「暑い……………」
蘭はソファに倒れ込んでピクリとも動かなかった。それもそのはず、家のクーラーが壊れてしまったのだ。ただでさえ暑いのにクーラーまで壊れては蘭がこうなるのも分かる。
「確かに暑いな……どこか涼める場所にでも行くか?」
「うん…………」
蘭はソファに顔を埋めながら返事をした。
「ここら辺で涼める場所か…………海かな?」
「海?行くの?」
「嫌なのか?」
「いや、それならモカも誘おうかなって」
「モカか、アイツの事だし暑い暑い言ってるだろうし良いかもな」
「もしもし、モカ?」
「モカちゃんだよ~。どうしたの~?」
「今から海行くんだけど一緒に行く?」
「行きたい~」
「分かった」
「蘭のエッチな水着見られるんだよね~」
「着ないから!」
「そうだ~。3人で旅館でも泊まらない~?」
「旅館?」
「うん~。3人で泊まってみたかったんだ~」
「別にいいけど………」
「やった~」
「また旅館か………」
「どうしたの?ソウ」
「いや、なんでもない………」
「?」
~海~
「早く海入ろうよ~♪」
「モカ、落ち着け。まずは飯食べてからだ」
「あそこの店美味しそうだよ?」
「じゃあ、あそこにするか」
「ラーメン美味しい~」
「確かに美味しいな」
「………美味しい」
「暑くなってから海に入ると凄い気持ちいいって聞いたよ~」
「じゃあ入りに行くか」
「気持ちいい~、ソウこっち向いて~」
「ん?なんブワッ」
モカは俺に海水を思いっきりかけてきた。
「この野郎~、お返しだ!」バシャッ
「ふふふ」ヒョイっ
「避けた!?」
「モカちゃんには効かないよ~」
「…………モカ」
「ん?何~蘭~」
バシャッ
「…………やったな~。それ~!」
「きゃっ!」
「きゃっだって~。蘭可愛い~」ニヤニヤ
「うるさい!」
「かわいい…………」
「ソウ~、可愛いよね~」
「可愛い!可愛すぎる!」
「………やめて///」
「砂場でお城作るなんて久しぶり~」
「俺は初めて作るなぁ」
「でかいのにするの?」
「作るならでかい方が楽しいよ~」
「ソウ~、飲み物買ってきてよ~」
「なんでだよ!まぁ、良いけど…………」
「ありがとう~、コーラお願い~」
「私はコーヒーお願い」
「はいはい………」
ここからコンビニまで遠いんだよな………
「蘭はソウとの生活は楽しい~?」
「な、何?急に」
「いや~、楽しいのかな~って思って~」
「楽しいよ。毎日が幸せで凄く楽しいよ」
「そうかぁ~、それならいいよ~」
「ねぇ、キミたち俺と遊ばない?」
「ふぅー、遠かったなー。ん、あれは?」
「いいだろ!ちょっとくらい付き合えよ!!」
「やめて!離して!!」
「おい、お前何してんだ?」
「あぁ!何だお前!」
「ソウ!助けて!!」
「ソウ!蘭を助けて~!」
「あぁ、分かってる」
「お前みたいなひょろひょろの奴が何できるんだよ」
俺は普通の体型だけど相手は筋肉ムキムキのマッチョだ。普通にやれば勝てる気はしない。普通にやればな。
今の俺にはコーラビン1本とコーヒー缶が2本入っている袋がある。
「その袋で殴ろうとしてんだろ?」
読まれてる。だけど俺にはもう1つアイテムがある。
「ほらよ!」
俺は手の中にあった砂を目にめがけて投げた。
「クソ野郎!」
「クソはお前だ。蘭をナンパした事を後悔しろ」
俺はマッチョ野郎の頭にコンビニ袋を振り下ろした。
「ソウ!!」ダキッ
蘭は怖かったからか俺に抱きついてきた
「蘭、分かってる。怖かったんだろ?」
「うん、怖かった!だから、だから………」ポロポロ
「大丈夫。お前が落ち着くまで一緒に居てやるから。安心しろ。」
「………………」
「モカもゴメンな」
「…………モカちゃんは大丈夫~」
モカは大丈夫と言いながら震えていた
「モカ。大丈夫だ。俺がいる」
ギュッ
モカは俺に抱きついてきた。震えていた
「もう旅館に行こう」
「2人とも落ち着いたか?」
「………うん」
「モカちゃんは大丈夫~」
モカは大丈夫そうだけど蘭はまだ怖がってるな
「お部屋はこちらです」
女将さんに案内された部屋は凄く綺麗だった。まず俺が確認したのは寝室だった。
「嫌な予感が当たった…………」
やはり布団は1つしか無かった…………
蘭とはいつも寝ているけど、今日はモカもいる。
「今日は3人で寝れるね~」
「いいのか?」
「小さい頃は3人で寝てたからね~」
まぁ、モカが良いならいいか………
「ソウ~!凄いよ~。外にお風呂あるよ~!」
「部屋に露天風呂があるって凄いな!」
「ご飯は美味しいのかな~」
「飯の時間までまだまだあるから先に風呂に入った方がいいかもな」
「誰が最初に入る~?」
「俺は後でいいよ」
「モカちゃんも後で良いかな~」
「じゃあ蘭、入って来いよ」
「…………怖いから一緒に入って、ソウ」
「俺?!」
そう言うと蘭は海での事を思い出したのか震え出した。
「…………分かったよ」
「じゃあモカちゃんも入る~」
さて、どうしよう
今まで1番長かったかも………
布団の話は2回目ですけどモカも入れさせたかったんです……………