ザ!鉄腕/fate! YARIOは世界を救えるか?   作:パトラッシュS
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Wonderful Dash!!

 

 

 前回の鉄腕/fateでいよいよ拠点地、山城作りを視野に入れ本格的に動き出した。

 

 その一方でこちらはマーリン宅にお邪魔しているYARIOの二人、ベディとヴラド。彼らは聖剣に関しての作り方を只今、魔術をマーリン師匠から習いつつ、書物を参考に勉強中である。

 

 農業に関しては他のカタッシュ隊員に任せて、こちらは聖剣作りを進めねばならない。

 

 

「マーリン師匠! ブリテンからのホイミは期待できず!一寸先はパルプンテ!」

「…いや、だからそんな呪文はないと…」

「今こそ! カタッシュ村にルーラです!」

「どうやらこの子的には魔術の呪文らしいです」

 

 

 そう言って、真顔で演説するように謎の呪文を口走るベディに苦笑いを浮かべながらマーリンに説明するヴラド。

 

 もはや魔術の呪文というよりも、用語のように使っている為、ベディが何を言っているか二人は理解できていない。

 

 

「まずは近隣にいる強力な蛮族をマヌーサ、またはメダパニさせるのです」

「…ベディに魔術の勉強詰め込みすぎたかもしれないですねマーリン師匠」

「そうだね、マヌーサとかメダパニとか僕は聞いた事ないよ」

「さぁ! 共にドラゴラムしてヒャダインのようにギガデインし、マダンテ的にベギラゴンからのラナルータで意表をついたところでモシャスで敵を欺いたタイミングでバシルーラバシルーラ!!」

 

 

 もう何を言っているか二人は理解できていないが、少なくともベディヴィエールにまともな思考が働いていない事は確かであった。

 

 確かに呪文は呪文だが、その呪文は間違っても魔術を使う呪文という類のものではない。

 

 

 ーーー思わず思考がバシルーラ。

 

 

 元々、勉強は苦手なベディヴィエールはこうして知恵熱を出すまでになってしまった。これは人選ミスだったなとヴラドは頭を抑える。

 

 まぁ、しかしながら収穫がなかった訳ではない。

 

 ヴラドはこんな風に魔術を教えてもらう片手間に聖剣作りに必要な鉱石が果たして何なのかという部分である鉱石を見つけるに至った。

 

 それは…。

 

 

「えーと? 確か血の涙石と呪獣胆石に剣の秘石、レアルタ鉱石にエードラム合金か」

「そうだね、聖剣を作るならそれくらいはいるんじゃないかな?」

「…いよいよ俺たちの冒険が始まるんだな、待ってろよ魔王!!」

「ベディ、お前は何と戦ってるんだ」

 

 

 もう、方向性が色々とおかしいベディヴィエールに突っ込まざる得ないヴラド。

 

 何はともあれ、これ以上ベティの理性が蒸発する前にヴラドはベティとマーリンを連れて共にカタッシュ村に向かうことに。

 

 手に入れる素材はとりあえず把握した後はこれを手に入れなければならない。

 

 とりあえず、村に帰ってきたヴラドはすぐに畑を耕しているディルムッドとクーフーリンの二人の姿を見つけると声をかける。

 

 

「おーい! お二人さーん!」

「だから! 山城は天空の山城にするって言ってんじゃんか!」

「なんでや! 動く山城にする方がええに決まってるやろ!」

「おーい…」

 

 

 …と無事に帰ってきたと思いきやこちらもこちらでおかしな口論を勃発させていた。

 

 やれ天空の城だの動く城だの何やら現実から非常にかけ離れた会話を繰り広げている。

 

 それに拍車をかけるように彼らは鍬を捨てて何故か口論が白熱し何故か取っ組み合いをはじめた。

 

 

「だから! 天空の山城だっつってんだろ!」

「やから! 動く山城やって! わからへんか!」

「まぁまぁまぁ、お二人さん落ち着いて」

 

 

 そして、ヒートアップして掴み合いを始める二人の仲裁に入るヴラド。しかし、仲裁も虚しく二人からヴラドはもみくちゃにされる。

 

 天空の城だの動く城だの彼らが何を言っているかわからないが、さして、先ほど知恵熱を出していたベディヴィエールの状態と大差ない。

 

 

 ーーーファンタジーを夢見る四十過ぎ。

 

 

 確かに今まで、ルーン魔術などを目の当たりにしてきたのだから、取り組みたい作業にも夢を持って挑みたいのはわかる。

 

 だが、それをきっかけに仲間割れをしていては本末転倒だ。

 

 二人からもみくちゃにされるヴラドを遠目で見ていたマーリンとベディヴィエールは顔を見合わせると首をかしげる。

 

 

「あの人達何言ってるかわかる師匠?」

「なんで僕に聞くのかな!? わかる訳ないよ!?」

 

 

 ベディヴィエールの冷静な質問に思わず突っ込まざる得ないマーリン。

 

 長年にわたり魔術をやったり教えたりしているが、いきなり天空の城だの動く城だのと言われてもわかる訳がない。

 

 しかし、このまま彼らを放って置くわけにもいかないだろう。そこで、ベディヴィエールは取り組み合う二人ともみくちゃにされているヴラドに近づくと首を傾げたままこう話をしはじめる。

 

 

「じゃあ、動く天空の山城にしたら良いんじゃないの?」

「「それだ!!」」

「どれだ!? いやなんの話だい! 本当に!」

 

 

 そう言って、先ほどまで取り組み合う二人が声を合わせて告げた言葉に思わず声を上げるマーリン。

 

 ベティヴィエールによる鶴の一声、それには思わず二人も納得してしまった。なんの話かは予想し難いがどうやら結果的に動く天空の城に決定したようである。

 

 さて、話が纏まったところでヴラドは落ち着いた二人に戦果報告をしはじめる。

 

 

「とりあえずマーリン師匠からは魔術の使い方を教わる事ができたよ」

「うん、ヴラド君は非常に優秀だったね、こちらも教え甲斐があったよ」

「それで、聖剣に必要な鋼材も目星がついた」

「ホンマに!?」

「おぉ!? でかした! ヴラド!」

 

 

 そう言って二人はヴラドからのその報告を聞いて思わずガッツポーズをする。

 

 これで、聖剣作りの方は進みそうだ。鋼材はいくつか手に入れなければならないがツルハシにしたゲイボルクならいくらでも掘れる。

 

 後はカルナから自前の対神宝具という名のハンマーを借りてその鋼材を用いて剣を作れば良い。

 

 

 ーーーー日本刀なら多分作れる。

 

 

 その確信は確かにあった。

 

 後は西洋の剣の作り方を鍛冶屋にいる匠から教わり、学べばきっと聖剣も打てるはずだ。包丁を手作りで作るディルムッドが言うのだから間違いない。

 

 ならば…。

 

 

「それってキリマンジャロにあんの?」

「それともエベレスト?」

「いやいや待ちなさいってば、あんたら掘り行くところが極端でしょ」

 

 

 後は掘りに行くだけだ。

 

 そうとなればとツルハシを用意して行く気満々の二人を思わず静止するヴラド。キリマンジャロやエベレストに行ったところで掘れるとも限らない。

 

 やる気満々なのは良い事だが、空回っては元も子もない。

 

 

「一応、書物に鉱石取れそうな山が記入されてたから、メモって来てんのよ、えーとね、ここと、ここと…」

「あ、そんじゃ俺、ADフィンと小次郎さんとこ行ってマーリン師匠とトラック作るの手伝ってくんね」

「おう! 気をつけてな!」

「へぇー、そんなとこにあんのか」

 

 

 そう言って、手を振り告げる末っ子の言葉に笑顔を浮かべてサムズアップをするクーフーリン。その横ではディルムッドが鉱石を取れそうな場所を確認していた。

 

 マーリンはそんな彼らのやり取りを何かを悟ったような表情で見つめていた。

 

 いつの間にか自分もまた何かわけがわからない事に使われそうになっている事を目の当たりにすればそうなることも致し方ない。

 

 

 そして、マーリンはベディヴィエールに連れられて小次郎の元へ。

 

 現在、ADフィンと農業スタッフ小次郎さんはあるものの作成に取り掛かっていた。

 

 そのあるものとは…?

 

 

「よし、ここをスパナで回せば形が見えてきますね」

「うむ、この設計図通りならばタイヤとやらは特殊なようだが」

「ですね、どれだけ重量があるものをたくさん運べるようにするかにもよるんですけれど」

 

 

 そのあるものとはカタッシュ村でできた農作物を運ぶための2tトラックの製作である。

 

 このトラックさえあれば、いろんな村にたくさんの食べ物を届けられる。

 

 機械修理なら、YARIOの専売特許。ならば、だん吉のようにこのトラックも作れる筈だ。そこで、二人はカタッシュ村での開拓を進めるクーフーリン達が少しでも作りやすいようにトラック作りを進めていた。

 

 さすがはカタッシュスタッフ。黒子役に徹している。

 

 と、そこへ、マーリンを引き連れた作業着に着替えたベティヴィエールがやってきた。

 

 

「トラックどんな感じ?」

「上々ですね」

「うむ、私にもこの車はなんだか非常に思い入れが強くてな」

「そっか、大型運転できる人ってなかなか居ないから頼もしいね、俺らはみんなできるけど」

「というより作ってるよね? なんだいこれ、こんなデカイもの作る上に操れるって…君らなんなんだい」

「そうです、僕らが宅配便YARIOです」

 

 

 ーーー場所に届けるんじゃない、人に届けるんだ。

 

 

 そう、皆が待ち続ける限り宅配便YARIOは何処まででも宅配に参ります。例え、古代でも現代でも皆の夢を届ける為に。

 

 マーリンはベディのその言葉に頭を抑え左右に首を振る。今までマーリンもいろんな魔法を使ってきたが、ここまで馬鹿げた発想をするのは彼らくらいだろう。

 

 

「よく配達やってたからね」

「いやーベティさんあの時生き生きしてましたもんね」

「私もいつハンドルを握れるのかワクワクしておる。これ、1車両デコトラにして良いか?」

「お! 粋だね! 流石は小次郎さん! 武士道出てる!」

「…………………」

 

 

 彼らの会話を呆然と見守るしかないマーリン師匠。

 

 自分も一応、王様を作った職人と呼ばれてはいるものの、こんな常識が外れたものを目の当たりにさせられては言葉を失うしかない。

 

 しかし、このトラック作りの為にベディはわざわざマーリンをこの場所に呼んだのである。

 

 ブリテンの各地に物資を届ける為の発信地をこのカタッシュ村で行う為に。

 

 

 ーーーー物流が始まる。

 

 

 とりあえず、まずはトラックの完成が急がれる。これがなければ物流も始まらない。

 

 ベディヴィエールもまた、トラックの作成作業に加わりスパナを握りしめ、作成中のトラック作りに加わる。

 

 

「ほら! マーリンさん! 早くこっちきて! トラックの作り方教えるから!」

「あ、あぁ…うん、なんだかわからないけど…わかったよ…」

「よし、作業がこれで捗りますね! こちらを溶接しなきゃいけないので私はカルナさん呼んできます」

「しゃあ! 気合い入れてやるか!」

 

 

 そう言ってハチマキを頭に巻いて気合いを入れ直す農業スタッフ小次郎さん。

 

 トラックの運ちゃん魂に火が灯る。自分が運転するトラックを作っているのだ。これに燃えない男はいない。

 

 マーリン師匠を加え、トラック作りに力が入るカタッシュ隊員達。

 

 聖剣に必要な素材も目星がつき、物資が滞り気味のブリテンにいよいよ物流が始まろうとしている。

 

 futureに繋がる物流の拠点カタッシュ村。

 

 この村はこの先どんな発展を遂げようとしているのか?

 

 そして、クーフーリン達が話していた動く天空の納屋。山城とはいったい?

 

 

 この続きは! 次回! 鉄腕/fateで!

 

 

 今日のYARIO。

 

 

 天空の山城(ラピュ○)建設予定ーーーーーーーーーNEW!!

 

 聖剣作りの素材を目星ーーーーーーーーNEW!!

 

 ブリテンに物流が始まるーーーーーーーNEW!!

 

 多分、日本刀なら作れるアイドルーーーNEW!!

 

 ベディがパルプンテに掛かるーーーーーNEW!!

 

 2tトラックをブリテンで作るーーーーNEW!!








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