最弱無敗の神装機竜と機竜喰いの道化師   作:クステラ

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皆様、どうも、クステラです。
何時になるかは分かりませんが、設定集を書くつもりでいます。

それでは本編をお楽しみください。


「episode17 一番街区」

(はぁ・・・・、どうしてこうなったんだ・・・)

 

「さぁ行きましょう、レイさん」

 

「う、うん・・・・・」

 

十字型の城塞都市、クロスフィード。

その中央にある一番街区は、日の出から夜明けまで、人々の賑わいがやむことはない。

春先だからであろうか、まだ日差しの強い夕刻。

人通りが多く、整備されている石畳の大通りを、ルクスとリーシャ、レイとノクトのペアに分かれて、歩いていた。

 

リーシャと歩いているルクスは内心、

 

(よかったぁ・・・・・、つき合うって買い物のことだったんだ。ビックリした)

 

と心の中で呟いたいるとリーシャが、

 

「そっその・・・・・、連携を組むためには、まずお互いの事をよく知ることが大事だと思うんだ。私は機竜の事については詳しいが、同年代の男のことはよく知らないからな・・・・・」

 

リーシャがルクスを外出に誘った理由もそんなところらしい。

 

(でも、やっぱり緊張するなぁ。同い年のお姫様と二人きりだなんて――」

 

そう思って隣を見ると、どこかリーシャもそわそわした様子で、 町並みを眺めていた。

 

(それにしても・・・・・・、レイは大丈夫かな。)

 

レイはノクトと一緒に歩いている。

しかし、レイはノクトの少し後ろを歩いていた。

 

そんなレイを見かねたノクトは、

 

「レイさん」

 

「は、はい!?」

 

ノクトに呼ばれたレイは、目線を逸らしていた。

 

「私の隣に来て、一緒に歩いてはくれないのですか?」

 

「い、いや・・・・・、なんてゆうか、僕はこのままでも―――」

 

目線を逸らしながら答えていたレイにノクトが近づいて、いきなりレイの手を握った。

 

「な!?ななな、何をするですか!?ノクトさ―――」

 

「yes、レイさんとはぐれると困るのでこうしたのです」

 

ノクトに手をしっかりと握られているレイは、

 

「は、離してください‼ノクトさ――」

 

「no、学園(アカデミー)に戻るまでは、放しませんよ」

 

「分かりましたよ・・・・」

 

レイはノクトから手を離すことを諦め、ノクトに手を握られながら一緒に歩いた。

暫く二人は一緒に歩いていると、ノクトが急に足を止めた。

 

「うぉ!?ど、どうしたんですか、急に止まって・・・ん?」

 

レイはノクトの方を見ると、

どうやらノクトは、アクセサリーショップのショーケースの商品が気になり、足を止めたらしい。

 

「この店の商品が気になるんですか、ノクトさん?」

 

ノクトは頷き、

 

「yes、あの赤色の花を模した髪飾りが気になるのですが・・・・・・」

 

「あぁ、あれです――!」

 

レイはその髪飾りの値段を見て驚いた。

その髪飾りは、とてもじゃないが、買うのを躊躇(ためら)う値段だった。

 

「・・・・・そろそろ、移動しましょうか、レイさん」

 

「えっ、いいんですか?」

 

「yes、確かにあの髪飾りは綺麗でしたが、私には、似

合いませんから」

 

ノクトは何処と無く、落ち込んでいた。

そんなノクトを見たレイは、

 

「そ、そんなこと・・・・・」

 

しかしその声はとても小さく、

 

「レイさん、何か言いました?」

 

「い、いや、何にも言ってませんよ?」

 

二人はその後も手を握ったまま、街の至る所を歩いて回った。

気づくと何時の間にか、夕方になっていた。

二人は歩き疲れたのか、近くのベンチに座って休んでいた。

 

「レイさん、今日はどうでしたか?」

 

「た、楽しかったです・・・・・はい」

 

相変わらずレイは目線を逸らしていたが、レイの言葉を聞いたノクトは、表情は変わらないが少し嬉しそうに、

 

「yes、そうですか。それは良かったです」

 

(そういえば・・・・・、ここからあの場所に行けた筈だけど・・・・・)

 

急に黙り混んだレイにノクトは、

 

「レイさん、どうかしました?」

 

「んっ?え、え~とですね、ここから少し歩いた場所に景色のいい所があるんですよ・・・・・。行きますか?」

 

ノクトはベンチから立ち上がると、

 

「yes、ぜひとも行ってみたいです」

 

「わ、分かりました。あ、案内します」

 

レイもベンチから立ち上がり、目的地に行こうとするが、

 

「yes、忘れてました」

 

「どうかしまし――!」

 

ノクトはまた、レイの手を握ってきた。

 

「言いましたよね?学園(アカデミー)に戻るまではずっと手を握っていると」

 

「そっそんな~」

 

レイはまたしても手を離すのを諦めて、ノクトに手を握られたまま、歩き出した。

 

数十分後、

 

「ノ、ノクトさん、着きましたよ」

 

「yes、ここが・・・」

 

そこは町外れにある高台だった。

その場所から見える景色は、夕焼けで染まった街を一望することができた。

美しいオレンジ色に染まった街の景色を見たノクトは、

 

「ここから見る街の景色は綺麗ですね、レイさん」

 

「そうですね。そのうち、ルクス達も誘ってここに来たいですね」

 

するとノクトが突然、

 

「レイさん」

 

「な、なんですか?」

 

「また、()()()()でこの景色が見れると良いですね」

 

レイはノクトの言葉の意味がよく理解出来ず、

 

「?、そ、そうですね・・・」

 

そう返すしかなかった。

そうして、レイはノクトと手を握ったまま、一緒に学園(アカデミー)に帰った。

その日の夜、

浴場の掃除を終わらせたルクスとレイは、会話をしながら廊下を歩いていた。

 

「今日は肉体的にも精神的にも疲れたから早くベットで寝たいな。そういえば、ルクス達の方はどうだった?」

 

「どうだったって言われてもなぁ・・・・、特に何事もなく楽しくリーシャ様と、色んな所を歩いて回ったよ?それじゃあ聞くけど、レイの方はどうだったの?」

 

「どうだったって・・・・」

 

ルクスに聞かれたレイは今までの事を思い出し、顔を赤くした。

 

「ど、どうしたの?レイ、いきなり顔が赤くなったけど大丈夫?」

 

「だ、だだだ大丈夫だよ」

 

「そう?それならいいけど・・・・・」

 

二人の会話は終わり、自分達の部屋に戻ろうとしたが、

部屋の前に誰かがいることに気がついた。

 

「ねぇ、ルクス誰だろう、あれ?」

 

「さぁ?」

 

ルクスは警戒して機攻殻剣(ソード・デバイス)に手をかけた。

しかし、その警戒もすぐに解けた。

 

「おいおい、ルクス警戒し過ぎた。私だよ、私」

 

部屋の前にいたのはリーシャだった。

 

「リ、リーシャ様!?す、すみません!」

 

「いや、いいんだ。ちょっとルクス達に用事があって来たんだ」

 

リーシャの言葉にルクスとレイは首を傾げた。

 

「「こんな夜中に僕たちに用事・・・・・ですか?」」

 

「あぁ、とりあえず部屋の中に入れてくれ」

 

ルクスは部屋の鍵を開け、リーシャを中に入れた。

 

リーシャは部屋にあった椅子に座り、ルクス達も椅子に座った。

 

「そういえば、リーシャ様」

 

「なんだ、ルクス?」

 

「すみませんでした。「騎士団(シヴァレス)」に入隊できなくて」

 

リーシャは満面の笑みで、

 

「まぁ、気にするな。入隊の推薦は一週間後にも出来るからな。明日の放課後から、さっそく連携の練習をしょう・・・・・レイも一緒だぞ?」

 

急に話の矛先が自分に向いたレイは驚き、

 

「えっ、僕もですか!?リーシャ様!?」

 

「当たり前だろう!せっかく私が改造してやった機竜をまともに使えなくてどうする!」

 

リーシャに痛いところをつかれたレイは、目線を逸らしながら、

 

「そ、それは、そうですが・・・・・、そ、それより!リーシャ様の使っていた《キメラティック・ワイバーン》・・・でしたっけ?あれ、すごかったです!」

 

「なんか・・・・・話を逸らされた気がするが、まぁいいか。あの機竜を作るのは苦労したんだが、なんだ、欲しいのか、レイ?」

 

「あ、いや、そういうわけでは・・・・・」

 

「しかし、あれを操るのは大変だぞ?汎用機竜よりは強いが、操作難度が神装機竜並だからな。使ってみるか?」

 

「いえ、結構です」

 

話を聞いていると《キメラティック・ワイバーン》は現状、リーシャ以外の生徒には扱える代物では無いことがよく分かる。

 

「もっと扱いやすく改良したらどうですか?それこそ、「騎士団(シヴァレス)」以外の生徒にも扱えるような、王女として――」

 

そう、ルクスは自然と言葉が出た。

永きに渡る、帝国の支配。

そこから解き放たれた今だからこそ、民に慕われるような王女になってほしい。

そんなルクスの願望が、思わず出たのかもしれない。

 

「王女として?」

 

ルクスは頷き、

 

「は、はい・・・・・。新王国の姫としてその方がもっと、民のためになるかと―――」

 

しかしその言葉を断ち切るかのようにリーシャは、

 

「必要ない」

 

リーシャから返ってきた声の冷たさに、ルクスとレイはぞっとした。




最後まで読んでいただきありがとうございます。

ノクトと一緒にデート?をしたレイ!
そして、リーシャは何を想い、何を語るのか!?

それでは次回!

次回「episode18 警報」
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