仮面ライダーに変身して運命は変えられるだろうか?   作:神浄刀矢

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パンチング邪神

「アイツが人間じゃない?」

「ええ、邪神と人間のハーフですけれど」

薫は問い返したが、やはり雫は飲み込めていないようだった。なぜかスミレはすんなりと受け入れているようではある。

しかしこのタイミングでレナが眼を覚ました。

「うぅん…ここは?」

「船の中、かな。それより長いこと気を失ってたけど、大丈夫?」

「まあ、頭痛がするわけでもなし、問題はないと思う」

「なら良かった」

「しかしやはり和真の生死は分からないのか?」

「分かりません。反応が探知できな、いえ、こっちに向かってます」

「邪神レーダーね」

今彼らがいるのは空中艦、八坂家が乗ってきたものである。

タラップを下ろして河原に降りてくると、向こうから一台のバイクが走ってくるのが見えた。

「アレかな」

「アレですね」

「でも見た目が全然…」

近くまで来てバイクを止めると、バイクの青年は降りて薫達の方へ歩み寄ってきた。

「なんか、感動的な再会みたいにならなくてごめん。ただいま」

「いや和真か?お前」

「いや俺だよ?八坂和真だって」

「そんなピンクに金色の目してたか?」

「え、嘘、マジ?」

「マジ」

スマホを渡され、カメラ機能で見てみると確かに今の和真は、ピンクの髪に金色の瞳になっている。グレンに指摘されなかったこともあり、気にしていなかったが、薫達からすれば「何だそれ」である。

「イメチェンって言ったら…無理あるよな」

「このタイミングでイメチェンは笑える。けど、何か事情があるんだろ?」

「ああ、今は言えねえ。けど信じてくれ」

「信じるって…何を言ってるの?あなたは」

雫は辛辣だが、それでも和真は折れない。

「俺は全てを守る。家族も、このサークルも、そしてこの世界も」

「オイオイ、スケールがデカいぜ?」

「分かってる。でも…それがこの力を託された、俺の運命なんだ。カッコつけてるとか、ナルシストだとか、言いたいだけ言ってくれ。それでも俺はやるしかないんだ」

「もう一度ガタノゾーアに挑む気ですか?死にますよ?」

「そう…かもしれない。でもやばいヤツらもこっちを狙ってる。皆を巻き込むわけにはいかない。直ぐにでも退避してくれ」

「何なの?動くなって言ったり、退避しろって言ったり?コロコロと指示を変えるのやめてくれないかしら?」

「それは謝るしかないけど…でも今度こそ信じてほしい。命に代えても皆を助ける」

「…わかりました。真尋さん、クー子、ハス太くん。このサークルの皆を連れて安全なところへ」

「ついでにこのクトゥグアを連れて行ってくれ。俺を狙ってきた」

「なんですと?」

「母さんには詳しく話す」

そう言うと八坂家は頷きあう。スミレ、薫、雫、レナを乗せ、空中艦は上昇して行った。

 

河原に2人残される、ニャル子と和真。

「あのクトゥグアは何だったんです?」

「あのクトゥグアは未来から送り込まれた。体全体を擬態させられるほどの科学技術、そして真二を知っていることを踏まえると」

「それで間違いなく未来から来たと?」

「ああ。それに、知らない変身ベルトを持ってた」

「どんなのです?」

「こんなのよ」

そう言って和真は、グレンから取り上げておいた銃と剣が一体化したような変身ベルトを母・ニャル子に見せる。

「私も知りませんね。このキーと似たようなもののプロトタイプは、アト子ちゃんが作ってましたけど」

「なるほどねぇ…なら間違いなく未来か」

「あとこっちを狙っている連中がいると言ってましたが…それは?」

「ああ、その1人がコイツだ。5人は最低でもいるらしい。光と闇を消滅させるとかなんとか言ってた。俺はガタノゾーアにやられた後、真二に助けられたと思ったら、さっきのクトゥグアだったわけ。話がごちゃごちゃでごめん」

「いえ、大体分かりました。でも変身しなかったんです?」

「ブレイバックルなら壊れた。ガタノゾーアとの戦いでこの有様さ」

溜息をついて和真は、ボドボドになったブレイバックルを取り出す。

「さっき渡せば持って帰って修理くらいできたでしょうに」

「この力が無くなったと知れば、アイツらは不安になる。そうはしたくない。最後に残ったこの身を賭しても、俺は戦う。失いたくはないんだ。信じてくれる、仲間だけは…」

「死ぬつもりですか?」

「死ぬつもりは毛頭無い。未来からの刺客を倒して、ガタノゾーアも消滅させる。俺の力だけじゃあ無理かもしれないから、母さんに協力してもらいたい」

「分かりましたよ。珍しい息子の頼みですからね。でも約束してください」

「何を?」

「必ず生きて帰ること」

「分かった」

和真は先程乗ってきたバイクに、ニャル子は錠前型のアイテムを変形させたバイクに跨り、海の方へと走り出した。

 

バイクのタイヤの跡を追っていくと、やがてそれは林の中に入って行っているようだった。

「こんなところで何を?」

林の中へ入っていくと、どうやら争った痕跡らしきものが見られた。

(焼けたような感じもある。まさか既にアイツら、父さんのとこに?)

しかし炎属性のライダーといえば、インフェルノウィングか龍騎、セイバーくらい。この燃え方からするに、恐らくインフェルノウィングだろう。樹木の上の方まで燃えている。

龍騎は小回りがきくとは思えないし、セイバーはまだ未熟だ。

だがタイヤの跡はここから戻って行っているらしい。

林の中から出、あたりを見回すが当然いるわけもない。小高い場所へと登り、辺りを確認してみると、真二は遠くに2台のバイクを認めた。

「こんなタイミングでツーリングか?」

しかしそんな2台のバイクを追うように、2つの人影が現れる。

人影というにはサイズがアレだが。

(バースと…ビーストか)

バースはカッターウィングを装着、ビーストはキマイラに乗っており、空中から2人を追っている。

タドルレガシーに変身し、翼をはためかせて一気に加速。落下のエネルギーをも利用しながら炎を纏わせた剣を振るい、バースとビーストをまとめて吹っ飛ばす。

「大丈夫ですか…って父さん?おばあちゃん!?」

バイクの2人は知り合いどころか、探していた父親と祖母であった。

 

真二の姿を認め、2人はバイクを止めた。しかし和真は怪しんだ目付きで真二に声を掛けてきた。

「待て、真二。その変身を解け」

「いやバースとビーストが。ていうかそのピンクと金色の目…」

「擬態してるかもしれない。さすがにないと思うがな」

「え、あ、ああ」

仮面ライダーブレイブの変身を解かせると、そこに居たのは真二。

スーツなど着ていない。ややくたびれた感じの服装だ。

「真二か」

「何なんだよ」

「さっきお前に擬態したクトゥグアに騙されてな。少し警戒してるんだよ」

「グレンか?」

「知ってるのか」

「元詐欺師だよ」

はあ、と息を吐く真二の背後でバースとビーストは起き上がった。

『ブレストキャノン』の音声と共に、黒と銀のライダー、仮面ライダーバースの胸部に大型銃が生成され、更にバースはベルトにメダルを投入し、ブレストキャノンのチャージが始まる。

青と金のボディの仮面ライダービースト(のちに聞いたところではビーストハイパーというらしい)は銃型の武器を構え、チャージがされていく。

「クソ、俺が止めるから2人は先に行ってくれ!」

「変身してる時間も惜しいだろ!ならさっさとやるしかねえ!」

必殺技が放たれんとする直前、和真はバイクから降りてバースとビーストの方へと駆け出す。

「何してんだ!死ぬ気か!?」

「死ぬ気はねえ!」

和真は跳躍し、キマイラの上に跨るビーストの手を蹴り上げ、銃型の武器を奪う。そしてビーストの身体を蹴り飛ばし、その変身ベルトに向けて銃型の武器のトリガーを引く。

当然ながらバースの照準はこちらへと向けられる。

キマイラの身体を蹴って照準を回避し、ブレストキャノンをへし折り、変身ベルトを強引に外して。

ビーストはベルトを破壊、バースはベルトを外し、変身を解除させるのだった。

 

「これで良し」

「これで良し、じゃねえよ。父さん、アンタはゴリラか」

「ハア"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"?!」『パンチングコング!』

「誰がゴリラだよ?!あと母さん変な音声入れるのやめて」

「いや入れなきゃいけないかなーと思いまして」

「とにかく!これからどうするんだ?2人してツーリングって訳でもないだろうし」

「ガタノゾーアを倒す。恐らく奴ら、ガタノゾーアより俺の方が簡単に倒せると踏んで、俺を先に狙ってる」

「やはりか。ガタノゾーアを倒すって行っても、間違いなくそこにも俺の時代の仮面ライダーがいる。いや、飛べば行けるか」

「それは無理だ。ブレイバックルは壊れてる。だから自力でやるしかねえわけさ」

「そんなんで行くつもりだったのか!?死ぬぞ!」

「何度も言わなきゃならんのか。俺は死ぬつもりはない。生きる意志があれば、何度でも立ち上がれるさ」

「何名言っぽく言ってんだ!?バカか!アーマーがなけりゃあ死ぬだろうが、あんなの」

「そうだが…時間もないだろ。それに今なら行ける気がする」

「行ける…気がする?策があるのか?」

「策といえるかはわからない」

これに賭け、勝てるかといえば不明である。

和真は右と左の指にはめられたリングを真二と母・ニャル子に見せた。夢の中で手にした記憶はあったリング。

「これだ」

「見たことがないものだな。未来にもない」

「私も見たことがありませんね」

「夢だと思ってたけど…ホンモノだな」

「夢の中でゲットしたのか。だいぶファンタジーなこって」

「ファンタジーでもいいって。でもこれなら、行ける気がする」

 

 

 

 




毎度ウルトラマンで書けなくてこっちで書いてる感じがなくもない、クソ作者でございます。
大学の履修登録期間てなんだろうね。クッソだるい。
ノワールって女神化すると微妙に千早っぽい話し方になるよね。
ブランは女神化する前の方がまだニャル子さんぽい感じあるよーな。
地味に邪神候補生っての気に入りまして。
そのうち出すのもありかなぁ、でも面倒だなぁ、と。
昨日投稿したのか一昨日投稿したのか、感覚がイマイチ分からん。
いや確認すればすぐ分かるけど。
ウルトラマンで何か考えてぼちぼち書こうかな。
じゃ、またねー
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