継ぐ者~提督物語   作:お気楽Y

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 果たして佐世保に無事着けるのでしょうか。

主な登場艦娘
 五月雨 白露型駆逐艦6番艦 不思議な青色の長い髪、がんばり屋で少しドジな艦娘
 初霜  初春型駆逐艦4番艦 小柄で長い黒髪に桃色の瞳、紺のブレザーを着た艦娘
 初雪  吹雪型駆逐艦3番艦 切り揃えられた前髪、白いセーラー服の眠たげな艦娘
 
 佐世保鎮守府
 由良  長良型軽巡洋艦4番艦 薄い桃色の髪をポニーテールにし、テール部分を
     リボンでぐるぐる巻きにしているという特徴的な髪型をしている艦娘
 国後  占守型海防艦2番艦 少しクセのあるピンクのボブヘアーに、少し目尻の
     つり上がった気の強そうな琥珀色の瞳が特徴的な艦娘
 択捉  択捉型海防艦1番艦 頭頂部には瑠璃色のリボンを巻いた白い水兵帽を被り、
     若紫色の瞳が特徴的な艦娘
 明石  工作艦 ピンク髪で横髪をおさげ風にまとめ、水色のシャツの上にセーラー服を着て
     腰回りの露出したスカートのようなものを穿いている艦娘

 的山大島 あづちおおしま 平戸島の北7kmにある島
  渡島  たくしま    平戸島の北3kmにある島
 下枯木島 しもかれきじま 五島灘にある島、灯台がある。


船団護衛-3

 船団は南西に進み、的山大島が見えるところ、だいたい行程の3分の1まで来た、ここで針路を南に向けると40分ほどで平戸瀬戸の入り口だ。

 

「五月雨さん、深海凄艦は襲ってくるでしょうか?」

 

「油断しないでがんばりましょう、初霜」

 

「はい、必ず無事艦隊を守って佐世保に着きましょう」

 

 艦隊の左側では

 

「姉さんが居なくてもちゃんとやるよ」

 

「クナ、力が入りすぎ」

 

 由良は、もし深海凄艦の攻撃を受けるとすれば平戸瀬戸に入る前だと考えていた、攻撃を受ければ艦娘が対応して時間を稼ぎ船団は平戸瀬戸へ逃げ込むことを優先する。

 

「全員、もし攻撃があれば船団は平戸瀬戸へ入ることを優先します」

 

「艦娘は深海凄艦の撃沈よりも船団が西水道に入れるように行動してください」

 

 そこで右側の初霜に先行して的山大島と渡島の付近を警戒するように、五月雨には船団との距離を右横1Kmに、国後と択捉には左横2Kmに詰めるように、そして3式水中探信儀を使用するように指示し、自分も速度を落とし船団が追いついてくるのを待つことする。

 

「了解しました」 初霜が増速して船団の右側前方を的山大島へ向かっていく。

 

「以上ありません」 初霜から連絡がある、由良も船団と2Kmに近づいた。

 

「左舷逐次回頭用意、取り舵」 的山大島を右手に見て、まず由良が回頭して南へ向くと、後ろに的山大島、前方右手に渡島、遠く前方やや右手に平戸島、やや左手に北松浦半島が見える。

 

 続けて貨物船が由良の回頭した辺りで順番に南に舳先を向ける、最後が明石だ。

 

 

 明石が転針を終えたとき、由良の肩の上でレシーバーを耳に当てていた3式水中探信儀妖精は前方に反応あったため由良の肩を叩いて注意するように促した。

 

「艦隊、警戒してください」

 

 由良が前方の海面を注意深く凝視する、前方左舷側の海面に潜望鏡を発見する、と同時に妖精が魚雷の警報を発する。

 

「雷撃、由良から11時方向距離2000、艦隊、取り舵、舳先を左舷前方、魚雷に向けて」 魚雷に艦を垂直にして回避するつもりだ。

 

「9時方向に反応、複数」 国後から報告がある。

 

「国後、択捉は直ちに攻撃してください、魚雷を撃たさないで」 やはり待ち伏せ攻撃だ。由良は転針して魚雷に向く、左前方から魚雷が4本直進してくる、魚雷は由良を狙っており、幸い輸送船に向かうものはなさそうだ。

 

「初霜、左舷前方の深海凄艦を頼みます、船団は前方の魚雷を回避したら平戸瀬戸に突っ込みます、五月雨は右舷を警戒」

 

 初霜は右舷前方から艦隊の前を左舷前方へ横切る。

 

 

 ☂ ☁ ☀

 

「やるしかない、いーい、やるよ」 国後は指示を受けると一気に増速して反応のあった9時方向、東へ向かう。択捉も遅れることなく向かっていく。深海凄艦は艦娘が向かってくるので発射の前に気づかれたことを知り、慌てて魚雷を発射する、しかしタイミングがバラバラになってしまい発射から2隻ということと居場所が知られてしまった。魚雷は船団のほうへ向かうものと、択捉たちへ向かってくるものと4発づつ、

 

「雷撃、船団から9時方向」 国後が船団に警告する。

 

 国後たちは自分達に向かってくる魚雷を落ち着いてスラロームを描いて回避して発射地点の海面付近に来ると目印のブイをそれぞれ落とす。国後の足首に付いている94式爆雷投射機では妖精が発射準備を整え号令を待つ。択捉の腰に付いている95式爆雷投射機の妖精も親指を上げている。

 

「もう一回、探信音打て」 ブイから一度遠ざかりUターンして国後が妖精に指示する。

 

 3式水中探信儀妖精がブイから少し離れた方向を指差す。そちらへ針路を取る。

 

「爆雷、て~」 94式爆雷投射機から95式爆雷が発射される。

 

 

 ☂ ☁ ☀

 

 艦隊の前を斜めに横切って初霜は指示されたあたりに近づく、初霜には探信儀は装備されていないので、93式水中聴音機妖精が頼りだ、深海凄艦は魚雷を発射したあと潜行に入ったらしく、推進器の音がしていた。

 

「初霜、敵はそのまま艦隊の下へ潜り込もうとしています」 由良から通信がある。

 

 初霜は由良の舳先から延びる線上と妖精が知らせる方角の交わる点に急ぐ、

 

「爆雷用意~、て~」

 

 

 ☀ ☁ ☂

 

 由良は自分に向かってくる魚雷を素早く避けながら、船団の9時方向の魚雷を探した、

 

「お願い」

 

 由良の祈りが通じたのか船団で被雷した艦は無さそうだ。

 

「船団、針路183°へ」 改めて由良から発令する。

 

 隊列の乱れた各艦はそれぞれの位置で南へ転針する。

 

 由良も針路を南に戻し平戸瀬戸の西水道へ向かう。

 

 平戸瀬戸は平戸島の北部と北松浦半島を隔てる海峡で、南北約3.5km、幅は最も狭い所で約500m。水深は最深部で40m、潮流は最大8ノットに達することもある海の難所だ。北側入り口は広瀬と呼ばれる瀬が航路を西と東に分けている。

 

 左舷の初霜を追い越し、由良は西水道へ入る。

 

「艦隊、左舷の広瀬に注意してください」 どちらかというと柱島鎮守府の艦娘の為に注意を促す。

 

「初霜、先に行きます、必ず追ってきてください」 初霜の横を通り過ぎながら五月雨が叫ぶ。

 初霜は返事の変わりに親指を上げて答える。

 

 由良に続いて貨物船、明石が、そして五月雨が水道に入る。

 

 

 ☀ ☁ ☂

 

「船団、水道に入りました」 五月雨からの通信を艦娘たちは、それぞれの場所で聞いた。

 

「クナ、聞いた~、こっちはたぶん撃沈したと思う」 択捉は93式水中聴音機妖精が聴いた音から判断して言う。

 

「こっちは、判んない」

 

「船団に追いつかないと」

 

「・・・しょうがない、もう一度爆雷を落として離れるよ」

 

 

 ☀ ☁ ☂

 

 初霜も戦果の判断に迷っていた、推進器の音は無くなったが、他の音も93式水中聴音機妖精には聴き取れなかったので確信できない。ここを国後、択捉が通るまでは離れることはできない。

 

「初霜さん、今行きます」 択捉から通信が入った。北を見ると択捉と国後がこちらへ向かってくる。

 

「二人は、私に構わず水道に入ってください」

 

 そう言ってから、初霜は閃いた。

 

「すいません、なるべく私の近くを通過してください」

 

「わかりました、初霜さん気を付けて」 択捉が答える。

 

 二人は初霜の近くを通るように針路を変更し近づいてきて、通り過ぎる、その後を追うように初霜は二人の後ろを追いかけてすぐに主機を止めた。初霜は惰性でゆっくり進みながら再びUターン、そして行き足が止まり初霜は海上に漂流する。

 

 

 ☀ ☁ ☂

 

 潜水カ級は、推進器の音が北から南へ通り過ぎて、自分の上を行ったり来たりしていた推進器の音が無くなり艦娘が諦めて船団を追ったと思った。しばらく待って、海底の岩陰から静かに体を起こしゆっくり北へ向かう。すると、近くで推進器の音が聞こえ、すぐに水面から水中に聞きたくない音が聞こえてきた。

 

 ☀ ☁ ☂

 

 由良は水道に入ると速度を落とし、他の艦娘が追いつくのを待つ、ここから佐世保湾まで約40Km、貨物船の速度で2時間30分くらいか、日没までは3時間ほど、待てるのは20分くらいだ。

 

 ゆっくり水道を抜け五島灘に出る、右手に平戸島、左手に半島を見ながら間を南下する。ここから1時間ほどで島と半島の間を抜ける。五島灘は佐世保鎮守府にとって庭みたいなものだ、最近は深海凄艦の出没は確認されていない。

 

「五月雨は船団の前1Kmに位置してください、私は5Km先を先行します」 そう言うと由良は増速して船団から離れていく。

 

「了解しました」 五月雨は最後尾から、明石、貨物船を抜いて先頭に立つ、

 

 

 由良が下枯木島へ5Kmまで近づいた頃、国後と択捉が最後尾の明石から見えるようになった。

 

「二人とも無事ね、損害は」 明石が話しかける。

 

「当たり前じゃないの」 追いかけながら国後が答える。

 

「ハイ、無事です、損害はありません、初霜さんは自分達の後から来ます」

 

 船団は先頭に由良、5Km後ろに五月雨、1Km後ろに貨物船4隻と明石が単縦陣を組み、さらに3Km後ろに択捉と国後で細長い隊列になった。

 

 

 ☂ ☁ ☀

 

 佐世保湾の入り口から12Kmほど西へ離れた蛎浦島の沖合いの海底、アルバコアは大胆にも夜の間に浮上走行して平戸瀬戸を抜け、夜が明ける前に長距離攻撃になるが佐世保湾への入り口の水道を狙える位置で逃げやすい場所に潜んだ。佐世保湾の出入りは幅850mほどの水道一ヶ所だ、明け方に佐世保湾から出てくる推進音を聞いたが、北へ出て行った、対潜哨戒に出てくる艦娘が無かったので追い払われずにここで潜んで獲物を待っている。

 

 

 




 なんとか運にも助けられて切り抜けてますね。


 さらにPS 皆さん夏イベ進んでますか、毎回思いますけど、このゲームてホントマゾゲームですよねw、思い通りにならないし、心折れそうですw
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