モノクロの世界   作:琲世。

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───────遡ること、数時間前。

新一「ほお、これは面白い無意識に止めたか?それとも…」

何かただならぬ気配を感じ目を覚ますと俺達に黒鎌を振りかぶる新一さんの姿が最初に目に映る

アゲハ「んっ…。ここは、?
ってうわ?!な、何やってんだよアンタ!!」

俺の叫び声に何事かと二人も目を覚ます。

新一「何って、なかなか目え覚まさねえからさ…
俺が目を覚まさせようかと。永遠のな」

アゲハ「永遠のって今永遠って言ったよね?!
俺達を殺す気かアンタ!!!」

最後の言葉はよく聞き取れなかったが今、絶対永遠のって言ったよな!それはつまり永遠の眠りにってことですか?!

新一「でも、目え覚めたろ?」

アゲハ「あったり前だバカ!!」

目が覚めてよかったよ!覚めてなかったらその時はもう、既にあの世行きじゃねえか!!なんで、この人は毎回こうしてクレイジーなことをするんだ!

普通に起こすことも出来るだろう!
どうせ、新一さんのことだ「普通に起こすんじゃつまらない」からとかの理由でこういう起こし方をしたに違いない

アゲハ「こんな最悪な目覚め初めてだよ」

あー、びっくりしたと胸をなでおろす俺に新一さんは振り上げていた黒鎌を手元に置く

カブト「…戻ってきたんだな。あれ?あの人達は?」

キョロキョロと周りをみて「あれ?あれ?」と言うカブトに新一さんは人懐っこい笑顔で近付き肩に手をやる

新一「ん?ああ、ウル達か?アイツ等は上にいるよ」

天井を指差しニコッと微笑めむ新一さん「ひぃ?!」と悲鳴をあげれば、その悲鳴にムッとしたように睨まれる

アゲハ「いや、なんで俺にはそんな敵意向きだしなの?!」

ずっと思ってたがなぜ、カブトにはここまで親しいんだよ!今さっきの笑顔とか逆に怖かったんだけど?!あんなキラキラ輝いた笑顔見たことねえよ!

新一「カブトは女好きではあるが、人を見る目は誰よりもあるそれにどんな苦難に立ちはだかろうと絶対逃げ出す根性もな。お前はバカで喧嘩っ早くて状況判断能力はあるくせに正義感の強さからか無茶をするバカ」

アゲハ「バカって、今バカって2回言ったよね?!」

なんか全体的に馬鹿にされた感しかないんですけど?!もうほんと何なの、そんなに俺のこと嫌いなわけ?!

新一「大切なことだからな、お前がバカであることは」

アゲハ「くうう、腹立つッ!!」

悔しさを身体いっぱいで表現するように地団駄を踏む俺に引いたような眼差しを向ける新一さん

アゲハ「ああ、腹立つ腹立つ腹立つ!!
ほんとのことだから何も言えねえってのが一番腹立つ!!」

でも、と言ってピタリと足を止め新一さんを真っ直ぐな瞳で見る

アゲハ「一度決めた信念は何があっても曲げねえ。だから、今度こそ新一さんに勝つ」

ビシッと新一さんを指差しふん!と鼻息荒く言う俺に新一さんはニヤリと黒い笑みを口元に浮かべる

新一「じゃあ、その信念とやらを見せてもらおうか」

───────そして、時は戻り現在


いつの間にか増えたギャラリーを横目に俺は大きく伸びをする。

アゲハ「…あの人が新一さんの助けたかったマジック少年…快斗さんか」

白新一さん改めウルさんと共にいる彼をチラッと見てなるほどねと頷く。新一さんにも友達いたんだな、なんか意外だけど。

彼とはまた後で色々新一さんについて話を聞こ
それに今は新一さんとの戦闘だ。さっきぶりの戦闘なのにウキウキが止まらねえ

二人の視線が重なった瞬間、どちらともなく動き出す。黒い靄を纏わせた俺からの強烈な蹴りを腹部に喰らいながらもニタァとした笑みでその足を掴み壁に投げ飛ばし“何かの能力によって”壁に拘束され黒鎌で斬りかかってくる

アゲハ「暴王・円盤Ver(メルゼズ・ディスクバージョン)」

新一「チッ、またこれか」

何度でもするさ。新一さんのPSIは強力だからな。けどそれだけ強力な攻撃となる。新一さんのPSIを吸収し大きく円盤状になり無差別に襲いかかる。

それを黒鎌で蝿でも叩き落とすかのようにほんの数秒で消滅させる。

アゲハ「まあ、そんなのわかってたことだけど」

そのたった数秒のうち手足を切り落とす覚悟で放った攻撃により拘束を解き、新一さんの真正面に移動し地面に叩き落とす

アゲハ「───どうだ?」

それを新一さんは悪魔のような満面の笑みで受け、埋まった地面から身体を起こす。かなりの衝撃で地面に叩き落としたにも限らずかすり傷一つない彼を見て思わず「マジかよ」と言葉がもれる

新一「なあ、まさかこれで本気なんて…言わねえよな?」

アゲハ「あ、当たり前だ!俺の本気はこんなもんじゃねえ!い、今から本気出すから待ってろ!」

言えない、これが俺の本気だなんて口が裂けても言えない!クソッ、体力を消耗していて全力を出せない。いや、そんなのただのいい訳だ。それなら新一さんだって同じはずだ。新一さんだってあれだけの戦いをしときながらほんとバケモンかよ

新一「なーんだ、そうだよな。
これで本気とか…くくッ、弱すぎるもんなぁ?
俺はさ、ウルと遊んでた時にだしたあの時のお前と殺りてえんだよ」

悪魔のような狂気めいた笑みで新一さんはスッと黒鎌を手放す。手元から離れた黒鎌は黒い霧となり消え去る

軽くジャンプして手足をぶらぶらとさせ、息を吐く。両足を肩幅くらいに開き、左足を前に出し、半身の姿勢になる。両拳をこめかみの高さに上げ、脇を軽く締め、左拳は少しだけ前へ出し、右拳は自分の顎とこめかみを守るように構える

アゲハ「ボクシング?空手?なんの構えだ」

よくわからないが、あの構えただもんじゃないな
下手に近付くと危険だ。これまでもそうだったからな…。新一さんは前に出した左手で挑発するようにクイクイッとさせる。

新一「さあ、来いよ」

俺にしか聞こえないくらいの声で「それとも、ビビってんの?」と言う彼にカーっと頭に血が上る

アゲハ「ッ!! 舐めやがって…!!」

まんまと挑発に乗せられ新一さんに向かって突っ込んでいく。しまった、俺としたことがまたやらかした?!構えていた左足で俺の首元に向け強烈な回し蹴りを喰らわせる

が、それより早く俺を守るように攻撃を防御しその衝撃によって切れた頬からはたらりと血が落ち袖で拭う。

アゲハ「あっぶねー…。アンタ俺を殺す気か?!」

新一「殺す?それくらいで死ぬかよ」

アゲハ「いやいやいや!今の首にヒットしてたら完璧死んでたよ?!」

前も思ったけど軽くない?!それくらいって、アンタにしたら蚊を叩くくらいだろうけど俺にとってそれは死んじゃう攻撃だからね?!もう、その足凶器だからね?!鈍器だよ鈍器!!

新一「でも、実際死んでねえだろ?
それに二割程度の蹴りで死ぬわけねえだろ」

アゲハ「今ので二割って、マジかよ…」

二割で、これはやばい。本気の蹴りをしたら多分人の身体が真っ二つに折れるのではなかろうか。やめよう、怖い怖すぎる想像したらダメな奴だ。

ここで立ち止まってたらいつまでも彼に近付けれない。チッと舌打ちをし新一さんに攻撃を仕掛ける。

アゲハ「─────全てを貫け
暴王の流星(メルゼズ・ランス)」

黒い流星が新一さんの心臓を貫くように真っ直ぐに向かっていく。

新一「はあ、残念だよ。全く
もっと、楽しめると思ったのに」

まただ!また何かによって俺の攻撃はいとも容易く止められはね返される

新一「お前さ、本気で勝つ気あんの?
お前には失望したよ。これ以上ヤッてもつまらないだけだ


少しでも、期待した俺がバカだった」

くるっと方向転換し他の遊び相手を探すべく俺達の遊びを見学していた彼等の方に歩み寄る

本気で勝つ気があるかって?あるに決まってるだろ
ぷるぷると怒りや悲しみ悔しさで震える拳を強く握り俺はギュッと歯を噛みしめる。あまりに強くかみしめたせいか口の中に鉄の味が広がる。

アゲハ「…てよ。待てよ!!俺はまだアンタに負けてねえ!」

喉が張り裂けそうなくらいの声で叫ぶ俺の言葉に、新一さんは立ち止まり顔だけ振り向くように俺を横目でみる

新一「だから?これ以上して何か変わるのか?変わらねえだろ。覚悟も何もない奴が俺に勝とうなんて…お前こそ舐めてんじゃねえの?」

アゲハ「…確かにこれ以上アンタと戦ったとして俺が勝つ確率は低い。けど、もうやめた。勝つ気じゃダメなんだ。殺す気で行かねえとアンタと同等には戦えない」

俯いていた顔を上げ迷いも捨てその瞳には強い覚悟がある。殺す気でいかねえとアンタに勝てねえんなら、それなら俺は迷わずこの手を汚そう。

新一「ふっ、殺す気って甘ちゃんなお前に出来んのか?」

馬鹿にしたような嘲笑で言う新一さんに俺は本気だと伝わるように真っ直ぐな目を向ける

大きく息を吸ってゆっくりと時間をかけ息を吐き、それを繰り返して身体全体の力を抜くようにだらりと手をぶら下げ顔も下を俯くように脱力する。

纏わせる感情は負の感情のみ。そこに楽しさや喜びはない。
ただ目の前にいる敵を殺すそれだけを頭に入れ最後にもう一度深呼吸をする

ニィと不気味な笑みを浮かべ、前にゆらりと身体が揺れた瞬間風をきるように駆ける

アゲハ「喰らえっ!!」

新一「さあ、来いッ!!」

俺の周りには無数の黒い玉ができ一斉に新一さんを襲う。が、それを待ってましたと言わんばかりに新一さんも駆け出しひとつ残らずサッカーボールでも蹴るように消滅させる。

アゲハ「ッ、おりゃあああああ!!!!」

攻撃を囮にして正面突破してくる俺に新一さんは壁をけるように上に飛びそのまま踵落としをする

アゲハ「こう来ることくらい、予想済みなんだよッ!!!」

余裕で踵落としを避け無数の流星と円盤を再び新一さんに叩きつける

新一「これだよこれこれこれえええ!!
あはははははははははははははははは!!!!」

壊れた笑みで攻撃を瞬殺し、興奮でギラリと目は異様な輝きを見せはあはあと肩を上下に揺らす新一さん

アゲハ「ちょっと待って、なんかこの人理性飛びかけてない?!」

新一さんは黒い笑みを浮かべたまま黒鎌を放り投げかわりに鞘を手にもつ。

新一「─────水天逆巻け 捩花」

ふわっと自ら風を起こすように髪や服が舞い上がる。鞘から出した刀は三叉の槍(矛)に変化し、同時に多量の水を発生させる。頭上でクルクルと回転させるようにし槍を構える。

アゲハ「うおお、なんかかっけー武器だな!」

俺にもあんなかっこいい武器あったらなー!
いいなー、俺も欲しいな。あぁくそ、悔しい!!
新一さんに憧れの眼差しを向けながらもぶんぶんと首を振りその考えを捨てる

臆するな、立ち止まったら負けだ!
立て立てたてっ!何十回でも何百回でも立ち上がれ!!自分を鼓舞するように新一さんに突っ込んでいく。

足を払うように柄を引っ掛けって地面に転ぶ。
そのまま止めを刺そうと更に追撃を仕掛けるがPSIにより止めさっきと同じく近距離で無差別に無数の円盤と黒い流星を新一さんに飛ばす

アゲハ「俺は、負けねえええええ!!!!!!」

が、その攻撃を水の波濤と槍で攻撃を殺しその勢いのまま狂った笑みで俺に斬りかかる

新一「オラオラオラオラおらあああああッハハハハハハハハハ!!!」

アゲハ「ッ、クソッ、なんちゅう重い攻撃だよッ!!」

一撃一撃が重い。地面から直ぐ様立ち上がり必死に攻撃を受け止めるが、受け止めるだけで精一杯でなかなか反撃できない。

新一「あハハはははハハハハハ!!ヤベエエエエ楽しいよォ楽しい楽しい楽しすぎる!!!あああもっともっともっと壊したい壊して壊して壊してグチャグチャになるほど壊してエエエけどまだダメだ。だってこんなに楽しいんだ!!

駄目駄目駄目駄目我慢しないとコイツが壊れちゃまた退屈しちゃう。だからダメだ我慢しないと駄目だダメ」

アゲハ「おいおいおい!!もう完璧この人理性飛んでますけど?!大丈夫なの?!ねえ、俺死なないよね?!大丈夫だよね?!」

誰に助けを求めるわけでもなく俺は隅っこで戦闘を見学している彼等に視線をうつす。ちょっとウルさん!どうしてくれんだよ、コレ!!やばいんだけど、この人かなりやばいんだけど!!!

ウル「…大丈夫だ、少年」

ウルさんは俺の視線に気付きぐっと親指を上げウインクをする。いやいやいや、どこをどう見て大丈夫なの?!大丈夫じゃなくね?!ねえ、だってほら完璧目がイってるもん!

アゲハ「クソッ、このままやらっれぱなしもダメだ。どうにかしねえと」

新一「ほらほらホラホラあああああ!!!もっと来いよおおお!!!!」

クソッ、わかってるよ!ただ、攻撃をしても彼に近付くその前に瞬殺されて攻撃にも何にもならねえんだよ!

アゲハ「バケモンてより悪魔だよ、最早…!!」

新一「悪魔?クククッ、褒め言葉じゃねえか。はあぁ、楽しいなおい。楽しすぎて楽しすぎてゾクゾクしちゃうヨ」

最後の「ヨ」の部分で一瞬で俺を壁に追い詰め槍投げの要領で手から放った槍は弧を描き俺の右太ももに突き刺さる

アゲハ「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ!!!!!」

あまりの激痛に顔を歪めぜえせえと肩で息をする

アゲハ「ぁガッ…ぐぅ‥んにゃろッ!!」

全身脂汗でびっしょりと濡れ太ももに突き刺さった槍を震える手で引き抜くとポッカリと穴があいている。その傷跡も一瞬で消え床に投げた槍は彼の手元に戻る。そして、あろうことか槍につく血をぺろりと舐め狂った笑みを浮かべる

アゲハ「はあはあ、ッはあ、狂ってる」

額に滲む汗を拭い息を整える

新一「────卍解 擂砕け 龍渦水捩花(すりくだけ りゅうかすいねじばな)」

これはサイレン世界でも見たことのないものだな。さっきのやつより長くなり前後についた刃の部分に大量の水が龍のように渦まいている

アゲハ「おお、かっけー。ドラゴンだドラゴン」

思わず拍手をしてその武器に見惚れてしまう

いいなー、ドラゴン。かっこいいなー
キラキラと瞳を輝かせ羨ましそうに見ているとどこからか笑い声が聞こえる

ウル「ククッ、まるでガキだな」

快斗「いいじゃないか、男ってのは、いつでもああ言う龍とかかっこいいものに憧れるもんだぜ?」

ウル「そういう生き物なのか」

快斗「そういう生き物なんです」

笑い声のする方へ視線を移すとウルさんと快斗さんがそんな会話をしているのが耳にはいる

アゲハ「…なんか向こうは平和だな」

ツッコむのを忘れそんなことを思っているとウルさんとパチッと目が合う。

アゲハ「ゲッ、目あった」

苦虫を噛み潰したような表情をし慌てて視線を逸らそうとすると

ウル「が ん ば れ よ」

いつもの馬鹿にしたような笑顔ではなく、柔らかい笑みで頑張れよと口パクで言ってスッと視線を俺から隣にいる快斗さんに向ける

あれ、どうしよ。なんかすげえ嬉しいんだけど
「へ、へへへ」自然と頬が緩み笑みがこぼれる

新一「お前、何笑ってんだ。気持ち悪いな」

アゲハ「気持ち悪いって酷っ!
アンタだってよく黒い笑みしてんだろーが!」

新一「俺はいいんだよ、けどお前のは気持ち悪い」

アゲハ「は、なにそれ?!なにそのジャイアン的な考え?!」

嘘でしょ、マジで何なのこの人?!ほんっと腹立つ!!てか、何?そんなに俺の顔気持ち悪かった?!近くに映る自分の表情をみて「あ」っと察する。ああ、うん。これは、うん。気持ち悪いと言うより不気味な笑みだ

表情筋がゆるゆるで想像していたより酷い顔をしていた。「んッんん!!」と咳払いをしてベシッと自分の頬を殴る

アゲハ「よし、これで問題ねえな」

ウル・快斗「「いや、問題ありだろ」」

自分で殴った頬はぷくっと腫れどす黒くなっていたが直ぐにそのあとも消える

新一「さあ、これからが本番だぜ。
へばってんじゃねえぞ。楽しみはこれからなんだからよお!!」

アゲハ「いや、え?!これまでのは一体?!」

ハッ、今誰かと声が被ったような!バッと視線をウルさんたちの方にうつすとクスクスと俺と快斗さんを交互に見て笑うウルさんとその隣で快斗さんが何故か俺を見てグッと親指を上げる

新一「あ?これまでのはほんのお遊びだろ?」

アゲハ「デスヨネー!!」

そうだとなんとなく予想はしていたがやっぱり今までの遊びですよねー!!涙目になっている俺を無視して新一さんはニッコリと黒い笑みを浮かべた

この状態でいるのもあと数分、もって15分程度。
それまでに、とは厳しいかもしれねえがそれでもやるしかない

ふう、と大きく深呼吸をしてゆっくり目を瞑る
神経を研ぎ澄ませろ、ここからはもっと激しい戦闘になる。死ぬ気でしがみつけ。目を逸らすな

新一「ふっ、ふふ、ふははははははは!!
ああ、この空気イイ最ッ高だ!!クククッ、さあ殺ろう!!」

ビュンっと風をきる音がした。カッと目を見開き壊れた笑みを浮かべ俺に突進してくる新一さんを身体いっぱいで受け止める。ズズズッと足が床を滑り後ろに押される。なんて力だ

新一「踊り狂え、捩花」

ニヤァと何か企むような笑みでパチンと指を鳴らすと俺に向かって水龍がうねうねとうねりながら俺に襲い掛かる。それは言葉の通り踊り狂うようにめちゃくちゃな攻撃をしてくる

アゲハ「チッ、クソが!」

舌打ちをし悪態をつきながらも、蹴りで攻撃を殺し弾けた水が足元で水溜りのようになる

あまりに呆気無い攻撃に少し呆然としながらも追撃をしようと脚に力を入れた途端、ガクンと膝が笑ったように尻餅をつく

ウル「‥‥チェックメイトだな」

快斗「え?それってどういう…」

新一「ククッ、溺れ死ね」

アゲハ「なっ、しまっ───」

くそっ、何かおかしいと思ったんだ!足元にあった水溜まりが俺をゆっくりゆっくり水中へと沈めていく

ウル「…ほお」
快斗「新一?!」

新一「へえ、俺ごと沈める気か」

アゲハ「はははははは!!
アンタだって道連れだこんちきしょー!!」

水中に沈む直前、咄嗟に新一さんの両足をガシっと掴み悪い顔をして新一さんを道連れにするように共に水中に沈んでいく

が、その直前新一さんの能力により一気に水中から地中に連れ戻される

アゲハ「ゴボッゴホッ、ゴホッ!! はあはあ、っはあ、し、死ぬかと思ったぁ…」

一か八かの賭けだったがよかった、新一さんのことだから俺を蹴落としてでも自分だけ脱出するかと思ったが危なかった。生きててよかった

新一「くっふふ、そんなことよりお前姿が元に戻ってるぞ」

アゲハ「は、え、嘘?!マジで、え?!」

え、え、え?!これやばくね?!やばいよね?!もう、あれから15分経ったのか、いやそれにしても早すぎだろ?!まさか、体力を消耗しすぎたか?!やばいやばいやばい、マジでやばい!!!!!!

新一「チッ、やっと盛り上がってきたとこなのにつまらねえな」

アゲハ「ま、待てよ、まだ、まだ俺は…!!」

新一「そんな状態で何ができる?」

アゲハ「それはっ…」

ああ、どうしよ、行ってしまう新一さんが雨宮達のもとに!!どうにか、どうにかして新一さんの足を止めないと!!でも、どうやって


アゲハside

───────主は、その男に勝ちたいのか?

 

アゲハ「勝ちたいに決まってんだろ?!」

 

───────ふふ、そうかそうか勝ちたいのか

 

アゲハ「あったり前だろ!!

俺はまだ負けてねえんだ!!」

 

快斗「アイツさっきから誰と喋ってんだ?」

 

ウル「まさか…クククッ、そうかそうか」

 

快斗「え、何?何一人で納得してるわけ?!俺には何一つわかってないんだけど?!」

 

ウル「あの少年、斬魄刀を持っている

いや、多分新一との戦闘で才能が開花されて斬魄刀を生み出したんだ」

 

快斗「?? え?それって凄いことなの?」

 

ウル「凄いも何もありえねえよ、こんな早く開花させるとは。俺や新一でも習得に一日はかかったからな」

 

快斗「マジでか!凄えな、アイツ

てか、一日で習得するお前等も普通に凄いと思うけど…」

 

ウル「イイなー」ウズウズ

 

快斗「ちょっ、ちょっと待てーい!!

何ウズウズしちゃってんのおお!!お前は俺を護衛するという任務があるでしょ?!」

 

ウル「は?まだ俺は何も言ってねえけど」ウズウズ

 

快斗「言わなくてもお前の身体はもう既に少年の元へ行こうと動いてんだよ、バカッ!!

それに、そんなウズウズしてたら誰だってわかるわボケッ!!」

 

ウル「いいじゃん、ちょっとだけ?ちょっとだけだから!ね?お願い!」ウズウズ&ウルウル

 

快斗「そんなウルウルした目を向けてもダメなものはダメなの!!」

 

アゲハ「アンタ等さっきから何してんだよ?!」

 

この二人なにしてんの?!てか、なんでウルさんがあんなウズウズしてんの?!今にも飛びかかってきそうな勢いですけど?!快斗さんは快斗さんでウルさんを引き留めようと足にしがみついているし

 

ウル「むっ、おい少年!今すぐ俺としよう!さあ、さあさあ!」

 

快斗「だーかーらー!!お前ほんっとふざけんな!!

君、コイツの事は無視してくれていいから!!」

 

アゲハ「な、何がどうなってんだよ」

 

キラッキラとした眼差しを向けるウルさんに怯えるように後退る

 

 

───────ならば、主よ妾の名を呼べ

 

アゲハ「は?!名を呼べって言われても…って、え?ちょっと待って…え?俺今誰と話してた?」

 

キョロキョロと辺りを見渡しても彼等以外怪し気な人物はいない

 

───────クスクスッ、主よ何をキョロキョロしているのじゃ?妾は主の中にいるではないか

 

アゲハ「え?え?!中って何?!」

 

てか、そもそも何なのこれ?!

さっきから頭の中に響くように聞こえるこの声は!

まさか、この声俺にしか聞こえてない感じ?

 

───────そうじゃ。主にしか聞こえておらぬ

まあ、もう一人妾の声が聞こえてる者がいるようじゃが

 

それは、まさか現在進行形でウズウズと俺に向かって異様なほどのキラキラした眼差しをしているウルさんのことか?!

 

───────負けたくないのであろう

 

アゲハ「負けたくない」

 

───────勝ちたいのであろう

 

アゲハ「勝ちたいッ!!」

 

 

───────ならば主に妾の力を与えよう

さあ、今こそ立ち上がる時じゃ。主よ妾の名を叫べ

 

新一「なにか、来るッ!!」

 

 

我が名は、

 

 

アゲハ「─────唸れ 灰猫」

 

アゲハ「……え?!何これ?!」

 

自分で言ったにも関わらず手に持つ武器を見て何だこれと呟く。刀身が灰状に変化して霧散し、試しに柄を振って見ると灰となった刀身が風に揺れるように近くにあった壁を斬る。

 

アゲハ「お、おお!!かっけー!何これ、超かっけー!」

 

新一「へえ、俺との戦いで開花させやがったか

クククッ、いいじゃねえか。面白くなってきた」

 

新一さんは捩花を頭上で振り回し構える。

 

アゲハ「やったやったー!ひゃっほーい!!ふー!!」

 

新一「ピキッ。おい、てめえ俺を無視するなんざいい度胸じゃねえか…」

 

ゾクゾクと寒気を覚え勢い良く振り返る

し、しまったー!はしゃきすぎたー!や、やべえよ新一さんすげえ怒ってるよ。

 

アゲハ「いや、あの…無視していたつもりは…」

 

新一「言い訳はいいんだよ、それに俺は怒ってないしな」

 

いや、その笑顔で言われても信じられませんけど?!怒ってますよね?!絶対!!

 

新一さんは真っ黒い笑みを浮かべたままヒタヒタと俺に近付いてくる。そんな彼に俺は柄を構え体勢を低くする。

 

操るように使うって言ってたよな?コンクリートや鉄柱を斬るようなイメージで…今だっ!!

 

新一「ほお、防いだか」

 

たった一撃。されど一撃。

だけど、攻撃を防ぐことができた。次はこのまま攻撃を…灰を目くらましに使い視力を奪ったその一瞬で殺意を込めた一撃を喰らわせる

 

新一「っッ!!」

 

よろよろとよろめき床に膝をつく新一さん、頬には微かにかすり傷がつきそこからは一滴の血が流れる

 

ウル「ほお、新一にかすり傷を負わせるとは!イイ、イイぞ少年」ウズウズ

 

快斗「もうお前黙ってろ!!

おい、誰かもう縄、いや鎖持ってきてくれ。

このバカを縛れるくらい頑丈な鎖を」

 

新一「ふっ、はは。アハハハハハハハハハハ!!」

 

ビクッと身体を強張らせ目の前にいる悪魔…ではなく新一さんに視線を移す

 

雰囲気がまた変わった。

穏やかな笑顔を浮かべながらも目の鋭さは殺し屋の如く凶悪さを帯びていて、金縛りにあったかというようにその場から一歩も動くことができない。

 

違う、俺は彼に恐怖を抱いている。得体の知れない恐怖を。指一本動かせばその次に訪れるのは圧倒的な敗北。そしてその先には絶望より先に「死」が待っている。

 

訳もわからず震えが止まらない、息が乱れ立っているのでもやっとなほどだ

 

怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い。

光の灯っていない目は焦点さえあっておらずぎょろぎょろと動き俺を視界に捉えた瞬間弾けたように飛びかかってくる。

 

アゲハ「ッ?!」

 

やばい、反応が遅れた!!!!!

ドオオンと耳をつんざくほどの爆音と誰かの悲鳴が聞こえた気がした。

 

気付いた時には高く高く天井に飛ばされそのまま地面に叩き落とされる。血を吐きあまりの激痛に声も出ず身体が痙攣する

 

新一「ハアぁ、ゾクゾクするねェ~。この手でもう一度今度は再起不能になるくらいまで…壊してやるよッ!!!」

 

アゲハ「いや、普通に遠慮しますから!!

壊されて喜ぶようなドM野郎じゃねえんだよ!!」

 

痛む身体に鞭を打ち彼より早く立ち上がりギリッギリで攻撃を避ける

 

新一「あ~あ、残念黙って寝転んでいれば今頃天国だッたノに」

 

アゲハ「それ死ぬ前提じゃん?!

アンタに殺されちゃ天国じゃなく地獄に逝っちまうよ!」

 

危なかった、あと少し反応が遅かったら今頃あの世に逝っているとこだった。新一さんの捩花は槍から形状を変え双剣となっている

 

新一「てめエは黙って俺に壊されればイイんだヨ!!!」

 

アゲハ「全力で拒否するわ!!!!!」

 

ふざけんなよ、いつまでも俺が負けっぱなしだと思うな!!

 

アゲハ「暴王・円盤Ver(メルゼズ・ディスクバージョン)」

 

新一さんのある意味なる暴走により強大な量のPSIを吸収し見たこともないほどの大きさの球体が円盤状になり無差別に斬りかかる。

 

新一「あはっ、はははふふはははははんふふ、ふふっはははハハハハハハ!!!!鳥肌が止まらねエよ!!楽しくて楽しくって痛みも感じねえっ!!オイオイおい!!こんなもんじゃ、俺は倒れねえぞ!!」

 

アゲハ「ああ、知ってるよ」

 

攻撃に紛れ背後から近付き灰猫をふるう

 

新一「俺もお前がそうくることを、知ってたよ」

 

身体を仰け反らすように俺をニヤァとした不気味な笑みで見て刀を振りかぶる。

その時俺は何故か昔テレビ番組で見た真剣白刃取りの映像が頭に流れ込んできて、今ならそれが出来るんじゃないかと刀を床に投げ両手を頭の上に置く

 

快斗「なっ?!アイツまじか?!」

 

ウル「ぷぷぷっ、流石だぞ少年!」

 

できるだけ何も考えないように無になって刀だけに集中する

 

───────今だっ!!

 

新一「なっ…」

 

びっくりしたとでも言うように目をまん丸くする新一さんに俺もまさか自分が掴めるとは思わなかったので口をあんぐりとあける

 

アゲハ「貫け 暴王の流星(メルゼズ・ランス)」

 

掴んでいた刃を手放し超至近距離から暴王の流星を放つ。いきなり俺が離したもんだからバランスを崩した新一さんは防御をとる暇もなく今度こそ確実に命中する

 

床にズザザァと倒れる新一さんから距離をとり息を整える、これでやったか?いや、今のは当たったけど致命傷までにはならなかった。それでも、今までは当たる前に消滅されていたが今回初めて命中した

 

 

その間に灰猫を手に持ちいつでも新一さんが起き上がって俺に攻撃をしてきてもいいように神経をとがらぜる

 

だが、5分経っても新一さんが起き上がる気配がない。次第に周りもざわざわとしはじめる

 

え?まさか嘘だろ?だってあの悪魔みたいな人だぜ?そんな人が俺のあんな陳腐な攻撃で死ぬわけ…いやでもほら一応確認をさ?

 

アゲハ「新一さん?」

 

様子を見ようと新一さんに近付きそろーっと顔を覗く。そして俺は激しく後悔する。これは巧妙な罠であったと

 

新一「いってーなああああ!!」

 

アゲハ「ヒィッ?!」

 

ガシっと足首を捕まれギリギリと強く握りしめる

 

俺を見るその目は殺意や憤怒、狂気に染められ吸い込まれそうなほどの闇しか広がっていない

 

逃げちゃダメだ逃げちゃ、ここで恐怖に打ち勝たなくてはどうする?!動けよ、ほら動けってバカ!!俺の身体だろうが俺の言う事を聞きやがれ!!!!

 

新一「ここまで刺激的な戦イは初めてだァ。興奮が止まらねえよ。だから、もっともっともっとヤれるよな?」

 

アゲハ「俺は…「もう、やめろ新一!!」快斗さん?!」

 

俺の言葉に被さるように部屋に響く程の声で叫ぶのは快斗さんだ。その声に新一さんも俺から快斗さんに視線をうつす

 

ウル「このバカ?!お前新一に話しかけるなって言っただろうが!!!殺されてえのか!!」

 

快斗「わ、わかってるよ!そんなことくらい!

でも、アイツは新一じゃねえ!新一の皮を被った悪魔だ!」

 

ウル「はあ?!悪魔なのは元からだろ!

っくそ、おい絶対オレの傍から離れんじゃねえぞ。死にたくなければな」

 

快斗「わ、わかった。」

 

ウルさんが快斗さんを守るように新一さんと睨み合う。

 

ウル「おい、新一。まさかオレと殺り合おうって気じゃねえよな?」

 

新一「…まさか、でももう一人の俺と殺り合うってのもなかなか刺激的じゃねえか!!そんな体験普通じゃ経験できねえからな」

 

あれ?もしかしなくても、俺の存在忘れられてる?

新一さんはスクっと立ち上がり俺を素通りしてウルさんの元へ歩みを進める

 

ウル「ふむ、確かにそんな経験普通じゃできねえな。いい機会だ、オレとお前どちらか強いか勝負「待て待て待てーい」なんだ、マジック少年。邪魔をするな」

 

快斗「バカなの?!どうしてそんなにバカなの?!邪魔をするな、じゃねえよ!!邪魔するわ!何お前新一と殺り合う雰囲気醸し出しちゃってんの?!」

 

お、おおすげえ。ウルさんにあそこまでツッコめる快斗さん何者なんだ!新一さんの友達って言ってたし…ハッもしかして相当な手練か?!なんかそう思い始めたらどことなく雰囲気もそんな風に見えてきた。今度詳しくお茶でもしながら話を聞かせてもらおう

 

快斗「それに、まだそこにいる少年は負けたわけじゃない。新一もびっくりするくらいの能力があるはずだぜ?」

 

アゲハ「ええ?!」

 

と思ったら、一番のダークホースだった?!嘘でしょ?!ここまで空気とかしていた俺にふる?!やめて!そんなキラキラした眼差しを向けてくるんじゃないよ!!

 

ウル「そうなのか、少年!次はどんなビックリを見せてくれるんだ!!」

 

新一「なーんだ、そうならそうと早く言えよ。

それじゃ、そのビックリを見せてくれよ。アゲハくん?あ、でもそんなにビックリするものじゃなかったらお前の大切な人をお前の目の前で嬲り殺します。でも、カブトは友達だから自動的に雨宮になるな」

 

ドクンと胸が脈打ちどす黒いオーラを纏わせ新一さんを睨みつける

 

アゲハ「雨宮だけには指一本触れさせねえ。」

 

低くドスのきいた声で呟き、スッと灰猫を胸の前に出す。その動作を二人はウキウキとした目で見ている。

 

───────どうやら妾の出番のようじゃな(ウズウズ)

 

え、うん、呼んでもないのに出てこないでもらえるかな?てか何ウズウズしちゃってるのさ?!

 

───────そんなこと言わずに妾の出番なんじゃろ?のう?そうなんじゃろ?

 

ああ、もうそうです!そうですよ!出番です!灰猫さん、新一にギャフンと言わせる一撃教えてください!お願いします!

 

 

アゲハ「…ふう」

 

───────よいか、主よ

イメージが大切じゃ。

 

イメージするんだ、より鮮明にイメージしただけ実体化しやすいらしいからな

 

 

───────そして、それを言葉にするのじゃ。

さすれば、出来るはずじゃ。主の、卍解を

 

 

アゲハ「─────卍解 舞い狂え 黒霧(まいるくえ くろきり)」

 

形状は灰猫とさほど変わらない。刀身が黒い霧のような粒子となりゆらゆらと俺の周りを囲む。能力としてはとても小さな粒子なので、鼻から吸い込みまるで舞い狂うように激痛でのたうち回って苦しみ死ぬことから死黒霧(しっこくきり)とも呼ばれる

 

地味なものに見えるが応用すればなんにでも活用できる斬魄刀

 

それに加え、一日に乱用するのはなるべくさけていたが暴王と同化しよう。今の体力でいくと多分長くは持たないだろう。それでも、ないよりはましだ

 

新一「クククッ、イイねー!またその姿と殺りあえるなんて、ゾクゾクしちゃうねぇ。

さあ、ラストゲームと行こうぜええええええ!!

 

アゲハ「言われなくても、わかってるよ!」

 

視界が交わった瞬間、地面を蹴り衝突する。

その衝撃で地面にヒビがはいり壁にも振動がはしる

息をするまもなく火花を散らせながら衝突しあう

 

新一「アハッははははははははハハハハ!!!

最ッ高だな、こんな愉しい思いをしたのはいつぶりだ」

 

イキイキとした眼差しを俺に向けてくる彼に応える余裕などなく必死にくらいつくだけで精一杯だった

 

しかし、改めて思う。普段無口な新一さんは戦闘となるとお喋りだそして今のように理性が飛んでいる時なんてその倍は喋っているだろう。けどそのぶん強い。身体が鉄か何かでできているんじゃないかってなくらいに頑丈だしまるで歯が立たない

 

それでも、たった1%とでも俺が勝つ確率があるならばそれに賭けるしかない。

 

新一「オラオラオラ!!どうしたよ、俺に勝つんじゃなかったかのか?そんな脆い攻撃じゃ俺に勝つことなんざ一生無理だぜ」

 

うるっさいな、わかってるよ!そんなことくらい!言われなくても重々承知している。もうこの手には乗らないぞ俺だってバカだけど少しは理解力はあるんだ。怒りにまかせて動いてもバカを見るってな

 

怒りを攻撃で発散させるようにひたすらに蹴って、殴って、斬ってを繰り返す。

 

アゲハ「はあ、はあ、ッはあ…」

 

やべえな、思ったより消費が激しいぞ。これは早急に手を打たねば俺がやられてしまう

 

新一「あはっはははははははははははははははははははははははははははは。壊れろ壊れろもっとぐちゃぐちゃに壊れろ!!」

 

アゲハ「っるせー!てめえが壊れやがれ!!」

 

くそっ、いつまでたっても埒が明かねえ

 

アゲハ「はあ、はあ、ッはあ、くそ…」

 

快斗「なあ、彼ちょっと様子おかしくないか?」

 

ウル「当たり前だろ。もう既に限界突破して今は気力だけでやってるんだろうからな…。それでもすごいもんだぜ」

 

ああ、ちきしょーさっきから汗が止まらない。加えてすげえ眠い。頭がふわふわし身体は風邪を引いた時のように気だるい。指一本動かすことさえ苦痛だ

 

新一「そろそろ限界も限界のようだな、まあだからといって容赦しねえがな!!はははははははは!!」

 

うっぜー、超うっぜー!!手加減されないことくらい理解してるわ!逆にされたほうが惨めだよ!!

 

アゲハ「チッ、くそ舐めやがって…!!」

 

一歩踏み出した瞬間バランスを崩し床に倒れ込む

あれ?ちょっ…嘘だろ動けよ!なあ、おい!何やってんだよ立てよ立てって!!ほら、今すぐ立ち上がって攻撃を…

 

新一「どうやら限界のようだな。…まあお前はよく頑張った方だよ。ご苦労さん」

 

ああ、ほらな狂ってるよ。俺を見下すその目は一切光など灯してなく果てしなく闇の続いた瞳でそこには狂気が蠢き下卑た笑みで、俺の腹を踏みつけながらきっと「ご苦労さん」とも思っていないであろう言葉を俺に告げる

 

新一「所詮この世は弱肉強食。

弱いものは死に強いものが生きる」

 

アゲハ「ケホッ、それじゃあ…俺は絶対的強者であるアンタに、ケホッゲホッ…、殺されるというわけか」

 

新一「まあ、そうなるだろうなあ?」

 

なるほど、彼の嬉々とした笑顔をみて察する

 

アゲハ「ふ、ふふふ、アンタに殺されるならそれもいいかもな。だけど、果たして死ぬのは俺の方かな?」

 

何かを企んだ時の悪い笑みで俺は彼の足を掴む

 

新一「どういう意味だ?

…それよりお前斬魄刀はどうした?柄しか…、まさかてめえ…!!!」

 

俺の手元にある柄しかない斬魄刀をみて何かを察知したのか慌てて口元を覆う

 

アゲハ「ふ、ふふ、あっはははは!!

黒霧を全部吸い込んだらどうなるかな?全身切り刻まれちゃったりするかも!あはは!

 

外側から傷付けれなくても内側からなら…少しは傷付くよね?でも、大丈夫だよ。新一さんなら強いから」

 

新一「ッ、てめえ!!」

 

アゲハ「さあ、舞い狂え 黒霧」

 

パチンと指を鳴らすと新一さんの様子が急変する

いきなり喉を抑え床に倒れ込みのたうち回る。金魚のように口をパクパクさせ喉を掻きむしる。それを俺はなんとか身体を起こして眺める

 

いっとき叫ぶと次は骨を砕くような音が聞こえる。肉を張り裂け血が吹きでる。口からも大量の血を吐きそして糸の切れた人形のようにバタリと動かなくなる

 

アゲハ「勝っ、た勝った勝ったんだ!!やった、やった!!勝っ……ぇ、ぁれ? ぎっ、ぎゃあああああ!!!」

 

気付いた時には既に太ももに新一さんの斬魄刀である捩花が垂直に刺さっていた。なんでなんでなんで!!確実に勝ったと思ったのになんで!!しかし、その疑問もすぐに解決する。何故ならいつどこで用意したのか大量のケチャップを取り出し床に捨てる

 

そして俺を見て勝ち誇ったような満面の笑みで

 

新一「おしかったなー、いや惜しかった考えはよかったよ。けど、甘々なんだよ。てめえの考えてることくらい猿でもわかる」

 

猿でもって酷くない?!せめてそこは人で例えようよ!そうツッコミを入れたくとも喉を酷使したせいかガラッガラの声しかでない。てか、嘘だろあんな演技わかるわけねえよ!ケチャップってまじかよ、完璧騙されたわ!!

 

暴王と同化していたお陰で傷はすぐに塞がる、しかし今ので力を使い果たしたのか元の姿に戻ってしまう

 

 

新一「じゃあ、今度こそお別れだ。永遠のな」

 

 

いや、だから永遠って殺す前提ですか?!

はあ、そうか俺死ぬのか。俺は自分自身が死ぬかもしれないというのになぜかとても穏やかな気持ちでいられた。その理由が死ぬ覚悟をして戦闘した結果だからかそれとも、今現在、新一さんの背後で俺にピースサインをするウルさんがいるからなのかそれはわからないが冷静でいられた

 

 

ウル「ピンチか?少~年☆」

 

 

語尾に星がつきそうなというか既についてるが、

めちゃくちゃかるーい口調で聞くウルさんにただただ苦笑いを浮かべた

 

アゲハsideend

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