仮面ライダーに変身して運命は変えられるだろうか?   作:神浄刀矢

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絆-ネクサス-

仮面ライダーブレイドのキングフォームと戦うというのは、正直自分の分身と戦うようなものだ。

和真がワルプルギスを止めるために初めて使った、強大な力。

魔女や反転精霊、ネウロイといった強敵を屠ってきたその力を、今彼は体感していた。

どうやらキングフォームとしての性能やキングラウザーに加え、どうやら変身者の潜在能力が高いらしい。

(もしかして邪神だったりするのか)

だがこれが自身の写し鏡だったとしても、倒さねばならない。

下手に使えば世界を滅ぼしかねない力であり、更に彼は和真の持つ円環の理をも奪おうとしている。

魔法少女、魔女、悪魔、彼女達を救っておきながら、こんなところで

その力を失うわけにはいかないのだ。

サーベル、槍、マスケット銃、短剣…ありとあらゆる魔法少女の武装を展開し、ブレイドキングフォームに攻撃を集中させる。

「円環の理は人々を圧する力でも、支配する力でもない。他者を受け入れ、その全てを背負う、救済の力だ」

攻撃を集中させながら、弓に魔力の矢をつがえ、引き絞り。

「圧したり支配するなんていうのはは、ただの力任せの邪悪な願いだ。自惚れるなよ」

そして青く光る魔力の矢を、キングフォームに向けて放つ。

止まらないスピードで矢はキングフォームの腹部に突き刺さる。

そして男の変身は解け、ブレイバックルとラウズカード、ラウズアブソーバーは男の手を離れた。

腹はブレイドの数少ない装甲が薄い部分でありそこを狙った、というのは使用者だからこそ分かることでもあった。

 

「世界は…私のものだ…その神に等しい力も…!」

腹部を押さえながらも男は立つ。

ブレイバックル、ラウズカード、ラウズアブソーバーは既に和真の手に戻っている。

最早執念深いとも言えるレベルであるが、だが丁度その時応援が到着した。母と父、ニャル子と真尋だった。

「ようやく辿り着きましたよ…ってあんた、ニャル滝!?」

「前にローコストドライバーでひと騒動起こした奴か?確か」

「事件自体がだいぶ前の事ですけど、たぶんそうでしょう。それに今原作本持ってないから確認もできませんし」

「原作本とかいうな。とにかくニャル滝をもう一度捕まえれば良いんだろ?」

八坂真尋の言葉に、和真は否と答えた。

「いや、まだだと思う。ニャル滝1人の犯行とは考えにくいし、誤情報とかを流した共犯者がいるはずだ」

「じゃあその共犯者を見つければいいわけだ。ニャル滝が簡単に口を割るかどうかは、別としても」

まあそう言ったところで、大人しくはいそうですかと仲間を売るような事もないだろう。

しかし母・ニャル子が漆黒の装甲、フルフォースフォームに姿を変えてニャル滝の首根っこを掴み、二言三言凄んだように言うと、あっさり彼は口を割ってくれた。

「何言ったんだろ」

「さあ?弱みでも握ってたんだろ」

というわけでニャル滝が言うには、今回の事件はローコストドライバーでの失敗で諦めきれず、ブレイドに手を出したとのこと。

既に地球に向かって逃亡したとのことで、間も無く月のあたりだと言う。

「確かか?」

「ああ、邪神計算機でやったんだから間違いない」

「当てにならないですね」

「お前のはいつもだよ。でも逃亡したっていうなら、追い掛けるしか手はないだろ」

「分かった、俺が先に行く」

それだけ言うと、和真は再びテレポートした。

 

おおよそ月のあたりまで戻ってきたが、やはりあたりは暗黒だった。

円環の理と魔女の力を得たことの影響か、宇宙空間でも生身で動けていることが異常であり、驚くべきことであるはずなのだが、今の和真はそれを自然と受け入れていた。

最早円環の理に対して、物理法則など意味がないのかもしれない。

ひとまずあたりを見回すと、丁度月を通り過ぎ、地球に突入しようとする物体を視界の端で捉えた。

宇宙船かなにかだろう、和真は黄色のリボンを伸ばしてその物体を拘束、引き寄せつつ砲丸投げよろしく月へと投げ飛ばす。

そして青い翼を展開し、月面へと降りて行った。

 

宇宙船らしきものは月面に投げ飛ばされたこともあり、既に飛ぶのはおろか、動かすことすらままならないような見てくれになっていた。

「ちくしょう!あと少しで辿り着けたっつーのに」

イライラしながら宇宙船を動かしていたと思われる男が、工具を取り出して修理を始めている。生身で外に出ても大丈夫なのあたり、何かしらフィールドを張っているか、それとも耐性があるのか。

どちらにせよニャル滝が言っていたのは、彼の事だろう。

「あんたか、ニャル滝の協力者は」

和真の言葉が聞こえたのか、男は手を止めてこちらを振り向く。

30代くらいで、軍服らしきものを着ている。

惑星保護機構所属の軍人だろうか。

「ニャル滝から聞いたのか?ブレイドの力を使えるって聞いたらあっさり乗りやがったが、使えねえヤツだ。しかしそっちから出向いて貰えるとはな、八坂和真。いや円環の理か」

「未来を識っていたのは、あんたか。俺が円環の理の力を手にすると知らなければ、ブレイバックルも取り上げなかったろう」

「お前がこれまで散々暴れてくれたからな。それが凍結処理を言い渡す良い理由にはなったよ。まあ、充分に情報が行き渡らなかったあたり、ニャル滝のせいでもあるがな」

「ニャル滝はブレイドの力を求めた。だがあんたは俺が円環の理の力を手にすると識って、何をしようとしたんだ」

「俺は元々未来を識る能力を持っていた。生まれたつきな。それであらゆる未来を識り、常に最高最善の手を打ち、惑星保護機構の軍人にまで上り詰めた。だがある時気付いたんだ、現実のつまらなさに。いくら未来を識ったところで、それより良い手を打てば終わりだ」

「だから、俺の未来を識ることにしたと」

「ああ、惑星保護機構の中でも話題になっているヤツがいた。八坂和真っていう青年だった。数多の世界を巡るそいつは、自分の気の向くままに世界を巡っていた。興味を引かれたんだ。そしてそいつが円環の理と魔女の力を手にすると識った」

「その割にはすぐに奪おうとはしなかったな」

「未来を識れるとはいえ、その未来を変えてきたのは俺自身だ。八坂和真が円環の理を手にしないという未来もあり得る。だからこそ、慎重に計画を練った。表向きはブレイドのライダーシステムに凍結処理を施し、それをニャル滝に渡してな」

「結局何が言いたい?円環の理を奪って、何がしたい?」

「世界を創り直す。面白いものにな。クロワールなんてやつから声をかけられたが、俺の求める面白さじゃなかった。俺が望む面白い世界を創りたいからこそ、俺は神にも等しい力を求めたのさ」

しかし和真は違う、と答えた。

「円環の理は世界を創り変える力じゃない。それに、大いなる力には大いなる責任が伴う。勿論大きな犠牲も。分かっているんじゃないのか、軍人なら」

「無論承知だ。こんなつまらない世界が作り変えられるなら、俺はどんな犠牲だろうが構いやしない」

「あんたはそう言っても、この力の意味を知らないんだ。俺は円環の理の力を手にして、改めて魔法少女というものを知った。彼女達の孤独な戦い、人知れぬ犠牲、死んでも死に切れない悲しみ。好きな人のために契約した魔法少女も、それこそ愛が故に戦い続けた魔法少女だっていた。同じ時間を繰り返して、何度も何度も何度も。身体が変わり果ててしまってもな」

「あんたはどうだ?未来を変えて、つまらなくなったから円環の理を使い、世界そのものそのものを変える?」

和真は拳を握り締める。

「俺は今、魔法少女だった時の彼女達を知っている。それが魔法少女から、鹿目まどかから託された絆なんだと思う。俺に彼女がこの力を託してくれなければ、こうなる未来はなかった」

「彼女達は最後まで諦めなかった。あんたとは違う!」

ピンクとライトブルーの髪は、ピンク一色へと変化し、瞳がライトブルーと金色のオッドアイに。

服装は私服でなくなり、銀色の鎧を纏い、白いマントをたなびかせて、始まりの男のような姿になる。

「言うじゃないか、八坂和真。所詮20も行かないガキが、絆だなんだと語りやがる。さっさと円環の理を寄越せば良いものを。世界を面白いものに書き換えてやるのに」

男は禍々しいエネルギーとともに身体を変質させ、赤と黒の戦国武将のような姿に。赤い刀身の刀と、銃と日本刀を合わせたような銃剣を手に、和真と相対する。

和真はサーベルと槍を手に、男は二本の刀剣を手に。

互いの信念のため。

青い月をバックに2人の男の戦いは、始まった。

 

 

 

 

 




次の次の話から青春編始めようなんて前に話したけど、これ次の話にずれ込むな。
和真くん、いや、人間やめたね。
ブレイバックル取り返したんだから使えばよかったかな。
アルティメット和真だよ、これじゃ。
いや良いけどさ。
パワーインフレとか色々そういう問題あるし、考えないとね。
ニャル子ワールドでパワーインフレとか今更か。
ま、とりあえず次の話で決着つけるとして。
大学戻らなあかんよね。
なんとかせねば。
まあ今回はちょいちょいアニソンだったりとか、特撮のopだったりとかのネタ入ってます。
気が向いたら探して見てくだせえ。
ぼちぼち次の話も書きます。
じゃ、またねー
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