何時になるかは分かりませんが、設定集を書くつもりでいます。
それでは本編をお楽しみください。
(はぁ・・・・、どうしてこうなったんだ・・・)
「さぁ行きましょう、レイさん」
「う、うん・・・・・」
十字型の城塞都市、クロスフィード。
その中央にある一番街区は、日の出から夜明けまで、人々の賑わいがやむことはない。
春先だからであろうか、まだ日差しの強い夕刻。
人通りが多く、整備されている石畳の大通りを、ルクスとリーシャ、レイとノクトのペアに分かれて、歩いていた。
リーシャと歩いているルクスは内心、
(よかったぁ・・・・・、つき合うって買い物のことだったんだ。ビックリした)
と心の中で呟いたいるとリーシャが、
「そっその・・・・・、連携を組むためには、まずお互いの事をよく知ることが大事だと思うんだ。私は機竜の事については詳しいが、同年代の男のことはよく知らないからな・・・・・」
リーシャがルクスを外出に誘った理由もそんなところらしい。
(でも、やっぱり緊張するなぁ。同い年のお姫様と二人きりだなんて――」
そう思って隣を見ると、どこかリーシャもそわそわした様子で、 町並みを眺めていた。
(それにしても・・・・・・、レイは大丈夫かな。)
レイはノクトと一緒に歩いている。
しかし、レイはノクトの少し後ろを歩いていた。
そんなレイを見かねたノクトは、
「レイさん」
「は、はい!?」
ノクトに呼ばれたレイは、目線を逸らしていた。
「私の隣に来て、一緒に歩いてはくれないのですか?」
「い、いや・・・・・、なんてゆうか、僕はこのままでも―――」
目線を逸らしながら答えていたレイにノクトが近づいて、いきなりレイの手を握った。
「な!?ななな、何をするですか!?ノクトさ―――」
「yes、レイさんとはぐれると困るのでこうしたのです」
ノクトに手をしっかりと握られているレイは、
「は、離してください‼ノクトさ――」
「no、
「分かりましたよ・・・・」
レイはノクトから手を離すことを諦め、ノクトに手を握られながら一緒に歩いた。
暫く二人は一緒に歩いていると、ノクトが急に足を止めた。
「うぉ!?ど、どうしたんですか、急に止まって・・・ん?」
レイはノクトの方を見ると、
どうやらノクトは、アクセサリーショップのショーケースの商品が気になり、足を止めたらしい。
「この店の商品が気になるんですか、ノクトさん?」
ノクトは頷き、
「yes、あの赤色の花を模した髪飾りが気になるのですが・・・・・・」
「あぁ、あれです――!」
レイはその髪飾りの値段を見て驚いた。
その髪飾りは、とてもじゃないが、買うのを
「・・・・・そろそろ、移動しましょうか、レイさん」
「えっ、いいんですか?」
「yes、確かにあの髪飾りは綺麗でしたが、私には、似
合いませんから」
ノクトは何処と無く、落ち込んでいた。
そんなノクトを見たレイは、
「そ、そんなこと・・・・・」
しかしその声はとても小さく、
「レイさん、何か言いました?」
「い、いや、何にも言ってませんよ?」
二人はその後も手を握ったまま、街の至る所を歩いて回った。
気づくと何時の間にか、夕方になっていた。
二人は歩き疲れたのか、近くのベンチに座って休んでいた。
「レイさん、今日はどうでしたか?」
「た、楽しかったです・・・・・はい」
相変わらずレイは目線を逸らしていたが、レイの言葉を聞いたノクトは、表情は変わらないが少し嬉しそうに、
「yes、そうですか。それは良かったです」
(そういえば・・・・・、ここからあの場所に行けた筈だけど・・・・・)
急に黙り混んだレイにノクトは、
「レイさん、どうかしました?」
「んっ?え、え~とですね、ここから少し歩いた場所に景色のいい所があるんですよ・・・・・。行きますか?」
ノクトはベンチから立ち上がると、
「yes、ぜひとも行ってみたいです」
「わ、分かりました。あ、案内します」
レイもベンチから立ち上がり、目的地に行こうとするが、
「yes、忘れてました」
「どうかしまし――!」
ノクトはまた、レイの手を握ってきた。
「言いましたよね?
「そっそんな~」
レイはまたしても手を離すのを諦めて、ノクトに手を握られたまま、歩き出した。
数十分後、
「ノ、ノクトさん、着きましたよ」
「yes、ここが・・・」
そこは町外れにある高台だった。
その場所から見える景色は、夕焼けで染まった街を一望することができた。
美しいオレンジ色に染まった街の景色を見たノクトは、
「ここから見る街の景色は綺麗ですね、レイさん」
「そうですね。そのうち、ルクス達も誘ってここに来たいですね」
するとノクトが突然、
「レイさん」
「な、なんですか?」
「また、
レイはノクトの言葉の意味がよく理解出来ず、
「?、そ、そうですね・・・」
そう返すしかなかった。
そうして、レイはノクトと手を握ったまま、一緒に
その日の夜、
浴場の掃除を終わらせたルクスとレイは、会話をしながら廊下を歩いていた。
「今日は肉体的にも精神的にも疲れたから早くベットで寝たいな。そういえば、ルクス達の方はどうだった?」
「どうだったって言われてもなぁ・・・・、特に何事もなく楽しくリーシャ様と、色んな所を歩いて回ったよ?それじゃあ聞くけど、レイの方はどうだったの?」
「どうだったって・・・・」
ルクスに聞かれたレイは今までの事を思い出し、顔を赤くした。
「ど、どうしたの?レイ、いきなり顔が赤くなったけど大丈夫?」
「だ、だだだ大丈夫だよ」
「そう?それならいいけど・・・・・」
二人の会話は終わり、自分達の部屋に戻ろうとしたが、
部屋の前に誰かがいることに気がついた。
「ねぇ、ルクス誰だろう、あれ?」
「さぁ?」
ルクスは警戒して
しかし、その警戒もすぐに解けた。
「おいおい、ルクス警戒し過ぎた。私だよ、私」
部屋の前にいたのはリーシャだった。
「リ、リーシャ様!?す、すみません!」
「いや、いいんだ。ちょっとルクス達に用事があって来たんだ」
リーシャの言葉にルクスとレイは首を傾げた。
「「こんな夜中に僕たちに用事・・・・・ですか?」」
「あぁ、とりあえず部屋の中に入れてくれ」
ルクスは部屋の鍵を開け、リーシャを中に入れた。
リーシャは部屋にあった椅子に座り、ルクス達も椅子に座った。
「そういえば、リーシャ様」
「なんだ、ルクス?」
「すみませんでした。「
リーシャは満面の笑みで、
「まぁ、気にするな。入隊の推薦は一週間後にも出来るからな。明日の放課後から、さっそく連携の練習をしょう・・・・・レイも一緒だぞ?」
急に話の矛先が自分に向いたレイは驚き、
「えっ、僕もですか!?リーシャ様!?」
「当たり前だろう!せっかく私が改造してやった機竜をまともに使えなくてどうする!」
リーシャに痛いところをつかれたレイは、目線を逸らしながら、
「そ、それは、そうですが・・・・・、そ、それより!リーシャ様の使っていた《キメラティック・ワイバーン》・・・でしたっけ?あれ、すごかったです!」
「なんか・・・・・話を逸らされた気がするが、まぁいいか。あの機竜を作るのは苦労したんだが、なんだ、欲しいのか、レイ?」
「あ、いや、そういうわけでは・・・・・」
「しかし、あれを操るのは大変だぞ?汎用機竜よりは強いが、操作難度が神装機竜並だからな。使ってみるか?」
「いえ、結構です」
話を聞いていると《キメラティック・ワイバーン》は現状、リーシャ以外の生徒には扱える代物では無いことがよく分かる。
「もっと扱いやすく改良したらどうですか?それこそ、「
そう、ルクスは自然と言葉が出た。
永きに渡る、帝国の支配。
そこから解き放たれた今だからこそ、民に慕われるような王女になってほしい。
そんなルクスの願望が、思わず出たのかもしれない。
「王女として?」
ルクスは頷き、
「は、はい・・・・・。新王国の姫としてその方がもっと、民のためになるかと―――」
しかしその言葉を断ち切るかのようにリーシャは、
「必要ない」
リーシャから返ってきた声の冷たさに、ルクスとレイはぞっとした。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
ノクトと一緒にデート?をしたレイ!
そして、リーシャは何を想い、何を語るのか!?
それでは次回!
次回「episode18 警報」