※17/07/12修正
文章の微修正。
機械少女の容姿を描写するため、タク視点追加。
タク視点追加に伴い、タクの考察を変更。
『スキャン開始』
『スキャン対象:自身、及びその周辺』
『………』
『スキャン完了』
『身体に異常なし』
『周囲に生体反応あり、注意してください』
『それと、どうやら居た世界が違うようです』
『スキャン終了』
ここ、は。
「あ、起きた」
「うわ、マジドキドキする」
「可愛い」
「それな」
人の声……でしょうか。ですが、人類は1万年以上前に滅んだと思っていたのですが。
……考えても埒が明きませんね。取り敢えず声をかけてみましょう。
「すみません、そこの貴方」
「お、俺か!?」
「はい、貴方です。少し宜しいでしょうか?」
一先ず目についた方に声をかけましたが、違和感があります。そう……何ていうか、
その違和感の解明の為に、質問をしてみましょう。
「此処は、いったい何処でしょうか?」
「は?」
「先程目覚めたばかりなので、少々、混乱しているのです」
「NPCか?」
「いや、それにしては服が変だ」
「サービス開始したばっかだってのに、運営はこんなの仕込むのか」
「とにかく可愛い」
「それな」
唯の質問をしただけなのですが、何やら考え込んでしまいました。
「NPCじゃない……?いや、そういう設定かもしれない。だとしたらそうする意味は?……そもそも本当にNPCなのか?もしプレイヤーだとしたら何故こんなロールプレイを?」
「……あの」
「あ? ああ悪い。ここはどこだ、だっけか」
「はい」
「ここは第一の町だ、始まり町とも呼ばれてる」
始まりの町……ゲームでよく有りそうなあれですか?
『どうやら間違いないようです』
『周辺物質をスキャンした結果、電脳世界だと判明』
『通常の物質より情報量が少なく、確信を得る為に時間が掛かりました』
『周辺に存在する彼ら、プレイヤーは、現実世界からログインしている模様』
『なお、現在の自身の状況は、1プレイヤーとしてログインしている状態になっています』
……つまり、私が今居る世界は、かつて居た四角い世界とは全く違うと、いう訳ですね。
「成程……有難う御座いました」
「ん?もういいのか?」
「はい。知りたい事が知れました」
「そりゃ良かった。……そうだ、折角知り合ったんだ、フレンドになろうぜ」
フレンドになる……と言うと、ゲームシステムの1つでしょうか?まあ、これから先、1人でやっていくには厳しそうです。フレンドになってみても良いでしょう。
「宜しくお願いします」
「よろしく、俺はタクって名前だ。あんたは?」
ああ……失念していました。
どうしましょうか、私には名前が有りませんし……そのまま伝えましょうか。
「私の事は、機械少女。とお呼びください」
「機械少女……変わった名前だな。まあこれからよろしくな」
『【TAKU】からフレンド申請が来ています。受けますか?
YES/NO』
YESをポチッとな。
『【TAKU】とフレンドになりました』
「ええ。良い付き合いをしていきましょう」
俺、巧ことタクは現在混乱中である。
というのも、目の前に見えるものが原因なんだが……
町の中央のあるオブジェクトに、寄り添うようにして立って眠っている少女。
その少女の顔立ちは、10人中10人が好ましく思う程可愛く、左目には赤いバイザーが装着されており、耳にはヘッドホンのような機械。胸元にも赤く光る機械がある。服装は全体的に黒く、へそ出しルックだが袖は長く、ホットパンツを履いている。ブーツもまた黒で、ブーツのジッパーと袖には、ルビーのような宝石がアクセサリーとして装飾されていた。
それで、何故あの少女が俺が混乱している原因であるのか、答えは簡単だ。
一瞬プレイヤーかとも思ったが、人間としてはありえないような整った顔で、その線は一旦排除した。
そうやって少女を観察していると、変化があった。
「ここ、は」
少女の目が覚めたのだ。それによって周りの男どもは大興奮。
少女は辺りを見回すと、俺の方に向かって歩いてくる。
「すみません、そこの貴方」
「お、俺か!?」
「はい、貴方です。少し宜しいでしょうか?」
まさか話しかけられるとは思っていなかった為、少しどもってしまった。
「此処は、いったい何処なのでしょうか?」
「は?」
「先ほど目覚めたばかりなので、少々、混乱しているのです」
予想外の質問をされたせいで、一瞬思考が止まって、間抜けな声を出しちまった。だが、その直ぐ後の言葉で正気に戻る。
それに気になる言葉、目覚めたばかりってどういうことだ?NPCじゃない……?いや、そういう設定かもしれない。だとしたらそうする意味は?……そもそも本当にNPCなのか?もしプレイヤーだとしたら何故こんなロールプレイを?それにこの服はどういう___
「あの」
「あ?ああ悪い、ここはどこだ、だっけか」
「はい」
少女に話しかけられて気付く。……いかん、考えに没頭しちまった。
ひとまず質問に答えてしまおう。
「ここは第一の町だ、始まりの町とも呼ばれてる」
そう答えたら、今度は少女が考えに耽る。
時間は1分に満たなかったか、少女が顔を上げた。
「成程……有難う御座いました」
「ん?もういいのか?」
「はい。知りたい事が知れました」
「そりゃよかった」
もう聞きたいことが無いのか、お礼を言われた。
結局、NPCかプレイヤーか分からないな……いや、確かめる方法が1つだけあった。
「そうだ、折角知り合ったんだ、フレンドになろうぜ」
「……宜しくお願いします」
少し間を置いて少女が答えたものは、プレイヤーだと肯定するものだった。
「よろしく、俺はタクって名前だ。あんたは?」
フレンドになるために自己紹介して、少女の名前を聞いた。少女は少し躊躇う素振りを見せたが、答えてくれた。
「私の事は、機械少女。とお呼びください」
「機械少女……変わった名前だな。まあこれからよろしくな」
機械少女にフレンド申請を送る。少しして、目の前に居る機械少女が、空中に指を刺した。
『【KIKAISHOUJO】とフレンドになりました』
「ええ、良い付き合いをしていきましょう」
手を差し出して来たので、握手を交わした。
「ああ。お互い、頑張っていこうぜ」
どうも皆さん、私です。
何やらまた、起きたら景色が変わっていました。
今度は、景色どころか、世界まで変わっていましたが……
人間と知り合えましたし、退屈はしなさそうです。
ただ……やはり少し、淋しいですね……
「俺達も会いたいぞー!!」
「そうだそうだー!!」
「俺達の出番マダー?」
「全裸待機」
「そもそも服なんか着てねぇ」
「そもそも体無ェから」
「そうだった」