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プロローグ
プロローグ
2046年、とある神姫研究者が一体の神姫のデータを元に、新しいアーンヴァル型神姫を作った。
データとなった神姫は自立戦闘型オートマトン01、02をコアとして動くことを前提に作られ、完全な対人戦闘用として作られた巨大神姫、アテナ。
その科学者は狂っていたのか?ただ、愛する者を求めていただけだったのか?作られた理由は不明である。
結果だけを言えば彼女は失敗作だった。
その理由は感情を消すことが不可能になったからである。
それは科学者の最後の抵抗だったのかもしれない。自身が居なくなっても、彼女が彼女であることを祈って・・・・・。
「私は、マスター、貴方のために戦います、どんな未来も貴方と共に掴み取り、如何なる時もあなたの盾になる。それが私の・・・・。」
彼の体は限界のはず、刻印虫の負担により左半身は神経が麻痺して動かすのにも苦労する。
「告げる、汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に、」
彼も愛する者のため、命を賭けているのだろう。
「聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ。」
二度と同じ過ちを繰り返さないために、命を、賭けている。
「誓を此処に、我は常世総ての善と成る者、我は常世全ての悪を敷く者、されど汝は眼を混沌に曇らせ侍るべし、汝、狂乱の檻に囚われし者、我はその鎖を手繰る者、」
ならば貴方の夢を叶えましょう、この小さな身に全てを纏い、全ての不安を打ち払い。
「汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ天秤の守り手よーーー!!」
私は、貴方の女神となります、my master・・・。