トゥルー・エンディング見に行きました。近々活動報告で感想を書くつもりですが、ここでは一言。
最高でした!
キュウレンジャーも期待以上の面白さでした。正直、視覚的にはエグゼイドよりも楽しめました。
あ、ボイスの外見描写を忘れてました。ボイスは頭にディスク見たいな輪っかが、ドクターマリオの輪っか見たいな感じであります。
「……あのライダーは、いったい誰なんだ」
「心当たりとか……ありませんか?」
特務対策局、その秘密基地の局長室で、乙音と真司は猛と相対していた。
「……レコードライバーが奪われていたのは、知っているね?」
「……ああ、知っている」
「私が奪われたレコードライバーの捜索に積極的でなかったのは、ディソナンス対策に忙しかったからというのもあるが……ライダーズディスク、あれを製造する技術は、我々しか保有していなかったからというのもある。あれが無ければ、レコードライバーはただのベルトだ。…しかし、それが強行的なライダーを生む結果に繋がってしまうとはね……これはわたしのミスだ」
「そういう事を聞いてるんじゃない!」
真司が机を叩く。
「あのライダーの変身者……それに、ライダーズディスクの製造者に心当たりはあるかと聞いているんだ……!」
「ない」
「……そうか」
そう言うと踵を返す真司。そのままどこかに行く真司の後を乙音も慌てて追う。
「先輩!局長さんは嘘をつく人じゃないと思います!」
「…俺もそう思っているさ」
「なら!」
「だがな、あのボイスという仮面ライダーは危険だ、あのディソナンスと戦った時もそうだったが……」
『先輩!あっちにディソナンスの反応があるって!』
『よし、行くぞ。……待て!』
『……あんたらか、今度こそ容赦はしないぜ?』
「……顔を合わせるたびに戦闘になる始末。あれでは被害が広がるばかりだ……だからこそ、さっさと正体を突き止めるなりして、ヤツを止めなければならん」
「……そう、ですね」
「……何か、言いたい事でもあるのか?」
「……本当に、協力できないんでしょうか?」
乙音のその言葉に立ち止まり、驚きの表情で振り返る真司。対する乙音の表情は本気だ。
「なぜ、そう思う?」
「あのボイスっていう仮面ライダー、確かにやり方は強引ですけど、あの人がディソナンス相手に暴れていた時って、全部周りに人がいない時だったんです」
「だから共闘も可能、だと?」
「それだけじゃないです。民間人相手に銃を撃ってたりしましたけど、一発も当ててませんでした……私達と戦ってる時は、かなり的確に狙ってくるのに」
「確かに、やり方次第では共闘も可能かもしれんな」
「なら!」
「だがな、後輩。俺たち仮面ライダーは人々の自由を守るのが使命なんだ。あの様なやり方では、平和は来ても、人々はあのライダーに怯えるだけだ……だからこそ、俺たちはヤツを倒さなくてはいけない。それに……ヤツは、俺たちを目の敵にしている様だからな。」
その言葉を最後に、乙音と別れた真司。一人残された乙音は、未だ心に迷いを持っていた……
「はあ〜〜」
私立天台高校。乙音が通う高校であるここは、地元ではそれなりに評判の良い高校である。今は昼休み、乙音は教室でお昼を食べているが、あまり箸が進んでいない様だ。
「どったの?乙音」
「あ、美希……」
ため息を吐く乙音に話しかけているのは、乙音の友人である湊美希だ。明るい性格と抜群のスタイルを持つ彼女は、男女問わず人気が高い。
「……なんかね、こう…バイトみたいな事をしてるんだけど」
「うん」
「そこでね、ちょっと先輩とケンカ?しちゃって…」
「うん」
「考え方の違いからくるものではあるんだけど…なんだかなって…」
「うん」
「……美希、私の話、聞いてる?」
「うん?聞いてるよー。……ま、そういうのは時間が解決してくれる問題だと思うけどなー私は。大抵の問題は、それこそ時間の問題だよ、乙音クン……なーんて」
「……あんまり時間はないと思う」
「そっかーー。うーーん、だったら、もうストレートに自分の意見をぶつけたら?」
「え?」
美希の言葉に、呆けた顔をする乙音。
「そういう事するのにも力ってのはいるけど、だいじよーぶ!乙音は強い子だって!この頼れる美希サンが言うんだから、間違いない!」
「ぷっ…ふふふ…な、なにそれ……」
「あー!笑ったなー!……でも、良かった!」
「?」
「だって乙音。さっきまで難しい顔してたけどさ、やっぱ乙音には笑顔が一番似合うよ!ほら、にんまりー」
そう言って乙音の頬を引っ張る美希。
「ちょ、やめてよー美希ー」
「ほれほれ〜〜」
「やーめーてー」
口では嫌と言いつつも、晴れ晴れとした顔をした乙音であった。
一方、真司はボイスに関しての手がかりを得られず、1人基地の屋上で夕日を眺め、黄昏ていた。
「……彼女の帰国予定日だが、早くなる可能性もあるらしい。仕事がひとつ抜けたそうでな」
「……そうか」
フェンスにもたれかかる真司に話しかけるのは猛だ、真司に缶コーヒーを投げて、同じ様にフェンスにもたれかかる。
「……君もよくやるよ、アイドルとライダー、二つの顔を両立させるってのは、なかなかに難しい事だろう?」
「苦と思ったことはないな」
「仲間がいるからかい?」
「そうだ」
「……ならさ、もうちょい、他人に頼っても良いんじゃあないかい?」
「……それとこれとは別の話だ」
「別じゃあないさ。少なくとも、ここには頼れる大人がいるだろう?」
そう言って、真司にウインクする猛。両目をつぶっている様に見える下手なウインクだ。
「そのウインクが下手じゃなければ、かなりキマってたんだがな」
「……君もアイドルとは思えないほど、ウインク下手だよね」
「俺はそういうキャラじゃないのさ」
そう言って缶コーヒーを飲み干すと、屋上から降りようとする真司。そんな真司に猛は一言
「……無理はしないでね?」
その言葉に対して、真司は無言で右手を上げて答える。そして真司が屋上から去った後、猛は夕日を見ながら、1人缶コーヒーを飲むのであった。
家に帰ってくつろいでいた乙音の携帯に電話がかかる。
「はい?……わかりました!」
ディソナンス出現の報を受け、変身して現場へと向かう乙音。そこではすでに真司が変身して戦っていた。
「先輩!」
「来たか!……下級ばかりだが、油断するなよ。いつ中級に進化するかわからん……こいつらの繭は、俺たちの攻撃力では、突破できんからな!」
「はい!」
「いい返事だ!……背中は預けた」
「!……任せてください!」
背中合わせで死角を無くし、四方八方から襲いくるディソナンスをさばく2人、そうこうするうち、ディソナンスの群れに対して、何者かが銃撃を放つ。
「来たか…!」
「仮面ライダー……ボイス……!」
『おいおい、またあんたらか』
銃撃を放ったものの正体は、当然ボイス。
『前にも言ったよな?……オレの邪魔をすんなってなぁ!』
そう言いつつ、ディソナンスの群れ、そして真司と乙音にまで銃撃を放つボイス。蹴散らされるディソナンスは無視して、銃撃をかわしつつ、ボイスに接近する真司。遅れて乙音が続く。
「貴様は、何者だ!」
『それを知りたきゃ、倒してみるこったな!』
真司の攻撃をかわしつつ、ライダー達とディソナンスに的確に銃撃を放つボイス。真司と乙音もボイスの銃撃をかわし、ディソナンスを蹴散らしながらボイスへと迫る。
『おいおいおい、ちょっと前よりも、強くなってねえか⁉︎てめぇら!』
「当然だ、俺たちは常に強くなる。より高みを目指してひた走る!」
その言葉と共に真司は一気に跳躍。ボイスは反射的に真司を撃ち墜とそうと銃を向けるが、その隙を乙音に突かれる。
「そこだぁぁぁぁ!」
『っ⁉︎しまっ……』
乙音の渾身の一撃を受け、吹き飛ばされるボイス。いつの間にか、周囲のディソナンスは全滅していた。
『ちっ……ここまでか』
「観念するんだな」
「………」
しかし、ボイスを追い詰めたというのに乙音は沈黙したままだ。その異様な雰囲気に、気圧される真司とボイス。
「……後輩?」
「……ねぇ、あなたは何のために戦ってるの?」
『あ?そりゃあ、あの怪人どもをぶち倒すためだ』
「そのために、あんな被害を出す必要があるの?」
『……ちっ、てめぇらは甘いんだよ!躊躇してたら、奴等は次々と現れる……それでもいいってのか⁉︎』
「それでも!あそこまで強行手段を取らなくてもいいはずだよ!」
『理想論だ!』
「理想論で何が悪い!」
『⁉︎』
「思いを力にするのが、私たち仮面ライダーだ!理想論ぐらい叶えられずに……世界を救える訳ないだろ‼︎」
毅然と言い放った乙音に、しかしボイスは呆れたように舌打ちを一つ。そのまま銃を構え、臨戦態勢に移る。その様子を見て、構える真司。しかし、乙音は未だ構えないままだ。
「何をしている、後輩!」
『……そんなに俺を苛立たせたいなら、まずはお前からっ……⁉︎』
しかし、ボイスが乙音を撃とうとした瞬間、黒いもやのようなものが発生し、次第にそれは一つの形を取り始める。
「香織さん、これは……⁉︎」
『気をつけて、乙音ちゃん。それはディソナンス発生の兆候よ』
「来るか……!」
『また下級か……いいぜ、相手をしてやる』
発生した黒いもやは、ディソナンスが生まれる時の兆候であり、この黒いもやの状態から、周囲の環境に合わせて、下級ディソナンスが生まれる。黒いもやの状態の時には、攻撃は通じないものの、現れるのは所詮下級。しかも生まれたてであり対立してるとはいえ、3人の仮面ライダーがいるこの状況ならば、余裕である。が……
「……なんだ?あのディソナンスは……」
『おかしいわね……そっちにディソナンスの反応がないわ……』
「え⁉︎でも、今、確かにここにディソナンスが……!」
現れたディソナンスは、全身が黒のカラーで丸いフォルムをしており、今まで現れた下級、いや中級以上を含めたディソナンスとも全く違うタイプのディソナンスだった。
『新しいタイプか……まあいい、所詮は下級だ』
そう言ってボイスが黒いディソナンスに銃撃を放つが、確かに弾が命中したはずが、黒いディソナンスはよろけもしない。
『なに⁉︎……くそっ!』
さらにボイスが銃撃を放つが、全て命中しているのに、黒いディソナンスには全く効いた様子がない。
『俺の弾が、効いてないのか……?』
「……いや、弾が当たった瞬間に掻き消えている!」
異変に気がついたのは真司だ。ボイスから見れば弾が当たっているのに効いていない様に見えるが、実際には弾が当たった瞬間に掻き消え、そのエネルギーを黒いディソナンスが吸収していた。
「まさか、攻撃を吸収するディソナンス⁉︎」
『っ、なら、許容量以上の攻撃を与えりゃいいだけだろ!』
そう言って必殺技を発動するボイス。『rider…cannon…!』の音声と共に、ボイスの必殺技、ライダーキャノンが放たれる。その巨大なエネルギーに飲み込まれる黒いディソナンス。
『やったか……⁉︎』
……しかし、黒いディソナンスは変わらず無傷である。いや、その体躯には変化が起きていた。丸いフォルムが鋭角的になり、どんどん攻撃的な外見へと変化していく。
『……仮面……ライダー……』
「喋った⁉︎」
今まで無言だった黒いディソナンスが喋った事に、驚く乙音。香織もいきなりディソナンスの反応が現れた事に驚いているらしく、乙音に通信で状況説明を求めてくる。
乙音が香織に状況を説明しようとしたその瞬間、黒いディソナンスが動く。
「後輩!」
「えっ」
猛スピードで乙音に近づいた黒いディソナンスは、腕に生えたブレードで乙音を切り裂こうとする。しかし、寸前で動けた真司によって止められる。そのまま右拳で殴り飛ばそうと攻撃する真司だったが
「……⁉︎な、ち、力が、抜けていく……!」
黒いディソナンスに触れた瞬間、真司の体から力が抜けていく。香織が真司の状態を確認すると、真司の纏うハートウェーブがどんどん減少していた。
『2人とも!あなた達が戦っているディソナンスは、ハートウェーブを吸い取るみたいよ!』
「なん、だと……ぐわっ!」
しかし、香織の忠告の直後に、真司は黒いディソナンスに弾き飛ばされてしまう。ハートウェーブを吸い尽くされ、変身解除にまで追い込まれる真司。
「先輩⁉︎」
「余所見を……するな!」
ハートウェーブを吸い尽くした真司にはもう興味はないらしく、乙音とボイスに狙いを変える黒いディソナンス。乙音は真司の忠告で身構えるが、黒いディソナンスは猛スピードで動き回り、ボイスと乙音はただ弄ばれるだけだ。
『この……!ラチがあかねぇ!』
痺れを切らしたボイスが再び必殺技を放とうとするが、それを待っていたかの様に動きを止めた黒いディソナンスを見て、ボイスを制止する乙音。
「待って、そのまま撃ち込んでも、また吸収されちゃう……!」
『じゃあどうしろってんだよ‼︎』
「大丈夫だよ。私を信じて……!」
ボイスに秘策を伝えると、ボイスと黒いディソナンスの間。つまりボイスの銃の射線上に入る乙音。黒いディソナンスは乙音の行動に対してやや戸惑うが、より多量のハートウェーブを吸収するため、ボイスが必殺技を撃つのを待つ。
『………』
(大丈夫だよ。私を信じて……!)
『……ふん、乗ってやるか』
『full…chorus…』
必殺技の発動準備をするボイス。当然狙いは黒いディソナンス。そしてその射線上には乙音の姿がある。
「後輩‼︎何を……⁉︎」
「大丈夫ですよ、先輩」
『full chorus』
「……撃って!」
『……っ!』
『rider…cannon…!』
乙音の合図と共に、ボイスの必殺技が発射される。乙音にエネルギー弾が当たる直前ーー
『rider shoot!』
乙音も必殺技を発動。エネルギー弾を避けると同時に、ボイスのエネルギー弾を蹴り飛ばす。乙音の必殺技のエネルギーも乗せて、さらに威力とスピードを上昇させたエネルギー弾は、黒いディソナンスに凄まじいスピードで直撃する。
『……グ…⁉︎』
そのあまりのエネルギーに、吸収しきれずよろめく黒いディソナンス。エネルギー弾を押し返し始めるが、そこに更にエネルギーが加わる。
「先輩……!」
「俺が、寝ているわけにはいかんからな……!」
真司の必殺技によって打ち出された拳状のエネルギーが、更にエネルギー弾を大きくする。凄まじい威力。それを受けた黒いディソナンスはーー
『グ……オオオオオ⁉︎』
爆散ーー大爆発。
「よしっ……!」
『まさか、本当にうまくいくとはな……』
爆発を眺め、達成感を得る2人。しかしーー
「待て……まだ、生きている……!」
爆炎の中から、黒いディソナンスが現れる。ボロボロになってはいるが、しっかりと二の足で立っていた。
「まだ、立ってられるの……⁉︎」
すでにライダー達は満身創痍。それでも、諦めずそれぞれの武器を構える。がーー
『グオオオオオオオオン‼︎』
咆哮と共に翼を広げ、飛び去るディソナンス。それを呆然と見つめる3人だったが、真司が気を失うのと同時にボイスと乙音も動きだす。
「先輩‼︎」
『大丈夫よ、乙音ちゃん。気を失ってるだけだわ……今、そっちに救護班を向かわせてるから。安心して』
「良かった……ボイス……さん」
そのまま去ろうとするボイスに語りかける乙音。
『……なんだよ』
「……ありがとう!」
『〜〜〜っ、うるさい!』
バイクに乗って去るボイス。その背中を見つめる乙音の顔は、どこか晴れ晴れとしていた。
『……あれが、新しい仮面ライダーか、なかなかどうしてやるじゃあないか』
乙音達を見つめる影が、一つ。
『なかなか楽しませてくれそうだ……頼むから、あの時みたいに簡単にやられてくれるなよ?』
その影は、不敵に薄く、笑っていた……
ボイスとはあんまり敵対はしない予定です。物語の加速地点も大幅にずれるかもしれません。
更新はこれから強化して行きたいですが、書くことが多くなると、スマホではやっぱり難しいものがありますね。