ザ!鉄腕/fate! YARIOは世界を救えるか?   作:パトラッシュS
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ルーマニアでごちになります!

 

 さて、前回の鉄腕/fateで日本に竹を取りに『だん吉』に乗り出かけたクーフーリンとスカサハの二人。

 

 リーダークーフーリンが場所の設定を入れなかった事で二人は1459年のルーマニア南部ワラキアに来てしまった。

 

 とはいえ、ここにYARIOの仲間の一人がいる事の情報を街の聞き込みにより入手した二人は現在、その仲間の一人がいるであろうワラキアの城を訪ねていた。

 

 

「はえー、僕、こんな城見た事ないですよ、こんなんやったんやね」

「うむ、確かに立派な作りだな」

「職人さんとかに話が聞けたら良いんですけどね、参考にしたいですし」

 

 

 そう言って、辺りを見渡しながら二人は先導する門番の後ろからついて行く。

 

 城内は確かに見た事ない城、非常に興味深い洋式な作りに思わず、リーダークーフーリンは感心してしまった。

 

 日本文化な家の作り方ならば、YARIOのカルナがよく知ってはいるが、やはり、洋式なものとなると我らがYARIOはまだまだ学ぶべき場所がある。

 

 

「なんでも作れてなんぼやからね、僕ら」

 

 

 ーーーーー洋式だけに様式美や。

 

 間違えても彼の本業は建築ではないが我らがYARIOのリーダー、クーフーリン。ここで確信を持ってそう言い切ってしまう。

 

 さて、門番から連れられ、広い城内を歩くこと数分あまり、彼らが案内されたのは食事を取るための大広間だった。

 

 広い空間には洋風な雰囲気が漂っている。まるで、お伽話に聞くような長いテーブルが置かれた大広間だ。

 

 そして、そこに居たのは…。

 

 

「あ! リーダー! 待ってたよ! ささ! 座って座って!」

 

 

 なんと陽気な態度で席を引いている灰色の髪に同色の髭を生やしたおっさんの姿があった。

 

 しかし、その声はクーフーリンにも聞き覚えのある声、間違いない、これはYARIOのメンバーの一人であるヴラドだと確信した。

 

 すぐさま、クーフーリンは席を引いてくれたヴラドの側に近寄ると親しく肩を掴んでにこやかな笑顔を浮かべたままこう告げる。

 

 

「あはははは! 嘘やろー! めっちゃ髭ぼーぼーやんか!」

「久しぶりーリーダー! そうなんだよー見てよこれー。めっちゃ髭生えてさ、威厳ある?威厳あるかな?」

 

 

 そう言って肩を掴んで来たクーフーリンに自分の髭を見せながら苦笑いを浮かべて告げるヴラド公。

 

 それを見たスカサハは戯れる二人に近寄ると首を傾げたまま、クーフーリンに問いかける。

 

 

「そいつか? お前の仲間は」

「あ、はい! そうなんですよ! ほんまはこんな老けた感じや無いんですけどねー」

「あー! そりゃないよ、リーダー。俺こんなんだけど、結構苦労したんだからね」

「ふふふ、そうか、話は聞いていたぞ街人からな」

 

 

 スカサハは親しく話す二人に笑みをこぼしながらヴラドに向かってスッと細くて綺麗な手を差し伸べる。

 

 それを見たヴラドは目を丸くしながら、差し伸べられたスカサハの手を見つめた。そして、手を差し伸べた彼女はヴラドに自分が何者であるのかを語りはじめる。

 

 

「はじめましてだな、私はスカサハ、このクーフーリンの師匠をやってる者だ」

「あ! どうも! 凄い美人じゃん! リーダー。…って師匠なの!? この人!」

「せやでー、僕らの師匠やで」

「うわ! この感じ懐かしい! 前あった村の企画以来じゃない!?」

 

 

 そう言って、差し伸べられたスカサハの手を両手で握りしめながら腰を低くして握手をするヴラド。

 

 村の企画でお世話になった今は亡きYARIOの師匠。そんな彼の事を思い出しながらヴラドは懐かしそうにスカサハと握手を交わしていた。

 

 

「とりあえず、いらっしゃい! 大したもの出せないけど俺の料理でよかったら出すからさ!」

「おー! ヴラドの料理食うなんて久々やんね!」

「へっへっへ、こう見えても俺、料理やってたからね」

「でもその顔でキャスターに戻るのは流石にきついやろうなぁ」

「そこは触れないでくれたらうれしいなーリーダー」

 

 

 そう言いながら、互いに笑い声を上げつつ、部屋奥へと消えていくYARIOメンバーの一人こと、ヴラド三世。

 

 見る限り、どうやら料理を作りに彼は厨房へと向かったらしい、どうやら今回、彼が自分達に直々に料理を振舞ってくれるようだ。

 

 久々の仲間の一人との再会に嬉しくなるおもてなし、クーフーリンとスカサハ席に着席したまま、ヴラドが料理を運んでくるのをしばらく待つ。

 

 そして、待つこと数分、鉄食器で運んで来た料理をヴラドは丁寧に二人の前に置いていく。

 

 

「ゴチになります!」

「懐かしくなるわ! やめい! リーダー大丈夫だから、これ値段当てたりするようなやつじゃないからね?」

「あ、ほんまに? なんか言っとかなあかんかなって思って」

「おー、これはまた見たことない料理だな」

 

 

 二人の漫才のようなやり取りを他所に、そのヴラドから目の前に置かれた料理を見て思わず感心するスカサハ。

 

 目の前には串に刺さった鶏肉と豚の肉を炭火で焼き、特製のタレをつけた、肉汁がこぼれ出る焼き鳥。

 

 それだけでは無い、輸入し、熟成した葡萄から取った綺麗な赤ワインがお供につき、これはもう、目の前に置かれるだけで食欲がそそられる。

 

 メインディッシュには…。

 

 

「はい! どうぞ!」

「おー!! …すごいな!」

「はぇー洋食極めたなーヴラド」

 

 

 なんとジャンバラヤとジャークチキンが綺麗に盛り付けられて提供されていた。

 

 イタリアンパセリが綺麗に添えられ、ジャークチキンはパチパチと音を立てており、まだ暖かい事を二人に知らしているようである。

 

 早速、二人は食器を手にヴラドから提供された料理を口に運ぶ、まず、スカサハが手にしたのは自慢のお手製の炭で焼いた豚バラの串。

 

 

「これは…」

「そんままがぶっといってください、がぶっと」

「そうか、なら…、はむ!」

 

 

 カプリと小さな口で豚バラを齧るスカサハ。

 

 すると、口の中になんとも言えない香ばしい香りとスパイスが効いた豚バラの味が広がっていく。

 

 自慢の炭火で焼いた豚バラ肉の肉汁、これは確かに美味だ。お酒がお供に欲しくなる気持ちも分かる。

 

 

「ふぁ〜…これは美味い…! 焼き方からして普通の焼き方じゃないな! 味付けも!」

「はい、特製のタレを使ってますからね」

「普通の串焼きならば食べた事はいくらでもあるが、これは全然味が違うな…、こんなにも違うとは正直驚かされたぞ」

 

 

 スカサハはそう言って、横にある赤ワインを口に運びながら笑顔を浮かべていた。

 

 この赤ワインもまた味が深い、日本酒も確かに美味しかったが、これはこれで焼き鳥と伴い深みがある味わいがある。

 

 

「…確かに美味いなぁ、やっぱり料理の腕は確かやもんねヴラドは」

「まぁ、けどやっぱり厨房に立つならあの人が1番でしょ?」

「あの人ってディルムッド?」

「あーそうそう、ディル兄ィ、やっぱりあの人がYARIOの料理長だからさ」

 

 

 そう言って、苦笑いを浮かべるヴラド。

 

 料理の腕前ならヴラドも負けてはいない、言うなら洋食ならヴラド、和食ならディルムッドと言ったところだろうか。

 

 とはいえ、YARIOは全員料理を作るのが上手い、その中でもと言うとやはり幼い頃から包丁を握っていたディルムッドが1番だと皆はそう思っている節はある。

 

 

「ところでリーダー、ここに来たのって」

「迎えに来たって事やね」

「やっぱり! やっぱり! いや、リーダーなら絶対迎えに来てくれるって信じてたよ! 他の皆は?」

「末っ子はまだやけどぐっさんとディル兄ィはおるで、あとADもやな」

 

 

 そう言って、顎に手を添えて思い出すようにして告げるクーフーリン。カルナ、ディルムッド、フィンは仲間として取り戻した。

 

 後はヴラドとYARIOの最年少の末っ子だけだ。あの天然キャラ兼ボーカルが居ないとやはり、YARIOは寂しい。

 

 すると、ヴラドは名前を挙げた二人がいる事に驚きつつ、クーフーリンにこう訪ねる。

 

 

「マジか! じゃあ俺も自分の渾名考えないとな、んー何がいいだろ?」

「NDKヴラドでええんやない?」

「名前からして煽ってる感じだよねそれ、ダメだよねそれ」

「びびっとくるヴラドとかはどや?」

「キャスターから離れなさいってば、あんた」

 

 

 そう言って、ヴラドは顔を引きつらせながらクーフーリンにそう告げる。

 

 仕方ないので、最終的にいろいろ考えた末にヴラドたーちゃんという渾名をスカサハの口から出た渾名に決まった。

 

 ひとまず、ヴラドの渾名が決まったところで、クーフーリンは早速、本題に入る。

 

 

「実は今、僕ら伝説のラーメンを作っとるんやけどな」

「え!? 何その面白そうな企画! 俺も混ぜてよ!」

「…お前たちみんなラーメン作りと聞くといつもこんな反応だな」

 

 

 ラーメン作りと聞いてキラキラと目を輝かせるヴラドにスカサハは苦笑いを浮かべたまま告げる。

 

 それはそうだ、普通のラーメンでは無い、伝説のラーメンなのである。YARIOならば、この企画に燃えない者などいない。

 

 ーーーーラーメンの為に。

 

 YARIOの力を結集し世界一やばいラーメンを作る。

 

 

「それでどのレベルから作るの? 小麦から作るのか…」

「やりましょう」

「マジかー、あれまた小麦から作んの!?」

 

 

 そう言って、クーフーリンの言葉に仰天したように笑いながら声を上げるヴラド、しかし、その表情は心なしか嬉しそうだ。

 

 YARIOが培って来た。食べた、作った、捕まえたものの経験を生かし、幻の食材を手に入れ伝説のラーメンを作り上げる。

 

 世界各地の伝説を集結させ、とびっきり美味いラーメンを届けたい。

 

 

「しゃあ! そうと決まれば早く行こう!」

「決まりやな! あ、ヴラド、国は大丈夫なん?」

「あ、俺、領主なんて柄じゃないからね、他の人に任せるよ」

 

 

 そう言って、引き継ぎを終えたヴラドたーちゃんはクーフーリン、スカサハと共にYARIOの一員に加わり、街外れにあるだん吉の元へ。

 

 こうして、ついにYARIOの一員としてヴラドが再び加わった。

 

 クーフーリン一行は竹を求めてルーマニアでヴラドを仲間に加えて日本へと向かう。巨大弓矢を作る為、果たして丈夫な竹は手に入るのか?

 

 そこではなんと、クーフーリン達と昔の日本に住む現地人のNOUMINとの遭遇が…。

 

 そして、石橋ヒルフォートでもさらなる動きが…、遂にカルナが目からビームを披露する時が来たのか。

 

 次回も見どころ盛りだくさん。

 

 この続きは…次回! 鉄腕/fateで!

 

 

 今日のYARIO。

 

 

 師匠がグルメリポーターになるーーーーNEW!!

 

 ルーマニアにてゴチになりますーーーーNEW!!

 

 ラーメン作りはやっぱり小麦からーーーNEW!!

 

 ヴラド、洋食が得意になるーーーーーーNEW!!

 








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