幻想剣帝録   作:アルクロ

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第二十四話「母親の愛は痛みと共に」

~剣帝が眠っていた部屋~

 

剣帝「うぅ……うぅーん、息がぁ…はっ」

 

剣帝は羽衣狐と八剣に抱き締められている内に気絶をしていたようで、目を覚ますと自室の布団で横になっていた

 

剣帝(はぁ、義母上と八剣とのスキンシップはちょっと辛いな、特に母上は)

 

剣帝が頭を掻きながら縁側への障子を開け、縁側へと出て来た

 

剣帝「あっつ…今は何時頃だろうか…」

 

天翔「今は葉月の12日(8月12日)、時刻は巳の三つ刻(十時半)頃で御座る」

 

剣帝がボケーッっと外の庭を見て独り言をしていると天翔の声が後ろから突然とした

 

剣帝「教えてくれて有難うね、天翔君」

 

天翔「いえ、この程度当然の事に御座る」

 

剣帝「君にとっては普通でも俺にとっちゃ有り難いんだよ、あぁ、それからもうちょっと聞きたい事があるんだけど良いかな?」

 

天翔「むっ?何で御座るか?拙者が答えられる範囲であれば御教え致すで御座る」

 

剣帝が振り返りながら感謝の言葉を言うと天翔は剣帝に頭を下げた、すると、剣帝はニコニコとした笑顔で別の質問を始め、天翔は質問に答える為に剣帝の居る方向に向いた

 

剣帝「それじゃ、質問させて貰うけどね、この日本の妖怪の勢力図ってどうなってんの?西と東で別れてんの?」

 

天翔「昔は別れていたそうで御座るが、今は何でも棟梁同士が夫婦仲なので合併になったそうで御座る」

 

剣帝(えっ?西は…義母上だよな…えーっとぉ、左は…まさか)

 

剣帝は天翔の話を聞き、顎に手を当て考え始めたが、情報不足で答えが出なかった

 

剣帝「一つ聞きたいんですが。東の方の棟梁って誰ですか?」

 

天翔「まぁ、剣帝殿は外国からやって来たのですから知らなくてもおかしくは無いで御座るな、ぬらりひょん様で御座る」

 

剣帝(あっ、予想が当たった)

 

剣帝が予想を立ててから天翔に質問をすると、天翔の答えは剣帝の予想通りだった

 

剣帝「それじゃあ、もう一つ質問」

 

天翔「はい、何で御座ろうか?」

 

剣帝「日本の妖怪は他所から来る人外を受け入れますか?」

 

剣帝がもう一つの質問をすると、天翔は急激に困ったような表情に変わった

 

天翔「申し訳御座いませぬが…この日ノ本の妖怪は一部を除き外国の妖怪等を嫌う傾向に有りまする」

 

剣帝「やっぱりですか……それじゃあ、例えば俺が会談の場に現れるのには日ノ本の妖怪の力が必要と?」

 

天翔「まぁ、そうなるで御座るな」

 

剣帝は天翔の返答を聞き、剣帝は頭の中にあった疑問を全て無くした

 

剣帝(つまり、俺が周りから認められるには、義母上の力か、八剣の力が必要と…)

 

天翔「質問は以上で御座りましょうか?」

 

剣帝「んっ?あぁ、有難うね」

 

天翔「いえいえ、それでは失礼致します」

 

剣帝に質問が無いかを確認し終わると、天翔は姿を消した

 

剣帝「さて…どうするかな…」

 

剣帝は考え事をし続けながら庭の風景を眺め続けていた、そして、そんなこんなしている内に夜になった

 

剣帝(さて…そろそろ行くかな)

 

剣帝は寝るときに着用する白い着物を着て羽衣狐の部屋に入って行った、すると、羽衣狐も剣帝と同じような着物を身に纏っていた

 

羽衣狐「どうした?剣帝、母の温もりが恋しくなったか?」

 

剣帝「…………羽衣狐様」

 

羽衣狐「ちゃんと朝のように義母上と呼ば………何じゃ?剣帝」

 

剣帝は羽衣狐を義母上と呼ばずに羽衣狐と呼んで羽衣狐の側に座った、その表情は真面目そのものだった、羽衣狐はその表情を見て朝のようにふざけようとしたが、辞めて真面目になった

 

剣帝「羽衣狐様、お願いが有ります」

 

羽衣狐「何のお願いじゃ?」

 

剣帝「俺に…母上のお力の一部をお与え下さい」

 

羽衣狐「………嫌じゃ……」

 

剣帝が羽衣狐に迫りながら力を貰えないかと言うと羽衣狐は真面目な表情をしたまま断り

 

剣帝「やはりですか…」

 

羽衣狐「わらわの子でなければわらわの力はやれぬ故な」

 

剣帝「…………了解しました。では、母上…私に御力をお与え頂けないでしょっか?」

 

羽衣狐「…うむ、良いぞ、他でもない可愛い我が子の頼みじゃからな、その願い聞き入れよう」

 

羽衣狐は剣帝が母上と呼ぶとニッコリとした笑顔で自分の尻尾を一本抜き取った

 

羽衣狐「剣帝よ、わらわに見えるように胸を見せるのじゃ」

 

剣帝「はい、分かりました」

 

羽衣狐「…………ジュルリ」

 

剣帝「は、母上?」

 

羽衣狐「おっと、では、行くぞ?剣帝よ」

 

剣帝「はい」

 

剣帝は羽衣狐に言われた通り着物の胸部をはだけさせて羽衣狐に筋肉質な胸部を見せた、すると、羽衣狐はジュルリと舌なめずりをしながら唾液を少し垂らしたが、剣帝が声を掛けると気を取り戻し、剣帝の胸部に抜き取った尻尾を押し当てた

 

剣帝「うっ……がぁ……があぁぁぁぁぁ!!」

 

羽衣狐「…苦しいじゃろうが頑張るのじゃぞ、剣帝よ」

 

剣帝が床にのたうち回りながら苦しんでいると羽衣狐は悲しそうな表情をしながらその部屋から出て行き、剣帝の部屋で眠った




はい、毎度お馴染みの俺です。
今回も最後まで読んでいただき有難う御座います
さて、今回の話では羽衣狐の旦那と日本の妖怪の勢力圏が判明しました
そして、剣帝に新しい力が入りましたね。
果たして彼はどうなるのでしょうか?
まぁ、今回の後書きはこの辺で終わります。
それでは、読者みなさま、また次なる砂の舞う幻想でお会いしましょう
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