幻想剣帝録   作:アルクロ

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第三十八話「天と剣がぶつかり合う時」

~剣帝の部屋~

 

剣帝「久し振りに修行しないと…」

 

無銘『どうした?急に』

 

剣帝「いや、今更ながら思ったんだけどさ、ただの人相手にあんなにも手こずるとね」

 

無銘「あー、なるほどなぁ…だから修行をか?」

 

剣帝の現在の心境に無銘は納得をした

 

剣帝「そういう事なんだけどね…」

 

無銘「何か問題あるのか?」

 

剣帝「相手になりそうなのが、お前くらいしか居ない、だが、お前が相手じゃ結局自分と戦ってるだけになるから決着付かないし」

 

無銘『なるほどなぁ…それなら加減でもして天翔に喧嘩売りに行ったらどうだ?』

 

無銘の提案に剣帝は「仕方ないからそうするか」と言って立ち上がり、無銘と戦った時よりも大きな蝙蝠の翼を広げて空へと羽ばたいて飛んで行った

 

~天狗の山~

 

天翔「さて…次の仕事まで暇で御座るなぁ」

 

天翔が自分の仕事場で腕置きにもたれてグッタリとしているとバタバタと仕事場の入り口に何かが走って来て、勢い良く扉を開けた、扉を開けたのは天翔の配下の一体の天狗だった

 

天狗A「天魔様!」

 

天翔「何だ、騒々しい」

 

天翔は天狗が入ってきたと同時に即座に姿勢を正して天狗への対応を始めた

 

天狗A「す、スミマセン、急ぎ知らせるべきと思われる事柄が起きましたので」

 

天翔「ほぉ?それは何だ?」

 

天狗A「それが…我々の山に高速で近づく者の存在を確認しまして」

 

天翔「ふむ…その者の容姿を確認せよ」

 

天翔が仕事場に駆け込んで来た天狗に命令したが、その命令されて天狗は少し俯いて動けず

 

天翔「どうした、速く言え」

 

天狗A「それが…ですね…まことに申し上げ難いのですが」

 

天翔「何だ、何か問題でもあるのか」

 

天狗A「はい…実は………その者の飛行速度が我々よりも速く、目で追う事すら不可能な次第で」

 

配下の天狗が報告をすると天翔は「何っ?」と反応を起こして頭の中に疑問符と予想を出した

 

天翔(しかし…あの方が来るとは聞いては居らぬし…)

 

天狗A「なので、我々も困り果てて居りまして」

 

天翔「ふむ、ならば仕方が無いな、俺が直接行って来てやろう」

 

天狗A「はっ!お手数をお掛けしてしまい申し訳御座いません」

 

天狗が頭を下げていると天翔はその天狗の隣を通り過ぎて仕事場を出た、その瞬間後ろから手を肩に置かれ

 

天翔「何もn」

 

剣帝「やぁ、久し振りだね天翔君、元気にしてたかな?」

 

天翔「け、剣帝殿…例の謎の来訪者は貴方で御座ったか」

 

剣帝「まぁねぇ、驚かしたくて黙ってきちゃった、駄目だったかな?」

 

剣帝が首を傾げながら天翔に喋りかけていると天翔は慌てて

 

天翔「問題無いで御座る、ただ部下達が騒ぐ為次からは事前に予告して欲しいで御座る」

 

剣帝「了解」

 

天翔「……剣帝殿は単に拙者に会いに来ただけじゃ有りませぬな?御用は何で御座るか?」

 

剣帝「………何だ気付いたんだ」

 

剣帝は天翔に天翔に会う事とは目的が別にある事を言い当てられるとニヤリと笑い、拳を構えた

 

剣帝「さぁ、手加減してやるから本気で掛ってこい」

 

天翔「拙者も随分とナメられているようで御座るな、宜しい、ならば拙者の本気で剣帝殿の鼻っ柱を居らせて頂きます!」

 

天翔は剣帝が挑発をするとその挑発に乗り剣帝に高速で近付き殴りかかった、が、剣帝は一歩も動く事なく天翔の拳を回避した

 

剣帝「流石は天魔、速いねぇ」

 

天翔「まだまだ序の口で御座る!」

 

天翔は上空を滑空したり羽ばたいたりしながら速度を段々と速くしながら剣帝に何度も殴り掛かるが、剣帝は紙一重のところで何度も何度もその場から一歩も動かずに回避し続ける

 

天翔(やはり当たらぬか…ならば!)

 

剣帝「うおっ!やっぱり天狗の風起こしで起きる風は強いなぁ」

 

天翔が懐から取り出した紅葉の様な大きな団扇を天翔が扇ぐと突如大きな竜巻が起こった、そして、その竜巻は剣帝に向かって進んでいく

 

剣帝「………これは回避は無理かな」

 

天翔「負けを認めるで御座るか?」

 

剣帝「いいや、悪いが切り裂かせて貰う!」

 

天翔「そんな事が天狗でも無い剣帝殿には無……理…」

 

剣帝が竜巻に対して爪を振り上げてから振り下ろすと爪から斬撃が飛び竜巻に綺麗な四本の線が入り、竜巻は消滅した

 

剣帝「ふむ…やはり使い勝手は良いな」

 

天翔「ど、どうやって風を切り裂いたので御座るか?」

 

剣帝「ん?あぁ、それは簡単だよ、『月が出ていればあらゆる物を切り裂く程度の能力』ってのを使っただけだから」

 

天翔「月が出ていればあらゆる物を切り裂く…」

 

天翔は剣帝から剣帝の所持している能力を聞くとふむふむと考え始めた

 

天翔「その様な能力を剣帝殿は持って居られるので御座るか」

 

剣帝「そうだよ、だから、防げたんだよねっと…そろそろ帰らないと母上が心配し始めるし俺帰るね、じゃあねー」

 

天翔「あっ、はい、了解で御座る」

 

剣帝「バイチャー」

 

剣帝はまた大きな蝙蝠の翼を広げると即座に羽ばたき上空へと飛び上がり屋敷へと帰って行った

 

天翔「………やはり拙者の主人に相応しい力量を持って居るのは…」

 

天翔はそんな剣帝の消えていく影を見て、影が見えなくなると仕事場に戻って行った




はい、毎度お馴染みの俺です。
今回も最後まで読んで頂き有難う御座います。
今回の話は剣帝が天翔くんに喧嘩を売りに行くかいとなりました。
それにしても…格ゲーでやるとかなり苦労する移動縛りを剣帝がするとは、まぁ、それでも勝てる自信があったんでしょうね。
いやはや、剣帝はどこまで強くなる気なのやら
さて、今回の後書きはここまで
また次なる砂の舞う幻想でお会いしましょう
お楽しみにー
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