Fate/Grand Order 唯就職したかったんです。   作:B-in

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長い、のがようやっと終わった。あーでも直ぐには原作に行けないんだよなぁ

今回、短めです。


炎上都市冬木編
プロローグの終


 

 

 

少年よ大志を抱けとは良く言ったモノで、幼い頃に心に抱いたモノとはドレだけ経っても眩しいモノなのだ。

勿論、ソレが夢で理想で、叶えたい将来の展望で、多くの人はソレを掴む事は出来ない。挫折して他の道を選んだ人も居れば、諦めずに突き進んで成功せずに終わる人だっている。何もする気が起き無くて堕落する人だって居るだろう。

それでも、最初に抱いたモノは輝かしいモノだ。

どんな些細な事でも、当人にとっては偉大な野望と言っても良い。

 

俺は、ただ生き残りたかった。生きて居たかった。将来の事も有る。継ぐ家が在る、もし、継がなくても良いと成っても、普通に働いて、結婚して、子供を作ってと、何処にでも居る、何処にでも在る生活を営みたい。

その為に有用な資格を取得する事を目指しているし、良い所に就職してちょっと良い暮らしがしたい。働かねば生きていけないのだから。

 

 

紅い弓兵は

 

「まったく、此処まで魔術師らしからぬ魔術師は見た事が無い…が、その思いは、目指している生活は尊いモノだ。君は君の儘で良いのだろうな。」

 

笑っていた。眩しげに目を細めてお前はソレで良いと笑ってくれた。

 

あぁ、でもダメだった。今のままじゃぁ、あの漢の相棒足りえない。時には命を掛けねばならない。自分に自害を命じ逃げる事も進められた。

そんな奴に認められたいと思った。馬鹿な考えだと思う。でも、仕方が無いじゃないか。サーヴァントとの過去を夢と言う形で見てしまうのだから。その生き方が不器用で悲し過ぎて、でもかっこよかったんだ。

 

同時に家族を護るという大義名分も得てしまったんだ。命位掛けても良いだろう?

魔術刻印は嫌という程に使った。

 

偉大な狂戦士と白い魔術師

反則魔術を使う暗殺者に時計塔の講師

伝説の魔術王に時計塔のロード

騎士の王とほぼ一般人の従兄弟

トロイア戦争最強の戦士と間桐

魅了を使う槍兵にセカンドオーナー

 

 

どいつもこいつも、此方の精神をがりがり削って来る嫌な相手だった。

狂戦士に殺されかけたのは、嫌な思い出だ。

そして、俺の知る限りこの戦争に関わって死んだ人間は3人。コレから一人と一体が増えるけど、ソレは俺達が生き残って居た場合であり、俺にとって都合のよい結果だった場合だ。

マリスビリーは最悪殺さなくてはならない。あぁ、家族を護る為なら踏み込める。

だからこそ、今は全力で、反則をした外道を消滅させなければならない。

 

「マキリ・ゾォウルケェェェン!!」

 

「器港?! 君にはランサーの相手を任せた筈だぞ?!」

 

「カッカッカ、『器港』の子倅か!! まぁ、よい。お主は桜の子を孕ませる種にするのも一興よなぁ。」

 

うるせぇ、バケモノ。魂まで磨り潰してやる!!

 

 

 

 

 

 

Side out

 

 

 

 

 

「フン、奥歯が砕けたか…やってくれる」

 

口の中に溜まった血と歯の欠片を吐き出し、マリスビリーは詰らなさそうに吐いた。

 

「それに、助骨が四本、内臓にも酷いダメージだ。右大腿骨に亀裂、左腕も痺れて感覚がないだろう?」

 

「キャスター…アーチャーを見逃したのか?」

 

面白そうに笑いながら、キャスター…ソロモンは返す。

 

「いや、確かに焼き払った。単独行動のスキルだろう。契約破りも出来た様だ。全く、接近戦を挑んでくる弓兵とは、面白い。」

 

「お陰で契約を飲まされた上に、逃げられたわ。」

 

「君なら、ソレを無視出来たんじゃないかな?」

 

マリスビリーは眉を顰めて言う。

 

「……触発された」

 

「男心を?」

 

「……悪いか」

 

淡く光る大聖杯の光に照らされながら、ソロモンは腹を抱えて大笑いした。

 

 

 

Side out

 

 

 

誰かに背負われている。振動が余り伝わって来ない、此方を気遣った背負い方だ。あぁ、此処一週間近くで大分慣れた感触に安堵する。

 

「おぉ、生きてるって素晴らしい」

 

「馬鹿か君は、いや、馬鹿だったな。明日の筋肉痛に魘されるが良い」

 

この遣り取りも最後だと思うと、寂しさが沸き上がって来る。

 

「朝ごはんは味噌汁にイワシの塩焼きが良い。あっ、腸は取ってね?」

 

「それぐらいは自分で出来る様に成りたまえ、簡単な調理は教えただろう?」

 

ちぇ、それくらいまでは頑張れよ

 

「生き残ったなぁ」

 

「あぁ、良くやった。真実、君は己の目的を叶えた。君は勝利したぞ、マスター」

 

そうか、はは、そうか…

 

「往くんだろ?」

 

「あぁ、そろそろスキルの効果も消える」

 

視界が歪む。被害者には悪いが…楽しかった。楽しかったんだ。

 

「君には足りないモノが多すぎる。もう少し学びたまえ」

 

「おう」

 

「しっかりと働きたいのなら、もう少し字を綺麗に書け。洗濯物を裏返しのまま出すな、手間がかかる。グリンピースを残すな。脱いだ靴は揃えろ、恥を掻くのは君だぞ。」

 

「おう」

 

「後は、深夜までアニメを見るな、早寝早起きが基本だ。三食しっかりと食べろ、間食も控えろ、面倒臭いからと言ってシリアルばかり食べるな。付け合わせも考えろ。」

 

「……おう」

 

拠点は直ぐ目の前だった。其処で下ろされる。

 

「君は魔術師としての心得がまるで成っていない。だが、人間性は捨てたモノでは無い。良識も持っている。知識は…刻印から引き出しているのだろう?」

 

「うん、きついけどね。」

 

「なら良い、無茶はするなよ? 君はまだ子供だ。するにしても、絶対に生き延びる事を前提にしろ。」

 

「…うん。」

 

「…本当はまだまだ細かい事を言いたいんだがな」

 

「アーチャー…俺は楽しかった。辛かったし、苦しかったし、怖かったけど…お前と一緒に戦えて楽しかった。」

 

少しずつ希薄に成っていくに姿に言うと、キョトンとした顔をしたアーチャー嬉しそうに笑った。

 

「あぁ、俺もだ。久しく忘れて居た団欒を思い出せた。大丈夫だ、マスター。俺は強かっただろ?」

 

「おう、俺のアーチャーは最強なんだ!!」

 

「そうさ、だから君も頑張れ。」

 

最後まで笑顔だった。だから、約束した。

 

「こっちの士郎兄ぃは俺が何とかするから!! コッチ側には来させないから!!」

 

「あぁ…安心した。また、縁が在ったら会おう。」

 

 

涙は流さない、笑顔で英雄を見送った。

 

「…さてと。記憶を弄る事から初めて…鞘は取り除いとかないとな…はは、あー!!きっついわー!!」

 

 

 

 

 

Side out

 

 

 

アーチャーが消えたのと同時に、聖杯は起動した。

 

恙無く、お互いの願いを叶えた二人は、未だに消えない聖杯の魔力をどう使うかを考えて居た。

ソロモンの願いを叶える事により、聖杯の魔力は半分に減った。そして、マリスビリーの願いを叶えて尚、一割以上の魔力が残っていた。2割までいかない所が判断に困る。マリスビリーは、負傷を押して頭を巡らせた。本来ならば適当に霧散させるか、何かに移し替えて持ち帰ってしまえば言い。

だが、少々ショッキングな事を聞かされてしまったマリスビリーは、冷静に成る為にどうでも良い問題に思考をズラした。

 

「…どうしたモノか」

 

「うーん、そうだ。彼に貸してしまえば良いんじゃないかな?」

 

「器港にか?」

 

あっけらかんと言った、唯の人間に成った英霊はそう言った。

 

「うん、彼は必要に成る。僕からは言えないけど、彼の始祖は理解した。だから、彼は戦力に成るし、此方側に着いてくれる。」

 

ソレは、マリスビリーに取っては有用な事だ。どの道、あの土壇場での契約の対価として協力して貰うのだから、基本的に損は無い。寧ろ、あの性格ならば積極的に働いてくれる可能性も高い。

 

「…確か、どんな資格でも取得できるように成りたいだったか?」

 

「そうだったと思うよ?」

 

叶うかどうかも分からない、だが、この魔力を無駄に使っても痛くも痒くも無い。

 

「博打の様な物かも知れんが…それは、ソレで面白いか。あの小僧を扱使ってやるのも一興だ」

 

「結構根に持ってるね?」

 

「ふん、聖杯に願う。器港雷堂に全ての資格を取得出来る資格を与えたまえ!!」

 

 

 

因み、コレが原因でお互いが冬のテムズ川にダイブする事を彼等は知らない。

 

 

 

 

 

Side out

 

 

 

 

 

やあ、初めまして僕の子孫君。

 

コレは夢だ。

 

夢の様なモノだ。ハッピーエンドを迎えたかった君の想いには共感するよ。でも、まだまだ障害が残っているんだ。

君は傷つくよ。とてもとても大変な災厄を生きる事で。

でも、その中には君の支えに成る輝かしい出会いがある。忘れられない煌めきをえる。

 

だから、コレはサービスだ。本当は少し足りなかったけど、僕が補填してあげよう。今までの子孫が少しずつ送ってくれたモノを、君に少しだけ上げるよ。

全部は無理だよ? 僕にとっても必要だからね。

 

え? 僕かい? そうだなぁ、ご先祖様って言うのはチョット浪漫がたりないね。此処で(・・・)敢えて名乗るなら「神」さまみたいなモノだよ。「」でも良いかもね。君を其処に繋ぐんだから。

 

僕は何時でも導き手さ。

 

それじゃあ、何時かに会おう。その時は、僕の話を聞いて欲しな。

僕の大好きな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

変な夢を見た。

 

唯一つだけ分かる事がある。確実に嫌がらせを受けた事と、厄介事に関わってしまった事だ。

 

「マァァァリス、ビリィィィー…覚えてろ」

 

ヤロウブッコロシテヤル!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

設定

 

器港雷堂

 

器港の11代目。その実は1500年ほど昔に遡る英国の神官の直系に当たり、その一族の始祖は人類の救済を目的としていた。正確には4世紀から5世紀の間に始祖が誕生したと思われるが、ソレを証明するモノは身体に宿した魔術刻印のみである。

浸食型と言われていた魔術刻印は器港の完成と共に浸食と言う特性を失うと同時に、経験と知識の植え付け機能も停止、破棄されている。※1

 

ご先祖と言い、神秘と言われた存在の言う通り知識の図書館の様な機能を有するも、ソレは題名の無い本を一つ一つ確認する様な作業であり、中には狂気じみたモノも有る為、発狂や灰人化してしまう可能性の高い物もあり、端的に言えば10連ガチャ一回で星5鯖が三体位来る可能性ので確実に死ぬ。※2

 

前世持ちの為、幼い頃はかなり大人びた可愛くない子供だったが、肉体年齢に適応したのか、5歳ぐらいの頃には普通の子供と殆ど同じ精神状態に落ち着いている。反面、前世の所為で就職する事に執念を燃やしている為、資格等を取得する為に形振り構わない所が在る。勿論、一般人としての良識を重ね備えて居るので暴走などは無い。※3

 

8歳にして第三次聖杯戦争(2004.7)のマスターに選ばれ、紆余曲折ありマリスビリー・アニムスフィアと同盟を結び、聖杯戦争に参加する事に成る。アサシンを召喚するつもりがアーチャーを召喚してしまい混乱するも、浸食型魔術刻印の所為(おかげ?)でアーチャーと確かな信頼関係を築く。

聖杯戦争中にマリスビリーと仲違いを起こすも最終戦闘で全てを呑み込ませるだけのモノを提供し、自身を含め3名の魔術師(1名は身内)を保護、生存させる事に成功する。※4

魔術刻印は膝下から首元までびっしりと刻まれており、味方を変えればそれぞれの幻想種の似姿に見える。

表向きには聖杯戦争の勝者と成っており、聖杯戦争後自身の父と交友のあったマリスビリー・アニムスフィアに弟子入りした事に成っている。

マリスビリーを除く他のロードや教授陣からのスカウトがひっきりなしに来るが、原因はマリスビリー達が最後に願ったモノが本当に叶ってしまった為※5

 

冬のテムズ川にマリスビリーと腐れ縁になるロマニ・アーキマンを蹴り落とし、大ゲンカをした為、時計塔の武闘派魔術師達からは目を付けられている(教会も含む)

ロマニ・アーキマンの事はマリスビリーの外部協力者と認識しており、共にイギリスの食事事情の英国面に触れてしまった戦友である。戦犯はオルガマリー。

オルガマリーの事は実の姉の様に思うもメンタルの弱さとそのコンプレックスから、異性としては見て居ない。手間のかかる姉貴分として慕っている(援護している?)

 

※11000年以上の経験等の植え付けは魔術刻印に植え付けて在る為、本人の肉体への植え付けは基本その代の始祖から10代目までが基本。雷堂の場合は完成してしまった初代と成る為、ぎりぎり、父親(10代目)の経験のみ植え付けられている。

※2、※5の所為で死亡率等は下がった。

※3、ある種の強迫観念。就職していない、出来ない人間はダメだと思い込んでいる。

※4、自身を含め生き残ったマスターは4人。他3人は…

※5、全ての資格に対して取得する資格を得た

 

 

器港

 

「きこう」と呼ばれる魔術師の家系。表向きは海運等で生計を立てて居た商家だったが、初代となるリード・リドルが婿養子に成る事で魔術師の家系と成った。代を重ねるごとに大きく成り、現在では財閥とまでは行かないまでも大企業と張り合える家と成っている。運送、貿易、IT等、の分野で活躍中。その実態は日本の裏側の繋ぎ役でも在る。協会・教会の繋ぎ役であると同時に、混血の家や退魔四家等の調整を行っている。政治家の一部は良くお世話に成っている。また、日本国内に侵入した死徒や外来の外道等の撃退・殲滅・捕縛等を行っている武闘派であり、代々の当主は、教会で言う埋葬機関の番号持ち、協会で言う執行者とほぼ互角の人間兵器。

主人公の父は歴代最弱であるも、協会・教会との繋がりが最も強く、歴代最弱である分、様々な事に精通したオールラウンダー。

この戦闘能力を把握しているのは協会・教会の上層部の一部のみであり、それ以外の魔術師には魔術品を製作し、販売している調剤系、またはクラフト系列の創る者の家系と認識している。

 

 

 

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