幻想剣帝録   作:アルクロ

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第十六話「吸血鬼の心理」

~ヴラドの館~

 

ヴラド「今日も今日とて平和だな」

 

ヴァルナ「えぇ、そうですわね」

 

夜の館でヴラドとヴァルナは並んでヴァルナは子供を抱きかかえながら歩いていた、すると、閉じられていた入り口の扉が勢い良く開けられ

 

吸血鬼C「ヴラド公爵様!!」

 

ヴラド「何だ、騒々しい………どうしたその傷は」

 

扉を開けたのは傷だらけの姿になっている弓を持っていた吸血鬼だった、そして、その様子を見たヴラドが事情を聞こうと近付くと

 

吸血鬼C「五年前にこの館に住んでいた男が!」

 

青年「俺が、何だって?」

 

吸血鬼がヴラドに何が起きたか説明しようとしていると開かれていた扉の外から吸血鬼の横腹に黒い巨刀が突き刺さり、吸血鬼はその巨刀に取り込まれた、そして、その巨刀がみるみる内に縮み、青年が館の中へと入って来た

 

青年「お久しゅう御座います。ヴラド公爵」

 

ヴラド「確かに久方振りだな、一体何処で何をしていた?それにその殺気…余の元でまた暮らしに来た、という気配ではないな」

 

青年は血に塗れていない左手を胸部に当てながらヴラドに礼をした、だが、ヴラドは警戒を続けつつ青年に質問を掛けた、すると青年はニヤリと笑みを浮かべ

 

青年「えぇ、俺は貴方の元で働き続ける気などありませんからね。それに力も欲しいので、貴方を殺しに来ました」

 

ヴラド「ほぉ、そうか…ヴァルナその子を連れて下がっていろ」

 

ヴラドと青年は互いに黒い刀と白い槍を構、ヴァルナはそんな様子の二人に背を向けその場から去って行った

 

青年「別にお子さんまでは手に掛けませんよ」

 

ヴラド「なに、単なる人払いだ」

 

青年とヴラドは横に移動しつつ館の外に出て森の中に入りかけると同時に互いに駆け出し刀と槍をぶつけあった

 

ヴラド「余の元から離れてから今まで何をしていた?」

 

青年「ひたすら修行ですよ。能力や筋力などのね!」

 

青年とヴラドは何度も刀と槍をぶつけあい始め、青年とヴラドは徐々に横に移動し木陰に入って行った

 

ヴラド「何時から余を殺す計画を立てていた?」

 

青年「五年前からです」

 

ヴラド「ほぉ、つまりは余に余の能力を尋ねた時点ですでに余を殺すつもりだった訳か」

 

青年「そういう事ですよ!」

 

青年とヴラドは互いに刃を重ねつつも話していたが、突如として青年の後ろから黒い棘が伸びてきた

 

人影『オイッ!後ろから来てんぞ』

 

青年「はいよ」

 

青年が右手に持っていた黒い刀を左手に持ち替えると刀を離した右手を後ろに回し、手のひらに剣を作り出し黒い棘を弾き壊した

 

ヴラド「ほぉ?それを防ぐか」

 

青年「やっぱり能力を隠してましたか」

 

黒い棘はどうやらヴラドからの攻撃だったようだ、棘が弾かれるとヴラドはニヤリと笑みを零し

 

ヴラド「あぁ、余が所持しているもう一つの能力である《闇と影を司る程度の能力》で行った事だ」

 

青年「闇と影を司る…ですか」

 

青年がヴラドが隠していた能力を聴くと青年の頭の中に声が響き

 

人影『こりゃ、気ぃ引き締めねぇとマズイぞ』

 

青年「言われなくても分かってるっての」

 

青年は弾いた時に創り出した剣と元から創り出していた黒い刀を構えた

 

ヴラド「さぁ、余を楽しませた後に死ぬが良い!」

 

青年「死ねませんね、俺にも果たしたい望みがあるんでね!」

 

青年とヴラドは互いに持っている武器を高速で打ち合わせて空中で剣戟を繰り広げる

 

ヴラド「さて、これはどう躱す?」

 

青年「喰らいませんよ!こんなもの!」

 

ヴラドが空中で大量の槍を自分の周りに創り出し、青年に向けて射出したが、青年は動じる事無く右手で全て取り込んだ

 

青年「お返ししますよ!」

 

ヴラド「フンッ!」

 

今度は青年が右手から取り込んだ槍を融合させて纏めた槍をヴラドに向けて射出したが、ヴラドはそれを難なく手に持っている槍で弾き飛ばした

 

青年「やはりこんな手では手傷すら負わせられないか」

 

ヴラド「貴様、この五年の内に随分と強くなったようだな」

 

青年「えぇ、まぁね」

 

青年とヴラドはまた互いに距離を取り膠着状態におちいった、が、今度は早々に青年が行動を起こし、地面から大量の剣や刀を創り出しヴラドに向かわせる

 

ヴラド「この程度が当たると思ったか!」

 

青年「当たらないでしょうね。だから、目的はこっちです!」

 

ヴラドは剣や刀をジャンプし回避したが、青年はその瞬間にヴラドに近付きヴラドの右頬を右腕で殴りそのまま顎に掛けて殴り飛ばした

 

ヴラド「クウゥゥ、フフッ、フハハハッ!よもや貴様に頬を殴られるとはな!」

 

青年「まだ頬を殴るだけしかダメージらしいダメージは負わせられていないのが、俺的には悲しいですがね」

 

そう言いつつも青年は右手から銀製のナイフを創り出しヴラドに向けて投げ飛ばした

 

ヴラド「ふむ、銀か、良き判断だが、それは命取りに」

 

青年「それはどうでしょうね?」

 

ヴラドはナイフを槍で弾き返そうとしたが、ヴラドの視界が一瞬揺らぎヴラドの腕部にナイフが突き刺さった

 

ヴラド「グゥ……いったい何が起きたのだ…」

 

青年(やっぱり脳震盪が起きたか)

 

ヴラドが自分の身体に起きた事柄に対して動揺を隠せないでいると青年はニヤリと笑みを浮かべつつまたヴラドに向かって行った、ヴラドも青年が向かって来る事に一瞬遅れつつも反応を起こし、互いに相手の顔面に向けて武器を突き立てようと刃を伸ばした




はい、毎度お馴染みの俺です。
今回の話は青年とヴラドの戦闘が始まる話となりました。
強さを追い求める彼はヴラドに勝てるのでしょうかね?
はたまた負けてしまうのでしょうかね?
どちらになるのでしょうかねぇ?
さて、今回の後書きはこの辺で終わりにします。
それでは、次なる砂の舞う幻想でお会いしましょう。
さようなら
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