~吸血鬼の館~
白髪の男性に助けられた青年はその後朱色の館に運び込まれ、その館の一室のベットの上でうなされていた
青年「うっ……うぅっ……ハッ…ここは…何処だ…?」
青年は汗をかきながら眠りについていたが、目を覚まし上体を起こして周りを見回し始め、それと同時に状況を把握しようとしはじめた
青年(確か…俺は人狼に食われかけて…誰かに助けられて……そういえば俺の右腕!)
青年が慌てた様子で右腕を触ろうとした、だが青年の腕は肩から先が全て存在していなかった
青年「やっぱり夢じゃなかったのか……」
青年が自分の腕が失われた事に落胆しながら肩の傷口を擦っていると部屋の扉が開かれ、青年を助けた男性が入って来た
男性「何だ、起きていたのか」
青年「えっと…はい…助けて下さり有難う……御座います」
青年はベットに座りながら入って来た男性に向かって頭を下げた
男性「気にするな、余が貴様を助けたのは単に貴様が面白そうな事をしていたからだ」
青年「面白そうな事…とは?」
男性「貴様が行っていた地面から剣を出す行為だ」
青年の近くにある椅子に男性は座り込み、男性は青年を助けた理由を話し始めた
青年「アレ…ですか」
男性「あぁ、あの様子はまるで『剣の帝王』と行った所だったな」
男性は青年が行っていた行為を嬉々として思い出しながら話し、その時の青年の様子を帝王と例えた
青年「剣の…帝王…ですか」
男性「あぁ、それから貴様の傷が中々治らなくてな、余の独断だが貴様に余の血を与えさせて貰ったぞ、なので貴様はもう多少だが人ではなく吸血鬼となっている」
青年「はいっ!?」
男性の言葉を聞き、考え事をしていた青年だったが、男性の突然の発言に驚いた様子になった
剣帝「い、今何と?」
男性「む?聞こえていなかったのか?余の血を与えたと言ったのだ」
青年「いえ、俺が聞きたいのはその先です」
男性「貴様は今、多少だが人ではなく吸血鬼になっているという点か?」
男性が少し不思議そうに質問への確認を取りながら返答し、それを聞いた青年は考え込むように顎に手を当て目を閉じた
青年(吸血鬼になったのか…でも…多少なのか……吸血鬼の弱点も考慮に入れるとすると……そうだ!一応確認しておこう)
青年「スミマセン!一つ聞きたい事があるのですが…それと聞き忘れて居たのですが。貴方のお名前は…?」
男性「む?そういえば名乗っていなかったな、余の名はヴラド、ヴラド・ツェペシュだ、周りの者からはヴラド公爵と呼ばれている」
青年が名前を訊ねると男性は自分の名前を名乗った
青年「そ、それじゃあ、ヴラド公爵、吸血鬼は太陽の光に当たるとどうなりますか?」
ヴラド「基本は灰と化すが、余のように力の強い者や吸血鬼としての格が強い者ならば日焼けする程度で済むぞ」
青年「ふむふむ……」
青年はヴラドの発言聞き、1つの事柄を心に決めた
青年「ヴラド公爵、俺は俺を食べようとしたアイツに復讐がしたいです……なので、スミマセンが外に」
ヴラド「外に出ることは大いに構わんが、アヤツに挑むことは辞めておけ、アヤツは余でも敵わぬまさに怪物のような生き物だ」
青年がベットから立ち上がろうとしているとヴラドに肩を掴まれ止められてしまった
青年「わ、分かりました。取り敢えず片腕で生活するにも慣れないといけませんので、近くを散歩をしてきます」
ヴラド「その程度ならば良いだろう、途中には修練場もある、体を動かしたくば其処で剣を振るってくるが良い」
青年「分かりました」
青年はベットから出て立ち上がると部屋の扉から館の廊下に出て、そのまま館から出て行き、散歩を始めた
~館付近:修練場への道~
青年「片腕が無くなってるからなぁ…倒れた時が大変そうだなぁ…」
青年は無くなった右腕の袖がはためく姿を目に映してから前を見て歩き続ける
青年「無くなった物をクヨクヨと引き摺っても仕方無い…とにかく強くなる為にも自分の力を強くしたりちゃんと剣を振れるようにならないとな…」
青年はそうボソボソと呟きながら修練場への辿り着いた、そして、修練場では先に来ていた別の吸血鬼が剣を振るって修練に励んでいた
青年(あっ、丁度良いや、あの人?の剣を見て多少学ぼう…)
青年は修練場の中の茂みに隠れて先に来ていた別の吸血鬼の動きや、後から来た別の吸血鬼の動きを見て、記憶していき、他の吸血鬼が全員帰った頃になってようやく茂みから出て来て
青年「確か…こんな動きとこんな動きをしていたな…」
青年は見ていた吸血鬼達の動きを複合したような動きを取りながら修練場にある案山子に木刀を叩き込んだ、すると、吸血鬼の腕力も加わってか案山子を支える柱が叩き折れた
青年「良し、この調子でやっていくぞ!」
青年はそのまま日が昇るまでの間ずっと案山子と木刀が何度も壊れるまで叩き込んでいた
今回は何時もより少しばかり少なくなってしまいました。
ゴメンナサイ…お許し下さい
次回も下手するとまた短いかもしれません……
でも、それでも気長に待って下さると嬉しいです。
それではまた次なる砂の舞う幻想でお会いしましょう