転生「汽」者えほん   作:アンギラスの息子

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魔法の線路の設定を使えば様々な世界に行けるんじゃと思っているアンギラスの息子です。

たくさんのキャラの応募ありがとうございます。全員を出せるかわかりませんし、また原作みたく長らく忘れられるなどあるかも知れませんが、どうかあたたかく見守っていただけると幸いです。

今回はサツキを主人公とした話です。ツッコミ所は目をつむって…

サツキは入れ換え用機関車 というお話


「サツキは入れ替え用機関車」

さて、あれからサツキが加わり操車場の効率はとても良くなった。

 

サツキはB20型という小さなタンク機関車だ。4つの小さい動輪と小柄なボディが特徴で、とても小回りが効く。代わりにブレーキが簡略化されてるため、列車を牽くのには向かない。

 

パーシーやロージーと働くサツキ。彼女は過去日本でモチヅキとともに働いていたので、彼女を実の姉のようにしたっている。(モチヅキは「そんな偉いモンじゃないのにな…」と言ってたが)

 

 

 

 

さて、先述した通りサツキはあくまでも入れ替え専用なのだ。もしそれ以上のことをさせれば…事故になりうる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「モチヅキ、トビーとヘンリエッタが点検に行ってる間、彼らの支線を走ってくれ。」

 

モチヅキのもとにやってきたトップハム・ハット卿が彼女に言った命令だ。もちろんモチヅキとしては仕事をもらえるのはうれしいが、一抹の不安がある。

 

「誰が俺の支線を走るんですか? 走れる機関車は限られますが…」

 

「それは君と同じ気動車のデイジーにやってもらう。だが彼女は少々問題があってな…」

 

「あぁ…応援の機関車を呼んだらどうです?」

 

彼女の頭の中には前世の記憶(げんさくちしき)が一応残っている。パーシーか誰かならモチヅキの路線を走れるし、デイジーの置いていくであろう貨車を牽けるのだ。

モチヅキとしてはたった3台(ミルク運搬車+果物&野菜貨車)くらい自力で牽いてほしいが…

 

「なるほど…では、そうしよう。」

 

「俺もトビーの支線に行きますね。」

 

そう言うとモチヅキは出ていった。

 

 

 

 

 

サツキが操車場で貨車の入れ換え作業をしていると、ハット卿がやってきて、彼女にこう言った。

 

「モチヅキが別の仕事に行ってる間、彼女の支線を走るデイジーという気動車がいるんだが、そいつの手伝いをしてやってくれ。」

 

「はい!姉さんの線路を走れるなんて光栄です!」

 

サツキはモチヅキの支線に走っていった。だが彼女は知らない。デイジーがきむずかし屋だということを…

 

 

 

 

 

 

 

サツキがモチヅキの路線に着くと、そこには既に緑色の気動車が駅にスタンバイしていた。

 

「はじめまして、あなたがデイジー?私はサツキです!よろしくお願いします!」

 

「あら、礼儀正しいのね。いかにも私がデイジーよ。よろしく。」

 

いかにも貴婦人といった風貌の女性がサツキに挨拶する。そこに駅員がやってきてサツキに声をかける。

 

「おーい!こっちに来てくれ!仕事だよ!」

 

「はいっ!」

 

駅員に言われた通り空の貨車をデイジーの後ろに連結する。問題はそこからだった。デイジーが身震いし、ヒステリックに叫びはじめる。

 

「私にこんなものを連結しないでちょうだい!高貴な私が貨車なんて牽くとお思い!?」

 

今までこんなに罵倒を言われたことの無いサツキは困惑して何も言い返せない。だが彼女が言わなくても貨車が文句を言う。

 

「誰が"こんなもの"だって?」

 

「何よ!私はあなた達ままたいな不潔なモノを牽くように作られてないの!」

 

ついに駅員や客まで文句を言い始めた。

 

「モチヅキならきちっとやるのに!」

 

「よくもこんな使えない気動車を!」

 

「なんですってぇ!?」

 

デイジーと駅員達の言い争いがピークに達しようとした時、ついにサツキが悲鳴をあげた。

 

「もう止めてください!私が何とかしますから!」

 

「そう…ならあなたが貨車を押しなさい。私は先に行きますので。」

 

そう言うとデイジーは走っていってしまった。サツキも遅れてデイジーの後を追う。

 

モチヅキの支線は単線だ折り返しになるとサツキが前になる。ただし、貨車を押してきたのでサツキは今バック走行をしてるわけだが。

 

時間に遅れまいと非力なりに頑張るサツキは貨車たちがろくでもない事をたくらんでることを知らない…

 

駅に着く前、貨車はサツキを押し始めた。普通の機関車ならブレーキで止められる。だがサツキのブレーキはあまりにも弱すぎた。

 

「ひっ…やだっ!止まって!」

 

間もなくエドワードが来る頃だ。このままでは彼と正面衝突してしまう。間一髪で信号手がポイントを待避線に変える。サツキの目には車止めが近づいてくるのが見え──

 

 

 

 

 

 

side:サツキ

 

「う…うん。」

 

聞き覚えのあるハーモニカの音で目が覚める。たしか、私は貨車に押されて…

 

「気づいた?サツキ?」

 

()()()聞こえた姉さんの声でだんだんと意識がはっきりしてくる。…あれ?前?

 

「!!?姉さん!?」

 

ね、姉さんに膝枕されてる!?さすがに…恥ずかしい!

 

「おわっと…あまり動くな。ブレーキがイカれてるだけらしいけど、事故ったんだ。」

 

「そうだ…ごめんなさい、姉さん…」

 

「お前の謝ることじゃないさ。トップハム・ハット卿もすまないって言ってたし、デイジーも口にはしてなかったが申し訳なさそうにしてたしな。悪いのは貨車共だよ。」

 

そう言って私の頭をやさしくなでる。なんだか、また眠たくなってきちゃった…

 

「うん、今は休め。明日、整備工場に連れてってやるからさ。」

 

姉さんはまたハーモニカを吹き始める。日本にいた頃、よく吹いてた曲だ。そのやさしい音色を聴きながら私は眠りについた…




このお話の出演は
モチヅキ
デイジー
サツキ
でした

デイジーの分身は…金髪縦ロール、緑に金の刺繍の入ったドレスを着てる…といったイメージです。

受験がまだ終わってないので次回は未定ですので…お待ちください(懇願)とても次の事を考えられる状況にない(泣)

えぇ…ではまたお会いしましょう!
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