インフィニット・ストラトス 夜天の息子の鮮烈なる物語 作:ウィングゼロ
ダールグリュンさんが出ていったあと、しばらくして私達もインターミドルの会場をあとにして、優希の家近くまで戻ってきていた。
「今日一日色々と行ったけどどうだった?」
「うん!色々初めての所を見れて楽しかった!」
優希が私達に今日の感想を聞いてくると隣の本音は本当に楽しそうな顔をしてご満悦なことを述べた。
『うん、私も楽しかったよ』
私も本当の述べるけど内心では少し気になっていることがある。
ダールグリュンさんと優希が別れる際に言い放った雷帝と氷帝…ダールグリュンさんは優希のことを氷帝と優希はダールグリュンさんのことを雷帝と呼んだ。
これらには何かしらの意味があるとは思うのだけど…こっちの事に関しては全然、わからないからな
そういうときは優希に聞くに限るけど、もしかしたら聞き難い話かも知れないし…
そういった、どうすればいいのかと頭の中で考えるも一向に考えが纏まらなかった。
「あ、そうだ!やーくん、ザフィーラさんが言ってた子供達って何のことなの~?」
「ああ、ザフィーラ、子供達に格闘技教えていてな、何人かはさっきのインターミドルに出ると思うんだ」
え?ザフィーラさんが格闘技?
『あの、優希?ザフィーラさんって…犬…だよね…』
流石に昨日聞いてはいたけどこれだけはハッキリとしていたい。だって犬が人間の子供に格闘技を教えてる光景なんて…明らかに想像できないことだから
「ああ、そうか…簪達は知らなかったな…ザフィーラは…」
優希がそう言い切ろうとしたとき、唐突に海辺の方から何かが爆発したような爆音が響く。
「えっ!?なになに!?」
本音も今の爆音で慌てているが優希は特に驚いている様子が見えない。
「この蹴りの音は…ミウラか」
え!?この音、蹴りによるものなの!?
一体どれほどの蹴りなのか…私は額に汗を滲ませながらも浜辺へと歩いて行く優希に付いていくと、優希の家の近くの浜辺に何十人もいる子供が真剣に拳を突き出したりしておりそれを一人の体格の良い男性が腕を組んで子供達を見ていた。
だけどザフィーラさんは見当たらない…あれ?
「おお、やってる、やってる…よし、おおい!ザフィーラ!」
「ぬっ?優希、戻ってきたか」
「え!?優希さん!?あっ!お久しぶりです!」
え?あの男性の人がザフィーラって呼ばれて反応した?えっとつまり…どういうこと?
そうこうしているうちに子供達はワイワイと優希の周りに集まっていく、これを見ると優希が面倒見の良いお兄さんに見えてくるよね
「おまえら、元気にしてたか…全く、一ヶ月ぐらいしか経ってないのに…懐かしく思えるよ」
そう言いながら笑みを零す優希、その表情はお世辞を言っているようには見えない。
「ねえねえ、やーくん、ザフィーラさんはどこにいるの?」
そこに本音が気にしていたことを口にすると言葉を返してきたのは優希ではなく男性の方であった。
「俺がどうかしたか?」
「ああ、説明していなかったからわからないよな…あれがザフィーラ、魔法で人間形態と動物形態になれるの」
「え、えええええええっ!?」
当然、驚きの声を上げる本音、私も驚いて声を上げたいぐらいだ。
「まあ、説明してなかったからな……さてと、俺も少し体を動かすかな、ミウラ、少し1本どうだ?」
「は、はい!お願いします!」
そういって、ボーイッシュな女の子が元気よく返事返すと、優希がロンギヌスを展開する。
『ゆ、優希!?』
「問題ない、優希も全力でやるわけではないし、それにミウラもデバイスは持っている」
いきなり、ロンギヌスを展開したことに驚く私だがザフィーラさんが説明して一旦落ちつく。
それにしても私より小さいあんな子もデバイスって持ってるんだ……それなら……私も少し欲しいな……
私はそんなことを思いながらも少し離れた場所でやる優希達を眺めるのであった。