真剣で九鬼家長男に恋しなさい!   作:愛すべからざる光

11 / 12
※誤字脱字があれば報告お願いします。


十一話 再会

歩き続けて少ししてから皇と帰り道が違う人達は別れ、帰って行き、皇達はその背中を見送りながら歩いて帰るのであった。

 

皇の従者組、クローン組、英雄と紋白、ステイシー、李など、まだ多人数で目立ってたが、そんなことは気にすることなく、久しぶりに帰ってきた皇に対してそれぞれ話すことがたくさんあったので、騒ぎながら賑やかに帰れていた。

 

そして九鬼極東本部の前に着くと

 

「おかえりなさい、皇、待っていましたよ」

 

「皇兄さん、おかえりなさい」

 

二人の女性が立っている後ろに九鬼従者がずらりと並んで迎えていてくれた。

 

女性の一人は、皇の母親である九鬼局である。

 

彼女は、九鬼財閥当主・九鬼帝の正妻であり、経営戦略に優れた女傑で、特に人材管理能力が飛び抜けている女性である。皇に人材管理の大切さ、人の目利きなどを教えたのは彼女だ。

 

局の隣で同じく出迎えてくれた女性は、九鬼揚羽である。

 

文武両道の才女であり、学生時代は武道四天王の一角を勤めていたほどの実力者であり、今は学生を卒業して、欧州方面以外の軍需鉄鋼部門を統括している。父と兄の皇を尊敬しており、弟の英雄や紋白とも仲が良い。

 

「ただいま、母さん、揚羽」

 

二人の前で笑顔で返事を返した皇は、帰ってきたんだと実感した。

 

欧州では、電話とかでしか話さないので、直に会うとグッと来るものを感じられた。

 

「母さんはますます綺麗なったかな? 揚羽は髪が伸びてとても綺麗だよ」

 

局と微笑みながら妹の揚羽の頭を撫でる皇。

 

「口が上手になって帰ってきて」

 

「もう子供ではないのですから、撫でるのはやめてください(あぁぁ、久しぶりの兄さんの温もりだ)」

 

クスクス笑う局と言葉では拒絶しながらも頬を赤く染めて皇に撫でられていた揚羽。

 

「積もる話もありますが、とりあえず中に入りましょうか」

 

局が話を切り上げ、極東本部内に入っていく。

 

「じゃあ入ろうか」

 

「はい、皇兄さん」

 

皇が歩き出した隣を揚羽が歩く。兄妹であるが容姿は似ていないからはたから見ればカップルに見えてしまうほどに仲が良く見えていた。

 

「姉上、凄い幸せそうでしたね」

 

「そうだな紋よ。姉上も我らと同様に会いたがっていたからな」

 

紋白と英雄は自分達の姉が凛々しい表情から乙女の表情になっていたのを察して見守っていた。

 

「揚羽さんも皇くんの前では乙女だね」

 

「うん、義経もそう思う」

 

「皇の前では誰もがメスになるんだよ」

 

「姉御だって「与一死にたい?」いえ、何でもございません」

 

クローン組も言葉を述べた。

 

 

 

 

 

 

 

 

久しぶりの極東本部の自室に着いた皇は、綺麗な自室を見て、自分がいない間もちゃんと掃除していてくれたのだと理解した。

 

実際は揚羽や紋白などの女性陣が頻繁に出入りしていたりしていたので、ちゃんと掃除されていたのだ。

 

先程まで皇の周りに居た人達は部屋に戻ってから食堂に集合ということになっていた。

 

家族全員で揃って食事するときはプライベートルームで家族団欒するのだが、皇は普段は従者達と一緒に食事をするのを信条にしているので、今回も全員で食事をすることになっている。

 

局や揚羽なども全く意見することなく寧ろ賛同している。

 

「疲れているところ悪いけど報告をお願いしていいかな?」

 

極東本部に入ってからは、極東本部にいる従者だけではなく、皇直属の従者も合流していた。

 

川神学園からずっといる従者達には皇から休むように指示があり、皇の近くにいる今の従者は後から合流した組である。

 

「いえ、疲れてなどおりません」

 

「はい! 私も全然疲れてませんよ」

 

最初の発言者は、ウェーブのかかったブロンドヘアーに碧眼の美女。

 

二人目は、長い金髪をポニーテールにした碧眼の美少女。

 

「私達よりも皇様の方がお疲れでしょうから、簡潔に終わらせます」

 

「そうですよ、襲撃にあったのにそのまま先生になるなんて凄過ぎます!」

 

ブロンドヘアーの碧眼の美女は書類を皇に渡しながら簡潔に報告をしていき、その隣では皇のことを見ながらニコニコしているポニーテールの碧眼の美少女がいた。

 

 

ブロンドヘアーの碧眼の美女、彼女の名前は"セフィリア=アークス"という女性である。

 

高校生時代に皇を狙ってきた暗殺者であった経歴があるが、今では彼の従者の一人であり、忠義を誓っている。

 

外人だが、日本をこよなく愛する人であり、好きなものは和食、趣味は生け花だったりする。

 

従者としての能力も非常に高く、戦闘面では異常な強さを誇る。

 

皇の暗殺失敗以前は、すべての暗殺任務を完璧にこなしていた程であり、ラストナンバーズに入っていても可笑しくない実力の持ち主である。

 

 

ポニーテールの碧眼の美少女、彼女の名前は"ベアトリス・ヴァルトルート・フォン・キルヒアイゼン"という女性である。

 

欧州での活動の最中に見出した人材であり、明るい性格で常に笑顔でいる人である。

 

大学を主席卒業後に憧れの先輩を追いかけ続け、同じ職場で働こうと思い、九鬼家に仕え、皇直属の従者でいる経緯がある。

 

教えたことをすぐに呑み込み、すぐに憧れの先輩と同じ職に就くことになる程の秀才であり、従者の中でも上位に入るほどの剣技の持ち、先輩と一緒に皇を守る為に幾つもの戦いを生き抜いてきた猛者でもある。

 

 

数分で終わった報告に対して、一分もしない内に全ての対応を指示して終わらせてしまう皇であった。

 

「――では、そのように連絡しておきます」

 

「御願いしますね」

 

「(何時見ても手際の良さが尋常じゃないです!)」

 

皇とセフィリアの手際の良さに苦笑いしているベアトリス。

 

「ベアトリス、貴女も何時かはこのような動作ができるようになりますよ」

 

「はい、精進していきます、セフィリアさん」

 

セフィリアは一瞬見ただけでベアトリスの内心を察し、言葉を掛けた。

 

ベアトリスもセフィリアの言葉にドキッとするが表情に出さずに敬礼して彼女に答えていた。

 

その会話を横で見ていた皇は笑いながらベアトリスに声をかけた。

 

「そういえば何時もエレオノーレといるのに彼女は?」

 

皇の言葉にすぐにベアトリスは彼に近づいて言った。

 

「聞いて下さいよ! レイチェルさんから送られてきたデータをみたら鬼の形相で出て行っちゃったんですよ! 酷いと思いませんか? 私に何も言わずに行くなんて酷いと思いませんか?」

 

「(あれか、私としてはエレオノーレがすぐに動いてくれたは有り難いんだけどね)うーん、一声は掛けて欲しかったかな」

 

「そう!! そうなんですよ! 何時も近くにいるんだから私にぐらい何か言ってくれればいいのに!」

 

「あはは……」

 

皇に必死に訴えるベアトリスであったが

 

「こら」

 

「あいた」

 

セフィリアがベアトリスの頭にチョップを叩きつけた。

 

「ベアトリス、皇様に失礼ですよ、自重しなさい」

 

頭をさすりながらベアトリスは自分が我を忘れていたことに気付き、皇に平謝りする破目になっていたのだ。

 

 

ベアトリスから出た人物の名前はエレオノーレ・フォン・ヴィッテンブルグという女性である。

 

ポニーテールにまとめた赤い髪と左半身を縦に走る酷い火傷の跡が特徴の見た目通りの炎のような苛烈さを持ち、氷のような冷徹さを持った女傑である。

 

ベアトリスとは同じ大学で過ごした時がその時からの腐れ縁でもあり、何かと一緒にいる時が多い。

 

とある人物の戦いによって体の半分を焼かれてしまったが、そんなこと無かったかのように彼女は実力を着実につけてきて、宿敵との再戦を常に望んでいる。

 

皇のことになると考えるより先に行動してしまっているほど皇に崇拝にも近い忠義を誓っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

報告も終わらして、自室で私服に着替えてセフィリアとベアトリスを連れて食堂いき、席についていた。

 

右には揚羽、左には紋白がおり、皇の背後にはセフィリアとベアトリスが控えていた。

 

「義経や弁慶達はどうしたの?」

 

皇が疑問を思ったので、目の前にいる局に問う。局の隣には英雄が座っている。

 

「家族水入らず食事をして下さい、と、気を遣わせてしまいましたね」

 

「なるほど、後で御礼を言っておこうかな」

 

局の言葉に後で部屋に行って御礼をしようと思う皇であった。

 

父である帝は居ないものの皇が揃って、食事をするのは本当に稀なことになってしまっていた為にみんな笑顔でいる。

 

揚羽も紋白も英雄も久しぶりの兄との再会に話したい事が山のようにあり、食事中は話が途切れることがなく、局は兄妹仲良くしていることに笑顔で見守っていた。

 

「皇兄さん、川神学園にどれくらいいるつもりなんですか?」

 

「一年はいるかな。でも欧州の方にちょくちょく戻ったりするから不定期だね」

 

「無理はしないでくださいよ、兄上」

 

「そうですよ、皇兄様は無理をする体質なのですから」

 

揚羽と英雄と紋白に心配されながら「大丈夫だよ」といって誤魔化す。

 

「そういえば皇兄さん、百代には会いましたか?」

 

「揚羽を倒してからもさらに飛躍していたね。個人的には嬉しい限りだね」

 

「(……姉上を倒した武神を一分も経たずに倒した兄上に言われても)」

 

「(皇兄様が姉上の仇をとってくれたから、気にしてはいないのじゃ)」

 

今の揚羽は九鬼家軍事部門統括の地位を担っているものの実力は常人では相手にならないレベル武を持っている。

 

 

久しぶりに家族団欒を過ごせて、満足しつつ食事は終わった。

 

だが、食事の後に皇は揚羽と紋白に腕を引っ張られながらとある場所に連れてかれていた。

 

「揚羽もいい年なんだから一人で入れるでしょう」

 

「いえ、皇兄さんと入りたいのです!」

 

「皇兄様と姉上と入れて、我は嬉しいです」

 

二人に連れられてやってきたのは大浴場であった。

 

男女はちゃんと別れており、従者達がよく使う場所でもあるが、九鬼家の者たちは結構な頻度で此処を使用していることが多い。

 

「揚羽様、皇様が困っていますが?」

 

「黙れ、小十郎ッ!」

 

揚羽の専属執事である武田小十郎が揚羽に殴られ廊下の端まで飛んでいった。

 

皇の従者や他の従者の者も、またか、と思いつつすんなりとこの現状を受け入れてしまっていた。

 

皇も相変わらずだな、と思いながら揚羽と紋白に引っ張られて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

大浴場というだけで大きく広々としており、九鬼というだけはあり、全ての素材が高級である。

 

揚羽も紋白もちゃんとタオルで隠して来たので良かったものの、裸というのは変わらないので恥ずかしがっている。

 

「そんなに顔を真っ赤にするくらいなら無理しなければいいの」

 

「別に恥ずかしくなんてないです(兄上に見られるなら本望です!!)」

 

「うぅぅ(恥ずかしいけど皇兄様の為なら!)」

 

皇は成長したな、と思い余裕そうでいるが、二人は恥ずかしくて心臓がドキドキしている。

 

体を見られてるのは勿論だが、二人は目の前にいる男性の肉体を見て落ち着きを隠せずにいた。

 

紋白はまだ幼いから分かるが、揚羽は昔から男の挑戦者などの肉体を見ているから慣れていたものなのだが、目の前いる自分の兄の体に女の部分が反応してしまっていた。

 

紋白も幼いながらも何かを感じていた。

 

二人のことを気にせず紋白の頭や体を洗い始める皇。

 

恥ずかしがりながらビクンビクンしている紋白に皇は大丈夫か尋ねると頷いていたので大丈夫ではあると思うが内心ハラハラしていた。

 

紋白が終わるまで揚羽は皇の体をガン見して、頬を赤く染めていた。

 

久々に見る兄の体に自身の体が過剰に反応してしまっていた。主に性的な意味で。

 

紋白をお姫様抱っこして湯にいれてきた兄が揚羽の頭を洗い始め、そのままの勢いで体も洗う手前で揚羽が止めに入った。

 

「ちょちょ、ちょっと待ってください。流石に体は自分で洗います!」

 

「遠慮しなくてもお兄ちゃんに任してくださいよ!」

 

「いえいえ、我の身が持たないので自分で洗います」

 

「そうですか(おやおや、相変わらず初心で可愛いですね)」

 

このようなやり取りをしていると揚羽が早々に紋白のもとへ行ってしまったので、皇も体を洗って早く行こうとしていると――

 

「お、これはラッキーかな!」

 

「べ、弁慶! これは恥ずかしいぞ!」

 

「あ、皇くんだ」

 

「皇様、今日は私達の担当ですので御任せください」

 

「斑鳩さんの言う通りですわ、全て私達に御任せですわ」

 

弁慶、義経、清楚、斑鳩、詠がタオルを巻いて入ってきたのだ。

 

欧州に居た時はお風呂の時は女性が複数人で皇のことを洗うのが当たり前のようになっている。なので皇は女性の体を知り尽くしている。

 

堂々としている弁慶、恥ずかしそうに顔を真っ赤にしている義経、皇を見つけると笑みを浮かべて隣に寄ってきた清楚、斑鳩と詠も皇に近づいていく。

 

「さぁさぁ、皇の体の隅々まで私達が洗ってあげるぞ」

 

「(あわわ、皇さんの体って凄い逞しいな。皇さんが義経のことをぎゅっと抱きしめて「俺の義経」なんて言われたら……)」

 

「ほらほら、皇くん、タオルなんて取って全て見せてよね(裸裸裸裸裸裸裸裸裸裸裸裸裸裸裸裸裸裸)」

 

「こら、三人とも皇様に迷惑かけるなら湯に投げ込みますわよ」

 

「三人とも皇様の体は逞しいと思いませんか?」

 

「ちょっと詠さん!?」

 

従者二人がもたついている間に三人が皇のことを座らせて体を洗い始めていた。

 

 

「ぐふふ、逞しいね」

「くぁwせdrftgyふじこlp」

「(お腹の下の辺りがきゅんきゅんしてる)」

 

「三人とも! 貴方達には早いですわ」

「斑鳩さん、私達だってこのぐらいの年で抱いてもらったじゃありませんか」

「え、ちょ、ちょっと詠さん! そんな暴露しなくていいです!」

 

「おぬしら何をやっておるか!」

「貴様らそんなうらやm――いい加減にせんか!」

 

「誰でもいいから早く洗ってください」

 

揉めてしまったが結局のところ皇は斑鳩と詠に洗ってもらった。

 

そして一同は湯に浸かっている。

 

 

皇の左右に揚羽と紋白が陣取り、皇にもたれ掛かりながら湯に使っていた。その正面には弁慶、義経、清楚、斑鳩、詠が円を描くようにいた。

 

「一応ではあるが、女性への免疫は高いつもりでいるのだが、体を隠してはくれないかな?」

 

体を見慣れているとはいえ、反応しないとは限らないので皇は非常に困っていた。

 

「へぇー、じゃあ私達の体に反応しているってことでいいんだね?」

 

「ッ!?」

 

ニヤニヤしながら弁慶が言ったのを隣にいた義経が顔を真っ赤にし、口元まで湯につけながらブクブクして恥ずかしがっていた。

 

「え、別に皇くんになら全てを見られても構わないんだよ」

 

その場で立ち、あるがままの全てを見せてくる清楚に苦笑いをする皇。

 

「つまり皇兄さんは、我らに欲情しているということですか?」

「本当ですか?」

 

両サイドにいる二人も恥ずかしそうにしながら彼の腕に体ごと絡めてきていた。

 

斑鳩や詠も何故だか止めに入ろうとせずに皇の言葉を待っていた。

 

「実を言うとだな……確かに君達の体に欲情している」

 

『ッ!!?』

 

皇が肯定したことに驚きつつ、深刻そうな顔をしている皇に対して疑問を持っていた。

 

「ある者との戦いでな、異常に欲が強くなってしまったんだよね」

 

思い詰めた表情で言う皇に対してなんともいえない空気が漂ってしまっている。

 

すると斑鳩が発言した。

 

「まさかキアラが関係しているんですか?」

 

斑鳩の言葉に静かに頷く皇。

 

「彼女は欲が強くてね、それを全て受け止めて返り討ちにしたのはいいんだが……」

 

「だが?」

 

珍しく言葉を詰まらせてしまっている皇に皆の視線が集まる。

 

「どうもキアラは欲の中でも'性欲'が強く、その一部を継承してしまってね。表情には出してない自信はあるけど、内心では揚羽達のことめちゃくちゃにしたいんだ」

 

皇の言葉に何を言ってるのか分からないと唖然としている面々だったが、一斉に顔を真っ赤にしていた。

 

理解すると、とても恥ずかしい台詞を言った皇も苦笑いであった。

 

「スタイルいいし、可愛いし、綺麗だし、もしも二人っきりだったら確実に襲っていたからね。紋白だって九鬼家の家系だから将来有望なのは確定だし」

 

指で頬をかきながら照れながら言葉を述べていくのを聞くにつれて、さらに真っ赤にさせる面々に皇は言う。

 

「もしも抱くとしたらもっと雰囲気を用意するから、今回は勘弁してね」

 

皇の言葉に満足そうな言葉を聞けたと満足した人もいれば、多少不満がある者もいたが、皆が納得していた。

 

「じゃ、じゃあ期待して待ってるよ」

 

「よ、義経は義経は義経は義経は義経は義経は」

 

弁慶が義経を連れて先に上がっていた。弁慶も義経もまだ顔を真っ赤にしていた。

 

「うん、その言葉を聞けて安心かな。その時はお願いしますね。――ん、これで何回目かな?」

 

遅れて清楚が義経達の後を追おうとするが、皇に近づいて慣れた流れで接吻をした。

 

満面の笑みで義経たちの後を追った清楚は後ろから見ても幸せオーラ全開であるのが分かるぐらい浮かれていた。

 

「皇兄様」

 

隣にいた紋白に呼ばれて振り向くと、彼女にも接吻をされてしまった。

 

「どんな兄様でも我は受け入れますので」

 

その言葉を残して湯から出ていく紋白。彼女も清楚と一緒で幸せオーラ全開であった。

 

「皇兄さん」

 

さらに隣の揚羽に呼ばれて振り向くと、彼女にも接吻をされてしまう。

 

「我も期待して待っていますので」

 

そそくさと上がっていく揚羽は満足そうな表情をしていた。

 

「……斑鳩、詠、二人の紋白と揚羽の着替えを手伝ってあげて。ちょっと一人にしてくれ」

 

「了解しました。外で待機していますのでごゆっくりとおくつろぎ下さい」

 

「斑鳩さんと外で待機しておきますわ」

 

斑鳩と詠も揚羽の後を追って上がっていった。

 

 

一人になった皇は体を伸ばして湯に浸かる。

 

珍しく一人になった皇は目を閉じて思い出に更けた。

 

昔は小さかったのに今ではあんなに美人になって、昔とは大違いだ。

 

欧州に行ってから従者もそうだが、女性を多く抱いている。

 

求められればそれに応えるのが礼儀であるし、何より求められるのは嬉しい。

 

性欲に溺れるほど飢えているつもりはなかったんだが、自分でもまだまだ未熟だと思わされた。まだまだ成長段階だと思っている。

 

色々な経験を積んできたつもりだつわたのだが、まだまだだな。

 

戦闘面でも数多の戦いを経験してきたが、歯ごたえがあり、自分自身納得がいく戦いも多くあった。

 

だが、まだ満足していない、自分の意志では満足していると言っている。だが本心がそれを受け入れていない。

 

この感情が一体なんなのかは自分ですら理解していない。

 

このままこのしこりを残していいのか?

 

だが、従者達との生活、戦い、日常に満足すべきだ。これが善意の意見なのは分かるが、それを拒もうとしている自分がいる。

 

「じゃあー、拒まなきゃいいんだよ」

 

突然聞こえた声に反応し、目を開けると、腰の下まで伸びた豊かな黒髪が特徴の美少女が湯に入ろうとしていた。

 

「なじみ」

 

ゆっくりと肩まで浸かると皇の体に乗り、惜しみなく体を密着させて、接吻できるではないかという距離まで顔を近づけていく。

 

「僕は君が生まれた時から知っているよ。君のことなら何でも知ってる」

 

「……」

 

間近で話す彼女の瞳と瞳を見つめ合いながら話し続ける彼女の言葉に耳を貸す。

 

「君の全てを私は知っている。君が呼吸した回数、抜けた髪の毛の数、これまで食べてきた物、ペンを握った回数、何を書いたか、僕は君のことなら何でも知ってる。だからね――」

 

 

我慢なんてしなくていいんだよ

 

 

二人の呼吸音しか聞こえない程に静まり返っている大浴場。

 

ニコニコしながら言ってくれたなじみの言葉に笑みを浮かべた皇。

 

「そんなに心配しなくても大丈夫だよ、なじみ」

 

彼女を抱きしめて皇は言った。

 

「私はそんなに弱い人間に見えるかな?」

 

彼女を抱きしめて耳元で言葉を述べていく。

 

「なじみにはいつも迷惑をかけているけど、心配しなくても大丈夫だよ」

 

皇は本心を述べた。今の自分は本当に満足している。

 

心配してくれる人、自分を思っていてくれる人、支えてくれる人、ただそれだけで満足している。これは本心。

 

「ふぅー、やれやれだぜ」

 

体は密着したままで顔だけ少し離して、ため息をした。

 

「失望させちゃったかな?」

 

「失望? 僕がかい? そんなこと天地がひっくり返ろうが、隕石が降ってきて地球が滅ぼうが、ありえないことだぜ」

 

お互いに微笑みながら確認し合った。

 

長い付き合いであり、お互いがお互いを必要としているのだと。

 

「悩み相談はこの安心院なじみさんに任せなさい! 例え、全人類が敵になろうが、心臓が止まろうと、僕こと安心院さんに任せなさい!」

 

頬を赤く染めながら言ってくれたなじみについつい声を出して笑ってしまう皇であった。

 

二人はゆっくり浸かりながら世間話をしていた。

 

教師というのはどういうものか、なじみのレクチャーを聞きながら結構な時間が経ってしまっていたので、上がることにした。

 

「あ、そうだ」

 

先に湯から出た皇が後ろからなじみの声がしたので顔だけ振り向くと、なじみと接吻していた。またこの展開かと絶句しつつ受け入れる。

 

「やっぱり最後はこの僕が安心院なじみがかざらなくちゃ!」

 

「何かスキル(・・・)でも移したのかい?」

 

接吻されて嬉しそうにするなじみの声をかける皇。

 

「いやいや、純粋なキスだぜ」

 

自分の唇を指でなぞりながら言うなじみ。

 

「私はキス魔なんだろうか?」

 

「いや違うな、君からのキスは稀だし、キスされる魔人とか、あぁー、略したらキス魔か」

 

声を出して笑うなじみ。

 

「じゃあ、僕はここで消えるよ」

 

「また何時でも来てくれ、でもリンをからかうのはできるだけ避けてね」

 

「そいつは無理な相談だぜ。なんせ僕は安心院なじみなのだかね」

 

ニコニコしながら歩いていくなじみに皇は呼びかけた。

 

「なじみ」

 

「ん、なんだn――」

 

彼女は皇に呼ばれて振り向き言葉を述べたが、それが最後まで言われることはなかった。

 

何故なら皇によって口を塞がれていたからだ。

 

皇から接吻をしたからだ。

 

なじみとの軽い口づけを終えると黙って脱衣所の方に消えていく皇に対して、唖然として動かないなじみ。

 

「まるで僕がラブコメのヒロインじゃねぇか!!」

 

誰もいない大浴場に彼女の声はよく響いたのであった。

 

 




仕事をしながらはやっぱり書く暇がなかったです。
これからもこのような感じになりそうなのでご容赦ください。

安心院さんはヒロインです。
最後の最後にすべてを持っていきました。



※名前が分かっている人物だけです。


従者部隊

零位:ナルバレック(月姫)
1位:バルトメロイ・ローレライ(月姫)

3位:黒神めだか(めだかボックス)
4位:セフィリア=アークス (BLACK CAT)

5位:四楓院夜一(BLEACH)

8位:十六夜咲夜(東方Project)

9位:グレイフィア・ルキフグス(ハイスクールD×D)

11位:シオン・エルトナム・アトラシア(MELTY BLOOD)
12位:織斑千冬(インフィニット・ストラトス)
13位:エレオノーレ・フォン・ヴィッテンブルグ(Dies irae)
14位:神裂火織(とある魔術の禁書目録)

17位:林沖(真剣で私に恋しなさい!S)

21位:ミカサ・アッカーマン(進撃の巨人)

28位:楊志(真剣で私に恋しなさい!S)

30位:リーズバイフェ・ストリンドヴァリ(MELTY BLOOD)
31位:斑鳩(閃乱カグラ)

34位:詠(閃乱カグラ)

37位:黒神くじら(めだかボックス)

45位:小鳥遊十花(中二病でも恋がしたい! )
46位:ベアトリス・ヴァルトルート・フォン・キルヒアイゼン(Dies irae)

56位:セラフィム(これはゾンビですか?)

60位:史進(真剣で私に恋しなさい!S)

90位:楠木 南月(オリキャラ)


118位:ハルカ・ミナト(機動戦艦ナデシコ)

190位:黒神真黒(めだかボックス)

256位:篁唯依(マブラヴオルタネイティヴ トータル・イクリプス)

987位:香月夕呼(マブラヴ)


ラストナンバーズ

990位:比古清十郎(るろうに剣心)
991位:蒼崎橙子(空の境界)
992位:セルベリア・ブレス(戦場のヴァルキュリア)
993位:蒼崎青子(型月)
994位:ローラ=スチュアート(とある魔術の禁書目録)
995位:呂布 奉先(一騎当千)
996位:マティルダ・サントメール(灼眼のシャナ)
997位:大道寺(閃乱カグラ)
998位:湊斗光(装甲悪鬼村正)
999位:篠ノ之束(インフィニット・ストラトス)



番外組

1000位:《真祖の姫君》アルクェイド・ブリュンスタッド(月姫)
1001位:《悪平等》安心院なじみ(めだかボックス)
1002位:《妖怪の賢者》八雲紫(東方Project)
1003位:《輪廻転生》マルグリット・ブルイユ(Dies irae)


1006位:《不死に囚われた魔術師》レディリー=タングルロード(とある魔術の禁書目録)
1007位:《怪異殺し》キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード(物語シリーズ)

1009位:《第2の精霊》四糸乃(デート・ア・ライブ)
1010位:《第3の精霊》時崎狂三(デート・ア・ライブ)

1012位:《第5の精霊》八舞耶倶矢・八舞夕弦(デート・ア・ライブ)
1013位:《第6の精霊》誘宵美九(デート・ア・ライブ)


1017位:《冥界のネクロマンサー》ユークリウッド・ヘルサイズ(これはゾンビですか?)
1018位:《サラスヴァティー・メルトアウト》メルトリリス(Fate/EXTRA-CCC)
1019位:《ブリュンヒルデ・ロマンシア》パッションリップ(Fate/EXTRA-CCC)
1020位:《月の女王》BB(Fate/EXTRA-CCC)

???:《全人類の欲》殺生院キアラ(Fate/EXTRA-CCC)


懲罰部隊


No.01:美哉(セキレイ)



???:フミ・ヒメノ(舞-乙HiME)


同盟

《アルカード家の現当主》レイチェル=アルカード(BLAZBLUE)

《魔神》オティヌス(とある魔術の禁書目録)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。