仮面ライダーに変身して運命は変えられるだろうか? 作:神浄刀矢
再び和真は懐かしの我が家の前に戻って来ていた。
本来ならばあの腕時計型の機械を使って転移をするのだが、円環の理の力を得てしまった今、幸か不幸かその機械は必要なくなった。
君が願う事なら、全てがすべてが現実になるだろう、というような感じか。少し違うかもしれないが。
ともかく真二から送られたものなので、彼に返す必要はあるだろう。
この状況も真二の未来には織り込み済みならば良いのだが、そうでなかった場合、アークワンの時よろしく、また力を取られるということもあり得る。
何せピンクとライトブルーの髪に、金色の瞳。更に神にも等しい円環の理と、魔女の力を内包してしまったのだ。
最早てんこ盛り、超クライマックスである。
出かけてからどうやら数日は経ったようだが、大して怪しまれることもないだろう。旅の期間に比べれば短いものだ。
「ただいま」
家に上がりリビングに入ると、いつもの人外ファミリーが彼を迎えたのだが。
「え、誰です?」
「いや、あのお母様?急な他人行儀なことを仰られても困るんですが」
「神になったって言ったけど、見た目変わり過ぎてる。キャラ崩壊とかのレベルじゃない」
「なんか女神化っぽいね」
「戻れそうにない。でも、魔法少女の為には、これで良かったんだ」
そう言いつつ椅子を引っ張り、人外ファミリーが占拠するソファの近くに座る。
「でも一から説明してもらわないと分からないだろ。惑星保護機構側も動きがあるみたいだし」
「そうですね。説明、できます?」
「分かった」
そう答えて和真は、大学での美樹さやかとの遭遇から今までのことを、出来るだけ短くかいつまんで説明していった。
美樹さやかのこと、暁美ほむらのこと、鹿目まどかのこと。仮面ライダー1型のこと、円環の理のこと。
そして彼が円環の理と魔女の力を内包し、こうした姿に変貌したということも。
多少彼女らに情報は漏れているであろうことは想定済みなので、敢えて仮面ライダー1型のことは話す事にした。
母・ニャル子は特にメタなことが多いため、隠しても無意味と踏んだ次第である。
ハス太がタブレットを操作しながら、口を開いた。
「惑星保護機構だけじゃなくて、他の勢力も彼の力を狙って動き始めたみたい」
「他の勢力?邪神ですか?」
「前にまひろくんを狙ってた、人身売買の組織の残党とか、色々なのが動き出してる」
「母さん、ブレイバックル返してもらえないか?アイツらに円環の理の力をできれば使いたくない。ブレイドに変身すれば時間稼ぎくらいは、出来るはずだ」
「でも惑星保護機構で凍結処理を言い渡されてますし」
「凍結、処理?」
「こっちはそんな話聞いてないよ?あくまで没収するとだけ」
「没収及び当面使用禁止って話じゃなかった?」
「情報が違ってる…どうなってるんだ?」
かつてはチームを組んでいたこの人外ファミリーも、今はそれぞれ別の部署に移っている。そのせいで情報が交錯しているのか、それとも。
「誰かが偽の情報を流した?」
「あり得なくはないですけど。今更感が」
「惑星保護機構は大きな組織だし、付け入る隙もある。誰か裏切り者がいるはずだ。して、ブレイバックルはどこに?」
「惑星保護機構に転送しちゃった…」
「はあ、分かった。座標を俺の端末に送っておいて。すぐにここから離れるから…ってもう来たのか」
窓ガラスをぶち破って現れる、黒い異形。ナイトゴーントだ。
一瞬で間合いを詰めてナイトゴーントをワンパンで消滅させ、窓から外に出ると。
「動きが早すぎる。こうなる未来を識っていた人物がいるな」
異形の群れ、黒影トルーパーなど次々に彼を狙って戦力が投入されてくる。
円環の理の力は使わないと考えていたが、この数相手に一体ずつ殴っていてはキリがない。
サーベルを空間に無数に展開、襲いくる敵に射出していく。
自身は弓を構え、剣で仕留めきれない敵を撃ち落とす。
弓兵如きが剣士の真似事、というより剣士如きが弓兵の真似事というべきか、この状況。
雑魚敵を掃討しながら、親から送られた座標を確認。
(宇宙だな)
惑星保護機構というだけあって、やはり宇宙規模の組織。地球に本部があるというわけでもないのである。
飛んでいくことは出来ないので、転移するしかなさそうだ。
不本意ながらも力を使ってその座標へとテレポート。和真は初めて単独で惑星保護機構に乗り込むこととなった。
惑星保護機構の中は一度親の職場見学という形で訪れた事はなくもなかったが、あの時は奥まで入り込めなかった。
サーベルを手に通路を進むが、一向にブレイバックルを見つける事は出来ないまま、記された座標付近の部屋を探しまくっても、ラウズカード1つない。
「まさか誰かに取られたか」
あり得る話だ。和真が円環の理の力を手にすると知り、彼が居ない間に敢えてブレイバックルを凍結処理。その情報を流し、こちらが手を出せないようにした。
しかもそれが大規模組織の作戦であったとすれば、信用もされる。
「貴様が円環の理の力を得ると識ったからこそ、計画を練ったのだ。そして貴様はもう仮面ライダーブレイドではない。私が仮面ライダーブレイドだ」
キングフォームの姿でキングラウザーを手に、歩み寄ってくる男。
キングラウザーを和真に向け、近づけぬように間合いを取ってくる。
「神にも等しき円環の理。力とは、他者を圧し、支配するためにある。貴様のような生温いシロウトが使うより、私のような人間が使うに相応しい。それに気付けぬお前が私に勝てるはずがないのだ」
「この力は、決して希望を捨てない人々のためにある。それに気付けぬお前が、勝てるはずがない!」
そう言って金色の瞳を光らせ、和真はサーベルと槍を手にした。
王と神が対峙する。
決戦の火蓋は切って落とされようとしていた。
今回短めですね。
この次の次あたりの話から、和真くんの嫁さんの話を始めようかと思ってるので、結構あっさり惑星保護機構での戦いは進めようと思ってます。
正直和真くんの嫁さん?奥さんのストーリーの方が悩み。
ラブストーリーとかなんか書くの苦手なんすよ。
でも3年くらいヒロインいないストーリーだったし、またにはというか、そろそろ青春すんのもアリかなとも。
ま、低クオリティですけど。
ぼちぼちウルトラマンの方も進めつつ書いていきます。
じゃ、またねー