仮面ライダーに変身して運命は変えられるだろうか? 作:神浄刀矢
彼が次に向かうのは1944年、戦時中の日本である。
そこは魔法少女とは違う、ウィッチと呼ばれる少女達が戦う世界であった。
ようやくまどマギの世界編終わりましたねェ....早かったような短かったような....
「まぁそうだな....うん。次がかなり心配なんだよなぁ」
何故?ウィッチーズでしょう?作者の趣味全開じゃないですか
「そうなんだろうけどさ....キャラが個性的すぎて喋りかけにくい....」
あーなるほど。それに1期は基本宮藤のそれぞれとの絡みですからねえまぁ頑張って下さいな
「はあ?!ちょっ...おま、投げるのかよ!?俺1人とかきついわ!あそこ女しかいねーしよ!」
そですね。コミュニケーション能力が問われますね
「くそがぁぁぁぁぁ!」
「「「英霊七番勝負、楽しみですよねェ!あとは宮本武蔵と沖田さんを(以下略)」」」
「当たらないからってそうなるなよ....」
作者も武蔵ちゃんや沖田さんは欲しいですよ。クイックがジャックと武則天とクーフーリンくらいじゃねぇ....
「作者なんで出張るんだよ!引っ込めよオイ!てかそんだけいりゃ充分じゃねえの?!」
「「「START YOUR ENGINE」」」
「もうさっさとやれよ.....」
鹿目家からカズマに関する記憶を削除し、次の世界へと向かった和真。前回同様の光の中へ突入したのだが、今回は何かが違った。
具体的にいうならば、前回までは光だったものが、今回は霧にいるような感じであった。しかもただの霧ではなく、所々で電流が流れている。
「なんだ...これ?目的地は示したはずなのに....」
そう言ってから、和真は1つの結論に至った。もしかしてだが、いやもしかしてというより、かなり自信を持って言える。
「やっべ.....ストライクかブレイブか言ってねえんだったなァ....」
現在アニメ化されているのはストライクとブレイブ。なお両方、ウィッチーズという名前がついているので、どっちかを選択しないと行けないのだろう。
しかしまぁなんと言うのか、どっちにしろ「やっぱ魔法少女は最高だぜひゃっはー!」になってしまう気がしてならない。
作者は大丈夫だろうか?捕まらないことを願うが。
そんなこんなでも選択まで時間はない。そして、和真は選んだ。
「ストライクウィッチーズだッ!ブレイブ全部見てねーしな!くははは!」
途端に再び、あの光が体を包む。結局眩しさのあまり目を瞑ってしまう。そして...
「うーん....ってて、どこだよここ?結構暗いなぁ」
またこの感じであった。予想だが、どうせまた入れ替わってるのだろう。起きたら入れ替わってた、というのは前の世界で体験済みである。
だがこの感じは、前と完全に違う。おまけにこの場所はかなり暗く、周りが見えない。懐中電灯を取り出してつけてみた。
一気に視界が広くなる。パッと見たところ、倉庫のようだ。
「ん?もしかしてこれ、ストライカーユニット...かな?」
見たことのあるソレは、やはりアニメでも小説でも活躍しているストライカーユニットであった。
「....待てよ、ストライカーユニットあるってことはここ....格納庫か何かだよな?てか俺の服はどうなって...」
自分の服を照らしてみると、教科書などでしか見たことのない、戦時中の服装をしていた。ご丁寧に帽子まである。
「てか俺のバイクどこ行った?!アレないと移動もクソもねえんだがな!」
格納庫(?)の中を歩き回ると、端っこのほうに、縛られて置いてあった。なんとも酷いことをしてくれるものである。
「ったくよォ...前の世界の方がよかったじゃんか....ンだよ、起きたら格納庫でした!とかねえだろ...」
ぶつぶつ言いながら縄を解いていると、突然の衝撃。ぐらんっ、という揺れで体が壁に叩きつけられた。
だがこの揺れ、海の波で起きるものではない。素人でも分かる。
海?格納庫。揺れ。考えるんだ八坂和真、予想するのだ。
「まさか物語の最初の戦闘じゃ...」
全部言い終える前に、天井に穴が開いた。砲撃音も聞こえたので、戦闘で間違いないだろう。
そしてその天井の穴から落ちてくる人影が。助けねば。
「よっと!危ねえなァ、まったく...っとこいつ、宮藤芳佳じゃねえか」
落下してきた少女は、左右のくせっ毛というのか、はねている髪というのか、特徴的な髪をした少女であった。それに和真はこの少女を知っている。アニメで見た勢だが分かる、こいつはストライクウィッチーズの主人公の宮藤芳佳であった。
この後宮藤がストライカーユニットを履いて出撃するのが、本来のストーリーなのだが、意外にも彼女は気絶している。どうせすぐ起きるだろうが。
そして色々と考えた結果、結論に達した。ここは赤城の中であり、現在外ではネウロイと戦闘中だ。坂本少佐が戦っているはず。
「ネウロイと戦闘中なんてした事ねえけど、やってみるか!ま、時間稼ぎくらいにはなるだろ(潰したい)」
宮藤を横たえ、和真は倉庫を後にした。
艦内を走るのは得策ではないが、致し方あるまい。なんとか迷わずに外にでると、空母のデカい甲板が目に入る。砲撃音とネウロイの放つビームも認識できた。
「過去でやって良いのかなァ....ま、作戦なんか動いてから考えれば良いんだから良いよな!」
勝手に納得し、「変身!」と叫ぶ。
仮面ライダーブレイドに変身し、すぐさまノーマルからジャックフォームへと変わる。
空の戦闘は、ジャックフォームしか対応できないのだ。
「坂本少佐ァァァァ!どけぇぇぇぇぇ!」
「なにっ?」
オリハルコンウィングを展開して飛翔、ブレイラウザーを振りかぶり、ネウロイへと叩きつけた。
だがまあ坂本少佐が驚くのも無理はなかろう。いきなり誰かも分からないヤツにどけと言われ、しかもそいつが剣でネウロイに斬りかかるとか。
あ、なんだかんだで坂本少佐も剣使っていたか。
「無事か?少佐」
「あ、ああ。にしてもその姿はなんだ?見たことがないが...新しいユニットなのか?というかお前は....?」
「説明は後でしよう。それと今格納庫で宮藤芳佳が倒れている。俺が時間を稼ぐから....とその必要はなかったか」
空母赤城の方をみると、飛行甲板からプロペラの駆動音が聞こえてきた。離れていても聞こえるほど邪神は耳が良いのだ。
「坂本さぁぁぁぁん!」
「宮藤ぃぃぃ!ってどこに飛んでんだぁ?!」
感動的だとでも思っておくか。にしても宮藤は起きるのが早い。恐らく主人公補正であろう。だがネウロイは止まってはくれない。
着実に艦隊も壊滅へ向かっている。501はあと15分くらいで着くはずだが、そんなもの待ってくれはしないのだ。
とりあえずこの敵を倒さない事には、何も始まらないのである。
『サンダー』『スラッシュ』『マッハ』をラウズし、『ライトニングスラッシュ』の上位技とでも言うべき技を発動する。音声は『ライトニングスラッシュ』のままなのだが。
ウィングを全開にして加速、サンダーを纏わせたブレイラウザーを振るった。
「食らえええっ!シャイニングカリバーァァァァ!」
あまりセンスは無いので、別に気にしないで貰いたい。(アギトの武器の名前パクっただけ)
ともあれ、この斬撃は通常のライトニングスラッシュでは一撃だけのところを、マッハのカードで高速の多段斬撃と化している。
高速で振るわれる雷の剣は、確実にネウロイの体を切り裂いていく。
何度目の斬撃だか、ガキンッ!という音がした。見ると、それは多面体の物体...ネウロイのコアだった。
「これで決まりだ....オラァ!」
全力でコアを殴りつけた。銃弾如きで壊れるコアなので、邪神のパワーを持つ和真の拳ならば一撃で壊せるようだった。
ネウロイは大空に散った。艦隊もある程度は生き残っている。
坂本少佐、宮藤芳佳は未だに空にいるが、まあ良いだろう。宮藤にとってはこれが初飛行なのだ。しばらく飛んでいても良いと思う。
ふと複数のプロペラ音が聞こえ、その方向を見る。
すると、編隊を組んだ10人ほどの少女達が見えた。
「あれだな....正式名501統合戦闘航空団だっけか、ストライクウィッチーズって」
「そうだ。宮藤をそこに連れていくのが目標だがな...」
「坂本少佐?!」
いつの間にそこに居たのだ。気付かなかった。学校生活で少し衰えただろうか。驚く和真に、はっはっは!といつもの笑い声を上げる。
というかまだこちらはブレイドの姿のままなのだが。
「誰かも分からないのに話し掛けて良いのか?攻撃するかもしれないんだぞ?」
「まさか。あんな風に戦ってくれたのに、こちらを攻撃するはずがないだろう?」
よくお分かりだ。確かに攻撃する意思はない。その点、坂本少佐はヒトを見る目があるのかもしれない。面接官とかオススメするが。
宮藤はまだ上手くは飛べないらしく、あーれーなどと言いながら飛んでいる。ダメだこりゃ。
「で、宮藤を補充要員として連れてきたんだろ?俺も補充要員として
置いてくれないか?」
「何故だ?助けてくれた事は事実だが、まだ正体が分からんだろう」
「あーそういえばそうだな。基地に着いたら明かすよ」
「そうか...ミーナ達が近くにいるんだ、ここで明かしても良いだろうに」
「いやぁそう言われてもな...海に落ちるぞ?」
「ああ...なるほど」
流石にいきなり補充要員になるのは無理なようだが、一応分かってくれたらしい。ウィッチとてストライカーユニットを外せば人間、空中でユニットを解除すれば海に落ちるのは分かっているのだ。
その後、坂本少佐が何かミーナに言い、宮藤を抱えて他のウィッチと共に基地まで飛んでいった。空母も後を追うように基地に向かい、結局和真は1人で寂しく飛ぶ羽目になったのであった。
仕方なく1人でふらふらと基地まで辿り着くと、格納庫の荷物はすべて下ろされており、バイクやリュックも半ば捨て置く感じで、滑走路に置いてあった。人の荷物をなんだと思っているのだ。
けしからんが、あまり言わないでおこう。やったのが誰か分からないので。
バイクを駐車場とおぼしき砂利のスペースに停め、リュックを背負い建物の中に入った。当然怪しまれると事なので、変身は解除したが。
「あれぇ?おかしいなァ....ここら辺で合ってるような気もするがなぁ」
場所をよく調べずに突入したので、案の定迷子になった。坂本少佐に待っててくれとも言ってないので、助けを求めようにもどうしようもない。しばらく歩くと声が聞こえ、慎重に進んでいくと、ある扉の奥から数人の気配と音声が。
「......ぜ、を....」
「....それは.....からでな....」
かなり途切れ途切れではあるが、坂本少佐と多分だがミーナさんの声であろうものも聞こえた。
(....誰だろ....まさか俺の話かなぁ)
なんて思いつつもドアへ近づくと、バンッ!といきなりドアが開け放たれた。
「ぐぺっ?!ってえなぁ....畜生誰だよ」
「何だ?畜生とは」
「.....すんません、気を付けマス....」
バルクホルンだった。顔がクソ怖い。何か言いに来ていたようで、こちらをひと睨みして、さっさと立ち去っていった。
中に居たのは、予想通り坂本少佐とミーナさんだった。
「あ、ども。お邪魔します」
「入室許可取ってないんだけど....」
「はっはっは!細かい事は良いだろう、本題に入ろうじゃないか」
「....はぁ...美緒あなたって時々、ものすごいテキトーよね」
「細かい事気にしていたら、部下との信頼関係も何もないだろう」
「....だからそういうところなのよ....まあ戦績は私達と同じくらいだし良いのかしらねぇ」
再度のため息を吐くミーナさん。リポビタンDをオススメする。
そして佐官のお2人がこっちを見た。
「で、美緒。この子誰なの?」
「そういえば誰なんだ?」
「美緒...あなたねえ....」
ミーナさんの視線に、はっはっは!と笑って誤魔化す坂本少佐。
そろそろ自己紹介した方が良かろう。
「あー自己紹介良いですかね?」
「まあ名乗るだけ名乗って貰いましょうか」
「坂本少佐には既に話はしてありますが、俺は八坂和真と言います。
補充要員の志願でやってきました。先ほどのネウロイ撃墜の際、覚えてますか?少佐」
「ああ、あの時のヤツか。合わないな、外見とやった事が」
「はあ」
「でもこう言っても、証拠がないわよ。美緒には分かっても、私には分からないもの」
なるほど。確かにそうだ、坂本少佐には補充要員志願を言ったが、ミーナさんには言ってないのだ。証拠、証拠とな。
「えーとつまり、補充要員足り得る実力を証明せよ。と?」
「ええ、そうね。そしたら考えてあげても良いわ」
ミーナさんの言葉が終わると同時、警報が鳴り響く。ネウロイ出現の
アレだ。この八坂和真、急に変な事が起こるのは慣れている。
「じゃあこの戦闘、俺1人で敵を倒したら、補充要員にしてくれるか?」
しばし考え込むミーナさん。そして渋々口を開いた。
「良いわ....ただし1人でね」
「やってやるよ」
数分の後、ストライクウィッチーズのメンバーが滑走路に集まり、和真はその先、滑走路の端に立っていた。
先程借りたインカムからミーナさんの声が聞こえる。
「ここに居るウィッチ全員で見てるから、不正したら撃つからね」
怖い。やはりキャラクターの変化はここでも起きるようだ。
もっとも不正もクソもない気がするが。
ふと海の方を見ると、黒い物体が高速で接近中。ネウロイだ。
「行くか」
ブレイバックルを取り出す。ベルトが巻かれると同時、和真は叫んだ。
「変身!」