はアリサちゃんからの電話に出るのであった。

 

 

簪SIDE

 

…はやてさんのおかげ?で二人っきりになった私と優希はやてさんのオフィスから少し離れた少し休めるソファーが備えられている。

 

しかし、先にオフィスを出た優希に落ちついたのだけど一言も話せずにいる。

 

「…全く…」

 

無言の間に優希の呆れた呟きが聞こえてくる。

 

「喫茶店で神崎と話してたら突然母さんに呼び出され、途中でフェイト姉に会ったらいきなり、簪のことを話すから度肝を抜かれたよ」

 

再び全くと呟き、自動販売機でジュースを二つ買い一つを私に手渡し近くのソファーに腰を座らせて私も続くように優希の隣に座る。

 

『…ごめん』

 

優希を驚かしたことに俯きながらも謝罪をする。すると優希は何を思ったのが溜め息をつくと持っていたジュースの缶を私のほっぺに付け…缶から発する冷気が肌に直接伝わってきて私は小さい悲鳴を上げた。

『ひゃっ!?何するの?』

 

「いや、謝るのは俺の方だよ…あの時事情を話したのも色々と抜けてた事とか今回の倉持技研の襲撃を察知していながらも…簪に強くなってもらいたいために利用したこと…謝ることだらけだ」

 

そう乾いた笑みで笑う優希、そんな優希に私は体を優希に委ねる。

 

「か、簪!?」

 

『そんなことない…確かにどうしてと思うけど…全部それが最善だと思ったからだよね…それに後者に関しては…自分の今後のことを考えて…』

 

「…やっぱり気がつくか…そうだよ、簪の察してる通りだ」

 

時空管理局というここのことを知ってから今回の襲撃を利用したのかは納得のいく理由がわかった。

 

優希はこの組織で次元世界を守ることが義務だ…なんらかの任務でIS学園には来ていたのだろうけど…いつかは…戻らないといけなくなる。

 

そうなればこれまでのように私を守ってはくれない…だから一人でも戦えるように利用できる物は利用することにしたのだろう。

 

「…簪…簪の思いも分かることには分かる…けどな…何時かは地球から離れることになる…そう思うと簪の気持ちを…」 

 

『待って優希…勝手に決めないで』

 

恐らくここで諦めてくれと突き放そうとしていたのだろう…だけれどそうはいかない…私は…私の思った事をする。

 

『私は優希が好き…優希が地球から離れるんだったら私も優希に付いていくよ』

 

「危険だ!次元世界は地球とは比べものにならないほど危険なことが起こるかもしれない…それに簪を巻き込むわけには…」

 

強く否定する優希…少し前の私ならここで引いてたかも知れない…でも…今の私は引く気なんて早々にない!

 

『譲らないよ、この気持ちは…私は優希の隣で支え続けるって決めたから!』

 

誰にもこの決意を止められない!そう表情に見せる私それを見て優希も少し黙り…目を閉じると大きく溜め息を出した。

 

「…はぁ…これは何言っても…止まらないな…何処かその真っ直ぐした信念はなのは姉に似てきてるし…なら、ちゃんと俺が守れる範囲にいてくれ…遠すぎると守れないかも知れないしな」

 

そう頬赤くして視線を逸らす優希…どうやら分かってくれたみたいだ。

 

『うん!優希のことは私が一生隣で支えるよ!』

 

分かってくれたことで私は優希に向かって笑みを浮かべる。

 

「さてっと…本音達を待たせるのもなんだから行くか…飲み物買ってな」

 

『うん!』

 

私ははやてさんのオフィスに戻ろうと声を掛ける優希にたいして頷きジュースを買った優希の隣を歩くのであった。

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