ザ!鉄腕/fate! YARIOは世界を救えるか?   作:パトラッシュS
<< 前の話 次の話 >>

59 / 74
ザ・ウルトラマンカタッシュ その3(完結)。

 

 

 

 ウルトマンカタッシュ主催、第一回、ギリシャ箱根駅伝。

 

 勝者は我らがアイドルYARIO達。さて、そんな彼らだが、駅伝で疲れた中、皆から熱烈な胴上げの祝福を受けた。

 

 さて、その後、勝負に勝ったアタランテさんと対面。すると、ここでマイクを手にとったヴラドが彼女に一言。

 

 

「ねぇねぇ! 勝負に負けたけど今どんな気持ち? ねぇ!どんな気持ち?」

「あんた、前回、やっと株上がったのに全部台無しだよ!それ!」

 

 

 息が切れてるアタランテが負けた悔しさからか肩をプルプル震わせているのを見て思わずヴラドに突っ込みを入れるベディ。

 

 そう、色々と残念である。

 

 とはいえ、流石にそこは冗談ということでヴラドは苦笑いをしながら謝罪。当たり前である。

 

 

「いや、強かったよ、アタランテさん、めっちゃ足早いもん」

「リーダー焦って転ぶしな!」

「くそ…こんな奴らに負けるとは…」

「まぁまぁ、ガチンコでぶつかり合ったんだし年始から良い戦いでしたよ」

「私もあそこまで貴様が速いとは予想外だったな、驚いたぞ」

 

 

 そう言いながら、爽やかな笑顔を浮かべてアタランテに握手を求めるYARIO達。

 

 スポーツマンらしく、互いの健闘を讃えるのは当たり前の事、そして、リスペクトを決して忘れない。

 

 すると、アタランテもそれに対して、一呼吸吐くと仕方ないといった具合に負けを素直に認めたのか彼らの握手に応じた。

 

 

「確かに貴様らは強かった、完敗だ」

「今日はありがとうございます」

「それでだがな…」

 

 

 すると、握手を交わしたアタランテはここでコホンと軽く咳払いをすると、何やら、彼らに対してこんな話をしはじめた。

 

 それは、彼女が駆け比べをするきっかけにもなった大事な案件。

 

 彼らとしてはとりあえず駅伝が終わったのでそんなことはどうでも良いのだが、彼女は真剣な眼差しで話しはじめた。

 

 

「私を娶る話だが、真剣に走るお前達五人が気に入った。 よって貴様らの求婚を受けようと思う

あ、球根ですか…、えーと、持ってきたかなー?」

「リーダー! リーダー! これならあるよ! 玉ねぎの球根!

「おぉ! でかした! すいませんねぇ、こんな球根しかないんやけれど」

 

 

 そう言いながら、カタッシュ村で取れた玉ねぎの球根をアタランテに手渡すリーダーのクーフーリン。

 

 すると、差し出されたそれを見たアタランテはニコニコと笑顔でそれを受け取る。そして、一言。

 

 

「そうそう、こんな感じに森に植える丁度良い球根が無いかと思ってなー…って違うわ!」

 

 

 だが、すぐさま突っ込みを彼らに入れた。どうやら、玉ねぎの球根ではなかったらしい。

 

 スカサハ師匠、これにツボったのか笑いを堪えて悶絶していた。それはあからさまに球根違いである。

 

 そんな中、アタランテは息を切らしながら彼らに向かいこう声高に興奮気味のまま、話をしはじめる。

 

 

「私を娶れと言ってるんだ! 勝負に勝ったんだから誰か貴様らの中の一人の伴侶になってやると言ってる!」

「と言われましても」

「僕らアイドルなんで」

 

 

 ーーーこれは困った。

 

 最初に娶るつもりなど微塵もなかった彼らだが、まさか、彼女自身から娶れと言われるとは予想だにもしてなかった。

 

 これは週刊誌が賑わいそうだ。

 

 という具合だが、ここで、体操着のスカサハは何か閃いたのかアタランテの耳元に近寄るとコショコショと耳打ちで話をしはじめる。

 

 それを聞いていたアタランテはそんなスカサハの耳打ちに何度も頷きながら耳を傾けて話を聞く。一体何を企んでいるのだろうか?

 

 すると、アタランテはしばらくして咳払いをし改めてYARIO達に向かい合うと声を上げてこんな事を告げはじめた。

 

 

「私を煮るなり焼くなり好きにしろ! いっそのこと殺せ!」

 

 

 そう啖呵を切るアタランテ。

 

 すると、彼らは普段からの条件反射からか、そんな事を口走るアタランテにこんな事を告げはじめた。

 

 

「えっ! その命捨てちゃうんですかっ!?」

「だったら僕らがもらっちゃって……。 はっ! しまった!

「よっし! 聞いたか! スカサハ!」

「あぁ、確かに聞いたな」

「あー!! 汚ねー! ずるいよそれー」

 

 

 そう言いながら、入れ知恵をしたスカサハとハイタッチを交わすアタランテ。

 

 言質が取れたのでこれで何も問題はない。

 

 むしろ問題しかないのだが、彼らのいつものやりとりを見ていたスカサハの巧妙な罠だった。女とは時に怖いものである。

 

 しかし、先程まで火花を散らしていたアタランテとスカサハはもういつのまにか仲良くなっていた。

 

 となったところで、とりあえずアタランテさんを娶らないといけなくなったので、YARIO男性陣は作戦会議をする事に。

 

 

「どうすんよ、俺、リーダー結婚するまで結婚しない宣言してるよ?」

「俺も俺も」

「やっべーな、ベディ、お前、言っちゃったんだからもらっちゃえよ」

「えー!? いや、それは無いっすよー! 確かにめっちゃ美人だけど! 俺もリーダー結婚するまでしないって決めてるし!」

 

 

 そう言いながら、アタランテの娶り会議が始まる。人生の分岐点である結婚だが、こんな風な会議をするのは初めて。

 

 しかも、自分達が言った手前、なんだか断れない雰囲気に、ここで応えなければ男が廃る。

 

 

「じゃあ、リーダーで良くね?」

「なんでやねん! いや、おかしいやろ!」

「あんた、どうせ後、半世紀は結婚しないんだからさ」

「いや、そんな事したらスカサハ師匠が怒りそうな気はする…」

「えー、だって嵌めたのあの人じゃーん、そりゃないよー」

「僕の選択権はないんやね、リーダーやのに」

 

 

 ーーーー選択権がないリーダー。

 

 とはいえ、言ってしまったものは致し方ない、形とはいえ、誰かがアタランテを娶らなければ。

 

 すると、スカサハはベディの背後に近寄ると彼の肩をポンと叩き、にこやかな笑顔でこう告げはじめた。

 

 

「もうこいつで良いな、ベディ、貴様に決まりだ」

「ええっ!? オレェ!?」

「師匠からご指名はいりました」

「というわけで、ベディ、よろしく」

「いや聞いてないよー、そんなのってアリですか!? 兄ィとかヴラドで良いじゃんか!」

「市役所に入籍届け出しに行くのは早めがええでー」

 

 

 そう言いながら、スカサハから指名打者に選ばれてしまったベディはこうしてメンバー全員の中から選ばれる事に。

 

 とりあえず話はまとまった。スカサハ師匠から直々指名なら致し方ない。

 

 というより元々、彼がもらっちゃってもなんて言ったのが原因なので嫁にもらうのは当たり前である。

 

 すると、ベディの前に来たアタランテは顔をほんのり赤くしながら彼にお辞儀をしこう告げ始める。

 

 

「不束者だが、よろしくお願いする」

「ちなみに結婚式はどこでする? オススメとしてはやっぱりキャメロット城で盛大にするのがいいと思うけど」

「入籍届け書かないとねー、ハンコもいるよハンコ」

「もうこれ断れないじゃんかー、もうー」

 

 

 そう言いながら、トントン拍子に進む話に打ちひしがれるベディ。すると、アタランテは悲しそうな表情を浮かべはじめる。

 

 それはそうだ、あからさまにそんな風にされてはアタランテとしてもなんだか、申し訳がない。

 

 結婚とは一生に一度、自分が望まれてないとなれば悲しくなるのは当たり前の話だ。

 

 すると、ベディはそんなアタランテの顔を見ると、すぐに、彼女に近寄り、頭を下げてこう告げはじめた。

 

 

「…俺と結婚してください」

「…あぁ、こちらこそ…その…はい」

 

 

 ーーー女性に応えるのがアイドル。

 

 決して女性を悲しませるような事はしない、それが、YARIOの男気というものである。

 

 このベディの潔い男気に周りからは祝福の拍手が巻き起こる。実に新年早々からめでたい。

 

 

「見てください、リーダー、あそこに裏切り者がいますよ」

「ほんまやな、結婚かぁ僕より先に結婚してもうた…めでたいなぁ…」

 

 

 貰ってもいいとか聞くからそうなる。しかし、確かにアタランテのような美人が嫁になるのは遥かに羨ましい限りだ。

 

 しかし、一同はこうも思う、これは絶対、ベディは尻に敷かれてしまうだろうと。

 

 そして、哀愁漂う我らがリーダー。しかし、人生とはそういうものである。

 

 だが、このベディの結婚に対し、異議を唱える聖女が二人いた。

 

 

「待った! ベディ! 貴方! 私たちというものがありながらそんな事が許されるとでも思っているのですか?」

「そうよ! 貴方、心に決めた嫁がいながら結婚するなんて許さないわよ!」

「おーと、これは面白くなって参りました」

 

 

 なんとここでまさかの修羅場が…。

 

 しかしベディ、まさか、聖女である二人に二股をかけていて三つ巴のドロドロな展開になっているのか!?

 

 だが、よく考えれば二人ともベディが拾って来た英雄達、彼女達がそうなっていた可能性も捨てきれない。

 

 すると、そんな彼女達の言葉を聞いたベディはハッとした表情を浮かべている。そうだ、忘れていた。自分には…。

 

 

「なんて事だ。そうだよ、俺の嫁ビアンカじゃん!」

「そうですよ! 私たち、ビアンカを愛する者としての固い絆を忘れたのですか!」

「ビアンカ党まで作るって言ってたじゃない!」

「…ってドラクエかーい!」

 

 

 なんと、ビアンカという名の村娘を愛する聖女同盟の一員であったのだ。

 

 村娘、このワードに惹かれた者たち、しかも幼馴染とくれば、もうこれは、ジャンヌとマルタの二人としては完璧に自己投影した愛すべき人物である。

 

 つまり、ビアンカ以外を嫁にするとは何事だとベディに告げているのだ。

 

 だが、アタランテは聖女二人にこう反論しはじめる。

 

 

「ならば! 今日から私がお前のビアンカだ!」

「いや、アタランテさんですよね」

「違う! 私が! 私たちが! ビアンカです!」

「そう! 私達のビアンカよ!」

「もう三人とも何言ってるかわかんない」

 

 

 ヴラドもこれには流石に突っ込みを投げざる得なかった。

 

 つまり、ベディと結婚するにはビアンカにならねばならないが、ドラクエの影響を受けすぎた聖女二人はビアンカに自己投影しすぎて自分こそがビアンカだと思っているらしい。

 

 ちなみに二人とも、嫁はビアンカである。つまり、ビアンカがビアンカと結婚して以下略。

 

 と言った具合にビアンカがゲシュタルト崩壊してしまい、もはや収集がつかない事態に。

 

 とりあえず、場を一旦しずめるため、リーダーはベディにこんな質問を投げかける。

 

 

「え? つまり、ベディの嫁さんって最終的に誰なん?」

「それはもう、間違いなくビアンカだよ」

 

 

 ーーービアンカが嫁です。

 

 というわけで、アタランテさんとの婚約はこうしてうやむやに、仕方ないのでとりあえず彼女にはカタッシュ村で働いてもらう事になった。

 

 いつか、彼女も立派なビアンカになった暁にはきっとベディと結婚もできるに違いない。

 

 というわけで、またもや新たな人員を加えて彼らはカタッシュ村に帰ることに。

 

 何はともあれ、これで一件落着。

 

 狩人である彼女から学べることもきっと多いだろう。

 

 第一回ウルトラマンカタッシュギリシャ箱根駅伝はこれにて終了。

 

 今年も皆さまよろしくお願いします。

 

 

 今日のYARIO。

 

 

 1.ビアンカに憧れる英雄達。

 

 2.アタランテさんカタッシュ隊員に。

 

 3.ギリシャ箱根駅伝終了。








※この小説はログインせずに感想を書き込むことが可能です。ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に
感想を投稿する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。