幻想剣帝録   作:アルクロ

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第四十三話「御殿へ戻る剣」

~滅びた人の里~

 

剣帝「はぁ………暇だ」

 

無銘「そうは言っても何も起きねぇからな、仕方ねぇってだろ、つうか、テメェは妙なダーツしてんじゃねぇよ」

 

剣帝は剣で出来た玉座に座りながら目測でも100M以上離れているところに有る、体に剣が同化している人間が貼り付けられている丸い的に剣を投げつけていた、そして、そんな様子の剣帝に無銘は玉座の背もたれに右腕を掛けながら話し掛けていた

 

剣帝「ハァーァ……ツマラン」

 

八剣「何をして居るのじゃ?剣帝様」

 

剣帝「んぁ?暇潰しに単なる的あてゲー……ちょっと待て八剣、お前、俺と初めて会った時から料理なんて作れたっけ?」

 

八剣「(ギクッ)……わ、妾は有能じゃからな、料理の一つや2つ作れるに決まって…」

 

剣帝「今滅茶苦茶ギクッって顔したな、何か隠してないか?」

 

八剣「…………」

 

八剣は的当てをしていた剣帝に味噌汁の入った椀を持ちながら歩み寄ってきた、そして、剣帝に料理が元から出来たのか嘘は付いていないのか問いただされると八剣は黙って顔を背けた

 

剣帝「どうした?ほら、会話のキャッチボール会話キャッチボール、ちゃんと俺の顔を見て返答しろよ」

 

八剣「…………」

 

無銘「剣帝よぉ、普通にお前のその光の無い心が死んだような真っ黒な目は誰が見ても顔を背けたくなるぞ?自分以外は」

 

剣帝は光の無い夜空のような真っ黒な瞳をしながら八剣の近くで屈み込み、無銘はそんな剣帝から八剣を庇うように二人の間に割って入った

 

剣帝「庇うのか……まぁ良いか、それよりも、オイッ、八剣」

 

八剣「な、何じゃ?剣帝様」

 

剣帝「お前に料理を教えた人の所に俺を案内しろ」

 

八剣「へっ?い、今何と」

 

剣帝「だぁかぁらぁ、俺も料理出来るようになりたいからお前に料理を教えた人のところに案内しろって言ってんだよ」

 

八剣「わ、分かったのじゃ!」

 

剣帝は威圧しながら八剣に料理を教えた人のところへ案内するように命令すると八剣は少しビクビクしながら剣帝の命令を聞き入れた

 

八剣「少々距離があるのじゃが、大丈夫じゃろうか?」

 

剣帝「問題無いから速くしてくれ」

 

八剣「分かったのじゃ、それでは、天翔!!来るのじゃ!」

 

天翔「何で御座るか?八剣姫様」

 

八剣が空に向かって大声で叫ぶと人里の外から一筋の風、天翔が八剣の目の前まで飛んで来た

 

八剣「妾を母上の屋敷まで乗せるじゃ!剣帝様の為に!!」

 

天翔「はぁ……殿の為と言われると行かざる終えませぬな」

 

天翔はそう呟くと八剣を引っ張りあげて自分の背中に乗せ空に飛び上がった、それを見ていた無銘と剣帝は一身化して天翔に続くように飛び上がった、そして、その道中に軽く精神内で話した

 

無銘『良いのか?剣帝』

 

剣帝『何がだ?』

 

無銘『このまま行くと、お前は羽衣狐の居る屋敷に帰る羽目になるぞ?』

 

剣帝『…………どうにかする』

 

無銘『そーかい』

 

剣帝の何となくといった感じの返答を聴き、無銘は素っ気無い返答をしてから剣帝の心の中に沈み込んでいった

 

~上空を飛ぶ事十分後~

 

天翔「着いたで御座る」

 

剣帝「此処か…俺が前まで住んでいた、ん?」

 

剣帝と天翔はほぼ同時に屋敷の前に降り立ち、八剣は屋敷の前に着くと同時に天翔の背中から降りた、そして、全員がそうやって屋敷前に立っていると屋敷の中から騒ぎ声が聞こえてきた

 

羽衣狐「えぇい!離さぬか!わらわは愛する息子の元へ行くのじゃ!!」

 

従者「お辞め下さい羽衣狐様!貴女様がその様な事をなさると周りへの威厳が!」

 

羽衣狐「わらわは愛する剣帝を迎えに行くのじゃ!その邪魔となるのならば周りへの威厳なぞ山犬にでも食わせる!」

 

剣帝「…………」

 

剣帝が声を聞きながら屋敷の中に入っていくと其処にはバタバタと暴れて屋敷から出ようとしている羽衣狐とそれを必死に止めようと数名の従者が羽衣狐の衣服を掴んでいた

 

羽衣狐「離さぬならば貴様等全員に呪いを掛け」

 

剣帝「只今戻りました。羽衣狐様」

 

羽衣狐「!け、剣帝……ゴホンッ、良く帰って来たのぉ、して、これはお主が書いたものかのぉ?」

 

剣帝「………確かにこれは、俺が書いた物です」

 

剣帝が声を掛けると羽衣狐は慌てて身に付けた着物を正すと冷静を装いながら剣帝に剣帝が書いた手紙を手渡した、そして、剣帝は手紙を受け取ると中身を軽く読んだ

 

羽衣狐「ならば聞くが、何故その様な物を書いたのじゃ?剣帝」

 

・・

剣帝「申し訳ありません、母上に迷惑と危険が及ばないようにするには縁を切るべきだと思ってやりました」

 

剣帝が羽衣狐に謝ると羽衣狐は剣帝のとある言葉のとある単語に反応して涙を流していた

 

羽衣狐「剣帝…今、わらわの事を母と」

 

剣帝「はい、御心配をお掛けしました」

 

羽衣狐「良いのじゃ良いのじゃ…そういえば、剣帝は何か用事があったのではないのか?それとも母恋しで帰って来たのかのぉ?」

 

剣帝「確かにとある用事があり戻って参りました。八剣に料理を教えたのは母上ですね?」

 

羽衣狐「うむ、紛れもなくわらわじゃ」

 

剣帝「でしたら母上、どうか俺に料理を教えて下さい!」

 

剣帝が必死に羽衣狐に頭を下げると羽衣狐は剣帝に近付き

 

羽衣狐「これこれ、男子が簡単に頭を下げるでないわ、料理ならば教えてやろう」

 

剣帝「有難う御座います。母上」

 

羽衣狐「良いのじゃ良いのじゃ、さて、そうと決まれば炊事場に向かうぞ、剣帝」

 

剣帝「はい、分かりました」

 

羽衣狐は剣帝の顔を上げさせると剣帝に料理を教えると言い、剣帝はその返答を聞いて嬉しそうな笑顔を浮かべながら二人並んで炊事場に向かって行った




はい、長らくお待たせ致しました。
うp主で御座います。
色々と用事が立て込んでまして、これからも投稿間隔は開くと思います。
それでも気長に待っていただけると幸いです。
最近はネタが不足してますので、進展進展と頭を悩ませていますので、ゆるゆると他の作者様の作品を読んで、俺の作品は、あぁなんだ、新しいの出てんだ、読もうかな程度でどうか読んで下さい
今日が終わるともう新年ですね。
それでは、良いお年を!
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