仮面ライダーソング   作:天地優介

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ホントは日曜に投稿したかったんですが、こんな時間に……ビルド面白いっすねぇ………え?設定資料はどうしたって?……思ったよりかけることが少なかったんで、次回となりました。




dance&song!

「……全く、何を言いだすかと思えば、私が仮面ライダーだと?フッ、気でも迷ったかな?」

 

「……むっちゃ手が震えてるけど、お茶、零さないでよ」

 

佐倉桜の控え室で、刀奈と桜は対峙していた。

桜の入れたお茶を震えながら飲む刀奈。桜もカップの中身を一気に飲み干すと、再び喋り始める。

 

「……ほら、この業界ってさ、嫌な事もあるじゃない?枕とかは私やってないけどさ、憧れてた先輩とかが……とか、さ。あん時もそうだったの。陰口聞いちゃって……」

 

「……嫌な事、か………」

 

桜の話を聞く中で、刀奈はまだアイドルになったばかりの頃……つまりはライダーになったばかりの頃を、思い出していた。

真司と共にアイドルになり、ライダーになったはいいものの、自分の人見知りのせいで真司には随分と迷惑をかけていた。今は修行を積んだものの、後輩に無茶をさせてしまっている……そんな事を思い、難しい顔で黙り込む刀奈。そのまま自分の世界に入り込もうとするが、桜が刀奈の目の前で手を振ると、それに気づいて慌てて話を聞こうとする。

 

「……人が話してる時に自分の世界に入り込もうとするとか、失礼じゃない?」

 

「う……そ、それを言うならきみも先輩たる私に敬語を使ってないじゃないか!みんなの前では使ってたのに!」

 

「そりゃ、先輩アイドルとしては尊敬してるし、他の人の前では敬語を使うわよ。でも、私とあなたって同い年よ?」

 

「え?そうなのか?」

 

ちなみに刀奈は今年で21歳で、五年前からライダーとアイドルを続けている。成人式は日本で迎えてからアメリカに渡っていて、21歳の誕生日は一ヶ月前にアメリカで迎えている。

 

「そ、同い年相手に敬語を使うのも疲れるし、できるだけプライベートと仕事はきっちり分ける事にしてるのよ、私」

 

「そうか……ならば仕方ないな」

 

あっさりと納得する刀奈。桜は心の中で苦笑いするが、顔は自然体のまま、続きを話す。

 

「……続きだけど、私ってそういう時は森とか山とか歩くのが好きなの。こう……癒される気がして。…で、森の中を歩いてたら……」

 

「私達の戦う所を見てしまったと」

 

「……そういう事」

 

そう言うと沈黙する桜。刀奈も難しい顔で黙り込み、2人の間に不穏な空気が流れ始める。

側から見ればすぐさま戦いの始まりそうな、そんな一触即発の雰囲気の中、2人が考えていた事は……

 

(ど、どどどどどーすんの、これ!勢いで言っちゃたけど、口封じとか、そういうのされない⁉︎あーでもあのちょっと怖い雰囲気の人が離れたスキを狙うしかないと思っちゃったし!でもなんでそう思っちゃったのよ!私のバカァーー!)

 

(ど、どどどどどうすれば良いのだ。真司や所長に相談すべきか?いや、戦う所を見られたとなるとこれは失態!私のみならず、真司や乙音くんもアレなるかもしれん!アレなるってなんだ。と、ともかく!なんとかして黙ってもらうようにお願いしなければ!)

 

似たような事を考える2人。年齢と職業だけでなく、思考回路まで同じようだ。

外だけ見れば不穏だが、中身を知れば爆笑の雰囲気の中、2人同時に口を開く。

 

「「あの!」」

 

声が合った事に一瞬驚くが、2人して相手に発言権を譲ろうとする。あなたが先に、いいえあなたが。そんなやりとりを3回ほど繰り返し、しびれを切らした桜が立ち上がり、先に喋り始める。

 

「え、えーと。その、口封じとか、そういうのって大丈夫ですか?なんか、知らない方が良い真実もあるって言いますし……」

 

急に敬語になる桜。いったい彼女の心の中ではどんな思考があったのか見当もつかない。

2人の心の内を知れば笑い話だが、とはいえ桜にとっては笑えない話。完全に縮こまってる桜のこの発言に対して、刀奈はーー

 

「え、いや、黙ってもらいたければどうとか、そういう事なのでは……?」

 

「え?」

 

「え?」

 

突然の事に情報を処理しきれていないようだ。アイドルとしての彼女しか知らない者からすれば以外すぎる光景だが、少なくとも小学四年生ぐらいまでは刀奈と風呂に入っていた事もある真司のように、素の彼女を知る者からすれば、以外でもなんでもない反応である。

桜は立ったまま、刀奈は座ったままの姿勢で硬直する。ロマンスの欠片もなく見つめ合う2人。しかし数秒後、突然桜が笑い始める。

 

「ぷっ……あ、あははははははははは!なーんだ、悩んでたのがバカみたいね」

 

その反応に頭が追いつかない刀奈。そんな刀奈を見てさらに笑う桜だったが、刀奈も2人がすれ違っていたというか、いろいろと勘違いしていた事に気付き、今桜が爆笑している理由にも気づくと、徐々に顔を赤くさせていく。

その赤さが顔全体に広がった瞬間に立ち上がり、涙目になりながらも発言する。

 

「う、うううううう!なんだか騙された気分だ!釈然としない!」

 

「あはははははははは!……あー、私は、スッキリとしたけどね。そっかあ、うん」

笑いすぎて涙目になりながら、スッキリしたと語る桜。刀奈は釈然としていなかったが、桜と顔を合わせると、刀奈も笑い始める。

 

「ふ、ふふふっ!私達、似た者同士だな!良い友人になれそうだよ!」

 

「あははっ!そうね!おんなじアイドルで同い年。こんなに合う人って初めてだわ!」

 

「そうだな、確かに似た者同士だな」

 

第三者の声に2人が扉の方を向くと、そこにはゼブラを横に従えた真司の姿が!

 

「あー…………番組の撮影までまだ時間がある。もう少しゆっくりとしていてもいいぞ?」

 

「え、えーと………お、お二人とものライブ映像を見ましたけど、ギャップがあって、良いと思いますよ!」

 

顔を見合わせる2人。その顔をあっという間に真っ赤に染めると……

 

「「き、記憶から消してくれぇぇぇぇぇぇ!」」

 

その後、真司が2人を宥めた頃には、番組の撮影が始まる時間となっていた……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……それで、私を仮面ライダーに?」

 

「そうだ。………事情をある程度は知っているならば、説明はいいか?」

 

「んー、頼むわ。私も仮面ライダーの名前は都市伝説でしか知らないし」

 

「都市伝説……?」

 

「あるのよ。昔から仮面ライダーの都市伝説が。一番古いのでそれこそ昭和の時代にはもうあったらしいわよ?案外、あなたたちの仮面ライダーって称号はそこからなのかもね」

 

撮影後、桜がプロデューサーとの打ち合わせを済ますのを待ってから、特務対策局の車で、とある喫茶店へと移動した真司達は、桜が仮面ライダーになるかどうかについての話をしていた。

真司達が今いる喫茶店『タチバナ』は特務対策局が、仮面ライダーの基地の一つとして作ったものであり、基本的には特務対策局の者達が主に利用している。

店主を任されている藤岡藤兵衛の淹れるコーヒーは評判が良く、対策局メンバーの中でも最年長である事から、あらゆる局員に『おやっさん』の愛称で親しまれている。

ちなみに乙音も真司に連れられてここを利用した事があり、真司がコーヒーに砂糖を入れまくる横でブラックコーヒーを飲み干していた。

コーヒーを飲みつつ、話を進める真司。桜もライダーとしての活動内容を真剣に聞いている。

数分後、全てを話し終えた真司は確かな手応えを感じていた。あとは実際にどれだけ戦えるかを確かめるだけだと、そう思っている。事実、その手にはドライバーと新型のディスクがあり、いつでも桜にこれらを手渡せる状況となっている。

しかし、真司たちからの仮面ライダーになるかという誘いに対しての返答は、否定だった。

 

「いいえ……私は遠慮しておくわ」

 

「……理由を聞かせてもらっても?」

 

「正直、戦える気がしないのよ。私はアイドルとしては自身はあるけど、誰かのために自分の命を賭ける自信なんてこれっぽっちもないわ。そんな私が、その乙音ちゃんの穴を埋めるなんて、どだい無理ね」

 

「だが!」

 

「だがじゃないわ!……あなたたちの力にはなりたいと思ってるから、もし困った事があれば、私に解決できるものならなんでも相談にのるから……」

 

そう言って席を立とうとする桜。しかしそんな桜の腕を、隣に座っていたゼブラが掴み、立ち上がろうとするのを止める。

 

「……今、あなたの力が必要なんです」

 

「……言ったでしょ?私に解決できるものなら相談に乗るって。これはね、私にはどうすることもできない事なの」

 

「いいえ、できます」

 

強く断言するゼブラに苛立つ桜。思わず声を荒げてしまう。

 

「……っ!無理よ!あなたも聞いてたでしょ⁉︎さっきの話を!私はあなたたちが今までどんな思いで戦ってきたかも知らない!そんな私があんな戦いに参加するなんて、とても……「できます!」……っ!」

 

強く、強く桜を見つめるゼブラ。その視線に思わず、桜は疑問の言葉を零してしまう。

 

「なんで……なんで、あんたはそんなに私の事を信じれるのよ?」

 

「……桜さんの出てるライブ?の映像とか、えーと、番組の映像とか、見させてもらったんです。所長さんに、見ておいた方がいいだろうって言われて」

 

「……それが、どうしたのよ」

 

うつむきながら問いかける桜。

 

「あの時の桜さんは、とても輝いていました。僕が初めて乙音お姉ちゃんと目を合わせた時ーー僕が、心を持つ事が出来たあの時、お姉ちゃんの中に感じたものと、同じ様に輝いていたんです」

 

「……………」

 

「……だから……だから、桜さんならなれるはずです。仮面ライダーに……それに、桜さんはお姉ちゃんの代わりとか、そういうのじゃないんです」

 

その言葉に、桜は顔をあげる。

 

「桜さんは桜さんです。今僕たちが求めているのは、乙音お姉ちゃんの代わりとなる力じゃないんです。桜さんそのものの力なんです。……それに、猛さんから聞きました。桜さんはどんな事にも挑戦し続けて、こうして人気になったんだって……猛さんが桜さんをライダーに選んだのは、桜さんの挑戦心が欲しかったんだと思います。僕だって、そう思いましたから」

 

その場を沈黙が包む。真司と刀奈は、二人の様子を見守っている。

静寂の中、まず口を開いたのは、桜だった。 真司が手に持つドライバーとディスクを指差し、そのまま喋り始める。

 

「……あんたの、それ。確か…レコードライバーとライダーズディスクだっけ?」

 

「!……そうだが」

 

「……少し、少しだけ、確かめて見ても良い?」

 

「……ああ!」

 

こうして桜の手にドライバーとディスクが渡る。この二つを、桜がしっかりと受け取った、次の瞬間ーー

ゴォォォォォォン……という破砕音が店の中に響く。窓から外を見ると、外で下級ディソナンス達が一般市民相手に暴れている。

 

「奴ら、最近動きが少ないと思えば……!」

 

「……桜!少しだけ待っていてくれ!」

 

店の中で変身すると、外へと飛び出して行く二人。ゼブラはいざという時に店主と桜、二人を守れるように移動する。

そして、桜はーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こいつら、いつもとは様子が違う!」

 

「ああ、まるで機械のような無機質さと統一感!正直、不気味だ……!」

 

それぞれファングとツルギの姿へと変身した真司と刀奈は四方を覆うディソナンス達と戦っていた。

しかし、戦いの中で二人が感じていたものは違和感だった。まるで、機械を相手にしているかのような手応えに、戸惑う二人。しかし、二人ともこの感覚には覚えがあった。

 

「真司、この感覚ーー!」

 

「ああ、まるで、先日……後輩が倒れた日に戦ったディソナンスのような……」

 

そう、二人が感じていた違和感は、乙音が倒れた日に彼らがディソナンスと戦った時に感じていたものと同種のものだった。それに二人が気づいた直後、突如として上から砲撃が降り注ぐ。

 

「ぐわっ!」

 

「っ、なんだ⁉︎」

 

砲撃が来た方向を向く二人。すると、ディソナンスの群の向こうに明らかに周りとは違う雰囲気を放つディソナンスが出現していた。

 

『は〜〜い、仮面ライダー。この私キキカイの相手をフフッ!してもらおうかしら?』

 

現れたのは上級ディソナンスのうちの一体。『喜び』の感情を力へと変える機械の女王、キキカイであった。

バラのようなバラクや魚のようなカナサキらとは異なり、生物感を感じさせない、無機質なフォルムを持つ彼女は、格好の研究対象である仮面ライダーと戦える事に無上の喜びを感じていた。

 

『フフフッ!つまんない仕事なら殺してやろうと思ったけど……なかなかどうしてやるじゃない!あいつ!』

 

「仕事……?まさか、何者かに依頼されて⁉︎」

 

「誰だ!誰が貴様に……!」

 

『あら、すぐさまその考えに行き着くなんてやるわねあなた達。まあ、フフッ、教えるわけないけど』

 

キキカイの挑発的な態度に怒る二人。襲いかかってきたディソナンス供を葬り去ると、一気にキキカイとの距離を詰める。

 

「悪いが、貴様の戯言に付き合ってる余裕はない……!」

 

「今の私達は気が立っていてな、貴様ら全員切り捨てる!」

 

ディソナンス達を蹴散らし、キキカイに肉薄する。まずはファングが必殺技を発動。『rider crash!』の音声と共に殴りかかる。これはキキカイに防がれるが、その隙を突いて背後に回った刀奈が必殺技を発動。『rider slash!』を、その身に叩き込む。

ーーしかし、それは叶わず、二人が気がついた時には、地面に転がっていた。

 

『バーリアっ。フフッ、二人とも…おいたはダメよ?』

 

キキカイがツルギの必殺技を受ける直前にバリアを展開。それに弾き飛ばされてしまったのだ。

 

「ぐっ、うっ……」

 

「真、司……!」

 

立ち上がろうとする二人だったが、周辺のディソナンス達に押さえつけられて動けない。そんな二人にまるでモルモットを前にした科学者のように、ゆっくりと近づくキキカイ。

絶対絶命の危機に、店の中ではーー

 

「っ〜〜!なんで、なんで動かないのよ!」

 

桜が必死にディスクを起動させようとしていた。先程から完璧に起動までの手順を踏んでいるはずなのに、どうしても起動しない。

 

(やっぱ、私には無理だったの……?)

 

弱気になる桜。しかし、そんな桜の横を抜けようとする影があった、ゼブラだ。

外へと駆け出そうとするゼブラを、思わず引き止める桜。

 

「待ちなさい!あんた一人が行ってもどうにも……」

 

「そういえば、桜さんには言ってませんでしたね……」

 

立ち止まり、急に語り出すゼブラ。桜はそれを訝しむが、すぐにゼブラの告白に驚くこととなる。

 

「僕は、ディソナンス……あいつらと同じ存在なんです」

 

その言葉に思わず目を見開く桜。そんな桜を見てゼブラは悲しそうに笑うと、「だから僕ならなんとかできるかもしれません」と言って店の外へ出ようとする。

しかし、その肩を桜が掴む。

 

「……待ちなさい」

 

「……桜さん?この手をーー」

 

「待てって言ってんの!ああもう!私がそんな告白でボーゼンとするとでも思ってたの⁉︎言っとくけどね、今日の私は……私は……!」

 

「止まらないわよーー!」

 

そのままゼブラを後方へと押しやると、店の外へと飛び出す桜。変身もせずに店から出てきた桜を見て、真司と刀奈は驚愕する。

 

「はんっ、先輩のくせに、情けない格好になってんじゃないの!二人とも!」

 

「無茶だ!桜!逃げろ!」

 

「そう、だ……俺たちには構わず!」

 

しかし、桜の心は揺るがない。

 

「ふんっ、誰がそんなお願い聞いてやるもんですか。そうよ、ここは私のライブステージ!これだけの観客の注目を浴びてるってのに、逃げ出すわけにはいかないわね!」

 

そう言って、数多のディソナンス達の視線にも怯まず、キキカイを見据える桜。

 

「あんたが、二人を追い詰めたってわけ?」

 

『……ならどうすんの?言っとくけど、研究対象以外には無慈悲なのよ、私』

 

そう言うと、話すことはないと言わんばかりに、腕に備え付けられた大砲の先を桜に向けるキキカイ、しかし、桜はフッと笑うと、キキカイを挑発する。

 

「あら、背中を見せるどころか一回転する余裕すらくれるなんて、随分と寛大ね?これじゃあその研究対象とやらには一流ホテルでVIP待遇でもするのかしら?」

 

『……言いたいことはそれだけ?』

 

「まだあるわよ」

 

『ならもう喋れなくしてやるわ』

 

キキカイの腕の大砲からエネルギー弾が発車される。それは、桜まで真っ直ぐと突き進みーー

 

(……恐れるなっ!私!そう、私はーー!)

 

その光に桜の全身が飲み込まれる。その光景を見て愕然とする真司達。しかも、その光はどんどんと膨れ上がりーー

 

「……?なんだ?様子が……!」

 

『ど、どういう事……?すでに照射は終わってるのに!なんで!』

 

ーーその光は、キキカイがエネルギーの照射を辞めても膨れ上がり続け、やがて一つの形をとる。

頭部にはまるで桜の髪型のような形状ーツインテール型のユニットが、全身は女性らしいフォルムに包まれているが、踵や肘には鋭利なブレードが、さらに腰にはスカートまであり、アイドルの衣装を思わせる出で立ちである。

そう、この姿はーー

 

「変身完了……仮面ライダー、ダンスって所かしら?」

 

その名を仮面ライダーダンス。変身者は佐倉桜。

さあーー

 

「覚悟はいい?私のライブの……始まりよっ!」

 

流れる歌は、『over A』彼女自身の奏でる歌が、この場を支配する。まるで、彼女のライブステージのようにーー!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

裂帛の気合いとともにディソナンスの群の中へと飛び込む仮面ライダーダンスーー佐倉桜、桜は複数のディソナンスを、まるでブレイクダンスのような足技で一気に蹴散らすと、真司と刀奈の両者を助け出そうとする。

 

「さあ、私の踊りについてこれるかしら⁉︎」

 

《 心の中、溢れてたsong形にできず、いつも俯いて、そこで立ち止まってたんだ 》

 

歌と共に流れるような踊りでディソナンス達を翻弄する桜。真司と刀奈の両者を抑えていたディソナンスを打ち倒すと、二人を守れるように前に出る。

 

《 震えてる、唇から溢れ出る、ありふれたvoice。それが私を勇気づけてくれたんだ 》

 

《 だからもっと胸張って、自信溢れさせて、行こうよ! 》

 

「よっ……と!」

 

両サイドから押さえ込まんと迫るディソナンスを身をかがめる事で躱すと、そのままディソナンス達を回転して吹き飛ばし、その勢いのままその手に棒状の武器、『ダンシングポール』を呼び出し、その場にポールを突き刺すと回転。周囲のディソナンス達を一気に消滅させる。

 

《 心の中のこの衝動、動き出すこのemotion、どこまでも熱いこのpassion 》

 

『ダンスとか……うざったいのよ!そもそもダンスと歌とがなんの関係があるってんのよ!』

 

「決まってんじゃない、私は歌って踊れるアイドル!踊りも歌も、私の大事なパフォーマンスの内の一つ!踊りで歌に乗り、歌で体を動かす!それがアイドルの頂点を目指す者の志ってものよ!」

 

キキカイの怒声にも悠々と答える桜。キキカイからの砲撃が激しくなるが、それら全てをすり抜けていく。

 

《 踊りだそう、Live&dance!歌い出そうLive&song! 》

 

《 そうよこのちっぽけな世界という名のステージで 》

 

「いくわよ!」

 

『voltage MAX!!!』

 

キキカイの目の前にまで迫った桜は必殺技を発動!エネルギーが桜の内で凝縮され、それを一気に解き放つ!

 

『rider over burst !!!』

 

《 動きだそう、Live&life!走り出そう!Live&dream! 》

 

《 そうよあの頂を目指して、どこまでも未来へ…… 》

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

『こ、こんな力っ!』

 

あまりのエネルギーの奔流に消滅していくディソナンス達、キキカイもこれにはたまらず、バリアすらも破られたのを見て、撤退を選択する。

 

『ぐ、ぐぐ……研究対象が増えたのはいいけど、なんか複雑な気分〜!』

 

捨て台詞を残して搔き消え、逃亡するキキカイ。周囲のディソナンスを全滅させた桜は、地面に膝をつく。それを心配して、変身を解除しながら駆け寄る真司達。ゼブラも店から出て駆け寄る。

 

「桜……!」

 

「無事か!?」

 

「桜さん……!」

 

3人が近寄ると同時、桜は変身を解除、そのまますくっと立つと、肩を上下させながらも振り返り、言葉を放つ。

 

「ど、どうよ……やってやったわよ!」

 

3人は顔を見合わせると、笑みを作る。肩で息をする桜に対して、3人を代表して真司が手を差し出す。

 

「……これから、よろしく頼む。」

 

「フッ……アイドルで仮面ライダーって、最高にアツいわね」

 

その手を握る桜。ガッチリと握手を交わす両名を見て、刀奈とゼブラは任務の達成を確信するのだった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……………さて、そろそろあなたにも覚悟を決めてもらわなければなりませんねぇ」

 

「仮面ライダー……ボイス」

 

 

 

 

 

 

 




好きな漫画はからくりサーカスとうしおととらです。ピアノとヒョウは卑怯……あれは卑怯だよ。

さておきそろそろボイスにも覚悟を決めてもらわなきゃなりませんね。

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