マテリアルズRebirth   作:てんぞー

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キリング・フレンジー

 痛みや、腕が喪失した感覚よりも明確に体に突き刺さるものがある。

 

 それは敵意だった。体に突き刺さるような敵意。そこには一切の殺意が存在していない。ただただ、敵意のみが存在する。そして―――だからこそ恐ろしい。その敵意には殺意が存在しないくせに、こっちを殺そうとする明確な意思が感じられた。間違いなく相手は此方を殺そうとしている。だから今の一撃は体を断とうとして放たれ、避けきれずに腕のみ、という結果になった。だが、それが却って不気味さを表している。

 

 まるで凪の様だと思う。

 

 それは静かで、何も感じせず、透き通っている。だがその中には確かな力が宿っている。どれだけの修練を、どれだけの経験を得れば、ここまでたどり着けるのだろうか。恐ろしくしょうがない。何せ、

 

 自分の腕を切り落としたのは手刀だからだ。自分の腕を切り落とす様に出現しているそれを左側に目視する事が出来る。それを片目で追い、そして脳内が全力で警報を促す。ヤバイ、と。逃げろ。離れろ。全速力でこの場から離れるべきだ。絶対に相対してはならない。

 

 ―――お前では届かない領域にソイツはいる。

 

 ……んなヤツゴロゴロいるだろうがぁ……!

 

 何よりもまず最初に残った右腕を左手へと伸ばす。そして同時に右足を後ろへと突きだす。攻撃と回収の動作を同時に行う。予想の通りに、腕は切り離された肉体へと届き、そして足は硬い感触を得る―――完全な不意打ちに対する反撃だったのに、相手は防御を間に合わせる事が出来た。

 

 あぁ、クソ。なんて事だ。

 

 悪態を胸中の中に収めつつ、無理やり体をティーダの方向へと投げる。その瞬間にはティーダも状況を十全に把握している。既にティーダの手にはデバイス、タスラムが握られている。此方の体を受け止めつつ、ティーダは叫び声を上げる。

 

「ブラックアウトォォォォォオ―――!!」

 

 瞬間、空は赤く染まり、そして大地は黒い光によって埋め尽くされた。

 

 世界は敵によって封鎖され、

 

 大地は闇に覆われた。

 

 

                           ◆

 

 

「はぁ……はぁ……」

 

「イスト……!」

 

「待て」

 

 ティーダが何かを言う前に自分の左腕、それを確認する。二の腕から切り落とされた腕は芸術的とも言えるほどの美しさ、鋭利さで切断されている。これだけで相手の技量がうかがえる。自分の雑な手刀とは違う。―――いや、だからこそ助かった。腕の断面を見れば神経も、肉も、骨も損傷が少ない、というよりほとんどないのが見える。元の位置へと押し付け、回復の魔法を使えば切り落とされた箇所はくっ付く。……それが本来以下の握力しか発揮できない。だが、応急処置としては動けば十分だ。満足な拳は作れなくとも、これなら左腕で殴れる。

 

 ここで、ようやく周りの状況を飲み込むだけの余裕が生まれる。周りに視線を映せば、此処が森の中だという事が悟れる。確か病院はクラナガンの外れ、森の向こう側に存在していたはずだ。クラナガンから病院までの道を森を伐採し、道路を敷いたのが病院までの道なのだ。だからこれは左か右側、道路のどちら側かの森の中で。高い木々が空からの光を遮断し、濃い闇を作っている。これでは空から此方を見る事は出来ないだろう。

 

 確かな敵意が木々を貫いて体に到達しているが―――追ってくる気配はない、

 

「イスト、どうだい?」

 

「―――ダメだな、この結界は壊せねぇ」

 

「君でもか」

 

 支援型適性のインファイターという性質上、解析と破壊は一番得意な戦闘スタイルとなっている。だがそれにも明確な弱点がある―――燃料だ。此方の魔力量がAという上限を持っているのに対して、敵がAAA、もしくはS級の魔力を惜しげもなく結界へと注ぎ込んでいるのであれば、それは術や弱点や、そういう次元での強度では語る事の出来ない話になってくる。

 

 単純に考えて、川の水量で海の水量に勝てるか、という事になる。

 

 つまり、逃走は不可能。適性はあるのにどうしようもない状態だと思うと、頭が痛くなってくる。思考リソースを一時的に全てを左腕の接合に回し、そしてそれとは別に頭を回転させる。この状況はただ逃げればいい、という状況でもないのだ。逃げる事は出来ない以前に、そもそも逃げれる相手かが怪しい。幸い相手は動かない様子だが―――さて、これはどうするべきか。

 

「見えた?」

 

「振り返る余裕があったと思う?」

 

 だよなぁ、と呟き、話を止めない。

 

「通信をいれて遅延戦闘は?」

 

「通信妨害もされている。遅延戦闘を行ったところで此方が嬲り殺されるだけだ。相手が此方を殺そうとしているのは間違いがない。―――なのにこの余裕は勝者ゆえの驕りかなぁ」

 

「実際状況は九割方詰んでるよね。通信取れない、応援は期待できない、逃げられない、一発でイストを無力化した。ホント、最悪だよ。どうしてこうなった、って叫びたいぐらいだね。僕としては十分に命を狙われないラインってのを見極めたうえで捜査から手を引いたつもりなんだよ? 実際これぐらいならこの階級と多少の金を出せば問題なかったはずなんだ」

 

「安全はお金で買う―――嫌な時代になったもんだ」

 

「そうだねぇ」

 

 こんな状況でも少なくとも笑っていられるのが幸いな事だろう。俺も、ティーダも管理局員として活躍している以上、常に死を受け入れる覚悟は出来ている。そしてそれは冗談でもなく、本当だ。死にたいとは思わない。だが死ぬ覚悟はできている。中には”死なない覚悟が重要だ”なんていう若者らしい声も聞こえるが、それは現実を知らない子供が言う事だ。

 

 何時だって死は、終わりは理不尽なのだ。

 

 爺さんが俺に武道の全てを伝える前に心臓発作で死んだように、理不尽で身近な所に死はある。それは受け入れなくてはならない。抗ってもいい。嘆いてもいい。理不尽と叫んでもいい―――だが、それは最後には受け入れなくてはならない。それが人生。それが人間という生き物。俺達はどうしようもなく蹂躙される側の生物である。

 

 だからこそ、覚悟はできている。

 

「敵はおそらく二人。一人は近接特化の魔導師。もう一人は支援か遠距離戦仕様の魔導師。おそらく後者がこの結界を張っている。感覚的な問題だがこの規模の結界を戦闘しながら支える事は難しいと判断する。故に敵は二人、そしてそのうち結界を張っている奴をBと呼称しよう―――こいつは間違いなくSかそれに匹敵する魔力量をもっている。そして俺の殺そうとしたやつはAと呼ぼうか、こいつは間違いなく俺よりも純粋な技量では上回っている。普通に戦えば数分どころか一分持たせるかどうかあやしいな」

 

「ハハ、とことん嫌な相手だよね―――ただ、勝機はあるんだろ?」

 

「あぁ、もちろん」

 

 何よりも、この状況が証拠だ。相手は素早く追撃してくる事を良しとしない。それは余裕ではなく、此方の登場を待っており、此方が出てくるという事を確信しているからだ。これを察するに、相手がどういうタイプの人間か、魔導師か、どういう思想の持ち主かを判断する事が出来る。即ち、

 

「―――相手はベルカの騎士、もしくはそれに類するタイプの人間だ」

 

「一対一に長けたタイプの相手か」

 

「そして何よりも一騎打ちを好む生粋のキチガイ共だ」

 

 笑みを浮かべる。左腕の回復が上手くいっている事で、指が動く様になってくる。そうやって左腕の調子を確かめながら、言葉を吐き出す。作戦立案はティーダの役目だが、解析は俺の仕事だ。だから今の短い接触と、この状況で得られた情報を全てティーダへと伝える。小さな情報一つ残さず、全てをティーダへと、信頼と共に渡す。

 

 そして、この男はそれに応えてくれる。

 

「―――作戦が一つある。作戦とも呼べないアホ臭いモノだけど、いいか?」

 

 ティーダが覚悟の決まった目で此方を見る。だからこそ笑みを浮かべ、拳を付きだす。

 

「ばぁーか、失敗したら俺達が死ぬだけだろう? それぐらいだったら問題ないだろう」

 

「ま、だろうね。……もしも片方が偶然生き残ったりしたら」

 

「もう片方の仇討をする方向で」

 

「だよね」

 

 俺達は聖人でも勇者でも救世主でもなく、ただの一般人だ。少しトラブルの多い一般人。悟りへと辿り着く事はないし、それが当たり前の蹂躙される側。だから俺達は復讐に身を焦がす事に躊躇はしない―――それもまた、ごく自然な俺達なのだから。

 

「言うよ―――!」

 

 そしてティーダは告げる。

 

 アホの極みを。

 

 

                           ◆

 

 

 ―――来ますね。

 

 赤い空の下、盛に挟まれるこの道路の中央で待つ。ここから一番近い建造物は病院であると把握している。そして相手はそっちへ向かっていないと理解している。相手は自分から見て右側の森へと飛び込んだ。それは視覚でとらえている情報ではなく、相手の動きを感覚として悟ったものだ。相手は戦士だと評価する。

 

 襲撃の直前に行った緊急回避、そしてそこから口にも出さず行う素早い撤退。

 

 もう一度評価する、相手は戦士だと。

 

 騎士ではないが戦士―――夢を持たない現実主義者だと判断する。

 

 これが騎士思想であれば相手はその場で踏みとどまり此方を睨み返しただろう。罵倒を吐かず、腕を無くした事は自らの過失だと認めて。そしてそれを自分は評価するだろう。潔い、と。だが相手は迷うことなく撤退した。それは相手が明確に生き残るつもりであり、そして勝利をするつもりという心の表れでもある。だからこそ評価せざるを得ない。それだけの力量があれば彼我の実力差を察することぐらい簡単な話だろう。なのに相手は戦意を喪失していない。相手はあの森の中で此方に対抗するための手段を相談している。それがほぼ真実となりえる直感として理解できてしまう。

 

 その事実に笑みを浮かべざるを得ない。

 

『―――王よ』

 

 念話が聞こえる。同行者の声だ。

 

『必要であれば』

 

 彼らの居場所を割出、会話を盗み聞く事も可能、か。だがそれは良くない。全力であることは相手に対する礼儀だ。だが、この場合はそれは礼儀ではなく、ただの卑怯だ。故に、

 

『止めなさい。それは相手に対する礼儀に欠ける―――くだらない理由、くだらない生。無理やりこのような肉を与えられ、不本意な姿で生み出され、嘆きの底にあった身です。それがようやく嘆く事以外の感情を抱く事に成功したのです、邪魔をしないでください』

 

『了解しました』

 

 その姿勢は素晴らしい。だが、自分もこうして存在してしまった以上は、言われる以上の何かを見出さなければならない。正直に言えば今すぐ朽ちたい。だが、それは許されない。何よりも本当の自分自身に対する礼儀に欠ける。自殺は考えられる限り、最悪の手だ。誇りを穢す事のみは絶対に行ってはならない。

 

 だからこそ、二人分の気配が此方へと近づいてくる事に笑みを浮かべる事しかできなかった。

 

 駄目だ。

 

 自分にはあらゆる栄誉、称号、名声、富があった。だがそれも今ではすべて過去、今の自分はある少女を元に作られた過去の幻影でしかない。残されたのはこの無駄な矜持と、記憶と、そして両腕だ。もうそれしかのこされていない。そしてそれだけで何かを生み出さなくてはならない。

 

 この身を立たせているのは虚栄でしかない。

 

 だから、森の中から現れた二人の男の存在に胸を高鳴らせる。彼らの事はデータとしてなら知っている。赤髪短髪の男がイスト・バサラで、前衛の解析型グラップラー。もう片方がブレイン役のティーダ・ランスターであり、攪乱と狙撃を得意としている。どちらも総合AA評価ではあるが、チームとしての行動であればSランクを倒すだけの実力があるのはプレシア・テスタロッサを倒した事から見れる。アレが彼女が完璧すぎる再現故の敗北だとはいえ、運さえも実力だと認める自分からすればアレは勝利だ―――油断の出来る相手ではない。

 

『王よ』

 

『控えてください―――貴女は貴女の役割を』

 

『……了解しました』

 

 数値の都合上一時的な関係なのに、それでも此方を心配する同行者の事を律儀と感じる。だが彼女には彼女の役割がある。自分の相手は目の前の二人だ。この二人は確実に本気で、最速で、そして最高の火力を持って此方を”殺し”に来る。そこには躊躇も遠慮もない。だから目の前の二人の男の内、イスト・バサラが浮かべている軽薄な表情が演技であるという事は容易く見抜ける。

 

「よぉ、緑髪のねーちゃん、げっへっへっへ、いい胸してんじゃねぇか……!」

 

「見る所はそこか―――ティアナの将来の方がいいものになると見えた」

 

「シスコンが……!」

 

『王よ?』

 

 大丈夫、たぶん、たぶん演技だ。少しだけ自信がなくなってきたが、演技だろう。無駄に此方の胸を凝視して来る相手は本気じゃない……はず。あぁ、だがそうだった。そういう視線を向けられてから気づく事があった。

 

 ……今の自分は女性なのですね。

 

 記憶はある。が、それが自覚へとつながるかはまた別の話だ。あぁ、確かに少々無防備と言われても仕方がない話だったかもしれない。男としての振る舞いと女性としての振る舞い、それは別の話だ。これからは少々そこに気を付けるとしよう。

 

「イスト・バサラとティーダ・ランスターと見受けます。―――此方も逆らえぬ命を持っています故、無情ながらその命、手折らせていただきます」

 

 此方の意志を明確に向こうへと告げる。確実に殺す。そして相手もそれを既に覚悟していたのだろう。表情は変わらないが、目の色は確実に覚悟の決めてある死兵のものだった―――この二人は死を恐れない。死を認めている。下半身を無くそうが、上半身だけで此方を殺そうと手を伸ばしてくるだろう。なんという僥倖、そして無情だろうか。歳はまだ20にすらなっていないだろう。もっと年月を経て、経験を獲得すれば確実に大成しただろう。その完成へと至れないまだ未熟な器、それをここで砕く必要があるとは。

 

「ハ、見た所俺らとほぼタメだろ? そんな美女の体に戦闘と称してスキンシップできるとか最高じゃね?」

 

「ま、触れられたらの話だけどね」

 

「むしろ生きて触れるか怪しい件」

 

 ―――昔の戦場もこんな感じだったと、彼らの会話を聞いて懐かしむ。懐から博士に言われ、持たされたボイスレコーダーを取り出しながら過去の記憶を振り返る。戦場で、一般の兵士や将兵も常にこんな感じにくだらない事を吐いて互いを鼓舞していた。今、この瞬間が楽しい。最後の瞬間まで楽しい。怒って死ぬのは嫌だ。泣いて終わるのは嫌だ。逝くのであれば最後の瞬間まで笑顔で―――。

 

 ボイスレコーダーを再生させる。

 

【君たちは知り過ぎた―――】

 

 それが第一声だ。だがそれはあまりにも博士の言葉からはかけ離れた言葉であり、

 

【―――と、でも言えば納得するかい? 世の中知っても知らなくても簡単に命ってのは消えるものさ。実際の所、君達が知り過ぎたかどうかで測るのであれば君たちは間違いなく”セーフゾーン”にいるね。いや、見事なタイミングだったよ。これ以上踏み込むのであれば確実に首を飛ばす必要があっただろうからね。だから君達は本来生き延びる筈だった―――】

 

 だった、つまり過去形。そんな未来はもうない。

 

 その為の、

 

 ……その為の自分ですね。

 

【そ、だった。つまりちょっとした遊び心さ。何、良くある話だろ? ゲーム的に言えば俺の育てたキャラとお前の育てたキャラ、どっちが強いんだ、ってやつだよ。正直な話プレシアが勝つとは思わなくても負ける事はないと思ったからね、自爆されたのは予想外だった―――ま、おかげで君たちに興味が湧いたんだけどね。あぁ、ごめんね? 長々と話を続けてしまった】

 

 そこで博士は一旦声を止め、喉を整えた。

 

【これはスペシャルマッチだ。クライアントに頼んだ結果できた泣きの結果だ―――勝てたら今後一切君達と、君の”家族”を此方から関わらない事を約束しよう】

 

 その言葉が出た瞬間、二人から明確な殺意が漏れ出し、場を包む。今のはつまり―――ここで負ければ家族がどうなるかは知らない、と言ったのだ。敗北が家族の死へと繋がる可能性をもった。だからこそ負けられない二人。

 

 ―――その希望を砕きます。

 

【さあ、行きたまえ覇王イングヴァルト。性別は本来とは違っているが、私の全技術力を結集して生み出した君は間違いなく最強の兵器だ―――蹂躙してあげたまえ】

 

 それが最後の言葉だ。ボイスレコーダーを握りつぶして砕き、手から解放する。それ以上の言葉は必要としない。獣の様に荒々しい気を纏った男と、怒りさえも飲み込むほどに静かな男が、対照的な二人がいる。

 

 ……来ます。

 

「覇王イングヴァルト、殴殺します」

 

 宣言した瞬間、二人が動いた。二人そろって同時に前へ。その動きと同時に宣言されるのは、

 

「―――フルドライブモード」

 

 限界を突破し、肉体を蝕みながら実力以上の力量を発揮するための最終手段。本来ならデバイスにリミッターが搭載されシステムそのものが常に封印状態にある最終手段を、それを最初から切りだしてきた。二人ともバリアジャケットを展開しつつ、

 

 ―――正面から衝突したのはイスト・バサラのみだった。

 

 ティーダ・ランスターは相棒を死地に放置し、奥へと向かった。

 

 ―――その方向は”同行者”の方角だった。

 

「なっ!?」

 

 流石に分かれる事は予想外だった。二対一でなければ絶対に勝てない。フルドライブモードは予想外だったが、それ以上にこの戦力の割き方が予想外過ぎる。正面から手と手を掴みあい。足を大地に突き刺して互いの動きを止める。その間にティーダ・ランスターは素早く同行者の下へと向かってゆく。

 

「正気ですか……!?」

 

「ハッ、美女と握手する権利をシスコンにはやれんなぁ……!」

 

 その澄んだ琥珀色の瞳に迷いはない。相手の左腕の握力が弱い、そこから攻められると瞬時に理解し、相手の体勢を一瞬で崩す。体を捻れば相手の体全体が回転する。そこに素早く拳を叩き込むが、相手は体を丸める事で体の重心を変え、拳の上を跳ぶ。

 

 そのまま転がるように着地した男は低い体勢で此方を睨む。

 

 此方の言葉を奪う様に、

 

「イスト・バサラ空曹長―――鏖殺する」

 

 髪色を魔力の蒼色に染めながら、殺意を宣言した。


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