ザ!鉄腕/fate! YARIOは世界を救えるか?   作:パトラッシュS
<< 前の話 次の話 >>

73 / 74
リゾラバ その1

 

 

 

 カタッシュ島、島リンピック。

 

 それは、身体とプライドのぶつかり合い! すなわち魂のぶつかり合いである!というのはスポ根に目覚めたスカサハ師匠の談であって本来の目的はもちろんそれではない。

 

 

「島リンピックと聞いて着替えて来たんだが…」

「アタランテちゃん真っ黒になっちゃったね」

「最近流行りの肉食系女子というやつかな?」

 

 

 ーーーなんか黒くなった。

 

 しかも、心なしかアタランテ胸も成長しているような気がする。もしかすると着痩せするタイプだったのかもしれないが敢えてそこには触れなかった。

 

 大胆な格好になってしまったアタランテちゃんの驚愕なイメチェンに唖然としてしまうYARIO達。

 

 そんな中、メンバーでも天然であるベディがあることに気づいたのか首を傾げながらアタランテにこんな質問を。

 

 

「あ! なんかお腹にマークついてるじゃん! これ水性ペンで書いたの?」

「いやいやそんわけないでしょ…」

 

 

 そう言って突っ込みを入れるヴラド。

 

 どう考えてもアタランテのお腹辺りにあるマークは水性ペンで書かれたようなものではない事は一目見れば明らかだった。

 

 

「これは…そのだな…、そう、タトゥーというやつだ」

「…なるほど、油性で書いたんだねぇ、これ落ちにくいよきっと」

「マッ○ーでこんなん書けるか!」

「いや、シールなんだが…」

「嘘ォ!?」

 

 

 そう言って、ペリッと何事もなくタトゥーを引き剥がしてしまうアタランテに度肝を抜かされるカタッシュ隊員達。

 

 まさか、あんなカッコいいタトゥーがシールだったとは予想外である。

 

 位置的にアタランテはシールを下腹部に貼っていたので安産祈願に貼っていたと言われればなんとなく納得できるような気もする。

 

 

「さて、それでは何をするんだ? 砂浜でプロレスでもするのか?」

「ふっ…レスリングか…。久々に肩が唸るな」

「ちょっと冷静に自分達の格好を鏡で見てきてください、ポロリしちゃいますよ」

「テレビ的には美味いんだろうけどね」

「美味くないよ、カットされるよ!! ADから怒られるでしょーが!!」

 

 

 ーーーキャットファイトではない。

 

 下手をすれば深夜枠になってしまう。それは流石に不味い。せっかくの有難い映像が撮れそうな提案だが、これは却下されてしまった。

 

 そんな中、つまらなそうにそんなアタランテとベディのやり取りを見ている黒い聖女が一人。

 

 

「ふんっ! 別に黒がなんですか! 私も黒いから大したことないではないですか! ほんっとベディは馬鹿なんですね!」

「はぁー…確かに邪ンヌちゃんも真っ黒黒助だけどねぇ、でもやっぱ、普段から黒いのとじゃギャップが違うよ」

「あの…、そのトト○に出てきそうな呼び方はやめてください、私はあんなにカサカサしてないです」

 

 

 そう言って、スパンッとベディの後頭部にハリセンを入れる邪ンヌちゃん。

 

 真っ黒黒助に例えられれば、いくら黒いとはいえど流石に嫌なのは間違いない。

 

 とはいえ、ベディが言うように普段から真っ黒な人とそうでない人ではギャップがあると言うのはわかる。

 

 邪ンヌちゃんもこの意見に関しては納得している部分も僅かだがあった。

 

 

「このバカ! 天然ゴリラ!」

「おかしいな、辛辣な言葉の筈なのになんでこう響かないんだろう」

「バカとゴリラは言われ慣れてるからじゃない?」

 

 

 ーーー自覚があった。

 

 こうも悪口を連ねて言われても全く動じない鋼のメンタル、というより、邪ンヌちゃん自身も何気に気を遣って言葉を選んでくれているような錯覚さえ感じる。

 

 という訳で話はだいぶ逸れてしまったが、早速、競技の方へ移るとしよう。

 

 今回は砂浜という事もあって初戦はビーチフラッグ対決三番勝負!

 

 先鋒は赤組からはスカサハ師匠、白組からは真っ黒黒助になったアタランテちゃんが出場!

 

 

「お前には駅伝でやられたからな、今日は私が勝たせて貰うぞ! イメチェンした私の実力を見せてやる! この格好も地味に恥ずかしいからな!」

「ふん! 笑止! 儂に肉体競技で勝つなどできるものか! 勝ったらしげちゃんを赤組に貰うぞ!」

「あのー…そんなルールは無いですからね? 師匠」

「今私が考えた!」

 

 

 そう言って、ドヤ顔を見せるスカサハ師匠に顔を引攣らせるヴラド。

 

 真面目にやるんだからご褒美くらい寄越せと言うのはスカサハ師匠の談である(※ただしやるとは言ってません)。

 

 そういうわけで、早速配置につく二人。

 

 準備が整ったところで、ビーチフラッグに背を向け、後は開始の合図を待つばかりである。

 

 

「位置について! よーい!」

 

 

 スカサハとアタランテ、互いの豊満な胸が砂浜に押し付けられる中、静寂な空気が漂う。

 

 そして、合図を待つ二人を静かに見つめる観客達。気分が高揚しているのかうつ伏せになっているアタランテの尻尾が左右に揺れていた。

 

 女同士の激突、互いにプライドの掛かったこの勝負の行方はいかに…。

 

 

「頭から突っ込んでったー!」

「ヘッスラだぜ! ヘッスラ! 顔面から飛び込んだよあの人達!」

 

 

 ズザァッ! という凄い音と共に方や水着、方や黒く露出が多い格好で顔面から砂に飛び込む美女二人。

 

 顔面から飛び込んだ二人は睨み合いながら、両者とも一本の旗を握りしめていた。

 

 これは、本来なら引き分けであるのだが?

 

 

「先に!」

「離した方の!」

「「負けだァ!!」」

 

 

 その瞬間、スカサハとアタランテの互いの拳が交差し、紙一重のところで互いに躱す。

 

 なんとびっくりな事にビーチフラッグからボクシングに競技が変更されたではないか、これにはカタッシュ隊員達も目をまんまるにしている。

 

 しかし、拳を互いに繰り出しながらもビーチフラッグは離さない。互いに譲れない熱い激闘が今始まっ…。

 

 

「はい、というわけで一回戦、ビーチフラッグは引き分けに終わりました」

「「えぇっ!?」」

「えぇっ!? じゃないです、趣旨が違ってきてるからお二人さん」

 

 

 という訳もなく、女性同士の目も当てられ無いような殴り合いに発展する前にヴラドがすかさず止めに入った。

 

 仮にも美女である二人の顔にモザイクを当てなければいけない事態は避けなければならない、美人とはいえ、中身が二人とも脳筋なのは本当に困ったものである。

 

 そんな中、止めに入ったヴラドにカルナからこんな一言が…。

 

 

「あー、あいつ、本当空気読めないんすよね」

「いやー青春アミー○だったじゃん雰囲気的にさ」

「地元じゃ負け知らずなんだよ? 二人とも」

「ちょっとそれ以上はダメ?! 何言ってんのよあんた達は」

 

 

 ーーー青春と言えば河原で熱い殴り合い。

 

 そして、自分達ではない後輩達を連想させる言葉を連発する彼ら、そう、野ブタだけでなく彼らは農業全般をプロデュースする力を兼ね備えたアイドルなのだ。

 

 まあ、それはどうでも良いことなのだが、ひとまずヴラドの適切な突っ込みにより二人のセニョリータは殴り合いをせずに済んだ。

 

 続いて二回戦、ビーチフラッグは…。

 

 

「よーし! 俺の出番だな! 任せとけい!」

「よっ! 団長! モーさん頑張れー!」

「さぁ! 誰でもかかって来い! 兄ィ、見といてくれよ!」

「おうっ!」

 

 

 そう言って、満面の笑みを浮かべてモーさんにサムズアップする皆の頼れる兄貴分であるカルナ。

 

 さて、気になるその対戦相手は…!

 

 

「モグモグ…、あの地面に刺さってるカリバーンを引っこ抜けば良いのですか?」

「そうそう、…剣じゃなくて旗だけどね」

「ゲェ!? ち、乳上!」

 

 

 なんと、バーベキューの串を片手に現れたのは槍に武器を変えたおかげでボンキュボンと化したアルトリアちゃん。

 

 これには意気込んでいたモーさんも仰天し後ずさる。まさか、アーサー王がビーチフラッグにビキニ姿で電撃参戦と誰が予想できただろうか。

 

 

 ーーーカリバーンを抜く事には定評がある。

 

 

 この道、何十年のベテラン。抜いたはずの剣が折れたので最近、槍にジョブチェンジした赤組のアーサー王に対峙するは白組からは我らが団長モーさん。

 

 今こそ叛逆の時、カムランの丘ならぬ、瀬戸内海のカムランの砂浜(仮名)でそれは行われようとしていた。

 

 

「見てください、皆さん、おっぱいが砂浜に沈んでますよ」

「興奮してんじゃないよ」

「バカじゃないの」

 

 

 バシンっと邪ンヌとヴラドから後頭部を引っ叩かれて突っ込まれるベディ。確かに絶景と言わざる得ないが、天然からくるセクハラ発言に対し邪ンヌちゃんはご立腹なご様子。

 

 

 ーーー砂に沈むメロンが二つ。

 

 

 そして、対するモーさんへと目を向ける一同、そんな中、カルナは沈まない小ぶりなそれを見て一言。

 

 

「あのレベルはまだまだ遠いな」

「スイカと蜜柑くらい?」

「言うならデコポンだな」

「兄ィの馬鹿たれー! うるせー!ばーかばーか!」

 

 

 そう言って涙目になりながら顔を真っ赤にしうつ伏せのまま声を上げるモーさん。

 

 

 ーーーデコポン対スイカ。

 

 

 構図を簡単に説明するなら、こんな感じなのだろう、農作物に例えるのは彼ららしい。

 

 一同はゲラゲラと笑い声をあげながら第2回戦のビーチフラッグ対決を見守る。

 

 果たしてカムランの砂浜(※瀬戸内海の島です)での親子対決はどちらが制するのか!

 

 

「よーい! ドンッ!」

 

 

 そして、今、ヴラドの掛け声と共に同時にスタート!

 

 振り返って駆け出すアーサー王とモーさんの二人、だが、ここで明らかな明暗が分かれる事になった。

 

 それは、そう、胸についた重りの差である。全盛期であったまな板に近いアーサー王の胸ならばまだしも装備を槍に変えたせいでそれが重しに変わってしまっていたのだ!

 

 

「いけー! モーさん!」

「くっ…! ここで負けるわけには…っ!」

 

 

 そう言って足に力を加えて駆けるアーサー王。だが、しかし、その足は胸の重さが加わった事で砂浜に取られうまく前に進まない。

 

 

 ーーー胸が無念。

 

 

 胸躍らせる勝負であったが、身軽なデコポンことモーさんの機動性にスイカを抱えているアルトリアが叶うわけがなかった。

 

 そう、この勝負の明暗を分けたのは正にそこである。まな板であればまだこの勝負は分からなかったのだが、ないものをねだっても致し方ない。

 

 

「しゃあ! 勝ったぞー! どうだみたか! 見たか!」

「勝ったのにモーさんの後ろ姿に哀愁が漂って見えるね」

「リーダーが移ったかな?」

 

 

 ーーーどことなく哀愁漂う背中。

 

 我々はその光景に見覚えがある。そう、それは我らがリーダー、クーフーリンの背中にいつも漂っているそれだ。

 

 モーさんの気持ちはわからないでもない、勝負に勝って、なにか大事なものを失ってしまってしまったような感覚なのだろう。

 

 しかしながら、デコポンほどあれば十分である何がとは言えないが。

 

 

 さて、こうしてビーチフラッグ対決二回戦を制したモーさん率いるチームホワイト。果たしてここから赤組の巻き返しはあるのだろうか?

 

 

 続きは! 次回! 鉄腕/fateで!

 

 

 今日のYARIO。

 

 

 1.ビーチフラッグ対決が始まる。

 

 2.何故か黒くなったアタランテ(日焼けではない)

 

 3.スイカ対デコポン

 

 4.モーさん身軽なデコポンになる

 






皆さま、おまたせしてすいません。

楽しみにしてる方の声をたくさんいただき、彼らの背中をこの作品で少しでも押せたらなと思い更新致しました。

これからもよろしくお願いします。







※この小説はログインせずに感想を書き込むことが可能です。ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に
感想を投稿する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。