~羽衣狐から逃げて少し経った後~
剣帝「はぁー……母上勘違い起こしてないかなぁ…」
無銘『クカカッ、良いじゃねぇかよ、あんな良い女の胸触ってお咎め無しとかよ』
剣帝「お前なぁ……はぁ」
無銘『そういや、お前が言ってたやる事ってなんだ?』
剣帝が無名の喋りながらトボトボ歩いていると無名が質問をしてきた
剣帝「ん?いや何、情報収集ともう一つちょっとな」
無銘『まぁた人里に行くのか』
剣帝「まぁね、だから、ほら、速くローブ化してくれ」
無銘『へいへい』
無銘は剣帝がまた人里に行くと聞き呆れたように喋りながらもローブに変身した
剣帝「有難うな、それじゃ、行こうか」
無銘『はいよ』
剣帝は少し前に向かった時同様に途中まで高速で走って人里へと向かった
~人里前~
剣帝「っと、そろそろ速度落とさないと危ないな」
剣帝は人里の近くに着くと一気に走る速度を落として、歩き始めた
無銘『今回は何をするつもりだ?』
剣帝「まぁ、ちょいと街の様子を見に行きたいだけさ」
剣帝は無銘とボソボソと喋りながら移動し、人里の入り口前に到着した
門番A「またお前か」
剣帝「えぇ、俺です。通して貰っても宜しいでしょうか?」
門番B「良いだろう、通れ」
剣帝「それじゃ、失礼しまーす」
剣帝は門番にお辞儀をしてから人里に入り込んだ
剣帝(さてとぉ…街の様子は今のところ見えてる範囲ではこの前と変化無しっと)
無銘『見た感じは確かに変化無しだな』
剣帝と無銘は精神内で喋りつつ人里内を見回しながら酒場へと歩いて行くと、その途中で剣帝の耳にとある噂が聞こえてきた
男A「なぁ、知ってるか?例の作戦の話」
男B「あぁ、知ってるぜ、なんでもこの辺に居る狐を殺すって話だろう?」
男A「そうそう、その狐を殺せば今まで開拓出来なかった森を開拓出来るようになるらしいからな、町長とかが相当にやる気らしい」
男B「だから、酒場にあんなに鎧姿の人が多かったのか」
剣帝は一旦足を止めて二人の男の噂話を聞いてからまた酒場へと歩き出し、酒場へと入って行った
剣帝「確かに多いな」
無銘『クカカッ、何だか凄そうな装備の奴も居るな』
剣帝が酒場に入るとその瞬間に酒場内に居た鎧姿の男達に睨まれたが、すぐに視線は剣帝の体から離れた、そして、今度は逆に剣帝が周りの鎧姿の男達を見回すと黒い鎧や銀の鎧、中には黄金の鎧の男が居た
剣帝(仰々しいねぇ…)
剣帝は周りを見回しながら椅子に座った、すると水が目の前のカウンターに置かれ
マスター「よぉ、また来たのか?」
剣帝「えぇ、最近近くがザワザワと騒がしいので気になりまして、何かあるんですか?」
マスター「あぁ、遂に大妖、羽衣狐の根城に攻め込む準備が整ったから近々攻め込むそうだ、だから、ここがこんな様子になってるのさ」
剣帝「………なるほど」
剣帝は心の中にあるフツフツとした怒りを抑え込み、マスターの話を聞いている
剣帝「それで、何日後に決行なんですか?」
マスター「俺が聞いた話じゃ三日後か二日後だそうだ」
剣帝「ふむ…そうですか」
剣帝は自分の目の前にあるコップに注がれている水を一気に飲み干すと席から立ち上がり
剣帝「有難う御座いました」
マスター「何だ、もう帰るのかい?もう少しゆっくりして行ったらどうだ?羽衣狐の息子さんよぉ」
剣帝が席から立ち上がり酒場から出ていこうとすると鎧姿の男達に立ち塞がられ、360°囲まれ、マスターに呼び止められた
剣帝「…………何時、気付きました?」
マスター「なぁに、アンタは羽衣狐を殺すって単語を聞いた瞬間に一瞬ビクリと小さく手を震わせた、それでん?と思ってな」
剣帝「それで?」
マスター「そこで思い出したのさ、最近羽衣狐に養子の息子が出来たらしいってな」
剣帝「ほぉ…」
剣帝はマスターに背を向けながら話しつつバレない様にローブの下の左手に剣を生成していた
剣帝「それでピンと来たと?」
マスター「そういう事だ、まぁ、さっき話した内容を羽衣狐に伝えられても厄介だからな、ここで死んで貰おうか」
剣帝「それはお断りだ!」
マスター「なっ!?くぅっ!」
剣帝が頭上に剣を投げ飛ばすと周りは剣帝から目を離して剣の方向を一瞬見た、そして全員が同時に見た瞬間に剣の刃に太陽光が反射して全員の目が眩んだ
剣帝「それじゃあねぇー」
マスター「くっ、逃がすか!」
マスターは眩んだ目で必死に剣帝を捕まえようと手を伸ばした、そして、周りの鎧姿の男達もマスターの声にひかれて手を伸ばしたが、剣帝には触れられなかった
マスター「アイツ、何処行きやがった!」
鎧男A「しっかりと俺達が周りを囲んでいたはずなのに…」
剣帝は鎧姿の男達やマスターの目の前から忽然と消えていた
マスター「探せ!探すんだ!まだそこまで遠くには行けない筈だ!」
鎧姿の男達はマスターに命令されると急いで酒場の外や酒場の中を探し回ったが、剣帝の姿は影も形もなかった
マスター「逃げられたか…だが、いったいどうやったんだ?」
~一方剣帝は~
剣帝「いやー、失敗失敗、危ないところだったなぁ」
無銘『まぁ、この<影と闇を司る>程度の能力が無けりゃ俺等は捕まってたか、殺されてただろうな』
剣帝は懐に手を入れながら人里を見下ろして居た
剣帝「さて、急いで帰らないとな」
無銘『だな』
剣帝は身体の方向を180°回転させると全速力で屋敷に帰って行った
はい、毎度お馴染みの俺です。
今回も最後まで読んで頂き有難う御座います。
さて、今回は剣帝が情報収集に行く回となりました。
でもまぁ、危ない所でしたがね。
剣帝は逃げ切る自信もバレない自信もあったようですがね。
まぁ、剣帝の足の速さとかを考慮すると当然な事ですが。
さて、今回の後書きはそろそろ終わりますかね。
それでは、また次なる砂の舞う幻想でお会いしましょう