仮面ライダーに変身して運命は変えられるだろうか?   作:神浄刀矢

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オラーシャの大地

悪意と憎悪のみによって戦う戦士。

アークワン。

本来ならば、アークワンのプログライズキーとドライバーは彼の元にはない。2度と変身できないはずだし、するつもりもなかった。

だがここがメタフィールド、彼自身の異空間であり、彼の記憶を元に作り出されているからこそ。

記憶から失われたドライバーとキーを複製し、再びアークワンを使う事を可能とした。

でもそれはこの空間だけの、偽りの力。

たとえ自分がどうなったとしても。

それで正義があるべき場所に戻るなら。

 

石畳を踏み砕き、絶望と悪意を纏って和真は加速する。

対するは極アームズ、タイプトライドロン、ハイパームテキ。

そして魔王。

周囲の建物をぶち壊しながら、戦いは激しさを増していく。

アームズウェポンが射出され、トレーラー砲が放たれ、黄金の閃光が疾る。

『悪意』『恐怖』『憤怒』『憎悪』『絶望』『闘争』『殺意』『破滅』『絶滅』『滅亡』

『パーフェクトコンクルージョン』

『ラーニング・エンド』

禍々しいエネルギーと共に跳躍、ドロップキック。ソウゴも応じて蹴りを放ってくる。

和真とソウゴの蹴りがぶつかり合い、その余波で周囲は瓦礫の山と化していく。

生温かい感触をマスクの中で感じながらも、常磐ソウゴを見据えて。

「ここで終わらせる!」

両者共に更にエネルギー増大。閃光と共に3人のライダーをも巻き込んだ爆発が発生し、街を包み込んで行った。

 

***

 

「難しいでしょうね」

銀アト子は八坂家のソファに腰掛けて、そう言った。

問い返す真二。

「絶対?」

「絶対ではないけれど。異なる位相に入ろうと言うわけでしょう」

「まぁ、はい」

「良い?内側から鍵を掛けたドアがあるとして、それをどう開ける?」

「そりゃ内側からなら簡単に開くけど…外側からは、あ」

「そういうこと。内側からしか開かないものを、外側から無理矢理に開けるということは」

「やっぱり無理がありますか」

ニャル子もようやく口を開いた。

「状況が状況ではあるけれど。和真が押さえ込んでくれている以上、こちらの安全は確保されているということでもあるでしょう」

このような状況はこれまでなかった。

危機に陥り、たとえ自らの記憶を無くしたときはあっても。

いつだってそれを上回る力を発揮し、全てを乗り越えてきた。

だが少なくとも真二の話を聞く限り、敵は思っている以上に強大だ。

数多の仮面ライダーの力を奪い、それを我が物とする常磐ソウゴ。

対してこちらは残されたライダーシステムはなく、下手をすれば邪神の力も奪われかねないと言う。

そして戦っているのは和真1人。

「父さん…」

 

***

 

先程までのアンティーク調な街は一変。瓦礫の山へと変わり果てていた。理由は簡単。先の爆発の影響である。

鎧武、ドライブ、エグゼイドは姿を消していたが、常磐ソウゴ=魔王は傷1つなく、そこに立っていた。

一方の和真はというと、かなり酷いものだった。

最も『酷い』のひと言で済ませられるかは、怪しいところであるが。

既に変身は解け、瓦礫の上に横たわり、弱々しくその口を開く。

「く……そ……」

服は案の定ボロボロ。

口からだけでなく、鼻や耳、目からも血を流し、更に身体のあちこちにも切り傷や打ち傷などが見られる。

やはり無理があったのかもしれない。

「所詮は人間だったか」

ゆっくりと歩み寄ってくるソウゴ。トドメを刺すつもりなのだろうが、和真に抗う術はない。

大人しくやられるくらいしか、手立ては残されていない気がする。

しかしここで1発食らい和真が死んでしまえば、フィールドは消失。魔王を逃がしてしまう。

 

「やれやれ、世話が焼ける」

 

どこからか聞き覚えのある声が。そしてドンッ、という音を立て、スーパーヒーローよろしく着地。彼はやって来た。

「あー酷い傷だな、こりゃ」

何やら薬らしき液体が入った小瓶を取り出すと、動けそうにない和真の口へと流し込む。

「注射器タイプよか、こっちの方が確実だと思ってな。少しすりゃ動けるようになるはずだ」

「…そう…か…」

よく分からない液体だが、なんとか飲み込む。

唐突な登場に驚いているのか、常磐ソウゴは問いかける。

「八坂和真と瓜二つの姿をしているな。何者だ、お前は」

「俺は八坂和真。俺も、と言うべきかこの場合。今ここで伸びてる八坂和真とは同じっちゃ同じだが、別の人間さ」

「な、に…」

呻くように声を出すボロボロの和真をちらりと見て、彼は続ける。

「和真。これまでお前の前に姿を現してたのも、勿論俺だ。正確に言うなら…いや、これは後で話そう」

「来るか?」

「ああ、お前は野放しにはできない。それにどうせなら舞台を整えようか」

右手にエネルギーを収束させ、彼は瓦礫が散らばる地面に触れた。

光が溢れ、古風な都市とその瓦礫は別のものへと変化していく。

変化、否。上書きされているのか。

「これ…は…」

新たに形成されるメタフィールド。砂塵舞う荒野でもなく、アンティーク調な街でもなく。

雪が降りしきる大地。針葉樹らしき木々と凍り付いた湖。遠くにはやたらとデカい砲台も見える。

遠くから微かに雷の音も聞こえてくる。

(知らない、場所だ)

「オラーシャだよ」

「え」

「ここはペテルブルグに近い、ラドガ湖のあたり。第502統合戦闘航空団『ブレイブウィッチーズ』の基地の近くを再現してる」

「ブレイブか…行ったことないな」

しかし常磐ソウゴは彼に向かって言う。

「新たに空間を作り出したところで、お前は変身しないようだな。無駄に死人を増やしただけだぞ」

「口は達者だな、魔王。姿は同じでも、俺たち2人はまったく違う。このフィールドにあるもの全てが俺の武器だってこと、教えてやる。行くぞ、魔王。武器の貯蔵は充分か?」

「思い上がったな、雑種」

(意外とノリ良いの?この常磐ソウゴって)

傷が治りきっていない和真をよそに、もう1人の和真は拳を握りしめ、雪原を蹴る。

常磐ソウゴは再びライダーを召喚し、迎え撃つ。呼び出されたのはダブル、アクセル、オーズ、バース、フォーゼ、ウィザード。

どうやらアルティメイタムらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうも、クソクオリティなのことに定評があります。
というわけで最新話です。
そろそろね、あのちょくちょく出てくる和真のそっくりさんの話もしようかなと思って。
次の次あたりで出来るかな。
ここんとこ出て来てるオーマジオウ、アレなんだよね。まだ2068年のオーマジオウじゃなくて、まだ若いイメージで作ってるんだよね。
だから自分の力だけじゃなくて、他のライダー召喚してる感じ。
あくまでイメージだけれども。
それはともかくここからはもう1人の和真の戦いになります。
たぶん次の話はそうなると思う。つーかこれ、オーマジオウに勝てるのかな。
まぁまあ、のんびり考えますかね。
ていうかようやく、ようやくでもないね。ウィッチーズの話また引っ張って来たわ。
うーん、プリクエルの感覚でやってる。
実はストパンRtBの最終話見逃してしもて、今かなり辛い。
呪術の初リアタイ挑戦しようとして寝たし。
ま、このもう1人の和真は、能力とかそこらへんは主役の和真とは全くの別物となるはず。
雪原にしたから、アウロラ姉さんのセリフ言わせたかった。
熊と肉体言語でわかり合う2人のアレ。
丸太でネウロイ倒すシーンは『いらん子中隊』を読めば分かります。
『サイレントウィッチーズ』はどうだっけな、リブート作品ではあるけど、たぶん同じだと思う。思い出せん、すまぬ。手元に無い。
あるいはアレだね、熊とかのと合わせて知りたい人は、『オーロラの魔女』を読んでください。
エイラがかわいい漫画付いてるから(語彙力クソカスおじさん
じゃ、またねー
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