継ぐ者~提督物語   作:お気楽Y

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主な登場艦娘
 五月雨 白露型駆逐艦6番艦 不思議な青色の長い髪、がんばり屋で少しドジな艦娘
 初霜  初春型駆逐艦4番艦 小柄で長い黒髪に桃色の瞳、紺のブレザーを着た艦娘
 初雪  吹雪型駆逐艦3番艦 切り揃えられた前髪、白いセーラー服の眠たげな艦娘
 文月  睦月型駆逐艦7番艦長い茶髪をポニーテールにした茶色の瞳の艦娘
 三日月 睦月型駆逐艦10番艦セミロングの黒髪にアホ毛、金色の瞳の艦娘
 名取  長良型軽巡洋艦3番艦 茶色のショートボブに白のカチューシャをつけ、目は髪と同じ茶色の艦娘


鎮守府~艦娘寮

 空気が涼やかで気持ちい秋の日、青く高い空、所々には白い雲が浮かぶ、柱島鎮守府の住居棟の前には紅白の幕が張られ、幕の前には白いテントが作られており、テント内の机に艦娘達が炊事場で作った料理を運んでは器に盛り付けをしている。

 

「何人でしたっけ、文月」

 

「網元さん、神主さん、設計士さん、大工の棟梁さん、呉の提督さん、軍務局施設部の人、・・・魚屋のおばちゃん」

 

「魚屋のおばちゃんも呼んだの」 初霜が盛り付けの手を止めて振り返る。

 

「司令官が縁起がいいから て呼んだらしいですよ~」

 

 住居棟の奥に木造2階建ての白いペンキで塗られた建物が新しく建っている、中では関係者が参加して竣工式が行われている。

 新しく建てられた艦娘寮は真ん中が吹き抜けでエントランスになっておりエントランスの左奥に2階に上がる螺旋階段があり2階の左側と右側は廊下でつながっている、1階はエントランスの左右に3人部屋が各4部屋、2階は2人部屋が8部屋の構造で、そのエントランスで、今行われている式が終わると、祝賀会が始まる予定だ。

 

 式が終わり、艦娘達は関係者が中を見学してる間にテーブルを運び込み準備を始める。

 

「初雪、料理はテーブルの真ん中に置いて」

 

「テーブルクロスはしなくていいんですか、五月雨さん」 

 

 振り返るとテーブルクロスを持った三日月が後ろに立っている

 

「あ~、初雪テーブルクロスを敷くから少し待って、ありがとう三日月」

 

 五月雨は三日月を手伝ってテーブルクロスを敷いて整える。

 

「...重い」 初雪は鯛が乗った大皿を置く。

 

「うわぁ~、おばちゃん、立派な鯛を差し入れてくれたんですね」

 

 鯛を見て三日月が感心する。

 

「名取さん、お花と名札お願いします」

 

「はい」

 

 テントから文月と初霜が料理を運び込む。テーブルの上は妖精達が食器を並べる。

 

「なんで、こんなことしなきゃならないんだ」

 

 フォークを抱えた98式水偵の飛曹長妖精がぼやく、

 

「命令違反の罰らしいですよ」

 

 皿を並べる偵察妖精が あんたのせいだ と言いたいのを抑えて言う、

 

「結果オーライじゃん」

 

 そう言って仰向けに飛曹長妖精は寝転ぶ、すると突然、足首を掴まれた。

 

「うわ~」

 

 飛曹長妖精は足首を摘まれて逆さ宙吊りのままで空中に持ち上げられると、目の前に初雪の顔が、

 

「...やるよね」

 

 逆さに持ち上げられたまま初雪にジーと見られて思わず何度も頷く飛曹長妖精、

 

 

 自分の役割が終わった艦娘からエントランスの後方に一列に並び、最後に五月雨がテーブルの上を確認してから、皆の前に立ち服装を確認してから自分も列の端に並ぶ、隣の初雪がゆっくりとこちらを見てから、

 

「...エプロン」 

 

「あっ・・・」

 

 言われて慌ててエプロンを外し初雪に渡す、初雪から隣の初霜へ、そして順送りに渡されてゆき、最後の名取が壁際の隅の死角に放り込む、と螺旋階段から司令官を先頭に関係者が降りてくる。

 

「感謝の気持ちをこめて席を設けておりますのでお座りください」

 

 司令官の言葉にそれぞれ来賓が着席する。

 

「艦娘寮の新設ありがとうございます、感謝の気持ちを表したい艦娘からの心ばかりの宴ですがお楽しみください」

 

 司令官が挨拶して五月雨を見る。

 

「皆様、こんなにも立派な艦娘寮を建てて頂き感謝いたします、今後も任務に勤め、皆様をお守りいたします」 

 

 五月雨に合わせて全員で敬礼をするとエントランスホールは拍手で包まれた。

 

 

 ☀ ☁ ☂

 

「はい、ありがとうございます、今後もご期待下さい、軍令部長」 

 

 横須賀鎮守府提督は受話器を置く、

 

 硫黄島攻略作戦は偵察作戦後、1ヶ月の準備期間を経て発動され、呉、佐世保鎮守府の2週間ほどの前段作戦のあと、横須賀鎮守府が1ヶ月の本攻略で被害を出しながらも攻略に成功した。各鎮守府は被害が大きく再編を行っているところだ。

 

「当分は建造、演習、遠征になりそうだな、提督」

 

「そうだ、特に資源の回復が優先だ、遠征を優先してくれ、回復するまで海域の警戒は、他の鎮守府が担当するので当直を組み直してくれ 長門」

 

「いいのか、提督」

 

「そのために予算が認められ設備を拡充させているはずだ」

 

 

 ☀ ☁ ☂

 

 偵察作戦の成果もあって、柱島鎮守府の設備拡充と艦娘増強は許可され設備工事は始まった、だが硫黄島攻略作戦には呼ばれず、攻略中の柱島鎮守府は近海の海域警備と海上輸送護衛に明け暮れた。

 新しく艦娘寮が完成すると、艦娘達は住居棟から艦娘寮1階に引っ越しを行い、司令官は一時的に艦娘寮の2階に引っ越す、次は住居棟の内装を改造、提督用の住居の建築、事務棟と食堂と艦娘寮ををつなぐ回廊の工事が始まるからだ、旧住居棟は部屋の間仕切りを無くし食堂にする予定だ。

 

「本日の業務修了、引越しも終わったから、明日にでも建造をしようと思う」

 

 机の上を片付けながら司令官は今日の秘書艦の名取に話しかける。

 

「はい・・・お願いします・・・私はこれで」

 

 硫黄島攻略は成功したものの各鎮守府の損害は大きく、小笠原諸島への輸送、警戒に戦力不足が深刻で海上護送総司令部からは戦力を拡充して参加するように催促がたびたび来ている。他にも他の鎮守府から海域警戒の応援依頼も頻繁だ。艦娘寮が竣工したのでやっと建造できる、それに明日の秘書艦は初雪だ。

 

 

 翌朝、司令官は初雪を連れて神社へ向かう、五月雨、初霜は海域警戒の応援へ、名取、文月、三日月は遠征に行っている。

 

「新しい寮、部屋が少し広くなったね」

 

「...うん」

 

 いつものようにお参りして帰りに魚屋のおばちゃんからアジを買って帰る。

 

「...今は...秋刀魚が旬」

 

「今日はアジを食べる日」

 

「これ...ずっと続けるの」

 

「建造不可が出たら考えるけど、それまでは止められないよね」

 

 初雪は不可が出なくても止めれないいいのに と思った。

 

 工廠に入ると、新たに支給された建造の木札6枚を妖精に渡し、資源ダイヤルをオール30でセットする。一度奥に入っていった妖精が巻物を6個持って出てくる、少し緊張して巻物を順番に広げる。那珂、涼風、初雪、霞、多摩、満潮だ、那珂は建造不可、初雪は2隻目だ。司令官は申し訳なさそうに那珂と初雪と書かれた巻物を解体と書かれた箱の中に入れ、4つの巻物だけ妖精に手渡す、2度あることは3度は無かった。妖精が奥に消えると、ぼんやりした奥から艦娘が現れた。

 

「ちわ!涼風だよ。私が艦隊に加われば百人力さ!」

 

 濃い青髪のロングヘアーを、紫色のリボンで二つ結びにしている艦娘

 

「霞よ。ガンガン行くわよ。ついてらっしゃい。」

 

 銀髪を緑色のリボンでサイドテールに結った勝ち気な目つきの艦娘

 

「軽巡、多摩です。 猫じゃないにゃ。」

 

 短めのピンクぽい紫髪に猫目のショートパンツの艦娘

 

「満潮よ。私、なんでこんな部隊に配属されたのかしら。」

 

 セミショートの髪をお団子付きのツインテールにし、襟には大きな緑のリボンをつけている艦娘

 

「ようこそ、柱島鎮守府へ、司令官の榎本です」 

 

 気押され気味に返事する、今回は、個性的な艦娘が多いようだ。

 

 4人が加わったので、艦娘寮の部屋割りは、1階の左側奥101から五月雨と涼風、102が初霜と初雪、103が三日月と文月、105が霞と満潮、1階の右側奥109に名取と多摩の二人。3人部屋は少し広くなったがレイアウトは変わらず右側のドアを開けると左側壁際に机、奥に3段ベット、正面窓側に一段高く共有スペースが畳3畳ほど、二人部屋はドアが中央にあり1段ベッドが左右に分かれて置いてある。

 柱島鎮守府は、軽巡2、駆逐艦8となった、まだまだ艦娘が必要だ。

 

 涼風達が訓練と演習の日々を過ごして、3週間ほどしたとき司令部から柱島鎮守府に北方海域への出撃命令が届く。

 

 

 




 秋刀魚なかなか出ませんねw

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