艦娘たちとともに~ダメ指揮官奮戦記~   作:吉岡 忠宏

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艦娘と出会うこととなった希、しかし彼はまだ知らなかった、艦娘の姿を・・・


指揮官任命?

翌日、希とつばさは本部に出勤せず、久里浜に来ていた

 

時刻は8:30を回ったところ、幸いにしてどちらとも遅れることなく防衛技術研究所に到着した。

 

「しりませんでした、久里浜に研究所があったなんて」

 

関心している希に

 

「研究者や補給幹部とかじゃなきゃ、こんなところ入らないですからね」

 

つばさが答えた

 

「えーと、受付は・・・ここか」

 

白い建物の1階に事務的な窓口があった

 

「すいません、艦船技術向上研究所の第3研究室に向かいたいのですが、どの道を行ったらよろしいのでしょうか?」

 

「第3研究所・・・?聞いたことないな」

 

「え?住所は此処になってますが?」

 

「お前知っているか?」

 

受付にいた初老の男性が、後ろにいる若い事務員に聞いた

 

「おやっさん、それなら一番奥の工場ですよ」

 

「あぁ?あそこ確か1年前に閉鎖したんじゃなかったか?」

 

「申請だして開けたらしいですよ、例の博士・・・」

 

「なるほどね・・・」

 

「あのぉ?」

 

つばさが話が不思議そうに聞く

 

「あぁ、失礼しました。この道をまっすぐ行って、突き当りの工場が第3研究所です」

 

「あ、ありがとうございます」

 

つばさがお礼を言って希といっしょに引き上げる

 

「本当に大丈夫なんか?なんか狐につままれてる気分だが」

 

「本部長が嘘を付くわけないですが、なんで此処の人も知らないのか、そんなに隠さなきゃいけないものなんですか[艦娘]って」

 

「なにかしらの事情があるかもしれないが、兎に角見に行かなければ話にならない」

 

そうつばさに言い聞かせ(内心自分にもだが)2人は研究所に向かった

 

歩いて10分ぐらいの距離に工場跡らしき建物が見えた

 

[第3研究所]

 

「なんでウチの部署、急遽作りましたみたいな感じなんだ?」

 

「まぁ仕方ないですよ半年前の出来事ですから」

 

ため息を漏らし愚痴る希に、つばさが模範解答な発言をし研究所に入った

 

「お疲れ様です、()()より来ました、松山と新庄です」

 

「あぁお疲れ様です、班長ならいま、()()たちのところに行ってます、この奥です」

 

「彼女たち?」

 

希はオウム返しで聞き返した

 

「はい、彼女たちです」

 

神林と名前プレートに書かれた研究員がそう告げる

 

希とつばさは神林に連れられて奥に向かった

 

「班長、本部の方がお見えになりました」

 

「おぉ神林、連れてきたのか」

 

「はじめまして本部から来ました、松山1尉です、彼女は新庄2曹」

 

「新庄です」

 

「ご丁寧にどうも、私は此処の班長兼博士をやっている、紀伊国屋文左衛門と」

 

「はんちょう」

 

「失礼、上野北斗(うえの ほくと)だ、よろしく頼む」

 

「こちらこそ、よろしくお願いいたします。早速本題なのですが[艦娘]は今どちらに保管されているのでしょうか?」

 

「保管?馬鹿言うんじゃないよ、普通に生活しているよ」

 

「は?」

 

希が意味が分からないという表情をしている

 

「だから、普通に生活してるんだよ、僕達人間みたいにね」

 

「え?でも実際は兵器なんですよね」

 

「そうだ」

 

「だったら、普通は別室で保管か、厳重に監視体制を取るべきでしょう」

 

「あぁ、なるほどね」

 

上野の表情が緩む

 

「なるほどね・・・・じゃないはずですが?」

 

希のツッコミに

 

「君は実際に艦娘を見ていないからそう言えるんだよぉ。まぁいい、付いてきたまえ」

 

上野がそう言うとまっすぐ歩きだし

 

「この先にその艦娘がおる、一緒に入ってきたまえ」

 

扉には[待機室]と呼ばれた看板が掲げてあり、その扉を上野は開けた

 

「おはよう、昨日はぐっすり眠れたかい?」

 

「あ、博士おはようございます、すごく沢山眠れました!」

 

青色のロングヘアーの少女が、上野にそう言った。そして立て続けに

 

「あ、ご主人様おはようございます、今日はどんなことします?」

 

ピンク色のツインテールをした少女が意味深とも取れる発言をしてくる

 

「司令官さん・・あ、間違えた、博士さん・・・おはようございます」

 

茶色の髪をアップヘアーにした少女が恥ずかしそうに言ってくる

 

「今日も来たの?ま・・良いけど」

 

モイストシルバーの長髪の、一見高飛車に見える少女が言ってくる

 

「おはようございます博士、今日は一体どうされたのですか?」

 

黒髪を一つ結びした真面目そうな少女が尋ねる

 

「紹介しよう、この子達が艦娘だ」

 

上野が笑顔で希にそう言った

 

「え・・・この子達が?見た目は少女ですよ」

 

「そうだ、少女だ」

 

「この子達に一護衛隊規模の戦力があるとは到底思えません」

 

上野の回答に驚愕の表情を浮かべ、希は言い返した

 

「あんた、いきなりで失礼じゃない?」

 

モイストシルバーの女の子がまくし立てるように言った

 

「君は?」

 

「吹雪型5番艦、叢雲(むらくも)よ、そういうあんたは?」

 

「防衛省・対深海棲艦対策本部・迎撃幕僚兼、艦娘戦闘指揮官及び司令官の松山だ。階級は1等海尉だ」

 

売り言葉に買い言葉とはいかないが、いらだちを隠せなかった松山は叢雲に対してやや威圧的な態度を取った

 

「はっ?あんたが司令官ですって、私達の司令官なんか務まるはずなんかないでしょ?」

 

鼻で笑うように叢雲が言う

 

「なんだと?」

 

今にも手を出しそうな希の雰囲気に

 

「ちょっと、松山1尉落ち着いてください」

 

つばさが、気持ちを抑えるように告げた

 

「ふん!精々頑張りなさい」

 

そう言って叢雲は待機室を出ていった

 

「あぁ待って叢雲ちゃん・・・」

 

そう言って黒髪の少女は叢雲の後を追った

 

「松山くん、本当にすまない」

 

「いや、こちらの方こそ、アノような態度を取ってすいませんでした」

 

そう上野に伝え後ろにいたつばさの方を振り返り

 

「新庄海曹もすまなかった」

 

「私は気にしてませんよ」

 

「あの~、お話中のところ大変悪いのですが?、もしかして新しい()()()()が来るって、彼のことですか?」

 

ピンク髪をツインテールにした少女が上野と希の間に入る

 

「ご主人様ではないが・・・君の名前は?」

 

希が困った顔をして彼女に聞く

 

「綾波型9番艦(さざなみ)です、ご主人様よろしくお願い致します」

 

「さざなみ?4護隊のさざなみと同じ表記か?」

 

呉を母港とする第4護衛隊にも同名に艦がある(なおこちらの場合はたかなみ型護衛艦であるが・・)

 

「そのことはわからないですが、多分一緒なんじゃないんですか?」

 

「なるほどね、よろしく頼む」

 

「はいお任せください、ご主人様」

 

[ご主人様]と言う漣の言葉に内心苦笑をする希のところに

 

「あ・・あの私、五月雨(さみだれ)っていいます、白露型駆逐艦の6番艦です」

 

明るい笑顔を向けて、青色のロングヘアーの少女が喋ってくる

 

「さみだれ・・・4護隊の名前ばっかしだな・・・仕方ない、海軍の伝統誇る海自だからしょうがないか・・・」

 

希は独り言を言って五月雨の方を向く

 

「え?同じ名前があるんですか?すごい親近感をわきますね」

 

「まぁ色々とあるんだよ、よろしく頼むな」

 

「はいわかりましたこちらこそ、てっ、わぁ~」

 

五月雨がお辞儀をするために希の方に向かおうとして、転びそうになった

 

「おい、大丈夫か?」

 

すぐさま希が近づき五月雨の身体を支える

 

「うぅ~司令官、ごめんなさい」

 

明るい表情が嘘のように、今にも泣き出しそうな表情を浮かべて五月雨はそう言った

 

(もしかして、ドジっ娘要素とか持ってるとかじゃないよな・・・)

 

内心、自分は苦労しそうだと考えながらも五月雨の身体から離れて

 

「最後は君だけだ・・」

 

茶色のアップヘアーをした少女にそう言った

 

「あ・・あの、司令官さん、えーと・・・その・・・はわわわ・・」

 

顔を真っ赤にして希の顔を見る

 

「どうした?」

 

「は、はい!私は暁型4番艦の(いなづま)です、どうかよろしくお願い致します・・・」

 

後半少しトーンダウンしたが、一様は名前が聞こえた

 

「いなづま・・・また4護隊か・・・」

 

「はひっ・・私と同じ名前があるのですか?びっくりです」

 

「まぁいいか、こちらこそよろしく頼む」

 

「はい!司令官さん」

 

電が笑顔でそう答えた

 

「さて後1人だが、叢雲を探しているからもう少し時間がかかるな・・・・」

 

残る黒髪の少女の考えを述べ、時計をみた、間もなくお昼に近い時刻になっていた

 

「そうじゃ、それなら時間も時間だ、飯でもしよう。松山1尉、新庄2曹それでもよろしいかな?」

 

上野の問いに

 

「私は構いませんよ」

 

希が

 

「私も大丈夫です」

 

つばさが答えた

 

「決まりだな、そうだ松山1尉食事しながらで大変恐縮なのだが、一様艦娘の話をしたいと考えている。かまわないかな?」

 

「私は大丈夫です」

 

希が即答し、つばさもそれにつられるように頷いた。

 

「よし、そうと決まれば飯だ、飯だ。神林たのんだよ」

 

上野の笑顔に

 

「はい・・・わかりました」

 

神林はため息を出すんじゃないかとばかりに上野の方に顔を向け答えた

 

・・・・・To be continued・・・・

 




一様初期艦に会えた希ですが、やっぱりトラブルになってしまいました・・・
しかし黒髪の(知っている人がほとんだと思いますが)少女は一体誰なんでしょうか?
次回艦娘の性能(?)そして行動が明らかに・・・なったらいいなぁ
という訳で次回もお楽しみに
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