今回は対抗戦になります。
果たしてルクスとレイは
それでは本編をお楽しみ下さい。
対抗戦を行うためルクスとレイは、リーシャから渡された装衣に着替えようと仕切りの中に入った。
途端、ルクスは、
「はぁ・・・」
仕切りの外には聞こえない程の小さい声でため息をした。
ルクスのため息を聞いたレイは、
「どうかした?ルクス?」
「いや、何でも無いよ・・・レイ」
(どうしょう・・・)
「そのためのもうひとつの目的、忘れていませんよね。兄さん?」
早朝。食堂にてアイリに言われた言葉が、ルクスの脳裏に蘇る。
(変な注目を浴びる前に入隊を辞退したいなぁ・・・)
ルクスが悩んでいるのに反して、仕切りの外からは、
「何だよ?仕切りに隠れずに着替えればいいじゃないか。ルクス、レイ?」
「yes、覗きはするけど、自分達から見せたい派ではないのですね」
リーシャとノクトからのからかいに対してルクス達は、
「そんな趣味はありませんよ!」
「そんな趣味はありません‼」
「も~、リーシャ様もノクトさんも人が悪いな~」
リーシャ達のからかいにルクス達は顔を赤くし、装衣に着替えたルクス達は仕切りから出た。
出てきたルクス達にリーシャは椅子に座りながら、話しかけた。
「そう言えばまだお前達に、話してなかったな。対抗戦の対戦相手を」
「あっそう言えば・・・」
「あっそうだった」
「まぁ、とりあえず座ったらどうだ?」
ルクスとレイはリーシャの前にある椅子に座り、話をした
「今回はわたしとお前達が組んで、相手のチームと戦うことになった」
「なるほど、分かりました。それでは相手チームは何人なんですか?」
すると、ノクトがリーシャの横に立ち、ルクス達に対戦相手について説明した。
「yes、この場にいるクルルシファーさん、フィルフィさん、私たち
ノクトの説明を聞き終えた二人は、
「リーシャ様?さすがにこれは、いくらなんでも無謀なんじゃ・・・」
(こんな人数を相手に出来る訳がないじゃん!?)
確かにリーシャは強い。
ルクスとレイが今まで相手をしてきた
だが、それはここにいる「
「大丈夫だ、安心しろ。私の計算ではこれでも十分いけるはずだぞ。物足りないなら、そうだな・・・ルクス!今からでもお前の機竜を近接特化型にしない―」
「・・・・・・このままで頑張ります」
ルクスに断られたリーシャはレイの方を向き、
「ならば、レイ!この前の
「まだあの機竜に武装を取り付けるのですか!?流石にあれ以上、武装を取り付けるのはちょっと・・・」
レイにも断られたリーシャは、
「そっか・・・ならば仕方ないな。私は《キメラティク・ワイバーン》で戦うが―――まぁいい。どうせ多勢に無勢だからな。始まればすぐにお前達も戦わざるをえなくなるからな」
少し残念そうにしているリーシャにルクスはため息をついた。
お互いに準備を済ませて、演習場に出ようとして、
「yes、ルクスさん、レイさん」
急にノクトが二人に声をかけた。
「どうかした、ノクト?」
「どっどうしたの、ノクトさん?」
「頑張って下さい」
そして、模疑戦が始まった。
しかし、数十分後・・・・・
「なんなんだよー!もう」
あっという間に終わった、模疑戦の直後。
演習場の部屋に戻ってきたリーシャは駄々っ子のように喚していた。
既に「
部屋に残っているのはリーシャ、ルクス、レイ、クルルシファー、フィルフィ、
「そろそろ機嫌を直して下さいよ、リーシャ様。一応対抗戦には勝ったじゃないですか?」
「そっそうですよ・・・あれでも僕達はベストを尽くしましたよ?」
そう言い、ルクスとレイはリーシャを
「あれでベストを尽くしただと・・・・・」
ルクスとレイの言葉にリーシャは、
「ルクス!お前は何故、一度も「
「それにレイ、お前はお前で何をしているんだ!
私が改造した機竜を使っていようだが、あっちへ行ったりこっちへ行ったり、お前は何がしたかったんだよ!少しは真面目に戦えよ!」
やや涙目になっていたリーシャの説教を受けたルクスとレイは二人揃って、
「すみません」
と申し訳なさそうに言った。
ルクスとレイの「
二対十という圧倒的なハンデがありながらルクス、レイ、リーシャのチームが勝ってしまった。
ちなみに、相手の機竜を倒したのは、リーシャが八、レイは二、という結果である。
ルクスは誰ひとりとして「
理由は簡単。
ルクスは敵の攻撃を回避して、防いでる内に対抗戦は終わってしまった。
レイに関しては敵に攻撃を仕掛けようとしたが、まだリーシャに改造してもらった機竜を扱いきれておらず、壁に何度も激突していた。
それに巻き込まれた二人の「
結果的に勝ったものの、多数決でルクスとレイの入隊は却下された。
それでリーシャは不機嫌になっていた。
賛成票を稼げなかった理由としてはルクスとレイは一切の攻撃をしていなかったせいだろう。
ルクスはリーシャには悪いことをしたと思ったが、ルクスは内心、ほっとしていた。
「私の作戦が失敗だったのか?それとも・・・、相手チームの編成に何か問題があったか。だが、当初の予想ではこうはならなかったはずだぞ・・・」
ぶつぶつと呟きながら、リーシャは仕切りの向こうで着替え始めた。
(流石に勝手に帰っちゃ、まずいよなぁ・・・・)
ルクスはレイに声をかけ、ルクス達も仕切りに入り着替えた。
先に装衣から制服に着替え終えたルクスとレイは椅子に座りながら、リーシャを待っていると、
「お疲れさま、ルーちゃん、レーちゃん」
対面に座っていたフィルフィが、ふいに声をかけてきた。
「「うん、お疲れさま。フィーちゃん」」
制服に着替えていた幼馴染みの少女は部屋に残り、果物を剥いて食べていたフィルフィがルクスとレイに話しかけた。
「果物・・・食べる?」
「うん、いただくよ」
「じゃあ僕も」
フィルフィは頷くと果物の皮を剥きはじめた。
はずなのだが―――。
「・・・・・剥き終わったよ」
「ありがと―――。って、何これ?」
「オレンジ」
簡潔な答えがオレンジの剥き身と共に返ってきた。
白い内皮が外された瑞々しい果肉が、フィルフィの細い指先につままれて、ルクスの目の前に差し出されていた。
困ったルクスはレイに助けを求めようとしたが、ルクスの隣に座っていたレイは、そんな二人の光景をニヤニヤしながら果物を食べていた。
ルクスは小声でレイに話しかけ、
「ちょっとレイ!見てないで助けてよ!?」
(え~、どうしよっかなぁ~)
「ルーちゃん」
ふいにフィルフィに話しかけられた、ルクスはフィルフィの方を向き、
「どっどうしたの?フィーちゃん?」
「・・・・・嫌だった?」
何処と無く悲しそうにしているフィルフィを見たルクスは、
「いっいや、そんな事は無いよ!」
「じゃあ、食べて」
迷った隙に、フィルフィはオレンジの果肉を、そっとルクスの口の中に入れた。
「美味しい?」
「う、うん・・・・」
「よかった」
二人のやりとりを隣で見ていたレイは、
「よかったね~、ルクス、フィルフィにオレンジ食べさせてもらってさ」
ルクスの方を見てニヤニヤしていた。
どこか嬉しそうなフィルフィを見て、ルクスが戸惑っていると、
「仲がいいのは結構だけど、もう少し人目を気にした方がいいと思うわ、ルクス君?」
「あっ・・・!い、いやこれは――」
「yes、クルルシファーさんの言うとおり、もう少し人目を気にしてほしいものです、はぁ」
「ノクトまで!?」
部屋の隅にいたクルルシファーと部屋の窓側に座っていたノクトにからかわれ、ルクスは慌てる。
他の人に見られてはいないかと思い、ルクスは周囲に視線を向けたとき、
「ふっ・・・。私が珍しく悩んでいるというのに、目の前で他の女とイチャついているとはな。羨ましいぞ・・・、ルクス」
着替えを終えて出てきたリーシャが、呆れたように呟く。
「しかし・・・・、そうか。その手があったな」
そして、早足で座っているルクスの前にやってくると、
(まずい!怒られる!)
そう思って、ルクスは目を閉じると。
目の前のテーブルに、何かを叩きつける音がした。
「ん・・・・・?」
テーブルに置かれたのは一枚の紙、それは雑用の依頼書だった。
「この後は、特に雑用の依頼は、請け負っていないな?」
口元を尖らせているリーシャの顔がすぐ近くある。
てっきり怒っているかとおもえば、心なしかその頬は赤く染まって、ルクスから視線を逸らしていた。
「え、まぁ・・・・・はい。それがどうかしましたか?」
ルクスが不思議そうに思って聞き返すと、リーシャはすっと息を吸って、胸を張った。
「じゃ、じゃあ追加の依頼だ。その――、今から私とつき合ってくれ」
「わ、分かりました・・・」
すると窓側の椅子に座っていたノクトが立ち上がり、
レイに近づいて、
「レイさん」
急にノクトに話しかけられたレイは、
「ひゃっ!な、なんですか、ノクトさん?」
目線を逸らしながら、答えた。
するとノクトも同じく雑用の依頼書をテーブルにおいた。
「あ、あの~、ノクトさん。これは?」
「yes、見てわかる通り、雑用の依頼書です。レイさん、私たちも今から街に行きましょう」
「えっ?えぇぇぇぇぇぇぇえぇぇぇ!?」
最後まで読んでいただきありがとうございます。
レイと一緒に街に外出しょうというノクトの真意とは!?
それではまた
次回、「episode17 一番街区」