艦娘たちとともに~ダメ指揮官奮戦記~   作:吉岡 忠宏

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ついに艦娘とあった希たち、そこで聞かされる艦娘の実用性とは


説明はランチの中で

時計の長針が頂点をやや90°傾けた時刻

 

上野達が研究所内にある事務所のような建物に入る

 

「食事は今、神林君が持ってくるのでしばらく話をしながら待とうじゃないか」

 

食事用として使いそうな机の奥に座り、上野は希たちにそう伝えた。

 

「うちの近所にうまい飯屋があるんだ、頑固親父ながら味は繊細でイチオシなんだ」

 

上野はハニカミながら独り言のようにつぶやく

 

「お気遣いありがとうございます、ところで上野博士・・」

 

希が感謝の言葉を口にし、次の話題を出そうとしたとき

 

「博士はいらん、上野さんで十分だ、もしくは班長でも良いぞ!」

 

上野の一言が先に飛んできた

 

「博士って名称がな、ちょっと苦手でな・・・公の場なら我慢出来るんだが、私的な場とかではどうも気持ちが悪くてな」

 

上野は笑いながら話す

 

「わかりました、では上野さんでよろしいですか?」

 

「それでいいよ」

 

希の返答に上野は手短に答えた

 

「さて、多分君が聞きたいことは、彼女たちの性能とかだろ」

 

「その通りです」

 

口に含み笑いを浮かべた上野に対して希が端的に答えた

 

「まぁそう焦りなさんな、飯を食べながらでも遅くはないだろ、それに今日は一日ここにいるよう、()()()()からも言われてるんだろ」

 

「確かに・・その通りです」

 

半日で終わるとばかり思っていた希は、昨日の帰り間際になって隼人から一日使って見てこいと言われたのだった。

 

「よくご存知でしたね」

 

「あれ言ってなかったか?、あいつ高校まで一緒なんだわ」

 

「いいえ、そんなこと聞いたことないですが」

 

「まぁ昔の話だからな、あいつは防大に、俺は国立の理学部に行ったからそこから先は別々だったからねぇ」

 

世間話(?)に華を添えていると、出前が持っていそうな岡持ちを手にして神林が入ってきた

 

「おまたせしました!班長、いつもの奴とそれからお二人にはお店自慢の定食をお持ちしました」

 

神林は岡持ちから(野暮ったい字で班長と書かれている)唐揚げ定食を上野に、希とつばさには綺麗に盛られたお造り定食が、神林は煮魚定食を机に出し並べた

 

(たしかにこの定食は見るからにうまそうだ)

 

希が目の前に置かれた定食をみて、納得した考えをしている最中

 

「班長、親父さんからいい加減、魚料理を注文しろと怒ってましたよ」

 

「あいつの作る唐揚げが、一番おいしんだよ、それ以外は食べないよ」

 

神林は上野に店主からの小言を話している

 

「まぁ揃ったところで遅いけど飯にしよう、それではいただきます!」

 

「いただきます」

 

上野の一声で各々が食事の挨拶をし昼食がはじまった

 

「松山1尉、この定食すごく美味しいです!!」

 

つばさは驚きを隠せず希に言ってくる

 

「確かにおいしい、ご飯も赤だしもいつも食べてる物と一味も二味もちがう」

 

「ガイドとか載ったら有名になりますよ、絶対!!」

 

希の回答につばさが楽しそうに言ったあと

 

「あぁ残念だけど、あそこの店主頑固だからガイドとかSNSとか載せないんだわ」

 

つばさの回答に笑いながら上野が返答した

 

「え・・・こんなに美味しいのにですか?」

 

「言っただろ頑固って。有名人とかお忍びで来るらしいんだけど、テレビで紹介したいと言っても首を縦に振らなかったからなぁ」

 

「そうなんですか・・がっかりだなぁ」

 

「まぁ何、頑固親父とはいろいろとやってるから、俺の知り合いとか言ったら多分料理とかだしてくれるだろう」

 

「多分・・・なんですね」

 

つばさと上野の食事談義を尻目に黙々と食べている神林に希は質問した

 

「ところで、先程の艦娘についてなのですが、本当に()()で一護衛隊分の戦力だと伺ったのですが?」

 

「あぁそのことですか、そのことは班長から聞いたほうが無難なのですが・・」

 

「あぁ松山くん、申し訳ないちょっと料理談義が熱くなってしまってね」

 

話が良い感じにまとまったらしく上野は希の質問に耳を傾けた。

 

「さてあの子達1人に対して一護衛隊分の戦力と言うのは本当だ、ただし条件があるがね」

 

「条件?」

 

「深海棲艦に対する攻撃には()()()()分に相当する」

 

「それじゃあ普通の戦闘とかで自衛艦や海外艦ではそんなに戦えないということですか?」

 

「あぁそういうことだコイツを見てくれ」

 

上野はポケットから弾丸のようなものを机の上にだした

 

「これは?見た感じ12.7mmの弾丸にしか見えませんが」

 

()()()()使()()()()()()()()()

 

「これが?、戦闘艦でも127mmでやっとダメージが出る相手ですよ?」

 

「そうだ()()ならこんなものは護衛艦とかにあたっても穴がちょっと空くぐらいだ、しかし彼女たちの艤装(ぎそう)でこれを撃つとその威力は127mmに相当する」

 

「艤装ですか・・」

 

「彼女たちが駆逐艦の名前を言っていただろう。あの子達の艤装には艦だった当時の換装が施されているんだ」

 

「ということは、まさか海軍が生んだあの・・」

 

「酸素魚雷もだ・・それがあれだ・・」

 

上野は指を指した方にあったのは30cm前後の魚雷の形をした物だった

 

「これが?どう見ても玩具にしか見えませんよ?」

 

「残念ながら事実だ」

 

「もしそれが本当だとしたら、我々が今までやってきたことが全て無駄じゃないですか!」

 

強い憤りと、あまりのバカバカしさに笑いさえ飛び出しそうな希が叫ぶ

 

「君の気持ちもわかる、しかし事実は事実だ、それに面白いことに彼女たちの艤装にはそれぞれ深海棲艦に攻撃する武器の()()がいるそうだ」

 

「ファンタジーに入り込みましたか・・・」

 

呆れながら希がつぶやく

 

「妖精なら我々には見えるのですか?それともなんかの()()のようなものが無いと見えないとか、あるんですか?」

 

「見える人には見えるらしいが、自分には見えなかった」

 

「じゃあ見えるかどうかはその人次第だと・・・フィクションの世界にいるようだ」

 

「残念ながらノンフィクションだ、それに君たちも彼女達を見ているからそれは言いっこなしだよ」

 

上野が愉快に口角を上げる

 

「たしかに・・・そうなりますね」

 

眉間にシワがよりっぱなしの希がつぶやく

 

「さて、あれこれ言ったところで見てみなければわからないだろ、演習でもみたらどうだ?」

 

「演習・・・ですか?」

 

希が上野の返答に少しばかり戸惑った

 

「そうだ、そこで被弾した状況やそれの処置法、またどのように行うかを見てみたら良い」

 

「なるほど・・・わかりました。演習を見ていきます、彼女たちの行動とかも気になりますからね」

 

希が少し考え納得した感じで答えた

 

「決まりだな、そうと決まれば善は急げだ、この後でも見てみたら良い」

 

「随分と急ですね」

 

つばさがつぶやく

 

「言っただろ、善は急げってそれにこれから君たちが運用することだってあるんだから今のうちにやっといたほうがいいよ」

 

上野が満面の(下心がみえそうな)笑みを浮かべ

 

「あ、そうそう彼女たちは普段は体格に等しい体力しか持ち合わせていないけど艤装をつけると本当の()の性能になってしまうから迂闊なことしたらいけないから気をつけてね」

 

上野があっけらかんとして希に言ったところで

 

「そんなことしませんよ」

 

と希が答えた

 

・・・・・To be continued・・・・




おまたせしました、仕事の都合で時間が空けすぎましたすいません、さて次回は艦むすたちの演習回となりますが、早いうちに出せるように精進します・・・
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