仮面ライダーに変身して運命は変えられるだろうか?   作:神浄刀矢

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仮面ライダーブレイドは人気アイドルの夢を見るか?

結局その後天宮スクエアに向かおうとした和真&立花はクラスの女子達に捕まってしまい、クラス企画の後片付けを任されて、スクエアに

行けるようになったのはかなり後になってしまった。

そんなわけで、現在割と暗くなってきた道を歩いているのだった。

「ったく...これだからお人好しは」

「まぁそう言うな、女子からの頼みは断れないだろ?」

「剣崎みたいに優しいのかよオマエ....橘とは思えねぇなあ」

「ははは、っと何だ?なになに、突如現れた美少女?名前は五河士織?五河に似てるような...殿町何か知らん?」

何故こっちに振るかな。

「お、俺何もシラナイヨ?」

「絶対知ってる顔してんぞ、関係くらい教えろよ」

「し、知らないから!それよりもライブ終わっちまうぞ?」

無理矢理に話題を変え、スクエアへの道を急ぐ。あと少しの所で、ふと和真は足を止めた。

「.....立花、先にライブ行っててくれ」

「何故?」

「良いから、頼むよ」

「お、おう?パンフくらいなら取ってくるぜ」

立花を先に行かせ、和真は再び一人きりになる。闇が支配し始めた空を見上げながら、口を開いた。

「なぁオイ。誰だか知らねえけど隠れてないで出てこいよ、気配バレバレだぞ?」

「そうか、まぁ別に通りすがっただけだから、気にするな」

「通りすがっただけ....か。というか今思った事1つ聞いて良いか?」

「構わないが」

「テメェ、何で俺とそっくりのツラしてやがる!?」

「まあまあ落ち着けよ、八坂和真」

「落ち着けるかよ!お前ワームか何かなのか?」

「はぁ....この世界の和真は、いやここにいる和真は随分とキレやすい

みたいだな?」

「遠回しな言い方し過ぎなんだよ、端的に述べろ」

吐き捨てるように言った和真に対し、和真のそっくりさんは溜息をついてから、口を開いた。

「高校生の八坂和真....お前はこの世界に居てはならない。この世界から出て行け」

「ディケイド剣崎気取りか?俺はここでやる事があるんだ、邪魔される訳にはいかないんだよ」

「全く....これじゃあ風香と吹雪を差し向けた意味ないじゃないか。」

「おい、それって風香と吹雪に俺を追わせたのはテメェだってのか?」

「まぁ簡単に言えばそうかね」

いきなり過ぎる事に、脳が半ばついていけない。風香と吹雪に追わせたのなら、わざわざ出向く必要もない気がするが。

「確かに最初のところなら出向く必要はなかったかもしれないさ。だけどな、今となっては世界の歯車が狂い始めてるんだぞ」

「歯車だァ?知らねえよ、ンなもん」

「存在しないはずの『まどかの兄』という存在を創り出した上に、本来存在する鹿目タツヤを消したってのはどう弁解するんだ?」

「.....うっせえな!お兄ちゃんって言われたいだろ普通はよ!CV悠木碧だぞ?少しは考えろよ!」

「いやそういう話じゃなくてな....とそろそろ時間か。俺は1回ここで

消えるが、ちゃんと帰れよな、家には」

最後にそういうと、和真のそっくりさんはフッと姿を消した。

まるでホログラムか何かだった、とでも言わんばかりだ。

スクエアを振り返り、足を踏み出そうとした時、脳内に電気が走るような感覚を覚えた。

「そうか....このライブは.....時間的にもまずい!五河、立花、犬井!」

和真は叫び駆け出していた。走りながら防音結界を張り、会場に入る。だが手遅れだったようだ。

防音結界のせいで聞こえなかったが、既に美九の精霊は顕現しており、美九の口が動いているのが見える。まるで歌を歌うように。

「くそ、間に合わなかったのか。いや立花はどこかにいるはずだ!」

ゾンビの如く動く皆を跳ね除け、通路を走り回る。

ある程度走ったところで、後ろから声が掛けられた。

「何してんだ?殿町。あ、これパンフな」

呑気にイヤホンを耳にさしながらライブのパンフを渡してくる立花。だがどうして、コイツは正気を保っている?

手招きして結界の中へ入れ、イヤホンを取らせる。

「何で正気保っていられるんだ?普通なら操られるとこだぞ?」

「面白くなさそうなんで、アニソン聞いてた。」

「それいかんだろ....けど今回はそれが功を奏したとも言えるか」

立ち上がりステージの方を見やると、キャットウォークに2人の人影。

髪型的に、士道(士織フォーム)と十香だ。お互いメイド服姿なのは、まぁ文化祭のアレだろう。十香は霊装を限定顕現させているので、メイド服感は薄れているが。

原作ならばもうすぐエレンが来る頃だ。

「戦えるか?」

「ああ、問題ねえが....何故だ?敵でもいるのか?」

「まぁそんなとこだ」

エレンが来る可能性があるとか、美九が精霊なんだとか言ってもどうせ信じては貰えまい。ならば敵が居るとだけ言っておくのが、正しい選択だろう。

「俺は五河を助けに行く。立花、お前は外でエレンが来た場合迎撃を頼みたい。」

「エレンてアレか、あの金髪っぽい女か?」

「そそ」

「分かった。お互い操られることだけは避けないといかんな、これは」

「ま、そうだな。行くぞ!」

「ラジャー」

そして和真は手すりを飛び越え、立花は外へと走っていった。

 

手すりを飛び越えてステージまで走り、美九の所へ一気にジャンプ。

ドンッという音を立てて、ステージに着地する。

「あのーすいません。その歌やめて貰えませんかね?」

「.....誰ですかぁ?話しかけないでください、穢れますぅ。空気そのものが汚れるので、近付かないでください。というか消えてください」

おやおやこれはこれは。予想はしていたが、相変わらず男には毒舌なんてレベルじゃない。ロンギヌスの槍を言葉にして放っているかのようだ。ぐさぐさ刺さってくる。

「は、はは、キツイねェ....『宵待月乃』。かつてのアイドルもこうなっちゃ原型とどめちゃいねえなァ。」

和真の言葉に美九は、俯き、黙り込んだ。無視しているのかさっぱりだが、何を考えているかすらも分からないのが事実だ。

「お姉様?」

「お姉様?」

メイド服の他の精霊達が美九に近寄っていく。

今美九の天使を全力で撃たれれば、間違いなく操り人形である彼女達も傷つく。それは出来ないはずなので、こちら側が有利と見ていい。

「.....さい。うるさいうるさいうるさいうるさぁぁぁぁぁい!」

咆哮ともいえる叫びに霊力を込め、美九は声を張り上げる。

「っくそ!五河、お前からも何か言って.....あれ?」

キャットウォークを見上げると、そこにあった十香の姿はなく、五河が足を引きずりながら、舞台裏へ向かう士道の背中だけが見えていた。

「〈プリンセス〉が連れさられたということは、ギャレンが敗北した

という事か....折紙が来ていても無理だったと見ていいか。」

「....激昂。怒りました、死んでください」

「お姉様を泣かせた罪、死んで償うが良い!」

「ええええええ?!ちょっ、何も泣かせてはないよな?ベルセルクも

ハーミットも極端だなオイ!」

初撃を回避し、舞台裏へとなんとか転がり込む。

「五河、五河!いるか?」

「ああ....殿町か。十香を助けないと....」

「今は身を隠すのが先だ!今はひとまず俺の背中側につけ!」

複数の気配が迫ってくるのが分かり、ステージ側に向かって手榴弾を2つ投げ、ロケットランチャーを1発ぶち込む。

「逃げるぞ!」

「四糸乃...耶倶矢に夕弦も....」

「身の安全を確保するのが先だっての!馬鹿か?!」

足をやられているようなので、肩を貸して士道と共に外に出る。

外には既にボドボドになっていたが、立花が待っていた。

空では真那の纏う〈ヴァナルガンド〉とDEMの戦闘が展開されているのだろう、火花のようなものが様々なところで見受けられる。

「俺が行ったらソッコーで落とされたぞ?あいつら無茶苦茶強え」

「マジか、強化されてんのかなぁ」

「てか五河の目が死んでないか?何か大切なモノを失った後みたいだぞ?」

「まぁ、間違いじゃないがな」

スクエアを離れる為、3人で操られた暴徒が迫る中を走る。

正確には五河を気絶させて和真が背負い、走ったというのが正しい。

「流石に重いぞ、どうにかしないと」

「それは思った。ひとまず警察も呼んでおこうや」

 

電話を終えて立花が戻ってきたので、1度スクエアの辺りまで戻ることに。説明をしないといけないと思ったからである。

いざサイレンが聞こえて滑り込んできた車を見てみれば.....

「ナニ、アレ。赤いパトカーとか知らねーよ?しかもタイヤ6つとか」

「いや、脇にいるバイクもどうなん?てかバイクの人私服だろどう見ても。警察じゃないよな?」

囁きあっていると、車とバイクからそれぞれ降りてきて、こちらへと

歩いてくる。警察とはなかなかに怖いものだが、この人竹内○真にみえるのは気のせいか?

「通報があって来たんだが、五河士道という奴はいるか?」

「あ、五河ならコイツですよ?」

「よし、ご苦労」

「「「へ?」」」

なんとその警察と思われる人、士道に手錠をしてスクエアに入って行ってしまったのだ。間違いなく彼は....

(操られてるぅぅぅぅぅ!あれ絶対マインドコントロールされてるぅぅぅぅぅ!何、あの天使の効力は警察まで入るのか?)

「どーすんだよ、五河取られたぞ?」

「どーもこーもあるか!そこの私服を抑えろ!」

「お、おう!」

再びスクエアへと走りだす和真。

後ろで立花がバックルを取り出すのが見え、それを応じるように私服の詩○剛に似てる青年もマッハドライバーそっくりのモノを取り出す。

『Turn Up』

『シグナルバイク・ライダー・マッハ!』

ギャレンとマッハに変身し、2人はそれぞれゼンリンシューターとギャレンラウザーの引き金を引いた。

 

スクエアに入り、真っ先に和真はステージへと向かった。

恐らくステージにいる美九のところに士道を届けるのだろうと予測したからである。

その予想は当たり、ちょうど士道をステージに置き、階段を登って来た泊進之介そっくりの彼と鉢合わせした。

「よう、泊進之介....仮面ライダードライブ」

「なんで俺の名前を?」

「言う必要はねえ!そこを退け!」

「悪いが通すわけにはいかない。引いてもらいたい」

「押し通ると言ったら?」

「力づくでも止める」

僅かな沈黙。そして和真はブレイバックルを、進之介(仮)はシフトカーを取り出す。

「「変身!」」

『Turn Up』

『ドライブ・タイプスピード!』

刹那、ハンドル剣とブレイラウザーで鍔迫り合いながら、2人はステージへと転げ落ちた。

何回も斬撃を繰り出し、それをお互い弾いて、両者共に攻撃が当たらない。

「そこを....退け!」

「断る!」

精霊達も観客も目を丸くする中、2人は戦い続ける。

正直、こんな事をしている場合ではないのだが。

『スピ・スピ・スピード!』

シフトカーを操作し、ドライブは更に加速。

ブレイラウザーの斬撃が躱され、腹に蹴りがきまってしまう。

妙に上手く決まったようで、口の中に血の味が広がる。

「かはっ....畜生、これだから長期戦は嫌なんだ!」

『ヒッサーツ・フルスロットル!』

タイプスピードの必殺技、スピードロップを受け、和真ブレイドはステージの端にまで吹っ飛ばされる。だが流石はアト子さんが作ったライダーシステム、一回の必殺技程度では変身解除はされないようだ。

「ってぇなあ!ならこれだ!」

『アブソーブクイーン・フュージョンジャック』

ジャックフォームになり、未だに気絶したままの士道を抱えて飛び上がる。

流石にドライブとて空は飛べまい。

と思ったらそうでもなかったようで、八舞姉妹がサイクロンマキシマムドライブで追いかけて来ていた。

「しぶといなぁ....おい立花」

『ったく!ちょこまかと!なんだ殿町?』

「五河確保した。身を隠すから、大通りで集合」

『おう!』

立花への連絡を終えて、和真は加速。大通りへと向かった。

 

夜の大通りは暗く、人影もない。文化祭のアレもあるのだろうが、声すらなく、逆に不気味だ。

そんな中、士道をベンチに横たえた後、和真はコンビニを漁っていた。非常時だ、何かを取っても問題はないだろう。多少の金さえ置いておけば。

ひと通り揃えベンチに戻ったところで、立花も合流。

士道も目を覚ました。

「で、どーすんだ?これから」

「四糸乃達の事もどうにかしないとな」

「まぁまぁ。とりあえず身を隠すのが先決だと言ったろう」

「「移動手段は?」」

「あれだ」

和真が指差した先にあったのは。

 

「だからってさぁ、四輪駆動ってないだろ。そもそも免許ねえよ?」

「まあこんな時くらい、冒険した方が楽しいって」

「冒険って....」

「楽しむって......」

微妙な表情を浮かべる2人。何故そう暗くなるのだろう、こんな時だからこそ、明るく行くべきだろうに。

「んじゃシートベルト閉めろよ?隠れ家まで多少あるし、揺れるだろうからな」

「「ぎゃああああああああ!」」

和真はアクセルを思いっきり踏み込み、四輪駆動は勢い良く走り出した。

次回はようやくあの人とご対面、最終決戦と戦いまっすぅ(若本規夫)

 

 

 

 

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