~森:出口付近~
青年「次は何をしようかね?」
人影『知るかよ、お前の好きにすりゃ良いだろうがよ』
青年は精神内に居る人影と喋りながら森の出口へと向かっていた
青年「俺の好きなようにねぇ……何も思いつかn」
??「嫌じゃ!妾の傍に近寄るでないわ!!」
青年「女の子の…悲鳴?」
青年が出口に向かって歩き続けていると、丁度青年の進行方向から少女の叫び声が聞こえて来たので青年は走ってその声の元へと向かった、其処では和服を着込んだ黄色髪の長髪で頭には黄色い狐の耳、腰には二本の黄色い狐の尻尾が生えた少女が頭頂部が禿げた四十代の修道服に身を包んだ男性に連れ去られようとしてる現場だった
男性「いいから来い!貴様は今から俺の使い魔だ!」
少女「いーやーじゃー!!」
男性「このガキィ、俺に逆らうとどうなるか今の内に教えてやろう!」
少女「キャァ……アレ?」
男性は言う事を聞かない少女に向けて少女の腕を掴んだまま張り手を振るおうとしたが、その腕は青年の左手に掴まれてしまっていた
青年「こんなにか弱そうで可愛い女の子に手を振るおうとかクズか?アンタ」
男性「な、何者だ貴様!俺の使い魔への躾に文句を言うのか!」
青年「ハァ?どう見てもこの子は拒絶してるが?」
青年は男性の腕を持ちながら男性を睨み付けていた
男性「だ…黙れ黙れ黙れぇ!!俺が使い魔と言えばコイツは使い魔なのだ!」
青年(うわぁ、何だコイツ……)
男性「そして、その使い魔への躾の邪魔する貴様は、処刑だ!」
男性は青年が憐れむような目付きで見ながら手の力を緩めていると、全力で腕を振り少女から手を離して青年に向けて何かしらの術の詠唱をした
男性「燃えて死ねぇ!!」
青年「ヤバ……くもないか」
男性が詠唱し終わると男性の眼前から炎が青年に向けて放たれ、炎は青年に向かって一直線に飛んで来た、が青年が避けるまでもなく炎は男性へと跳ね返って行った
男性「何ぃぃ!熱い!熱いぃ!!」
青年「ギャーギャーギャーギャー喧しいやつだなぁ」
数分経つと火の勢いが元々弱かったのか男性に引火した炎は消えた
男性「はぁ…はぁ…な、ならば直接これで!」
青年「はぁ、不毛なことをするやつだ…フンッ!」
男性は懐から金槌を取り出し、青年に向けて振り下ろしたが、青年は流れるような動きで金槌の軌道を逸らし、男性の左頬に裏拳を叩き込んだ
男性「ゲブラ!」
青年「これでもまだ俺には勝てないと理解出来無いか?」
男性は青年に殴り飛ばされ、少女の近くに足下に転がった、すると、少女に気が付いたのか少女の首に腕を回すとナイフを少女の首に当てた
男性「こ、コイツの命がどうなっても良いのか!?」
青年「……本物のクズだな」
男性が少女を盾にしながらジリジリと青年から距離を取り始めると青年は男性に人差し指を向け親指を上方向に立てた状態の右手を向けた
青年「お嬢さん、動かないでね」
少女「しょ、承知した!」
男性(あんな事してもなにか撃てるわけが無い、ハッタリだ)
青年「………良しっ」
青年が右手で銃を撃ったような動きをすると、人差し指の先端から6mmは有る針のような物が飛び出した
男性(どうせ当たらん!俺に当てるにはこの娘に当てなきゃイカンのだからなぁ!!)
青年「Jackpotだ」
針は少女の頭に当たる寸前で曲がり、少女の頭を迂回して男性の体に突き刺さった、男性はその痛みのあまり少女を離した
男性「ギャアァァ!!」
青年「さて、大してウマそうでもないけど、魔術が使えるようになると色々と便利だからな」
青年は男性に近付きながら右手を巨大化させていき、男性の傍に着くとそのまま右手を男性に向けて振り下ろし男性を丸ごと呑み込んだ
青年「やっぱりな、大して美味しくない」
少女「の…のぉ、お前さん?」
青年「ん?何かな?」
青年が右手を元の大きさに戻しながら悪態をついていると後ろから助けた少女が話しかけて来た
少女「な、何故妾を助けたのじゃ?」
青年「そんなの簡単だよ、君が可愛い女の子だから、そして、俺があんなクズ野郎を許せなかったからだよ」
青年は少女の頭を撫でながら返答をして、少女は頭を撫でられることを感じ取るとそれを回避した
青年(あらら、避けられちゃうか…嫌われちゃったかな?)
少女(この男…どうにも信用しても良いのか分からぬのぉ、確かに妾を助けてくれたが何処か胡散臭いしのぉ、何よりコヤツの名前…そういえば妾はコヤツの名前を聴いて居らぬ、恩人の名前くらい聴いてもおかしくない筈じゃ、良し!)
青年「さてと、それじゃあ俺はそろそろ行くよ」
少女「………ちょ、ちょっと待ってはくれぬか?」
青年「今度は何だい?」
青年が少女から離れて歩き始めたが、少女はまたしても青年を後ろから呼び、青年が後ろを振り抜くと、少女は青年の傍に移動してきていた
少女「お、お前様の名前を聞かせてはくれぬか?」
青年「俺の名前?……そうだなぁ…」
青年が少女に名前を訊ねられて名前を考えていると、ヴラドに言われたとある言葉を思い出した
ヴラド《貴様は剣の帝王のようだな》
青年「………俺の名前は…妖悪剣帝(ようあくけんてい)だ」
少女「妖悪、剣帝様か!」
少女は青年の、剣帝の名前を聞くと嬉しそうに懐から取り出した紙に筆で文字を書き、鳥の足に括り付けて飛ばした
少女「そういえば、まだ妾は名乗って居らなかったのぉ、妾の名は八剣じゃ、妖狐八剣」
剣帝「ふぅーん、そうか、可愛い名前だな」
剣帝がまた少女の、八剣の頭を撫でると八剣は今度は避けず大人しく撫でられ笑顔になっていた、そして、剣帝が八剣を撫でていると剣帝達の頭上を何かが旋回しながら飛んでいて、その影の上から声が聴こえた
??「八剣姫様!」
八剣「おぉ、もう来たのか天翔(てんしょう)、それから、妾の事は母上の前以外では八剣姉と呼べと言うて居ろうが!妾達は幼馴染なのじゃし」
八剣と剣帝が上を見上げると赤い髪をした忍び装束に身を包んだ黒い翼を携えた少年が飛んでいた
天翔「それは出来ませぬ、八剣姫様は拙者達の頭領、羽衣狐様の一人娘で御座る故に姫様と呼ばねばならぬので御座る」
八剣「相変わらずの石頭じゃのぉ、いや、貴様は天魔になってから更に頭が固くなったのではないか?」
天翔「拙者が石頭だからなどではなく、規則で御座るから……ところでそちらの御仁は」
天翔は八剣の後ろで空気になりかけていた剣帝を指差しながら八剣に質問した
八剣「あぁ、剣帝様の事か?剣帝様はのぉ…妾のお婿さんじゃ!」
剣帝「はぁ!?」
天翔「…………」
八剣が剣帝の腕に飛びつくと剣帝は驚きを顕にして、天翔は白目を剥きながら口から泡を吐いていた
はい、毎度お馴染みの俺です。
今回も最後まで読んでいただき有難う御座います。
今回の話では青年が名前を剣帝としました。
まぁ、今まで名前が無くなってましたからね。
さてはて、この先彼は何処へ向かうのでしょうかね?
それじゃ、今回の後書きはここまで
また次なる砂の舞う幻想でお会いしましょう
さようならー