ザ!鉄腕/fate! YARIOは世界を救えるか?   作:パトラッシュS
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鉄腕/エジる その1

 

 

 エジプト。

 

 皆さんはエジプトと言ったら果たして真っ先に何を思い浮かべるだろうか? ナイル川、ピラミッド、スフィンクスなどなど、エジプトには観光名所は至る所存在し、そして、広がるは広大な砂漠。

 

 

 古代エジプトの象徴ともいえるものがピラミッドであるが、初期の王墓の形式であったマスタバに代わりピラミッドが成立したのが古王国時代の第3王朝期であり、クフ王のピラミッドを含む三大ピラミッドが建設されてピラミッドが最盛期を迎えたのが第4王朝期。

 

 ピラミッドは言うなれば日本の古墳のようなものであるのだが、こうした建築技術はやはり目を見張るものがある。

 

 さて、そんな中、我らがカタッシュ隊員は伝説のラーメンを作るべくこの地にやってきた。

 

 そして、彼らが現在、相対している相手はというと?

 

 

「私ハ 名モナキ ファラオ 頭ヲタレナサイ 不敬 デアルゾ ……コラッ 中ヲ ノゾイテハ イケナイ!」

「そーい!」

「中身見せろ! 中身!」

「ヤメナサレ! ヤメナサレ!」

 

 

 モーさんとガヤ三人衆は白いてるてる坊主の様な格好をした人物に出会っていた。

 

 そして、どういった経緯からか、そのてるてる坊主の格好をした人物をスカート捲りの様にして襲撃している最中である。

 

 この白いてるてる坊主みたいなものはエジプトではメジェド様として敬われている神様的なものである。

 

 メジェド様には古代エジプト神話において2つの意味があり、どちらもオシリスに関連している。

 

 ひとつは死者の書において言及される神、もうひとつは神聖なものとして崇拝されていた魚の一種である。

 

 魚と聞けばこの人達が黙っているわけがなかった。

 

 幾たびの漁船を経て不敗。

 

 新種の魚を見つけてはニュースに取り上げられるのがもはや定番。

 

 ならば、今回もこの新種の魚の正体を暴かなくては!

 

 しかしながら、彼らから逃れようと足掻くメジェド様もなかなかの抵抗を見せる、手強い相手だ。

 

 

「フケイ! フケイデス! ヤメナサレ!」

「おー、なんか足とかすべすべしてるー!」

「ほんとだな! まるで女の脚みてー!」

「ひゃい!? 」

魚拓取れるかなーこれ

「魚拓!? ナ、ナニヲイッテイル!」

 

 

 そう言いながらメジェド様から出てきた褐色のすべすべした綺麗な足に触れて感想を述べるベディ。

 

 そして、それに同調するように頷くのは満面の笑みを浮かべて同じくすべすべの脚に触れているモーさんである。

 

 そんな中、メジェド様を見ていたディルムッドは神妙な顔をしながらジタバタと捕獲されて暴れている姿を眺めながらこんな話をし始めた。

 

 

「これどう捌くかなー? 三枚おろし?」

「いやーどうだろう、ヒラメとかと一緒っぽいから四枚じゃない?」

「四枚かぁ…久々やるか、四枚」

「!? ヤメナサレ! ワ、私ヲ食ベテモオイシクアリマセヌ!」

 

 

 そう言いながら、ジタバタするメジェド様。

 

 モーさんとベディがそのうち、そんなメジェド様を捲る様に段々と上へ上へと上げていく。

 

 果たして、メジェドというからには中にいるのも魚に違いない、人間の脚を生やした魚、もしかすると出汁にでも使えるかも。

 

 

「ソレ以上ハイケナイ! 私今シタニ何モ…」

「さぁ! 往生しやがれー!」

 

 

 そして、メジェド様をひん剥くという不敬極まりないことを実行するモーさん。

 

 さぁ、いよいよ、幻の魚と言われたメジェド様の中身とのご対面、果たして、どんな姿をした魚なのだろうか…。

 

 すると、そこに居たのはなんと…。

 

 

「ダメだと言ったのにー!」

 

 

 なんと、真っ裸の褐色の美少女だった。

 

 これには思わず、鼻から吹き出る様に笑い声を溢して視線を逸らすディルムッドとヴラドの2人。

 

 モーさんと同じくメジェド様をひん剥いていたベディは暫しの間、固まった後。

 

 

「…こら! 何まじまじ見てんだこの馬鹿!」

「あだぁ!!」

 

 

 隣にいたモーさんから目潰しをくらい、思わずその場で両目を抑えて仰け反った。

 

 まさか、一同、伝説の魚だと思っていたメジェド様の中身が真っ裸の褐色美少女だとは予想だにしていなかった。

 

 これでは、三枚おろしや四枚におろすわけにもいかない。

 

 そんな中、ディルムッドは…。

 

 

「とりあえず魚拓取っとく?」

「あんた、どう見てもあれ魚じゃないでしょ」

 

 

 と、ヴラドにツッコミを入れられていた。

 

 

 ーーーー褐色美少女の魚拓

 

 

 たしかにバストのサイズなどは測れるかもしれない、肌色も褐色だし、墨をつけても多分大丈夫なような気もする。

 

 というより、何故、メジェド様の中身にいるこの美少女は全裸なのだろうか?その経緯も知りたいところだが、ひとまずカタッシュ隊員達は彼女のお名前をお伺いする事にした。

 

 

「すいませんがお名前は…?」

「わ、私はニトクリスですっ! エジプトのファラオですよ! この無礼者!」

「だってさ」

「え? ニトログリセリン?」

「やっべー! 危険物じゃん」

「違います! ニトクリスです!」

 

 

 そう言いながら顔を見合わせるカタッシュ隊員達。そして、すかさず突っ込みを入れるニトクリス。

 

 なんと! 伝説の魚、メジェド様の中に居たのはファラオと名高いニトログリセリンではなく! ニトクリス様だった!

 

 特段、彼女をスポーツカーに積んでも爆発的にスピードが上がったりなどしないので皆様ご注意を。

 

 そして、せっかくメジェド様で正体を隠していたこのファラオ、ニトクリス様にインタビューをすべく、ヴラドはどこからかマイクを差し出すとこう彼女に問いかける。

 

 

「ねぇねぇ? 今どんな気持ち? ねぇ? どんな気持ち?」

「まず私に着る服を寄越しなさい!」

「いや、エジプトがいくら暑いからって全裸は不味いよ全裸は」

「そうだよ、気持ちはわかるけど」

「わかるんだ! 気持ち!?」

 

 

 仕方ないので、カタッシュ隊員はだん吉に積んできたモーさんの服の一着をニトクリスちゃんに貸してあげることにした。

 

 とはいえ、こちらもモーさんが動きやすさを追求したせいか露出は多い、特に、胸のあたりはサイズが少しだけ合わずぱっつんぱっつんになってしまっていた。

 

 

「俺の服が…胸の部分が…」

「気をしっかり持て! モーさん! 大丈夫! 俺たちは好きだから!」

「そうだよ! モーさん!」

「成長期なんだからさ!」

「やめろ! なんかしらんが腹立ってくる!」

 

 

 そう言いながら、励ましてくるガヤ三人衆の言葉に思わずイラっとしてしまうモーさん。

 

 フォローを入れたつもりだが、逆に精神的ダメージを加えてしまったようだ。

 

 そんな中、モーさんのチューブトップとホットパンツを履いたニトクリスはクルリと着心地を確認すると上機嫌にこう話をしはじめる。

 

 

「胸の辺りが少しきついですが、良いものを持ってますね貴方達、献上品としては申し分ないです」

「…やめてぇ! モーさん! ちょっと待って!」

「離せぇ! あんにゃろうの胸もいでやるー!」

「どうどう、また新しいの作ったげるから、ね?」

 

 

 ガルルルル! と威嚇するようにニトクリスに掴みかからんとするモーさんを宥めんとするカタッシュ隊員達。

 

 エジプトに来て早々になんだか不安な幸先だが、彼らは大丈夫なのだろうか?

 

 とそんな中、気を取り直してファラオであるニトクリスちゃんはコホンと咳払いをすると彼らに話をしはじめた。

 

 

「コホン! では改めまして! 私はニトクリス! この地を治めるファラオの1人です!」

「ほえー、そうなんだ」

「ちなみに遊戯王とかできんの?やっぱり」

「…え、えーと、まぁ、嗜む程度には…。じゃなくて! というか貴方達は王であるこの私に不敬ではありませんか! 頭を垂れませい! 無礼者!」

「いやー、ニトちゃんが思いのほか良い子だからつい…」

「そんな事を言ってもダメです!」

 

 

 そう言いながら、頭を照れ臭そうに掻きつつとりあえず、仕方なくニトクリスの目の前で正座をしはじめる一同。

 

 

 ーーー正座をする砂漠の砂が地味に熱かった。

 

 

 そんな中、ニトクリスは今回、何故、彼らの目の前にメジェド様の格好で現れたのかを語り始めた。

 

 

「…神殿にて神託を受けまして、この地に勇敢たる開拓者が現れると聞きいて」

「ふむふむ」

「この場所で待てばその者達が現れると、しかしながら私はファラオ。簡単に接触というわけにもいきません。ですのでこうして変装をしてですね」

「それであれ着て来たわけなんだねー、下全裸で」

「…うっ! …コホン、あの下に服を着るのは熱かったので…致し方なく…」

「これ、なかなか生地厚いもんね、触った感じ」

 

 

 そう言いながら、メジェド様の生地を確認するベディ。触った感触的にも確かに分厚く、この下に服を着るとなると蒸れそうだと感じた。

 

 そんな中、ひとまず、カタッシュ隊員達はニトクリスちゃんに対して本題に入る事に。

 

 そう、古代の小麦の入手こそ、今回、彼女に協力をお願いしなくてはならないのだが…。

 

 

「えーと、僕らは実はこの地で栽培してる小麦を頂きたいなと思いまして来た次第でして」

「来たというのは?」

「あれで」

 

 

 そう言いながら、ニトクリスちゃんに正座をしたままだん吉を指し示すカタッシュ隊員達。

 

 ニトクリスは目をパチクリさせたまま、その彼らが乗って来た乗り物を見つめる。どう見てもそんなものには到底見えない。

 

 ニトクリスは少し間を置いてから、考え込むと笑いを溢しながら小馬鹿にするように彼らにこう語り始めた。

 

 

「あははははは! またまた…」

「え? じゃあ乗ってみます?」

「へ…?」

「おーいいね、ちょうど建設王さんに会いに行こうって思ってたから…ニトちゃんも付いて来たらいいよ!」

「…え?」

 

 

 そう言いながら、ニトクリスはあっという間にカタッシュ隊員達から連れられてだん吉に乗り込む事に。

 

 行き先は太陽神ラーの子であり、化身でもある王が治めている古代エジプト、そう、ニトクリスが治めているエジプトより後の時代、後世のエジプトである。

 

 というわけで、一同は移動し、さらに先の時代の古代エジプトへ飛んだ。

 

 そして、彼らを待ち受けていたのは…。

 

 

「…余に用があるというのは貴様達か」

「あわ、あわわわわわわ…!!」

「ニトクリスちゃん! ファイト!」

 

 

 玉座に鎮座する神王。

 

 彼こそは人々は王の中の王と呼び、神王と名高いファラオ。広大な帝国を統治した古代エジプトのファラオのひとりであり、エジプト最高のファラオと名高い建設王オジマンディアス。

 

 彼はオシリスの如く民を愛し、そして大いに民から愛された。そんな偉大なるファラオの前にちょこんとカタッシュ隊員達から差し出された形で彼の前に立つのはだん吉で連れてこられたファラオ・ニトクリスである。

 

 

「名を名乗るがいい、余の前に来たからにはそれなりのことがあってだろうな?」

「…わ、私の名はニ、ニト…」

「あーこれ、フォロー入れてあげないとニトクリスちゃん緊張のあまり倒れそうだね」

「だねー、あー、すいません実は僕ら鉄腕/fateという企画で…」

 

 

 という感じで建築王オジマンディアスさんに説明をしはじめるカタッシュ隊員達。

 

 ニトクリスちゃんが実はファラオだとか、古代の小麦を手に入れるためにこの地を訪れた事などを込み込みで話す事になった。

 

 そんな最中、やはり、ニトクリスが緊張のあまり卒倒し、カタッシュ隊員達が彼女を看病する事になった。

 

 こうして、訪れた古代エジプトにて、ファラオ2人に出会ったカタッシュ隊員達。

 

 果たして、伝説のラーメンの麺の素材はこの地で手に入るのだろうか?

 

 この続きは! 次回! 鉄腕/fateで!

 

 

 今日のYARIO。

 

 

 ニトクリスの魚拓取りーーーーーNEW!

 

 建築王に面会ーーーーーーーーーNEW!

 

 幻の魚メジェド様を捕獲ーーーーNEW!








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