ザ!鉄腕/fate! YARIOは世界を救えるか?   作:パトラッシュS
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露天風呂作り その2(完成)

 

 

 

 露天風呂作りもいよいよ大詰め。

 

 完成にはあれから数日ほど時間を有したが、思いのほか順調に作業の方は進んだ。

 

 これもカタッシュ隊員達の頑張りの賜物、皆の協力が実を結んだ。

 

 

「いやー、立派な水路だね」

「モーさん頑張ってくれたからだね」

「えへへ…」

 

 

 モードレッドはディルムッドに頭を撫でられながら照れ臭そうに笑う。

 

 カルナ、ディルムッド、モードレッドの三人が繋げた露天風呂用の水路。これなら、水も容易に引いてこれる。

 

 後は露天風呂の湯船の方が心配だが? こちらも…。

 

 

「…ふぅ…、師匠」

「あぁ、わかってる、ここを括ればいいんだよな」

「クーちゃん? ここも固定しとく?」

「それがええやろうねぇ」

「うん! わかったわ!」

 

 

 どうやら、順調に進んでいるようだった。

 

 これなら、立派な露天風呂の完成も目前。作業をするメイヴ、クーフーリン、スカサハ、ヴラド、ベディの五人の手にも思わず力がこもる。

 

 水路は大方完成したので、湯船の製作作業にカルナ、ディルムッド、モードレッドも加わり、さらに、スタッフ達も助力する。こうすれば時間も短縮でき効率も良い筈。

 

 それから大体、数十分が過ぎたあたり、木で出来た湯船が綺麗な形になった。

 

 

「よーし! ええ感じや!」

「うし!」

 

 

 そして、ようやく完成、YARIOお手製で作り上げた露天風呂。

 

 外の開放的な空間を一望でき、なおかつ、カタッシュ村の自然を堪能できる立派な露天風呂が完成した。

 

 気がつけば、皆、身体はクタクタ、ようやく疲れを癒せる湯船の完成に一同のテンションも上がる。

 

 

「よーし! それじゃ試運転はリーダーにお願いしようかな」

「お馴染みだよね」

「オーケー! そんじゃ湯を入れてくね」

 

 

 水路に通す水を沸かし、湯船へ。

 

 完成させた湯船にどんどん湯が溜まっていく、そして、褌になった我らがリーダーがスタンバイ。

 

 風呂桶にお馴染みの黄色いアヒル隊長を入れ、待つこと数分あまり、湯を張った湯船が出来上がる。

 

 さて、その湯加減は…。

 

 

「…おー…これは…、はぁ…」

「いいかんじ?」

「バッチリやね」

 

 

 何ら問題はない。湯船が水圧に耐えきれず倒壊するような事もどうやら無さそうだ。

 

 お湯に浸かったクーフーリンはしばらく湯船を堪能した後、すぐさま湯船から上がると服を着て完成した露天風呂を開ける。

 

 湯船には相変わらずプカプカと浮いているアヒル隊長がいるままだが、これは…?

 

 

「え? リーダーもういいの?」

「僕は試運転だけやからね、安全は確保できたし、師匠達から先に入って貰おうかなと思うてな」

「あー…確かに、女の子達泥だらけにしたまま、風呂にゆっくり浸かるわけにもいかないしね」

「なんだ…しげちゃん、そこまで気を使わずとも…」

 

 

 そう、作業を終えた女の子達から先に完成した露天風呂に入れてあげようという配慮からだった。

 

 確かに、泥だらけの女の子を他所に自分だけ風呂を堪能するわけにはいかない。

 

 だが、メイヴやスカサハ、モードレッドは皆と混浴でも構わないと言ってはいたが、そこは、しっかりとカタッシュ隊員達は左右に首を振った。

 

 

 ーーー週刊誌を賑わすわけにはいかない。

 

 

 アイドルたるもの、そこはきっぱりとしておかねばと一同はそんな変な想いから丁重な御断り、スカサハ達が一緒に入れずに残念がっていたのは余談である。

 

 おっさん達の裸よりも美人、美女の裸の方が視聴者的にも受けが良いのは確かである。

 

 というわけで…?

 

 

「はぁぁぁ…っ! 気持ちいぃ〜…」

「…うむ、素晴らしい湯加減だな…」

「…ふぁ〜…癒される〜…」

 

 

 ここからは、我らがカタッシュ隊員、女性陣の入浴をRECでお送りしよう。

 

 湯加減は問題なく、さらに、カタッシュ村の自然を一望できる最高の癒しの空間、疲れた筋肉の疲労も湯で洗い流せてしまう。

 

 スタイルが良いスカサハ師匠の豊満で自己主張が激しい二つの丘の間にはアヒル隊長が目前に迫る、素晴らしい大きさだ。

 

 普段、髪を束ねているモードレッドは髪を下ろし、綺麗なうなじを露わにしながら湯船の縁に頬をつけてくつろいでいる。

 

 メイヴも妖艶な長く綺麗な髪を湯で洗いつつ、綺麗な脚を湯船の中でケアするように揉んでいた。

 

 確かに湯船を作るのに力作業もあった為、足に負担が来ていてもなんら不思議ではない。

 

 

「…というかこのアヒル、いるか?」

「しげちゃんのお気に入りだそうだ、名前はアヒル隊長というらしい」

「ふふふ、クーちゃんも可愛いところあるわねぇ」

「いるか? メイヴ」

「いや、それもらっても使い道がわからないのだけど…」

 

 

 そう言って、スカサハから投げられたアヒル隊長は湯船を跳ね、メイヴの胸の谷間に綺麗にハマるように落ちるとメイヴの胸部に跳ね返され湯の上でピタリと静止する。

 

 確かにアヒル隊長の使い道と言ってもプカプカ浮かんでいるだけでこれといって無さそうだ。

 

 仕方ないのでスカサハから投げ渡されたアヒル隊長をメイヴは湯にプカプカと浮かべたままにする。

 

 

「てかさー、師匠スタイルいいよなぁ…なんていうか腰回りに無駄がないって感じだし、メイヴもだけど」

「いやいや、皆大差無いでしょう? モードレッドも胸とかにこんな立派なものがある訳だし…ね!」

「ぴゃあ!? な、何すんだ?!」

 

 

 そう言って、背後からくつろいでいるモードレッドの胸部を鷲掴みにするメイヴ、いきなりの出来事にくつろいでいたモードレッドもこれには可愛い悲鳴を挙げる。

 

 どうやら、露天風呂の方は安全性もあり、特に問題も無さそうだ。

 

 倒壊する恐れもなく、長らく使う事が出来そうである。疲れた体を癒すにももってこいだろう。

 

 そして、丁度その頃、女性達が湯船に浸かっている間、カタッシュ隊員達はというと?

 

 

「やっぱ、清潔感はいるよね」

「疫病とか怖いしね」

「この村を綺麗な村にするならやっぱり清潔のプロフェッショナルがいると思う」

 

 

 そう、カタッシュ村の清潔感について談義していた。

 

 確かに風呂と水路は完成したものの、酪農などを行うにあたり匂いとかも気になるところ、動物などの死体が出たり疫病が流行ったりする可能性も歪めない。

 

 やはり、ここは清潔感がある村にしておきたいところだ。となれば、清潔のプロフェッショナルにどうすればこの村を清潔にしておけるのかを伝授してもらわなければいけない。

 

 という事で…?

 

 

「今回、そんな感じで村を清潔にする為の匠をADフィンが連れて来てくれるみたい」

「だん吉使ってんの?」

「せやで…多分そろそろ帰ってくるんやないかな?」

 

 

 そして、この話は以前もやっており、今日、なんとADフィンが清潔のプロフェッショナルを呼びに農家スタッフ小次郎さんとだん吉を使い呼びに行っていた。

 

 もちろん、カタッシュ隊員達は誰が来るのかはわかっていない。

 

 それから待つ事数時間、だん吉が火花を散らしてカタッシュ村に舞い戻ってきた。

 

 火花を散らして現れただん吉の中からはADフィンが現れる。

 

 

「お、帰ってきよったな!」

「おかえりー」

 

 

 そう言って、だん吉から現れたADフィンに手を振るカタッシュ隊員達。

 

 そして、農家スタッフ小次郎も助手席から現れると手を振る彼らにサムズアップをして応える。

 

 それからしばらくして、後部座席の扉が開き、今回、カタッシュ村に協力してくれる匠が姿を現した。

 

 鋭い力強い眼差しに婦長さんの様な格好、さらに腰には物騒な拳銃の様なものをぶら下げている女性。

 

 ADフィンはニコニコと笑顔を浮かべたまま、カタッシュ隊員達に今回連れてきた清潔のプロフェッショナルについて語り始める。

 

 

「あ、皆さん、紹介しますね! 今回、カタッシュ村開拓に協力してもらう事にしましたフローレンス・ナイチンゲールさんですっ!」

「はじめまして、ナイチンゲールです。ADフィンさんからお話はお聞きしました。どうぞお見知りおきを」

 

 

 そう、今回カタッシュ村に協力してくれることになった清潔職人ことフローレンス・ナイチンゲールさん。

 

 彼女の経歴を話せば、凄まじいの一言に尽きる。

 

 裕福な紳士階級の出身。社交界の華とされながら、若き彼女は、卑賤な職業であるとされていた看護婦(看護師)となることを希望した。

 

 医師と看護の知識と技術を得た後、ロンドン・ハーリー街の医院で監督として看護体制改革に着手。

 

 私財を用いて近代的な設備を作り、看護婦たちの状況改善に努めた。

 

 その後、知己であった戦時大臣シドニー・ハーバードの頼みを受けて大英帝国陸軍病院看護婦総監督としてクリミア戦争へと従軍する。

 

 医療や看護への不理解から来る不衛生や多数の前時代的な規則が横行し、地獄の様相と化した戦時医療の改革を務めるべく、彼女は奮起する。

 

 一時は「戦時医院での死亡率が跳ね上がった」ものの活動を続け、清潔な衛生と正しい看護を徹底し、惜しみなく私財をなげうって物資を揃え、成果を導いた。

 

 40%近かった死亡率を5%までに抑えてみせたのである。

 

 まさに清潔のスペシャリスト。

 

 確かに清潔について清潔職人の彼女からカタッシュ隊員達が学ぶ事は多い。

 

 だが…。

 

 

「ナイチンゲールさん連れてきちゃったよ」

「病院作んなきゃいけなくなるパターンだねこれ…」

 

 

 そう、つまり、それは、カタッシュ村に病院を建てなくてはいけなくなるという事。

 

 まさかのブリテンに病院開設、確かに衛生面を良くするのであれば病院は必須であるし、必要不可欠だ。

 

 一通りカタッシュ村を見渡したナイチンゲール師匠はふむ、と何やら納得した様に頷いている。

 

 

「なるほど、確かに見る限りここは不衛生といえば不衛生ですね、聞けばこの国には病院すらないとか…」

「そうなんですよ、まぁ、昔だから…」

「あり得ません、今すぐ作りましょう」

「即答ですねー」

 

 

 答えはわかっていたものの、そのナイチンゲールの言葉にカタッシュ隊員達は顔を引攣らせる。

 

 今日、ようやく風呂と水路が完成したばかりだというのにまさかの病院をつくる展開に、しかしながら、清潔のプロフェッショナルが言うのだから病院を作らねばならないのだろう。

 

 そして、その病院だが、問題は?

 

 

「作るって? どのレベルから作るの?」

「そんなもの1から建てればいいでしょう」

 

 

 ナイチンゲール師匠、まさかの即答だった。

 

 容赦無く、病院を1から全て建てろと言う要望がカタッシュ隊員達に飛んで来る。

 

 確かに作れないことはない、作れないことは無いのだが、全く容赦がない、流石は清潔のプロフェッショナル妥協を許さない。

 

 さらに…。

 

 

「清潔にするのはまず清掃からですね、明日から清掃活動と消毒を行います」

「なんかわからないけど、この人にモーさん会わせたらモーさんが泣かされそうな気がしてきた。勘だけど」

「奇遇だな俺もそんな気がしてきたよ」

 

 

 カルナの言葉に肯定する様に頷くディルムッド。

 

 直感だが、そんな気がしてきた。

 

 確かに凄まじく人の話を聞きそうに無いタイプである。芯が通っているのでそこは良いところではあるのだろうが、尻に敷かれそうだなと一同はそう感じてしまった。

 

 ナイチンゲール師匠なら確かに医療に関しての知識も豊富であるし、これ以上頼もしい人材は居ない。

 

 クリミアの激戦区から連れてきたのか、はたまた、彼女がいる大学にお願いしに出向いたのか定かでは無いが、よくこの人を連れてこれたなとカタッシュ隊員達はADフィンの手腕に感心するばかりである。

 

 

 さて、水路と露天風呂が完成したカタッシュ村。

 

 清潔の匠。フローレンス・ナイチンゲール師匠を迎え、この村は新たな発展を強いられる事に。

 

 果たして、彼らは無事にカタッシュ村を清潔感ある村にする事ができるのか?

 

 

 今日のYARIO。

 

 

 清潔の匠ナイチンゲール師匠襲来ーーーNEW!!

 

 カタッシュ村に水路と露天風呂建設ーーNEW!!

 

 女性陣露天風呂を堪能ーーーーーーーーNEW!!

 

 カタッシュ村に病院建設予定ーーーーーNEW!!

 

 

 








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