ちなみにタイトルはフェレシュテと読みます、天使のペルシャ語がフェレシュテです。
良かったら見てぐだざいぃぃ
「……あれ?このガンプラ、お腹に撃ったはずなのに穴が開いてない?」
ガンプラバトルが終わり、台の上で倒れていたウィングガンダム改を見ながら桃華が呟く。
「あぁそれ、いいとこに気が付いたね、ガンプラバトルは設定次第でほとんど傷が付かないように出来るのよ、桃華ちゃん初めてだったから設定変えといたの」
「そうなんですか!」
「うむ!あ、そういえば関係ないんだけど桃ちゃんはさ、なんでうちに来てくれたの?」
「あ、その……実は最近一人暮らしを始めたんですけど」
「うんうん」
「暇だったんで近くにどんなお店あるかなーってぶらぶらしてたら、偶然ここを見つけてがんぷら……興味あったので……」
「へぇ……偶然なのね……っと、とりあえずバトル部屋出ますか、次使う子いるっぽいしさ」
「あ、はい」
部屋を出ようとした時、部屋に入っていった女の子と目があった……が、すぐに目を逸らされた。
部屋を出た2人は会話しながら2階への階段を上る。
「そういえばこのお店の名前はどういう意味なんです?確か、ふぇれすて……ですっけ……」
「フェレシュテよ、イタリア料理みたいよね……全く関係ないけど」
「関係無いんですね……」
「えっとね、フェレシュテってのはガンダム00に出てくるソレスタルビーングの一つのチームみたいな物で、第2世代と呼ばれるガンダムを使用するのよ!アストレアも第2世代!あ、ちなみにアニメの最初の4機は第3世代、1つ後輩ね!」
紅葉がオタク特有の早口で説明する。
「ほほぉ……」
「そんでぇ、店長と私が00Fが好きだからそうなったわけよ」!
「なるほど」
「ちなみに神出鬼没だけど店長の奥さんは00Iが好きらしいわ……イノベイドとか」
「イノベ……?」
「あーゴメンそこらへん分かんないか……」
椅子に座りかけていた腰を上げ、本棚の方へ向かう紅葉が呟く。
「すいません、分かりません……」
「これ読めば分かるわ!」
「えっ」
「貸してあげるから是非読んで!」
「あ、はい……どうも」
紅葉が00F4巻と00I 4巻を半ば強引に桃華に渡す。
「あ、袋要るよね……ちょっと待ってて」
袋を取りに事務所のような所に消えて行き、1分もせずに出てきた。
「ほい、袋」
「どうも」
袋を受け取った桃華がマンガを仕舞う。
マンガを袋に入れた時にふと、桃華が壁にかかる時計を見た。
「もう夕方……今日はそろそろ帰りますね」
「そう……ちゃんと帰れる?」
「なんとか……」
「なんとか……ね」
紅葉と別れの挨拶をし、階段を降りて外に出る。
入った時と同じチャイムがピローンとなった。
「家……どっちだっけ?」
早速分からなかった。
店の中に戻るかも考えたがさすがに気まずいと思い、店の前でキョロキョロと辺りを見回す。
「お、どしたの?」
先程鳴り終えたはずのチャイムが再びピローンと鳴ると共に店から出てきたちっちゃい女の子が話しかけてきた。
「あの、えっと……すいません、ここはどこですか?」
「え?プラモ屋の前じゃない……?」
「絶対それは分かってるだろ……」
女の子を追いかけるように
「ゴメンゴメン、遠くから来たとか?」
「あ、いえ、最近この近くに引っ越してきて……」
「じゃあ
「あぁ、そうだな」
「家の住所とか、分かるなら送るよ?」
初めて話す相手には敬語を使うようにしている桃華だが周りから見たら不思議な光景だった。
結局男の人もいるし場所もわかるからという事で送ってもらう事になった。
「えと……よろしくお願いします……」
▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△
10分ほど経った頃。
「なるほど……勉強になります!あ、ここからは分かります、多分」
ガンダムの話で盛り上がっていると自宅の前に着いた。
話にはあまりついていけなかったが。
「そっ、そんじゃあ私達は帰るわね」
「ありがとうございました!」
年の差カップルかな?と考えながら桃華が家に入る。
1DKのアパート暮らしだ。
玄関すぐにユニットバス、短い廊下を抜けると
「あ、ヤバイ、夜ご飯買ってくるの忘れた……」
一応冷蔵庫を確認する。
クリーム入りプリンしかなかった。
「はぁ……買いに行こっか」
▽△▽△▽△▽△▽△▽△
翌日の朝。
「今日は特に予定無いから家で引きこもるつもりだったのになぁ……」
とある理由で2日連続でフェレシュテまで来た。
「入ろう」
ピローンとつい最近聞いた覚えのある独特の音が鳴る。
「あら、桃ちゃんいらっしゃい!」
「あ、どうも……」
店に入るとすぐ目の前に棚の整理をしている紅葉が立っていた。
「今日は迷わなかった?てか桃ちゃん、昨日アストレア忘れてっちゃったよね?」
「はい、すいません、忘れてました……」
マンガを持つのに必死で机に置いたガンプラをそのまま忘れて帰っていた。
「事務所に置いてるから取ってくるわね」
「お願いします」
ポニーテールを揺らしながら小走りで2階の事務所に向かう紅葉。
紅葉って名前、ちょっと珍しい名前かもと思いつつ待つ。
そういえば何故桃ちゃんなんだろ……漢字は同じとはいえ。
「あ、いらっしゃい」
なんて考えてると元イケメン店員さんこと月夜見さんが現れた。
「あ、どもです」
「今日も来てくれたんだ」
「まぁ……やる事なくて暇なので」
「学校は?」
「まだ無いんです」
月夜見と色々話してるとアストレアを取りに行った紅葉が帰ってきた。
「お待たせ〜♪ ほいアストレア、プチプチで包んでるしアンテナは外してるからパーツ折れたりはしてないと思うよ」
「わざわざありがとうございます」
「流石紅葉、アストレアの事なら完璧だな……」
最後の月夜見の言葉に納得しつつ、アストレアが入った箱を紅葉から受け取る。
「アストレア以外でもちゃんとします〜だ……ところで桃ちゃん、今日はそれ取りに来ただけ?」
「えっと、まぁ、そうなんですけど……あっ塗装ってどうやるんですか?」
「ん?塗装?アストレア塗るの?」
箱が入った袋を指差しながら紅葉が疑問を呟く。
「はい、どうせならと思って......」
「ふむ......一応上の組み立てる場所にエアブラシとかはあるけど」
「えあぶらし?」
「簡単に言えばスプレー塗装よ」
こんな感じ、とジェスチャーを加えながら紅葉が説明する。
「なるほど、値段っていくらくらいですか?」
「んー、そうね、私の提案を聞いてくれたら塗料代込みでタダでいいよ!」
「ほんとですか!?......ちなみに提案とは」
「んとね、桃ちゃんはガンプラバトルの才能あると思うし、やっぱ動かして慣れるってのもあるけど先輩達のバトルを見て勉強するってのもいいと思わない?」
アストレアの箱と一緒に持ってきた紙袋をゴソゴソと漁りながら紅葉が問う。
「ほぉ」
「てことで!ジャジャーン公式大会のDVDです!」
「おぉ」
紙袋からDVDを取り出し、桃華の目の前に突き出す。
「作業する場所にテレビあるし塗装しながら見ようよ!」
「おい、サボるのか紅葉……」
横で棚の整理をしていた月夜見さんが積まれた箱を動かしながら紅葉に言う。
「サボりじゃないよーん」
クルーンと一回転しながら返事する。
サボりです。
「あいつ今日桃華ちゃん来たら絶対最初からDVD見せようとしてたな……」
階段へ向かう2人を横目に月夜見が呟いた。
▽△▽△▽△▽△▽△▽
階段を登り二階の組み立てエリアに着いた。
フェレシュテ内部は一階にガンプラや工具売り場、ガンプラバトルシステムがある部屋、二階にエアブラシなどがある組み立てエリアがある。
ちなみにテレビは基本的にガンダムのアニメなどを流してある。
「ほんじゃ、使いたい塗料教えてくださいな」
いつの間にか私服に着替えている紅葉さんが質問してくる。
「えーと......ピンクで」
「蛍光?それとも普通の?」
塗料棚から塗料を取り出し質問する。
「んと、蛍光で」
「いいよねぇ、ピンク、うんうん......で、どこ塗るの?」
「えっと……青い部分に」
「あー、んじゃサフ吹こっか」
「サフ?」
「サーフェイサー、簡単に言えば下地塗料よ、後に赤系は乗らないからねぇ」
「なるほど、メモしとこっ」
スマホのメモアプリにメモした。
「真面目ねー……私はやって覚えるタイプだからメモしてもあんま覚えられないや……そんじゃ、始めますか、とりあえずDVDの最初は……結構盛り上がってた3年前の見よっか」
「はい!」
DVDをテレビの下側に入れ、早送りする。
「一番の見どころはここね、キララVSイオリセイ、レイジ組」
「ガンダム?と……何これ可愛い……!」
実は昨日ちょこっと読んだOOF以外のモビルスーツはほとんど知らなかったりする。
「ビルドストライクガンダムとガーベラテトラよ♪ガーベラテトラは元々ガンダムだったけどジオンっていう……えっと、敵?に渡ってジオン風に改造されてガンダムじゃなくなったの」
「なるほど……」
「ビルドストライクはこのイオリって子が作ったエールストライクガンダムを改造したオリジナルよ、このガンプラ完成度高いはずなんだけど……」
紅葉が早口で説明していると。
「あれ、腕と足が外れた……」
手足が外れビルにもたれかかったビルドストライクを見て桃華が呟く。
「何故か取れちゃうのよね……」
「あ、やられちゃう!」
トドメを刺そうとガーベラテトラがビームマシンガンを構えたその時……
「分離した!?」
「そう、このバックパックはビルドブースターって言ってね、分離変形して単独で動かす事も出来るらしいの、本体は動かせなくなるけどね」
場外スレスレまで飛んだビルドブースターが一気に急降下してガーベラテトラに赤いビームを放つ。
「ビルドストライクが勝った……」
「こういう分離するバックパックとかも上手いこと使えばこんな感じで勝ったり出来るからオススメよ!まぁ元からバックパックを付けれるストライクと違って接続部分がほとんどないアストレアは難しいんだけども……」
「ふむ……」
「まぁ、最近は関節とかが統一されてるの多いから色々試してみてね♪」
「はい!……よし、全体に吹けた……」
「んじゃ、本塗装始めよっか」
「はい!」
数分後。
「来たね……決勝戦!」
紅葉が呟く。
「はい、ビルドストライクの子が残りましたね」
「ガンダムX好きとしてはちょっと興奮したなぁ」
「?」
ビルドガンダムmk2と黄色いガンダムDXが同時にステージに放たれる。
「黄色い……プリンみたい」
「プリン……確かに……一応この人、何度か大会に出てるらしいわ」
DXの後ろの月面から10機ほどのGビットが現れ、ビルドガンダムmk2へと向かう。
「えっと……ジム?」
ジムはDVDでさっき出てきたので覚えた。
「これはGビットよ、本編ではGXに乗るニュータイプがGビットを操れるの」
「無人……って事ですか?」
「そうね、ガンプラバトルでは補助役の人が動かしてるっぽいけど」
そんな会話をしているうちに次々とGビットがビルドガンダムmk2に撃ち落とされていく。
「決勝戦は意外とあっさり終わるのよね……」
紅葉が呟くと同時にサテライトキャノン発射直前のガンダムDXにビルドガンダムmk2がライフルを放ち決着が付いた。
「日本大会はこんな感じよ」
テレビを消しながら紅葉が説明する。
「なるほど……やっと塗装終わったぁ」
「お疲れ様、結構エアブラシにも慣れた?」
「あ、はい、慣れると楽ですね」
「でしょ?……あーもう夕方だしなぁ……今日はもう帰るでしょ?明日暇なら世界大会編も見に来る?」
世界大会!と書かれたDVDを手に取り紅葉が問う。
「あ……はい、是非!」
「おっけ……ちゃんと帰れる?」
「さすがにもう道覚えたので大丈夫です!」
「アストレアは塗料乾くまで預かっとくよ」
「ありがとうございます!それじゃ」
「ありがとうございましたーまた明日ねー」
ピローン
END
ギリギリ年内に間に合いました…
次回投稿は多分3月くらいになるかと…w
次回はあの人とあの人のバトルがある…かも?