輝け!!私のC.Q.C!!
ケイネスの朝は早い!だがその前に必ず朝食を頂くのだが……。
「……これは一体なんだ?」
ケイネスは目の前にいる、少女が持つものを見て言った。
「んっふっふっふ、クリカ特製朝うどんじゃ、魔術師にとって体力は必要不可欠!!ならば朝ごはんには消化によく!!体力をつけられるうどんじゃ!!」
うん、うどんだ、何考えているのか分からない。けどあえて言おう!!
凄い、美味そう。
薄い琥珀色のつゆに平たいうどん、その上には深いエメラルド色のワカメ、新雪のごとき淡い白色の大根おろし、手作りと思われる紅白の蒲鉾には桜の模様が刻まれている。
すっごく美味しそう!!
「さぁさぁ!!他の二人も既に食べる準備が出来ておるのじゃ!!ケイネス殿も早く向うに行くのじゃ!!」
うどんを持ったクリカに急かされながらケイネスはテーブルに着かされる。そこには既に席に着いて、箸を不思議そうに眺め、それを手にするソラウさんとランサーだった。
「あら、ケイネス。おはよう。」
「おはようございます。我が主。」
(なぜランサーが?)
そんな疑問をよそにクリカはうどんを並べ始める。
「さぁ!食べようではないか!楽しき朝食を!!」
「いやまて!!なぜ!?お前が朝食を作っている?なぜランサーが此処にいる!?なぜ!?」
ケイネスの突っ込み!!なんか今更だな。
「うむ、最初の疑問じゃが、ワシだけで作ったわけではない。ソラウ殿とランサー殿にも手伝って頂いた。」
「いえ、私はただ具材を載せただけだし。ランサーのほうが頑張っていたもの。」
「私はただ、小麦粉を練っていただけです。クリカ殿はその他の事を全て一人で行っていましたし……。」
「そんな事はないぞ、お主のおかげで麺は最高の出来になった!ありがとうな。」
うん、ケイネス完璧に置いてけぼり、それで今に至るんだね!すっごい納得!!
「まぁ話は此処までにして、早く食べないと折角のうどんが冷めてしまう。まずは食べてからじゃよ。」
いるいると煮え切れない思いを抱えながらも、まず一口食べてみる事にする。
「「「……う、美味い!」」」
驚きと二口目の感動の涙、三人が同じ顔になる。
その顔を見て嬉しそうな顔を止められないクリカであった。
「さーてと、今日はいよいよアイリスさんの到着日ですよー。マスターの体調もばっちり!!桜ちゃんも無事に回復!!昨日の戦闘の録画もばっちり!!私に敵はいなーい!!」
うわぁ、このバーサーカーは、昨日の戦闘を見ても、普通に雁夜さんを襲っていました。
すぐに吊るし上げられましたけどね!!
そうそう、雁夜さんですけど刻印虫除去完了!!今では代わりにナノマシンが擬似魔力回路として機能しています。こちらはなんと二日もあれば素人でも一流の魔導師並の魔力が作り出せる超マシン!
刻印虫は肉を喰いますが、こいつは電気を食う!!
「いいですか、マスター。無理な出力が必要なときだけ!スタンガンで自分の手に電流を流してください。数分間だけですけど魔力の出せる量が三倍に増えます。」
「いやいや、お前ほんとに英霊か!?これはもう魔術とかじゃなくて科学じゃないのか!?」
「アハハ、今更気付きましたか?」
原作二巻の戦闘前、間桐家はいつもどおり騒がしかった。