幻想剣帝録   作:アルクロ

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第十五話「復活する剣」

~ヴラドの館~

 

青年が寝泊まりしていた部屋の窓に腕を起きつつヴラドは森を見ながら黄昏れていた、そして、その近くにはヴァルナが座っていた

 

ヴラド「あの男が消えてから何年経った、ヴァルナ」

 

ヴァルナ「五年、ですわね」

 

ヴラド「そうか…もうそれ程経つのか」

 

ヴラドははぁと疲れたように溜息をつきつつまた窓から外を見つめる

 

ヴラド「アヤツは既に人狼に食われたと考えるべきだろうか?」

 

ヴァルナ「そう考えるのが妥当ですわね。なので、彼の事は忘れて自分の子供の事を考えて下さい」

 

ヴラド「あぁ、そうだな」

 

ヴラドが椅子から立つとヴァルナも少し後に立ち上がり、部屋に置いてあるベビーベッドを一緒に覗きこんだ、其処には白髪で背中には一対の小さな翼を持った赤ん坊が眠っていた

 

ヴァルナ「元気に育つのよ」

 

ヴラド「この子は何があろうと守らねばならな」

 

二人は赤ん坊を見下ろしながら子どもを守ることを心に決めた

 

~青年の住んでいる洞窟~

 

洞窟の入り口は剣で覆われていたが、その剣が全て動き地面や洞窟の天井に消えていき、洞窟の中から銀髪の長髪で更に顎からは白い髭を生やした顔が良く見えない男が出て来た

 

髭の男「あー……久方振りの外だ」

 

人影『オイッ、髭やら髪で前が見え難いぞ、斬れ』

 

髭の男「うるさいなぁ、もう」

 

髭の男はグチグチと文句を言いつつも頭に響いた声に従い、右手で顔の周りをするりと撫でた、すると、髪をある程度まで切れ、髭をすべて剃り落とした、そして、顔が見えるようになった、そして、分かったが髭の男性は転生してヴラドの家に住んでいた青年だった

 

青年「あー……ヴラド公爵の館から飛び出したあの日からどれ位経ったのかねぇ?」

 

人影『さぁーな、俺にはよく分からん』

 

周りから見ると青年は独り言を言っているようだが、青年は人影と会話をしながらゆったりとヴラドの館へと向かって行く、すると前方で見覚えのある姿を見つけた

 

青年「ん?アイツは確かぁ…」

 

吸血鬼A「むっ!貴様は死んだと聞いたが…」

 

青年の前方に居たのは五年前に戦った吸血鬼三人組の内の剣を持っていた吸血鬼だった

 

青年「死んだ事にねぇ…まぁ、仕方無いか」

 

吸血鬼A「貴様、何故生きている!」

 

青年「んー、秘密かな」

 

吸血鬼は前よりも質が良くなっている剣を青年に向けたが青年はニコニコしながら吸血鬼に近づいていく

 

吸血鬼A「と、止まれ!止まらねば斬」

 

青年「りたきゃ斬れば?」

 

青年は自分に向けられていた剣を右手で掴んで退けようとした、すると、吸血鬼はその手を回避してから青年を斬り付けようと剣を振り下ろした、だが、青年はそれを意図していたのか左手の袖から短剣を取り出し、それを防いだ

 

吸血鬼A「くっ、やはり当たらぬか!」

 

青年「剣の腕が中々上がってるね」

 

青年は短剣一本で吸血鬼の剣戟を平然と防御し続けた

 

吸血鬼A「はぁ……はぁ……」

 

青年「どうした?これで終わりか?」

 

吸血鬼A「ば、化物め」

 

青年がニコニコとした笑顔のまま短剣で攻撃を防いでいると吸血鬼は疲れたのか肩で息をして、青年を罵倒してから逃げようとし始め

 

青年「有難うね、楽しませてくれて」

 

吸血鬼A「ひぃ……はぁ……ひぃ」

 

青年「それじゃ、バイバイ」

 

青年は右手を巨大な剣に変えて逃げ始めた吸血鬼の背中に向けて突きを放ち、吸血鬼の心臓を穿ちそのまま右手で取り込み始めた

 

青年「んぐっ……んっ……ふぅ、御馳走様っと」

 

人影『まぁまぁな味だなぁ』

 

青年「それでも力には変わりないからな」

 

青年は右手を元に戻すとまたヴラドの館に向かって歩き始めた




はい、毎度お馴染みの俺です。
今回からは青年が洞窟に篭ってから五年後の世界となりました。
彼は何を思いながらヴラドの館へと向かっているでしょうかね?謎ですよねぇ
さて、次の話ではどうなるか楽しみにしていて下さい
それじゃ、今回の後書きはこの辺で終わりにします。
それでは、また次なる砂の舞う幻想でお会いしましょう
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