仮面ライダーに変身して運命は変えられるだろうか? 作:神浄刀矢
まるでドッペルゲンガーか何かを見ている気分だ。
同じ姿をした相手が、全く同じタイミングで同じ攻撃を仕掛けてくるのである。
同じ攻撃を仕掛けてくるというより、和真の動きを瞬時に学習してそれに合わせて同じ行動を取っているとでもいうべきか。
実際はどうだか知らないが、最早気味が悪い。
黒雲で囲まれたネウロイの巣の中で、和真は肩で息をしながらブレイラウザーを構える。
(疲れるか疲れないかの違いくらいか)
このままでは消耗戦になる。いずれこちらが限界を迎え、やられてしまうだろう。こちらがキングフォームになれば、ネウロイもそれに合わせて進化し、キングフォームとなるのは想像するに難くない。
このネウロイは八坂和真という人間を研究し、進化してきた。
彼が仮面ライダーブレイドであるという事は知っているし、その戦い方も知り尽くしているに違いない。
だがアークワンやジョーカーをネウロイは把握しているのか。
仮面ライダーブレイド=八坂和真という認識であれば、アークワンやジョーカーといったイレギュラーは、ネウロイの中では和真とは別の存在として考えられているのではないか。
ジョーカーはキングフォームの延長でもあるから難しいかもしれないが、アークワンは違う。
そこに僅かな望みは見出せなくもないが。
「無理があるな」
ジョーカーやアークワンは強大な力と引き換えに、彼自身に、世界そのものに破滅をもたらす。
暴走の危険がない現状、使わないに越したことはない。
けれどこのままジャックフォームで空中戦を続けるのか。
否である。
「俺は俺のやり方しかできない。キング、俺に力を貸せ!」
『エボリューションキング』
黄金の王。金色のキングフォーム。
仮面ライダーブレイド=八坂和真の至った、最強の姿。
キングラウザーを手にブレイドは、ネウロイの仮面ライダーブレイドと向かい合う。
ジャックフォームだったネウロイの仮面ライダーブレイドも和真のキングをトレースし、瓜二つの姿に変化。
キングフォームの仮面ライダーブレイドが2人対峙するという、異様な光景となったわけだが。
「こんちくしょう!」
和真の叫びと共に二本のキングラウザーがぶつかり合う。
全て、全て、全て、滅ぼしてやる。消し去ってやる。
これが自分の贖罪になるのなら、命などくれてやろう。
ここは自分が創り出した世界。
本来あるべきではない、偽りの世界。
2つの世界が融合すれば、世界の均衡は保たれなくなる。
どこかで分かっていたのに。
けれど踏み止まることをしなかった。その結果がこの有様だ。
20世紀で終わるはずのネウロイとの戦いも、彼がネウロイを進化させてしまったことで21世紀まで続くものとなってしまった。
ならばこの世界を創り出した、それが八坂和真の罪だ。
「お前を倒してやる!この世界ごと!」
全て互角のはずの2人のブレイド、しかし徐々に和真の方が押していく。
拳にエネルギーを収束させ、和真はネウロイのブレイドを殴りつけ、ネウロイの巣から外へ吹っ飛ばす。
すぐにそれを追い、和真もネウロイの巣の外へ。
落下のエネルギーをも利用し、キングラウザーをネウロイのブレイドに叩き付ける。
ネウロイの方もキングラウザーを盾にして防ぐ。掴み合い、もつれ合って2人は学校のグラウンドに落下、クレーターを作り出すが、そんなことには構わず戦闘を続行。
能力は同一のはずだが、和真がネウロイの方を僅かに上回る。
「オラァ!」
今度は脚部にエネルギーを収束させ、ネウロイのブレイドを校舎に向かって蹴り飛ばす。
吹っ飛ぶネウロイのブレイド、しかしすぐに立ち上がりキングラウザーを手に接近してくる。
自分相手だから分かるのかもしれないが、コイツらは人間らしい戦い方をしないらしい。ただひたすらに相手を殲滅する、戦闘マシーンといった感じだ。
「コアを潰せてねえからか、死なねえのは。コアはもしかすると、あそこなのか?」
見上げる空に渦巻く、暗黒の雲。ネウロイの巣。
このネウロイのブレイドにコアがそもそもあるのか不明だ。
こちらが見た限り、コアらしきものは見当たらなかった。
そもそも移動するコアもあるほどだし、あっさり見つかるとも思っていない。
が、見つからないとネウロイのブレイドはおろか、巣も叩く事はできないわけで。
「どうすりゃいいんだ…」
一瞬の隙が生まれる。そこを突かれて今度は和真が吹っ飛ばされた。
「ってぇ…じゃねえかよ…」
血の味を感じながら、しかし和真は立ち上がる。
全身のアンデッドクレストから、キングラウザーに禍々しいエネルギーが流れ込む。ロイヤルストレートフラッシュの時とはまた違う、別のエネルギーだ。
「まずい!撃つな!」
そう叫ぶのは真二。ブレイブに変身して止めようとするが、僅かに遅かった。
剣を振り下ろす和真。
漆黒のエネルギーがキングラウザーから放たれた。
ロイヤルストレートフラッシュとは比較にならないほどの奔流がネウロイのブレイドを包み込み、校舎をも破壊する。
「はあ…はあ…こんにゃろ…」
肩で息をしながら、和真は変身を解いた。
和真がネウロイの巣に突っ込んでしまい、今更止めるのも悩んだ挙句、真二は結局下から見上げることにした。
彼にも何か考えがあるようだった、というのもある。
けれども流石に危険かと思った時、ネウロイの黒雲を突き破って2つの人影が落ちてきた。
和真ともう1人。
それを見、慌ててグラウンドまで降りてきたところで、和真がもう1人に向けてロイヤルストレートフラッシュ・モルガンを撃ったのだった。
そして和真が変身を解くと、いち早く真二はその変化に気付いた。
「その姿…」
ゲイムギョウ界の時より一時的に薄くなったように見えたアークのそれが、再び全身に表れ始めている。しかも前よりも色濃く。
「ああ、真二か」
「アークがまた表れ始めてるな、身体に」
「そうか…そうだな。だがまぁ丁度良い。アークを破壊すれば、キセイジョウ・レイの打倒に近付くんだろ?だったら俺がやるよ」
「何を…言ってるんだ?」
ふらつく和真の腰にアークワンドライバーが、アークワンプログライズキーが彼の手に現れる。
『アークワン』
『シンギュライズ!破壊・破滅・絶望・滅亡せよ』
『コンクルージョン・ワン』
突き動かされるように和真はアークワンに変身。
彼を動かすのは絶望か、それとも悪意か。
それとも彼自身が望む、この世界の崩壊か。
「やめてくれ!そっちが死んだら、俺まで影響が出る!」
必死に叫ぶ真二。
しかしアークワンとなり、地を踏み砕いて跳躍した今の彼に、真二の言葉は届いていないようだった。
どうも、低クオリティの作者でごぜーます。
忙しかったのが終わってね、いや終わってないんだけど正確には。
眠い頭でなんとか書きました。
次こそマジでウルトラマンのヤツ考えよう。
和真くんストーリーも終盤だし。
長ったらしく続けてもよかったんだけど、終わり方が見えないのも良くないしさ。
そういうわけで、当面ウルトラマンで何か考えますので、投稿頻度は少なくなるかもしれません。
じゃ、またねー